マンゴーの栽培は古く、紀元前のインドで始まっており、仏教では、聖なる樹とされ、ヒンドゥー教では、マンゴーは万物を支配する神「プラジャーパティ」の化身とされています。マンゴーは良質のビタミンAを含んでいます。果肉の濃いオレンジは、ベータカロチンの色です。含まれているベータカロチンの量では、含有量の多いビワの2倍、柿の15倍といわれています。
ビタミンAと相性の良いビタミンCを含むだけでなく、ミネラル分も多く含まれています。糖度が高い割にカロリーは抑え目で「果物の女王」とも呼ばれています。
特有の香りと濃厚な甘みが魅力のマンゴーが大好きな方も多いのではないでしょうか。そんな美味しくて人気のマンゴーは、愛犬にも食べさせて大丈夫なのでしょうか?
ANSWER マンゴーは愛犬に食べさせても大丈夫な果物です
「マンゴー」は愛犬に食べさせても大丈夫な果物です。犬が中毒を起こすような成分は含まれていないため、皮や種は取り除けば、与えても基本的には問題ありません。
ただし与える量は注意が必要です。マンゴーはウルシ科の植物のため、まれにかぶれてしまうようなアレルギー反応を起こす犬もいますので、ごく少量ずつから与えてみましょう。
このページではそんなマンゴーについて、愛犬のために一緒に勉強していきましょう。
マンゴーの主な栄養素・成分
ビタミンC
粘膜の強化、体内組織の修復、ストレスの軽減、免疫力のアップ、コラーゲン生成の補助など多くの機能や効果があります。ただし大量に摂取することで軟便や下痢の原因になることがあるので、注意しましょう。
ペクチン
水溶性の食物繊維です。食物繊維は腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える働きをします。
β-カロテン
βカロテンは、犬の体内でビタミンAに変換されて活用されます。ビタミンAは、おもに視力、皮膚、被毛を健康な状態に保つほか、丈夫な粘膜や歯をつくるのに役立ちます。
マンゴーを犬が食べた際の犬への効果・影響
- 体の熱を取る
- 水分補給
- 抗酸化作用
- アンチエイジング など
マンゴーを犬に食べさせる際の注意点!
皮と種をとり、小さくカットして与えましょう
皮をむいて、種を取り除いて小さくカットしたものを与えてください。
アレルギーを起こす犬もいます
マンゴーはウルシ科の植物なので、触れただけでアレルギーを起こす犬もいます。異変が見られたら動物病院を受診してください。
与えすぎには注意
マンゴーは体の熱を取るため、食べ過ぎは体を冷やしすぎてしまいます。また他の果物に比べてカロリーが高く、糖分も多めです。肥満の原因になるので注意しましょう。
食べ過ぎは下痢の原因にもなります。マンゴーを与える場合は、ほんの少量にしてください。
Adviser
伊藤 悦子さん
麻布大学獣医学部環境畜産学科(現・動物応用科学科)出身。ペット栄養管理士・家畜人工授精師(牛)資格所持。動物医療発明研究会会員。NPO法人「NEWSつくば」記者。犬は5匹、猫は6匹の他にモルモットやセキセイインコ、文鳥たちと暮らしてきました。現在は17歳になる茶トラの猫「りんごちゃん」がいます。人とペットの幸せを願って執筆しています。
