【短足犬の犬種12選】短足な犬の犬種や足が短い理由、短足犬と一緒に暮らす際の注意点について

【短足犬の犬種12選】短足な犬の犬種や足が短い理由、短足犬と一緒に暮らす際の注意点について

短足犬とは

Photo by @_elmo_style_

小型犬から大型犬まで、犬にはさまざまなサイズや容姿がありますが、不動の人気となっているのが、ミニチュアダックスフントやウエルシュ・コーギーに代表される短足犬です。

短い脚と長い胴が特徴の短足犬は、家の中ではよちよちと歩き、お散歩ではちょこちょこと走る独特の愛らしい姿に世界中の人が魅了されています。

そんな容姿の可愛さから人気の高い短足犬ですが、登録されている約200犬種の中でわずかに約15犬種しかいません。

この記事では、短足犬種が誕生した理由や日本国内で人気の犬種、出会える可能性のある犬種をご紹介します。

短足犬が足が短い理由とは

可愛さ満載の足が短い犬種ですが、その短足が生み出された経緯には、遺伝子異常によるものと選択繁殖による品質改良の2つの理由が考えられています。

犬の足が短い理由1遺伝子の突然変異によるもの

短足の犬種に多く見られる特徴が、遺伝子の突然変異によって起こる軟骨異形成症と呼ばれる発達異常です。

これは、四肢の適切な形成を導く役割を担う「成長因子」分子を生成する遺伝子(FGF4)が突然変異を起こすことにより、手足の先端にある軟骨の成長が止まってしまうもので、一種の染色体異常と考えられています。

その結果、その他の犬種よりも発育の早い段階で骨が石灰化し、湾曲し短くなった骨が生成されてしまうのです。

中でもダックスフントは、最も古くから発症した典型的な軟骨異形成症の犬種だとされています。

なお、この骨の発達異常は、レトリバーの骨格異形成やミニチュアプードルの骨軟骨異形成など、小型犬種以外の犬種も発現する症状で、遺伝疾患としてブリーダーに注意喚起が行われています。

犬の足が短い理由2使役に合わせた品種改良によるもの

短足犬種の多くは、狩猟犬として特有の役割があります。

中でも人気の高いダックスフントやテリア種などは、アナグマやキツネ、ウサギなど小動物を捕らえる狩猟犬として活躍してきました。

これらの犬種は、小さく細長い巣穴に入り込みやすい体型を形成するために、軟骨異形成症の犬を繁殖のために選択し育種されてきた経緯があります。

このほかに、牛に蹴られないように短足に育種された牧畜犬のウエルシュ・コーギーやランカーシャー・ヒーラー、また愛らしさを追求し繁殖されたペキニーズやパグも短足の体型を作出するために改良が重ねられてきた犬種です。

短足犬の代表犬種12犬種

01ウエルシュ・コーギー
・ペンブローク

Photo by @jejejunh

イギリス王室に愛されるウエルシュコーギー・ペンブロークは、世界中で人気のある牧畜犬です。

お尻をフリフリしながら歩く姿がとても可愛いと日本でも家庭犬として人気がありますが、本来は牛を追う使役をこなす牧畜犬種です。牛の足元やお腹の下を走り回るために、短い足の体型へと品種改良が行われ現在の容姿となっています。

02ウエルシュ・コーギー
・カーディガン

大きな頭と短い足を持つ見た目がそっくりなことからウェルシュ・コーギー・ペンブローグと同一犬種に思われがちなウェルシュ・コーギー・カーディガンですが、実は全く異なる犬種です。

イギリスで最も古い品種の1つと考えられているウェルシュ・コーギー・カーディガンは、ケルト族によってイギリスに持ち込まれたダックスフントと同じ系列の犬種です。

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークより少し大きく、また尻尾が長いことやコートカラーが多彩なことが特徴で、やはり牛を追う牧畜犬として活躍しています。

03ミニチュア・ダックスフント

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短足胴長といえば、常に人気犬種の上位にランクインしているミニチュアダックスフントをイメージする方も多いのではないでしょうか。

ドイツ原産でアナグマ狩りの狩猟犬として作出されたスタンダード・ダックスフントを基礎犬として、アナグマより小さいウサギなどの動物を狩るために品種改良された犬種がミニチュア・ダックスフントです。

