【小型犬の種類】飼いやすい小型犬はどんな犬種?

【小型犬の種類】飼いやすい小型犬はどんな犬種?

【小型犬の種類】人気の超小型犬〜小型犬の種類。飼いやすいのはどの犬種?

ぬいぐるみのような可愛さと成犬に成長しても抱っこできるサイズから人気の犬種が超小型犬〜小型犬です。可愛さだけではなく日本の住宅事情や生活スタイルにマッチすることも人気となる要素の一つと言えます。

実は、犬種を体重別にクラス分けしているのは日本のみで、超小型犬〜小型犬というくくりも日本ならではのもの。世界の基準に合わせているJKC(ジャパンケンネルクラブ)では、犬種を体重でクラス分けをしていないため、ドッグランなどの犬専用施設やインターネットサイトによって、犬種のクラス分けもまちまちです。

特に、超小型犬〜小型犬は個体差が大きくサイズの区別がわかりにくいことから、当サイトでは、JKCの基準を参考に成犬時の標準体重が10kg以下を小型犬、4〜5kg以下を超小型犬としています。

人気犬種が集中している超小型犬〜小型犬だけど、本当に飼いやすいの?

初めて飼う犬だから小さな犬が良さそう、本当は大型犬を飼いたいけれど住環境から小型犬にしたい、小型犬なら子供とも仲良くなれそうなど、小型犬を選ぶ理由はさまざまですが、その中でも最も多い理由が「抱っこできる可愛さ」です。しかし、サイズが小さく可愛いからといって、どんな犬種でも飼いやすいわけではありません。また、住環境や犬に対する接し方、その犬種に対しての知識、飼育歴によって飼いやすいと感じるかどうかは異なります。小さくても、その犬種の持つ特性によっては初心者には飼いにくい犬種もいるので、選ぶ時には犬種に関しての知識を持つことが大切です。

そこで、人気の高い犬種は本当に飼いやすいのか、各犬種の性質や特徴と飼いやすさについてご紹介していきます。

小型犬の種類 1賢く高い運動能力を兼ね備えたトイ・プードル

飼いやすさ:初心者もOK

2023年人気犬種ランキングでは、14年連続1位(ペット保険のアニコム損害保険株式会社調べ)に輝いたトイ・プードル。トイ・プードルの人気の秘密は、なんといってもその可愛さ。被毛カラーのバリエーションが豊富な上、トリミングによってさまざまな表情を演出できることが魅力です。

「プードル」とはドイツ語の「pfudel(プーデル:水たまり、水がはねる)」に由来しています。トイ・プードルの基礎犬であるスタンダード・プードルは、水の中での作業を得意とする犬種で、主に水辺の鳥猟犬として活躍していました。賢く温厚で、フレンドリーな性質から、初心者でも飼いやすい犬種ですが、小型犬の中でも運動欲求が高い犬種のため毎日の散歩は必須です。定期的にプールや川などの水辺で、思いっきり運動させてあげましょう。

小型犬の種類 2大きな瞳が魅力のチワワ

飼いやすさ:初心者もOK

トイ・プードルと並んで不動の人気犬種がチワワです。潤んだような大きな瞳が特徴で、その愛らしさからマスコミにもたびたび登場し、一世を風靡しました。メキシコ原産で、世界最小の犬種として登録されているチワワは、室内犬として初心者にも比較的飼いやすい犬種です。

チワワには、ロングコートと呼ばれる長毛タイプとスムースコートと呼ばれる短毛タイプと2タイプがあり、毛色は20種以上もあります。日本に多いのはロングコートチワワで、しなやかな長毛が特徴です。さまざまなトリミングスタイルが楽しめることも人気の秘密。

どちらのタイプも飼い主に従順でとても賢い犬種ですが、小さいながら好奇心旺盛で勇敢な一面もあります。また、縄張り意識が強いため、番犬としても活躍してくれます。運動量を必要としている犬種ではありませんが、活発な性質でお散歩が大好きです。

