ウエストハイランドホワイトテリアの基本データ
原産国 | スコットランド(イギリス) |
---|---|
サイズ | 小型犬 |
犬種グループ | テリア |
飼いやすさ・しつけのしやすさ |
中級
社交的で人懐っこい性格だが甘やかし過ぎには注意 |
運動量 | 毎日十分な運動や散歩が必要 |
トリミング | 月1回程度のシャンプーが目安 |
ブラッシング | 毎日1回程度 |
お散歩 | 1日1~2回×20分~30分程度 |
飼育費用 | 月2〜3万円程度(医療費別途) |
かかりやすい病気・怪我 | アレルギー性皮膚炎、レッグペルテス病、頭蓋下顎骨症 |
ウエストハイランドホワイトテリアの歴史
起源はイギリスのスコットランド地方で生まれた、スコティッシュ・テリアなどのテリアにあるといわれています。当時は白い毛色の犬は体が弱く、虚弱体質であるという誤った認識が浸透していたため、基本的にテリアのなかで生まれる白い被毛の子犬は繁殖対象ではありませんでした。
しかし、スコットランドにあるポルタロックに住んでいたマルコルムスという男性が白い子犬に興味をもち、繁殖を始めたのがウエスティになったと考えられています。当初は、彼が住んでいた地名にちなんで、ポルタロック・テリアと呼ばれていましたが、1907年にイギリスのケネルクラブによって、ウエストハイランドホワイトテリアの犬種名で正式に登録されました。
ウエストハイランドホワイトテリアの性格と特徴・飼いやすさ
テリアの中でも、ウエストハイランドホワイトテリアは人懐っこく社交的な特徴が強いため、始めからフレンドリーに接してくれることが多いようです。また、陽気で遊び好きな面もあるため、子供にとっても良い遊び相手となってくれるでしょう。
ただ、一方で負けず嫌いかつ頑固なところもあるため、迎えてからのトレーニングをきっちり行わないと、ついその愛くるしい外見に負けて甘やかしてしまい、わがままに育ってしまう可能性もあるため注意が必要です。
特に子犬の頃はいたずらが激しい傾向にあるかもしれませんが、そこも犬種の特徴と捉えて、決してむやみに怒ることは避けて、根気よくしつけを行っていってあげましょう。
ウエストハイランドホワイトテリアの被毛と種類
一部黄色がかっている場合もありますが、ウエストハイランドホワイトテリアという名前が表すように基本的に毛色は「白のみ」といわれています。
被毛は柔らかいアンダーコートと硬いオーバーコートから成るダブルコートですが、特にオーバーコートは長毛で絡みやすいため、可能な限り、毎日、ブラッシングを行ってあげましょう。もし、オーバーコートが地面についたりして汚れやすくなるほどの長さならばトリミングで、短めに整えてもらうこともおすすめです。
ウエストハイランドホワイトテリアの大きさ・体高・体重
小型犬サイズに分類されており、短い手足に短い胴、体高より体長が長い体型が特徴的です。耳はとがっており、目はアーモンド形、しっぽはピンと立っており、勇敢さを感じさせられます。
ウエストハイランドホワイトテリアの体重 | ウエストハイランドホワイトテリアの体高 |
---|---|
6~10㎏ | 28cm前後 |
ウエストハイランドホワイトテリアの平均寿命と人間年齢
ウエストハイランドホワイトテリアの平均寿命はおよそ12〜14歳といわれています。これは人間年齢に換算すると64歳~72歳に該当し、小型犬の平均的な長さといえるでしょう。
人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 | 成長ステージ |
---|---|---|
3か月 | 4歳 | 子犬 |
6か月 | 7歳半 | |
9か月 | 11歳 | |
1歳 | 15歳 | |
1歳半 | 19歳半 | |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | |
4歳 | 32歳 | |
5歳 | 36歳 | |
6歳 | 40歳 | シニア犬 |
7歳 | 44歳 | |
8歳 | 48歳 | |
9歳 | 52歳 | |
10歳 | 56歳 | |
11歳 | 60歳 | |
12歳 | 64歳 | |
13歳 | 68歳 | |
14歳 | 72歳 | 高齢犬 |
15歳 | 76歳 | |
16歳 | 80歳 | |
17歳 | 84歳 | |
18歳 | 88歳 | |
19歳 | 92歳 | |
20歳 | 96歳 |
こちらの表は、
- 小型犬・中型犬「24+(犬の年齢-2)×4=人間に相当する年齢」
- 大型犬「12+(大型犬の年齢-1)×7=人間に相当する年齢」
の方式に基づいて計算しています。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
ウエストハイランドホワイトテリアのかかりやすい病気
ウエストハイランドホワイトテリアのかかりやすい病気 1 アレルギー性皮膚炎
長毛犬全般にいえることですが、ウエストハイランドホワイトテリアも皮膚疾患になりやすく、特にアレルギー性皮膚炎が多いといわれています。
アレルゲンは花粉やノミ、ダニ、特定の食物など様々な原因が考えられるため、皮膚を痒がる仕草などが見られたら動物病院を受診するようにしましょう。
ウエストハイランドホワイトテリアのかかりやすい病気 2 レッグペルテス病
太ももの骨と骨盤とを連結している部分を「大腿骨頭」と呼びますが、何かしらの原因でそこへの血流がうまくいかなくなり、大腿骨頭が壊死してしまう病気をいいます。
ウエストハイランドホワイトテリアは遺伝的に発症しやすく、特に3~4カ月から1歳前後の子犬のときに起こる可能性があります。後ろ足をあげたり、かばうように歩いたりする様子が見られたら早々に動物病院を受診してください。
ウエストハイランドホワイトテリアのかかりやすい病気 3 頭蓋下顎骨症
頭の骨と下顎の骨に左右対称性におこる非炎症性・非腫瘍性の増殖がおこることで疼痛が見られる疾患であり、こちらもウエストハイランドホワイトテリアは遺伝的に発症しやすいといわれています。
顎の開閉時に激しい痛みが起きるため、涎がみられる、口を痛がる、ご飯を食べたそうにするのに食べないなどの症状が見られたら、早々に動物病院を受診してください。
ウエストハイランドホワイトテリアは抜け毛が少ない、は本当?
