ウィペットの性格や寿命、イタグレとの違いから飼い方|ウィペット図鑑

ウィペットの性格や寿命、イタグレとの違いから飼い方|ウィペット図鑑

Photo by @gina_the_whippet

ウィペットという犬種をご存じでしょうか?日本ではあまり聞きなれないかもしれませんが、中世ヨーロッパの絵画の中にも登場しており、歴史ある犬種です。首が長く、スラリとした脚にスレンダーな身体、ローズ・イヤーと呼ばれる半立ち耳、上品な細長い尻尾をしています。そして、馬のような俊足を誇る、身体能力の高いワンコです。
今回は、そんな日本では珍しい犬種のウィペットについて、詳しく解説します。

ウィペットの基本データ

Photo by @chiquita4649
原産国 イングランド(イギリス)
サイズ 中型犬
犬種グループ 視覚ハウンド(優れた視覚と走力で獲物を追跡捕獲する犬)
飼いやすさ・しつけのしやすさ 中級
運動量
トリミング 不要
ブラッシング 週に1回程度
お散歩 1日×30〜1時間程度
飼育費用 月2〜3万(医療費別途)
かかりやすい病気・怪我 関節炎、膝蓋骨脱臼、骨折、前十字靭帯、皮膚疾患

ウィペットの歴史

イギリスのイングランドで、17世紀ごろにイングリッシュ・グレーハウンドを小型に改良したものが原種とされています。小動物が畑を荒らさないよう猟犬として活躍させるために、農民がグレーハウンドを小型化しました。その後、ドッグレースなどにも出場させていましたが、アメリカへ渡ってドッグショーに登場するようになると、その美しい容姿から人気に火がつき、現在では世界中に愛好家がいます。

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ウィペットの大きさ・平均体重

中型犬に分類されるウィペットは、イングリッシュ・グレーハウンドよりは小さく、イタリアングレーハウンドよりは大きめの身体をしています。体高は44~51cm、体重は9~14kg程度ですが、小さめの子は大きめのイタリアングレーハウンドと同じくらいです。

ウィペットの体重 ウィペットの体高
9〜14kg 44〜51cm
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ウィペットの種類:被毛・毛色

「スムースヘア」という被毛で、1cm程度と短く、身体にぴったりと貼りついたようになめらかな肌触りです。臭いも気にならない程度ですが、毛が短いため生え変わりのサイクルが早いことから抜け毛が多い傾向にあり、衣服や絨毯などに毛が刺さって少し苦労するかもしれません。
毛色は非常にカラーバリエーション豊富です。大きく分けて、単色と、ホワイトに差し色が入る2色で構成された毛色があります。

  • ブラック
  • ブルー(グレー)
  • フォーン:子鹿の毛の色のようなやや明るめのブラウン
  • レッド
  • ブリンドル:虎の縞模様のように地色にほかの色の横縞がまんべんなく混じったもの
  • ブルー×ホワイト
  • フォーン×ホワイト
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ウィペットの寿命

ウィペットの寿命は12~15歳といわれています。中型犬ですが、比較的小さいので小型犬のように長生きできる犬種です。しかし、飼育環境によっても変わるので、ウィペットに適切な環境を整えて飼育しましょう。

犬の年齢 人間に換算した年齢 成長ステージ
3か月 4歳 子犬
6か月 7歳半
9か月 11歳
1歳 15歳
1歳半 19歳半
2歳 23歳 成犬
3歳 28歳
4歳 32歳
5歳 36歳
6歳 40歳 シニア犬
7歳 44歳
8歳 48歳
9歳 52歳
10歳 56歳
11歳 60歳
12歳 64歳
13歳 68歳
14歳 72歳 高齢犬
15歳 76歳
16歳 80歳
17歳 84歳
18歳 88歳
19歳 92歳
20歳 96歳

ウィペットがかかりやすい病気や怪我

皮膚疾患

短毛のウィペットは皮膚のバリア機能が弱いため、皮膚疾患に注意が必要です。感染症やアレルギー性皮膚炎などを起こさないよう、皮膚を保護する必要があります。季節に応じた服を着用させると良いでしょう。
また、寒さに弱く体温が低下しやすいため、抵抗力や免疫力を落とさないよう室温にも気を配りましょう。

怪我や骨折

ウィペットは、時速60kmものスピードで走ることができる素晴らしい脚の持ち主です。しかし猛スピードで走る際には、カーブや急停止などによって骨や関節、靭帯に大きな力がかかります。関節炎や膝蓋骨脱臼、骨折、前十字靭帯などの損傷を起こす危険性があるので、注意が必要です。
また、肥満になると、怪我や骨折のリスクが大きくなります。体重にも気遣いましょう。