小型犬の種類 3可愛い瞳で愛嬌たっぷりに寄り添ってくれるポメラニアン

飼いやすさ:中級者以上向け

ポメラニアンはドイツ原産で、サモエドを祖先に持つスピッツグループに属し、原産地のドイツでは、トイ・スピッツと呼ばれることもあります。ヨーロッパ中部で最古の犬種で、多くの犬種がポメラニアンを基礎犬として発展していったとされています。

ポメラニアンの特徴は美しくゴージャスな被毛で、さまざまなカットが楽しめることも魅力です。忠誠心の高さから家庭犬として初心者にも人気のポメラニアンですが、可愛らしさの反面、勇敢で頑固な一面があります。また、スピッツの気質を引き継いでいるためよく吠えることが特徴で、気の強さから時には噛みつくなどの問題を起こすことも。あまりの可愛さに仔犬の頃のしつけを怠ってしまうと、手が付けられない問題犬へと発展してしまう可能性があるので注意しましょう。

小型犬の種類 4シルキーで美しい被毛が魅力のヨークシャー・テリア

飼いやすさ:初心者もOK

ヨーキーの愛称で親しまれているヨークシャー・テリアは、ネズミ捕りを使役とする犬として誕生したイギリス原産の犬種です。シルキーで美しい長毛が特徴のヨークシャー・テリアですが、毛玉ができやすく伸び続けるため、トリミングによってさまざまなカットスタイルを楽しむことができることも魅力です。

見た目のかわいさや小さなサイズから初心者にも人気のあるヨークシャー・テリアですが、テリア気質とも呼ばれる性質から、勇敢で気が強く、さらに警戒心の強さを持ち合わせていることが特徴です。初心者でも飼うことができますが、吠えやすいだけではなく、場合によっては噛むと言った問題行動を起こすことがあるため、しっかりとしつけをすることが必須の犬種とも言えます。

小型犬の種類 5甘えるのが上手で知的なマルチーズ

飼いやすさ:初心者もOK

ポメラニアン、ヨークシャー・テリアと並び室内犬御三家として、大ブームとなったこともあるマルチーズは、3000年以上の歴史がある古代犬です。「犬の貴族」と呼ばれていたマルチーズは、16世紀にマルタ島に持ち込まれた犬が基礎犬であると考えられ、地名からその名がつきました。イギリス王室や貴婦人たちから絶大な人気があったマルチーズは、人類にとって初めての愛玩犬としてとても可愛がられ、愛玩犬の代表的存在として知られています。

とても賢く、活発で遊び好きな性質が特徴で、初心者でも飼いやすい犬種です。ただし、テリアのような気の強さや神経質な面があるため、甘やかすことは禁物、仔犬期からしっかりしたしつけをすることが大切です。

小型犬の種類 6人気がありながらしつけが難しい柴犬

飼いやすさ:中級者以上向け

天然記念物にも指定され、その人気の高さから日本犬の代表とも言える犬種が柴犬です。もっともオオカミに近いDNAを持つとされている柴犬は、猟犬や番犬として古来から日本人と共に暮らしてきました。忠誠心が強く、自信家で独立心旺盛な性質から有能な猟犬として活躍していたことでも知られています。また、頑固な一面や警戒心の強さから、しつけが難しい犬種とも言われています。

特に、柴犬といえば「噛む」イメージが定着しています。温和でかわいい柴犬の子犬に見えても、成長するにつれ噛み癖に悩む飼い主も多くいるのです。しつけが入りにくいと言われている理由は、集中力が持続しない、環境の変化が苦手、新しいものに対しての警戒心が強いなど柴犬特有の性質から。こういった柴犬の性質を理解しないでしつけをしても、全くしつけが入らない可能性があるので注意が必要です。
また、どんな場合でもしっかりとしたリーダーシップを発揮することが柴犬のしつけをする上で最も重要なこととなります。賢く忠誠心の高い柴犬なので、正しい理解のもとでしつけをすればベストパートナーとなってくれるはずです。