また、ミニチュアダックス・フントよりも小さいことから人気急上昇中のカニンヘン・ダックスフントも、小動物を狩るために改良され作出された犬種です。

どのサイズも対象の獲物の細長い巣穴に潜り込むことを目的として育種されたため、細長い胴体と短い足といった独特の容姿となっています。

04バセットハウンド

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フランス原産で、地面に着きそうなほどの大きな耳と短足がトレードマークのバセットハウンドは、さまざまな映画やアニメのキャラクターに採用されているヨーロッパでは人気の犬種です。

人と一緒に歩いてウサギを探す狩猟犬として作出されたバセットハウンドは、嗅覚により獲物を見つけ追跡する使役を担っていました。温厚で優しくマイペースな性格と独特の大きな吠え声が特徴です。

05ブチ・バセット
・グリフォン・バンデーン

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日本では見かけることが少ない犬種ですが、愛好家たちからはプチバセの愛称で親しまれているブチ・バセット・グリフォン・バンデーン。

原産国のフランスでは「幸せな品種」と呼ばれる人気の犬種です。主にうさぎや鳥などの小型動物を対象とした狩猟犬で、嗅覚で獲物を狩るセントハウンドとして作出されました。

犬種名は特性を表し、小さく(プチ)背が低く(バセット)、針金状の巻き毛(グリフォン)を持つヴァンデーン地方の犬の意味があります。群れで行動することを得意として、独特の声高い吠え声が特徴です。

06ペキニーズ

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古代中国の皇室では門外不出の愛玩犬として飼育されていたペキニーズ。古代の中国では、その独特の顔つきから小型サイズに縮小されたライオンだと思われていました。

人間と暮らすために作出され改良を重ねられたペキニーズは、王室の番犬として大切にされていた犬種です。イギリスに渡ったペキニーズは、ビクトリア女王の愛犬として王室や貴族だけの愛玩犬として大切に飼育されていましたが、ショーへ出陳されたことでヨーロッパで一躍人気の犬種となりました。

短い足で体を揺らしながらローリングするように歩く独特の歩き方がペキニーズの大きな特徴です。

07シーズー

その顔がライオンに似ていることから中国語でライオンドッグを意味するシーズークウと名付けられたチベット原産の犬種で世界で最も古い犬種の1つと考えられているシーズー。

ストレートで美しい被毛と鼻ぺちゃの愛らしい顔、クリクリした瞳と鼻の周りの被毛が特徴のシーズーは、中国・明王朝の公式王室犬として地位を確立し、宮廷の守り神として大切に育てられてきた犬種なのです。

抱っこしやすい胴長で短足の体型は、基礎犬となったラサ・アプソとペキニーズから受け継いだものです。

08ノーフォークテリア
&ノーリッチテリア

Photo by @cafua_terrier@nonbiri_noncoo

20世紀初頭ロンドンの北に位置するノーフォーク郡の東にある町ノーリッチで、げっ歯類などの小動物やキツネを追う狩猟欲が強く背が低い猟犬として作出された犬種がノーフォークテリアとノーリッチテリアです。

テリア種の中で最小サイズのノーフォークテリアとノーリッチテリアは、元来同一犬種として登録されていましたが、イギリスのケネルクラブによって、立ち耳をノーリッチテリア、垂れ耳をノーフォークテリアと別犬種として登録されました。

どちらもテリア気質を強く持っているため、小さいながら元気いっぱいで、物怖じしない性質が特徴です。

09スコティッシュ・テリア

スポーツブランドはじめ数々のブランドでアイコンに使用されている犬種がスコティッシュ・テリアです。

短い足でちょこちょこと歩く姿は可愛らしいですが、実はキツネやアナグマを狩るためにスコットランドの高地で作出されたイギリス固有の最も古い犬種です。

テリア気質が非常に強く、自分よりも大きな動物にも勇敢に向かっていく粘り強さから「ダイハード」の異名を持ちます。独立心旺盛で自信にあふれた性質で、狩猟本能が強く短足ながら早歩きすることが特徴です。

10ウエスト・ハイランド
・ホワイト・テリア

ウエスティの愛称で親しまれている真っ白なテリアがウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアです。

スコットランド北西部でネズミ捕りの犬として作出されウエスティは、スコティッシュ・テリアとともに、さまざまなブランドのアイコンに起用されているスコットランドを代表するテリアです。