ウィペットの性格と飼いやすさ

ウィペットは猟犬やドッグレースでも活躍していたので、アグレッシブな性格と思われるかもしれません。しかし、実はもの静かで落ち着いた性格の、飼いやすい犬種です。
賢く飼い主には従順で、しつけやトレーニングもしやすく、無駄吠えもあまりしません。初めて犬を飼う方にもおすすめです。

しかし、きつく叱るようなしつけの仕方では、信頼関係を失ってしまいます。優しく、褒めるしつけを心がけてください。
また、飼い主には愛情深いですが、見知らぬ人には警戒心を抱きやすいともいわれています。

室内では穏やかに過ごしますが、走ることは大好きです。毎日の散歩はもちろん、ドッグランでも思い切り自由に走らせてあげると良いでしょう。

Photo by @titi_whippet

ウィペットの飼い方・飼う際の注意点

パピー期
子犬期
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1日1時間程度は運動の時間を作ろう!

ウィペットは走ることが大好きで運動量の多い犬種なので、毎日の散歩は欠かせません。ゆっくり歩くのではなく、軽くジョギングする感じで1時間程度の散歩が理想です。なるべく、朝夕連れて行ってあげましょう。

また、ウィペットは頭が小さいため、何かに驚いて急に走り出したり、後退りしたりしたときに、首輪が抜けてしまうかもしれません。脚が速いので逃走すると追いつけず、交通事故の危険性もあります。ソフトな素材の幅が広い首輪や、胴にしっかり装着できるハーネスタイプを選びましょう。

皮膚を守るためにクッションを使おう!

体毛が非常に短く脂肪が少ないので、関節部の皮膚を守ることが大切です。硬いところには寝かせず、ベッドはふかふかにしてあげたり、柔らかいクッションを入れたりして刺激を少なくしましょう。

寒がりなので、服を着せるなど工夫をしましょう!

ウィペットはとても寒さに弱いため、必ず室内飼育をしましょう。室内では暖房などで室温管理をし、秋冬の外出時には暖かい洋服を着せたり、小さな使い捨てカイロ(低温火傷に注意)を使用したりして暖かくしてあげてください。ただし、暑すぎるのも快適ではないので、調整が必要です。

毎日のお手入れは、固く絞ったタオルで

ウィペットの被毛は、きめ細かく短いシングルコートになっています。毎日のお手入れは、固く絞ったタオルで全身を拭く程度で十分です。密生している箇所は、ときどき獣毛ブラシでマッサージをするようにブラッシングをすると良いですよ。

ウィペットとイタリアングレーハウンドの違い

彫刻のような美しい身体と、上品な顔立ちが魅力的なウィペットですが、イタリアングレーハウンドと非常に似ているため、間違われることも多いようです。ウィペットとイタリアングレーハウンドは、大きさや後ろ脚の筋肉、額の形の違いで見分けられます。

大きさは、ウィペットは中型犬で体重は7~14kgほどなのに対し、イタリアングレーハウンドは小型犬で体重は5kg前後です。また、ウィペットは筋肉質で、後ろ脚の筋肉が発達しています。イタリアングレーハウンドはすらっとしたスレンダーな体型です。
ウィペットは、ローズ・イヤーと呼ばれる内側が見える後方にそり返った垂れ耳と、額の中央に少し凹みがあることも特徴の一つです。

ウィペットをお迎えする方法

ウィペットを家族としてお迎えする際の2つの方法と、料金の相場を紹介します。

ブリーダーさんからお迎えする

ウィペットはペットショップではあまり販売されない希少犬なので、ウィペット専門のブリーダーから探すことが一般的です。インターネットやインスタグラムなど使って探してみましょう。また、すでにウィペットを飼っている飼い主さんに紹介してもらうのもおすすめです。

Photo by @oz.kazu

保護犬のウィペットを探して里親になる

動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているウィペットを見つけることができるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみるのがおすすめです。

ウィペットの値段・価格の相場

価格相場は、約30万円〜です(2022年)。チャンピオン犬の子犬だと、さらに価格は上がります。保護施設などから里親として引き取る場合は、各施設によって定められた譲渡費用が必要です。目安として、1頭につき2〜6万円程度と考えておきましょう。

まとめ

スラリと美しいウィペットは、大人しくて飼いやすい犬種です。運動量が必要なので、毎日きちんと散歩に連れて行けるライフスタイルの人に向いています。
お迎えするときは、ペットショップだけではなく、専門ブリーダーさんや保護犬からという方法があります。ウィペットならではの気をつけなければならない生活環境に注意しながら、すてきな時間を一緒に過ごしてくださいね。

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