小型犬の種類 7忠誠心が強く飼い主との信頼関係を最も大切にするミニチュア・ダックスフンド

飼いやすさ:初心者もOK

胴長短足の姿と気品ある顔立ちから家庭犬として安定した人気のミニチュア・ダックスフンドですが、ヨーロッパではアナグマ猟のパートナーとして現役で活躍している狩猟犬です。アナグマを見つけると吠えてハンターに知らせる役割があるため、よく吠えることが特徴です。

また、警戒心やテリトリー意識を強く持っているため、飼い主以外の人に対して吠える傾向にあります。毎日散歩している場所が自分のテリトリーと認識し、すれ違う人や犬に吠えかかることもあります。
さらに、ミニチュアダックスは、吠えて人に教えることが本能であるため、何かを伝えたくて吠えることも多々あります。この行動は、結果として要求吠えにつながる可能性があるため、仔犬期からのしっかりとしたしつけが必要です。

なお、短毛のスムースヘアー、長毛のロングヘアー、短毛で剛毛のワイヤーヘヤーと3タイプの毛質の中で人気のあるロングヘアーは、スパニエル系の血が入っているため、人懐っこく、明るい性質が特徴です。

小型犬の種類 8フレンドリーで従順な性質、飼い主に忠実なミニチュア・シュナウザー

飼いやすさ:初心者もOK

特徴ある口ひげが威厳を感じさせるミニチュアシュナウザー。ドイツ原産らしいその厳格な雰囲気とは裏腹に、明るく活発で賢い、家庭犬に求められる要素が3拍子揃った犬種です。世界中で「理想的な家庭犬」と呼ばれ愛されているミニチュアシュナウザーは、テリアグループに属している犬種です。

農場で活躍していたスタンダードシュナウザーとアーフェンピンシャー、ミニチュアプードルとの交配によって主にネズミを駆除する犬として作出され、シュナウザーの持つ社交性と好奇心を受け継いでいます。

その明るい性格と人間に忠実な性格が、ミニチュアシュナウザーの最も大きな魅力。人と遊ぶことが大好きで、時にはいかつい顔に似合わないお茶目な一面も見せることもあります。愛情深い性格は、小さな子供とも相性が良いことから、理想の家庭犬と言われているのです。

また、活発で明るい性格とは裏腹に、繊細で甘ったれな一面も持つミニチュアシュナウザー。ミニチュアシュナウザーの最大の楽しみは、飼い主と一緒に運動すること。人との共同作業を好むため、ドッグスポーツやハイキング、山登りなどを犬と一緒に楽しむことがおすすめです。

小型犬の種類 9美しい被毛と鼻ぺちゃの愛らしい顔、穏やかで友好的な性格が人気のシーズー

飼いやすさ:初心者もOK

シーズーは、その顔がライオンに似ていることから中国語でライオンドッグを意味するシーズークウと名付けられた中国原産の犬種です。クリクリした瞳と鼻の周りの被毛が特徴で、菊の花のように見えることから菊の花のような犬を意味する「クリサンセマム・ドッグ」とも呼ばれています。
中国の宮廷では数々の皇帝から寵愛を受け、かの西太后からは溺愛され、門外不出の犬として宮廷内で繁殖が行われていたのです。一時は絶滅の危機に瀕してしまいますが、イギリス人によって保護され品種を固定するための改良が行われ人気犬種となりました。

年代を選ばず誰からも愛されるシー・ズーは、穏やかな性格ながら活発で陽気な性質です。また、環境の変化にも順応できる自立心も持ち合わせています。

小型犬の種類 10表情豊かで忠誠心が高く、初めてでも飼いやすいパグ

飼いやすさ:初心者もOK

シワシワの顔にクリクリした大きな瞳につぶれた鼻がなんとなく困り顔に見えるパグ。小型犬の中では大きいパグですが、トイプードルやチワワと同じトイグループに分類されている中国原産の犬種です。

