犬のワクチン接種は毎年必要なの?
ワクチンの接種間隔について
毎年か3年に1回か、かかりつけの獣医さんと相談して決めましょう!
世界で猛威を奮っている新型コロナウイルスの影響を受けて皆様のワクチンに対する意識も高まっており、接種の必要性を問われる機会が増えてきました。
世界的に適用できる犬と猫のワクチンに対するガイドラインの作成を目的とされた【世界小動物獣医師会(WSAVA)ワクチネーションガイドライングループ(VGG)】の指標を要約すると、子犬の時期にコアワクチンを複数回、最後の回が16週齢以降になるように接種し、次いで6ヶ月齢または12ヶ月齢で追加接種することが望ましいとされています。
それ以降はコアワクチンについては3年毎に打つこと推奨しています。この「3年に1度で良い」というワードだけが一人歩きをし、毎年接種するべきなのか?と問い合わせを受けることがよくあります。
確かにコアワクチンについては経験的に判断して毎年接種する必要はないように思います。
しかし5種以上に含まれるノンコアワクチンの免疫持続期間は一般的には1年であり、抗体検査をすることもできないため、毎年の接種が必要な環境にある場合はVGGも1年に1度の接種を推奨しています。
またトリミングやドッグラン、宿泊施設などを利用する場合も1年以内のワクチン接種証明書を提示するよう求められます。
5種以上の混合ワクチン
なるべく体の負担にならないようコアワクチンに対しては抗体検査を行うことでワクチン接種をするべきか否かの判断をすることができます。しかし、先ほども述べたようにノンコアワクチンについては抗体検査を行うことができず、1年で効果が切れると言われています。また、その抗体検査を結果をもってワクチン接種証明書の提出を求められる施設の利用ができるかどうかもまだまだ不明瞭です。
以上のことから、毎年接種するという選択に落ち着くことが多いです。ですが、最近では5種に含まれるノンコアワクチンであるパラインフルエンザ単体のワクチンも発売されましたので、今後は3年に1度のコアワクチン接種と毎年のノンコアワクチン接種という方針も一般的になってくるかもしれません。
まとめ
まとめると、短絡的にワクチンは3年に1度で良いは言えませんし、環境や体調によって変わってきますので、ネットの情報に踊らされずかかりつけの獣医さんとよく相談し、ワクチンを上手に使って大切な愛犬はもちろんのこと、みんなで正しく予防をし、地域のワンちゃん達を守ってあげてください。