通常ダブルコートを持つ犬種は抜け毛がかなり多いことが特徴ですが、ウエストハイランドホワイトテリアはそこまで多くはありません。理由として、オーバーコートが他の犬種と比べて硬い剛毛であるためではないかと考えられています。
ただ、その分、毛が絡みやすいため毛玉にならないようにこまめのブラッシングや皮膚病になっていないかなどのとチェックが大切になってきます。
ウエストハイランドホワイトテリアの飼い方・飼う際の注意点
ウエストハイランドホワイトテリアの飼い方・飼う際の注意点 1 迎えてからのトレーニングを適切に行いましょう
ウエストハイランドホワイトテリアは、人懐っこくて親密な関係を築きやすい子が多い犬種ですが、一方で頑固かつマイペースな傾向もあります。
よってトレーニングをきっちり行わないと、自分の要求は何でも通ると思い込んでしまい、わがままになってしまう危険性があります。
また、怒るなどの不適切なトレーニングを行ってしまうと飼い主さんを信頼することもできなくなるため注意が必要です。
ウエストハイランドホワイトテリアの飼い方・飼う際の注意点 2 充分な運動量を確保してあげましょう
テリア種のルーツは狩猟犬にあるため、1日1~2回、20分~30分程度のお散歩だけではなく、遊びたそうにしていたらボール投げなどの獲物を追いかけるような運動も行ってあげましょう。
運動不足の状態が続くとストレスが溜まってしまうため、時にはドッグランなどで思いっ切り遊ばせてあげることも、おすすめです。
ウエストハイランドホワイトテリアの飼い方・飼う際の注意点 3 被毛のケアを念入りに行いましょう
ウエストハイランドホワイトテリアの魅力は、その真っ白な被毛にもありますが、その分、汚れが目立ちやすいという特徴があります。
毎日のブラッシングはもちろんのこと、定期的にトリミングサロンなどでシャンプーをしてあげましょう。
また、皮膚にトラブルを起こしやすいため、ブラッシングの際などに全身をチェックして赤くなったり脱毛している部分がないか、痒がる仕草をしていないかなど念入りな観察が大切です。
ウエストハイランドホワイトテリアの飼い方・飼う際の注意点 4 夏の温度管理に注意
硬い剛毛であるオーバーコートや長毛なことから、比較的寒さには強いといわれていますが、暑さには弱いため夏の温度管理には充分な注意が必要です。
可能ならば、よくいる場所の近くに温度計を置いてあげて、適切な室温が維持できているかやパンティングなどの暑さを訴える行動をしていないかチェックしてあげましょう。
また、気温によっては夏のお散歩は控えるようにして、室内でのボール遊びやドッグランなどの利用がおすすめです。
ウエストハイランドホワイトテリアの飼い方・飼う際の注意点 5 誤飲に注意しましょう
特に子犬の時のいたずらが激しい傾向にあるウエストハイランドホワイトテリアですが、好奇心が強いためゴミ箱などを引っかき回す、電気コードを噛みちぎるなどの問題行動が見られることもあります。
ゴミ箱の中の異物を食べたり、噛みちぎったコードを飲み込んだりしてしまうと命に関わる危険性があるため、蓋付きのゴミ箱に替える、電気コードは噛みちぎられないようなグッズを使用するなどの念入りな対策が必要となります。
ウエストハイランドホワイトテリアをお迎えする方法
ブリーダーさんからお迎えする
ウエストハイランドホワイトテリア専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。
また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。
保護犬のウエストハイランドホワイトテリアを探して里親になる
動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているウエストハイランドホワイトテリアを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。
ウエストハイランドホワイトテリアの値段・価格の相場
ウエストハイランドホワイトテリアの子犬の販売価格は平均して40万円台のことが多いようです。 ただ、月齢などによって価格に開きがあることもあります。
まとめ
ウエストハイランドホワイトテリアは陽気で社交的といわれるため、愛犬と親密な関係を築きたい飼い主さんにはおすすめな犬種と考えられるでしょう。
ただ、いたずら好きや頑固な一面もあるため、迎えてからの適切なトレーニングが必要となりますし、また、充分な運動量を確保してあげる時間的余裕も大切になってきます。
見た目の愛くるしさだけではなく、ウエストハイランドホワイトテリアという犬種の特徴などをしっかり理解して大丈夫と思ってから、家族の一員として迎えてあげてくださいね。