その顔が握りこぶしに似ていることから、「こぶし」という意味を持つラテン語の「パグナス」に由来している名の通り、握りこぶしのようながっしりとした四角いしわくちゃな顔が特徴のパグ。パグの人気の秘密はその特徴的な表情だけではありません。パグ走り、パグ座りなど独特な行動もパグの魅力のひとつ。パグを一度飼うと他の犬種には目がいかなくなることから「パグ菌」とも呼ばれることもあるとか。パグの魅力は、都会の集合住宅や子供がいる家庭でも比較的飼いやすいところ。

パグは、人間にとって最良のパートナードッグとなるために、性格、容姿ともに古代より改良が重ねられてきた犬種です。そのため、飼い主のそばにいることが大好きで、また飼い主の喜ぶ顔を見ることも大好きです。他の犬種に比べ、子犬の頃から落ち着いた性格で、訓練も難しくありません。ただし、頑固な一面やわがままな面があるので、甘やかしすぎは禁物です。

このほかの代表的な超小型犬〜小型犬の種類

上記でご紹介した犬種以外にも、まだまだたくさんの超小型犬〜小型犬がいます。あの犬種が人気犬種に入ってない?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。ここからは、JKCのグループ分けに準じて、代表的な超小型犬〜小型犬の種類と飼いやすさについてご紹介していきます。

愛玩犬グループの超小型犬、小型犬種

コンパニオン・ドッグ、トイ・ドッグと呼ばれる犬種がこのグループです。人間の良きパートナーとして作出された犬種が多く、主な小型犬と超小型犬が登録されています。体が小さく可愛い犬種がメインのグループですが、プライドが高い、警戒心が強いなど、しっかりとしたしつけが必要な犬種が多いことが特徴です。

愛玩犬グループの小型犬 1賢く甘え上手だけど寂しがり屋、蝶の羽のような耳が可愛いパピヨン

飼いやすさ:初心者もOK

フランス語で蝶と名付けられたフランス原産の愛玩犬がパピヨンです。基礎犬はスペイン原産のスパニエルの一種と言われていますが、16世紀頃にはフランスの王室をはじめ貴婦人たちに人気となりました。かのマリー・アントワネットもパピヨンをこよなく愛した一人として、知られています。

パピヨンの最大の魅力は、蝶々のような耳とリスの尻尾のようにくるっとした尻尾、そしてストレートで豊富な被毛が歩くたびに流れるように動くところ。可愛いだけではなく、飼い主の言うことを理解できる頭の良さも特徴です。全犬種の中でも8番目に頭が良いとされるパピヨン。ただし1人でいることが苦手で常に家族と一緒にいたい甘えん坊なところもあります。自己主張が強い一面もあるので、しっかりとしつけをする必要があります。

愛玩犬グループの小型犬 2フワッフワの真っ白い被毛が特徴のフレンドリーなビション・フリーゼ

飼いやすさ:初心者もOK

ビション・フリーゼは地中海に位置するカナリア諸島の一つであるテネリフェ島で誕生した犬種で、ボロネーゼやハバニーズ、マルチーズなどと同じルーツを持つと考えられている古代の品種です。賢くフレンドリーで遊び好きな性格が特徴で、子供や他のペットとも仲良くでき、しつけも比較的入りやすいため、初めて犬を飼う人にも向いています。アパートなどの集合住宅でも飼うことができますが、常に人と一緒にいたい性格のため、長時間のお留守番は苦手です。

愛玩犬グループの小型犬 3コケティッシュな表情が可愛い愛玩犬の代表格ペキニーズ

飼いやすさ:初心者もOK

古くから宮廷、王族に愛された中国原産のペキニーズは、門外不出の犬として宮廷で大切に育てられ、繁殖が行われてきたと考えられています。その顔つきからライオン犬とも呼ばれるペキニーズは、独特な転がるような歩き方が特徴です。古くから愛玩犬として可愛がられてきたペキニーズは、飼い主に対する忠誠心の高さが魅力ですが、見知らぬ人や犬に対して強い警戒心を見せるため、番犬にも向いています。

愛玩犬グループの小型犬 4イギリス王室に愛される理想の家庭犬キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