ぬいぐるみのような可愛さを持ちながらも勇気とタフさを兼ね備えた性質で、動くものは何でも追いかけたいという探究心の強い犬種です。

11ケアン・テリア

ノーリッチテリアと混同されることもあるケアン・テリアは、スコットランドの狩猟保護区や農場を巡回していた最古のテリアの1種です。

犬種名のケアンは、げっ歯類が多く住む境界に使用されている石塚をケルンと呼ぶことに由来しています。キツネをはじめアナグマやウサギなどの小動物を巣穴から追い出すために品種改良を重ねて作出されたケアン・テリアは、穴掘りを得意とする好奇心旺盛で警戒心の強い犬種です。

12ブルドッグ

Photo by @kin_chan_0724

鼻ぺちゃブサカワ犬として人気の高いフレンチ・ブルドッグの基礎犬となっているブルドッグはイギリス原産の犬種です。

ブルドッグは、13世紀のイギリスで行われていたブルベイティングと呼ばれる牛と戦う闘犬として育種された犬種です。しかし、ブルベイティングが禁止されたため、一時は絶滅の危機に瀕しましたが、愛好家によって穏やかな家庭犬として品種改良が行われました。

大きなアゴ、たるんだシワシワの皮膚、がっちりとした体つきは闘犬の時のままですが、性質は優しく穏やかでローリングするように短い足でゆっくりと歩く姿が特徴です。

短足犬が注意したい病気・怪我

01脱臼・骨折

短足犬は、成長過程での骨の未発達から四肢が均等に形成されていない場合やつま先の骨が真っ直ぐに成長せず変形している可能性があります。

そのため、飛び降りや滑る床では、脱臼や骨折をしやすいので注意が必要です。

02椎間板ヘルニア

ミニチュアダックスフント、ペキニーズ、シーズーなど軟骨異栄養症の犬種に多く見られる遺伝疾患がハンセンI型椎間板ヘルニアです。

背骨の骨と骨をつなぐクッションの役割をしている椎間板が脊髄を圧迫することで起こる病気で、腰で発症する腰部椎間板ヘルニアの他に、首で発症する頸部椎間板ヘルニアがあります。

03変性性脊髄症

コーギーに多く見られる病気が進行性の脊髄疾患である変性性脊髄症です。

この病気は、遺伝性の疾患で加齢とともに脊髄が変性し神経細胞が死滅する病気です。進行とともに、下半身麻痺や排尿障害などを引き起こします。

04肥満に要注意

病気ではありませんが、短足犬は特に肥満には注意が必要です。

現代の家庭犬が抱える大きな問題が肥満です。

犬の肥満には、運動不足、食べ過ぎなどさまざまな要因がありますが、どんな犬種にとっても肥満は足腰に大きな負担をかけます。

特に、短足犬は肥満によって腰に負担をかけやすいため、日頃からの体重管理が大切です。

短足犬と暮らす上での注意点

短い足が特徴の犬種は、関節や腰のトラブルを起こしやすいため日常生活を送る上でいくつか気をつけておきたい注意点があります。

01ソファやベッドへの
ジャンプをさせない

高いところへの飛び乗りや飛び降りは、腰や関節に負担をかける行動です。ソファやベッドなどの高いところへ登らせるためには、犬用の階段などを設置しジャンプさせないように工夫をすることが大切です。

02飼い主への飛びつきを止めさせる

飼い主に抱っこをせがむ飛びつきも腰や関節に負担をかけます。飛びつきはしつけによって解消することができます。飼い主から見るととても可愛い行動に思えますが、愛犬の健康のためにも止めさせるようにしつけをしましょう。

03階段の上り下りをさせない

犬用に設計された階段は、滑りにくく段差も低いため使用しても問題ありませんが、通常の階段は特に小型犬にとっては段差が高すぎるため、足腰に大きな負担となります。自宅では、勝手に上り下りできないようにペットゲートなどを設置し、必要な場合は抱っこで利用することがおすすめです。

04フローリングの床は
滑らない工夫を

つるつるするフローリングの床は、短足犬に限らずすべての犬の足腰に負担がかかります。犬が移動する場所には、滑りにくい床材のタイルカーペットやマットを敷く、フローリングに滑りにくいワックスをかけるなど、滑らない工夫をすることが必要です。

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