飼いやすさ:初心者もOK

イギリス原産でルネッサンス時代からヨーロッパの貴族、イギリス王室に愛された小さなスパニエル種(キング・チャールズ・スパニエル)を基礎犬として作出された「キャバリア=騎士」の名が付けられた犬種です。キャバリアの魅力はなんといっても大きな目とふわふわの長い耳。可愛さだけではなく賢く社交的な性格で、優雅さと勇敢さを兼ね備えています。飼い主のライフスタイルに合わせられる順応性の高さがあり、訓練を比較的入りやすい犬種です。また、敏捷性にも優れていることからスポーツドッグとしての能力も高く評価されています。

愛玩犬グループの小型犬 5徳川家に愛された日本原産の愛玩犬・狆

飼いやすさ:初心者もOK

長時間の散歩や多くの運動量を必要としないためマンションなどの集合住宅や高齢者でも飼いやすい犬種として人気の狆は、最も小さい日本原産の犬種です。古くから愛玩犬として皇室や貴族といった富裕層の女性たちに人気があり、抱き犬として大切に育てられてきました。普段はおとなしく激しい運動など必要としませんが、3歳ぐらいまでは見た目からは想像がつかないほど機敏な動きをすることがあります。そのため、階段や滑る床、家具の角などで怪我をする危険性があるので室内環境には注意が必要です。飼い主が大好きで賢い性格から、しつけも比較的入りやすい犬種です。

愛玩犬グループの小型犬 6アメリカン・ジェントルマンと呼ばれる賢いボストン・テリア

飼いやすさ:初心者もOK

ボステリの愛称で親しまれている人気の鼻ペチャ犬がボストン・テリアです。テリアの名がつきながらも、愛玩犬グループに分類されているボストン・テリアは、闘犬から愛玩犬へと品種改良を重ねて作出されたアメリカ原産の犬種です。

ブルドッグとブル・テリアの掛け合わせによって中型犬サイズに作出されたボストン・テリアですが、家庭犬として小型化が図られ、現在では、超小型犬1タイプ、小型犬2タイプと3タイプのサイズが登録されています。日本で人気があるのは、ブラック&ホワイトのタキシードカラータイプの小型犬です。

フレンドリーで愛情深い性質で、適応力に優れていることから集合住宅での生活にも適しています。また、賢いためしつけも比較的入りやすく、アメリカでは最も人気のある犬種となっています。

テリアグループの小型犬種

穴の中に住む小動物専門の狩猟犬として作出されたテリアは、小型犬ながら、自分の体より大きな動物を仕留めることを使役としているため、テリア気質と呼ばれる勇敢で好奇心旺盛、気の強い一面がある性質が特徴の犬種です。テリアは、その役割によって小型犬から大型犬まで多くの種類が作出されています。その中でも家庭犬として人気の3犬種をご紹介します。

テリアグループの小型犬 1狩猟本能が強く、小型犬ながら中型犬以上の運動能力を持つジャック・ラッセル・テリア

飼いやすさ:上級者向け

ジャックラッセルテリアは、スムースのフォックステリアを基にして、ビーグルやブルテリアなどさまざまな犬を交配して作出された犬種で、キツネ狩りの熱狂的な愛好家だったジョン・ラッセル牧師によって作出されたイギリス原産の犬種です。巣穴に潜っているキツネを追い出し、噛みつくまたは仕留めることを使役としているため、テリアの血を引く気性の強さと何にもひるまない勇敢な性格を持ち、小型犬ながら中型犬以上の体力も兼ね備えています。

また、狩猟犬らしく飼い主には忠実かつ賢く、遊び好きで、人間の要求に応えようと一生懸命となる面もあります。しかし、その強い性格からリーダーと認められない飼い主には噛みつくこともあるため、賢さをコントロールできるだけの知識としっかりとしたリーダーシップが必要な犬種です。

テリアグループの小型犬 2ウエスティの愛称で人気のウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

飼いやすさ:中級者以上

真っ白な被毛と大きな瞳が目をひくウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアはスコットランド原産の犬種です。見た目の可愛さとは裏腹に、小さいながら筋肉質な体を持ち、独立心が強くテリアらしいマイペースな気質が特徴です。また、小さいながら運動が大好きで体力もあることからアジリティなどを一緒に楽しみたい飼い主に向いています。

テリアグループの小型犬 3小さいながらも狩猟犬としての気質を強く持っているノーフォーク・テリア

Photo by @norfolkterrier.chikuwa

飼いやすさ:中級者以上

テリアの中で最小のグループに属するノーフォーク・テリアは、イギリス原産の犬種で狩猟犬として優れた能力を持つ犬種です。小さな体からは想像ができないほど勇敢で警戒心が強く、また独立心の強さが特徴です。いたずらっ子なテリアらしい活発さがあるため、運動不足は大きなストレスとなります。

このほかのテリア種

JKCに登録されているテリア種は32犬種あり(FCI(国際畜犬連盟)は34犬種)、そのうち超小型〜小型犬は15犬種。土の中や穴倉にいる動物を狩るために作出されたテリアには、足の短いタイプと足が長いタイプの2タイプですが、家庭犬として人気のあるテリアの多くは小型で足が短いタイプです。どの犬種も見た目は可愛いですが、狩猟犬としての本能を強く持ち、気が強く頑固な性質が特徴のため、初心者が飼うには難しい犬種と言えます。ここでは、上記でご紹介した以外の代表的なテリアをご紹介します。

テリアグループの小型犬 4ワイヤー・フォックス・テリア

Photo by @ruriyoshy

飼いやすさ:中級者以上

テリアの中では珍しくハウンドドッグとしての役割も果たせるワイヤー・フォックス・テリアは、キツネ狩りの猟犬として作出された犬種です。敏捷で好奇心が強く、些細なことにも反応するテリア気質を強く持つことが特徴です。警戒心が強く怖いもの知らず、プライドが高いためしつけには苦労するかもしれません。

テリアグループの小型犬 5スコティッシュ・テリア

Photo by @matthew061214

飼いやすさ:中級者以上

スコッティの愛称で知られるスコティッシュ・テリア。穴熊やカワウソ猟の猟犬として活躍したスコティッシュ・テリアは、賢く、勇気がある性質で、独立心の強さも特徴です。その他のテリアと同様にテリア気質を強く持っていますが、攻撃性は比較的少なめです。

テリアグループの小型犬 6トイ・マンチェスター・テリア

Photo by @toyman_rea

飼いやすさ:中級者以上

ミニチュアピンシャーとそっくりな外観のトイ・マンチェスター・テリア。トイマンの愛称でも親しまれ、怖いもの知らずのテリアとしての本能と小型犬とは思えないほどの運動能力を備えています。陽気で好奇心旺盛、勇敢なテリア気質ながら寂しがり屋の面もある性格が特徴です。


このほかに、最も古いテリア種であるケアーン・テリア、スムース・フォックステリアを基礎犬として日本向けに改良された日本テリア、エアデールテリアを小型化したようなウェルシュ・テリア、レークランド・テリア、ノーフォークテリアにそっくりなノーリッチテリアなど、豊富な種類のテリアがいます。

牧羊犬・牧畜犬グループの小型犬種

羊や牛など家畜の群れを誘導・保護することを使役としている犬種が属しているのが牧羊犬・牧畜犬グループです。牛など大型の動物を誘導する役割の牧畜犬には、中型犬以上の犬種が多く、機敏で運動能力が高い小型〜中型犬は、羊などの群れをまとめる役割をする牧羊犬に分類されています。

牧羊犬・牧畜犬グループの小型犬外見の美しさと知的で運動能力の高さが魅力のシェットランド・シープドッグ

Photo by @a1nyata1toy

飼いやすさ:初心者もOK

イギリス最北端にあるシェットランド諸島原産の牧羊犬が、シェルティの愛称で親しまれているシェットランド・シープドッグです。別名トゥーニードッグ(農場の犬)とも呼ばれる小型犬のシェルティは、明るく、活発で賢いためその見た目の美しさや訓練性の高さから日本でも家庭犬として人気があります。特に知能の高さには定評があり、1つのコマンドを理解するのに、5回未満の繰り返しで学習できるとされているほど。初心者からでも飼うことは可能ですが、運動能力に優れているため、たっぷりの運動に加えて、精神的な刺激も受けられるような環境を用意することが必要です。

使役犬グループの小型犬種

ワーキングドッグとも呼ばれる使役犬は、人のために仕事をする犬のことで、古くは警護犬や番犬として、また現代では盲導犬や警察犬など訓練を受けて作業をする犬種を指します。小型犬〜大型犬までさまざまなサイズの犬種がこのグループに属しています。

使役犬グループの小型犬小型犬ながら大胆不適な性質のミニチュア・ピンシャー

飼いやすさ:中級者以上

ミニピンの愛称で親しまれているミニチュアピンシャーは、小さなカラダと活発な性質から世界中で愛されているドイツ原産の犬種です。ネズミ駆除の使役犬として活躍していたため、警戒心が強く小さな物音や動きに対して敏感に反応します。飼い主には忠実ですが、見知らぬ人や動物には、小さなカラダとは思えない大きな声で吠えかかることもあります。怖いもの知らずで、自分より大きな体の動物にも向かっていこうとすることもあります。

視覚(サイト)ハウンドの小型犬種

優れた視覚と走力で獲物を追跡捕獲するサイトハウンドとも呼ばれている犬種のグループです。このグループには、古来からその土地にあった狩猟犬として独自の発展をしてきた犬種が多くいますが、どの犬種も大地を駆け巡ることを得意とする俊足の持ち主です。

視覚(サイト)ハウンドの小型犬視覚ハウンドの中で最小サイズのイタリアン・グレーハウンド

飼いやすさ:中級者以上

イタグレの愛称で親しまれているイタリアン・グレーハウンドは、スレンダーなボディと細く長い足が特徴の犬種です。現代では家庭犬として人気のある犬種ですが、古代エジプトの時代から存在し、貴族の愛玩犬、狩猟犬として愛されていました。やさしく遊び好きながら警戒心を強く持つ性質です。得意とするのは、ルアーコーシングと呼ばれる獲物に見立てたルアーを追うドッグスポーツです。何かを追いかけたいという欲求を満たしてあげられる環境を整えることも、飼い方のコツといえます。

原始的な犬・スピッツの小型犬種

どんな犬種が属しているのかわかりにくいグループがこの原始的な犬・スピッツのグループです。ここでのスピッツとは犬種名ではなく「尖った」という意味で、マズルや耳が尖っているタイプの犬種を指します。また、このスピッツ種は、アジア、ユーラシア大陸で誕生した原始的な犬を指しています。日本犬はこのグループに分類されています。

始的な犬・スピッツの小型犬寂しがり屋で甘えん坊の日本スピッツ

Photo by @masshirowww

飼いやすさ:個体によって飼いやすさが違う

子犬の頃から真っ白の綿雪のようなふわふわの被毛が魅力の日本スピッツ。白い犬を好む日本人のために育種された日本スピッツは、純白の被毛カラーのみが許された小型犬です。かつて日本国内でブームとなった日本スピッツは、ドイツのジャーマンシェパードをはじめ、サモエドやアメリカン・エスキモー・ドッグなどの血が流れていると言われ、よく吠えて噛む犬というイメージがありました。そのため一時は絶滅の危機に瀕した日本スピッツですが、熱心な愛好家によってあまり吠えない温厚な性質に改良され、現在の日本スピッツとなりました。

飼い主に対しては従順で明るい性格ですが、好奇心が旺盛で神経質で警戒心の強い面もあることから、子犬の頃からさまざまな環境を体験させて社会化を行っておく必要があります。また、小さいながらもエネルギッシュな性質から、十分な運動をさせてストレスを溜めない環境づくりをしてあげることが大切です。

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