犬に餅をあげても大丈夫?犬は餅を食べて大丈夫か解説

犬に餅をあげても大丈夫?犬は餅を食べて大丈夫か解説

モチモチした食感で食べ応えのある餅は、子供から大人まで大人気の食べ物です。
日本の伝統行事で餅を食べる機会が多く、たとえば雑煮や鏡餅、ひし餅などがあります。収穫時期は秋でうるち米の収穫とほぼ同じころですが、年中食べられるのが特徴です。
行事に関わらず、餡子やきな粉をつけてデザート風にして食べたり、醤油やお鍋に入れてお食事風に食べたりするなど、さまざまな食べ方を楽しむことができます。
はたして、犬に食べさせてもいいのでしょうか。

ANSWER 餅は愛犬に食べさせても大丈夫です

餅は犬にとって害になる成分が含まれていないため、与えても大丈夫な食材です。
しかし、人間でものどに詰まらせる危険性があるため、食べ物を噛む習慣のない犬に与えるのはなるべく避けたほうがいいでしょう。

もしも愛犬が「ドッグフードは食べないけれど餅なら食べてくれる」といった場合は、今回紹介する与え方や与える量を参考にしてみてください。食べさせてはいけない犬の特徴や詰まらせてしまった時の対処法なども詳しく紹介します。

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糖質

糖質は、同じエネルギー源であるタンパク質や脂質よりも即効性の高いエネルギー源で、餅100gに対して約49.5g含まれています。体内に糖質が乏しい状態が続くと、思考力や集中力の低下のような症状が出る可能性があります。脳の働きをサポートするためには、継続的な摂取が必要です。

タンパク質

タンパク質は体の筋肉や皮、臓器を作る上で欠かせない成分で、餅100gに対して約4.2g含まれています。タンパク質の摂取不足は免疫機能や抵抗力の低下を引き起こす可能性があるため、常に摂取することを心がける必要があります。

カリウム

カリウムは、餅100gに対して約32mg含まれています。体内の余分な塩分を排出してナトリウムとのバランスを調節し、細胞内液の浸透圧の調整をおこないます。心筋や筋肉の機能維持に役立つとも考えられています。

パントテン酸(ビタミンB5)

パントテン酸とは、エネルギー源であるタンパク質や脂質、炭水化物を分解してエネルギーを生成する役割を持ちます。その他にも、アミノ酸やビタミンB群とともにセラミドを合成し、肌の乾燥をブロックすると考えられています。パントテン酸は、餅100gに対して約0.34mg含まれています。

餅を犬が食べた際の犬への効果・影響

餅に含まれる炭水化物(糖質)は脂質やタンパク質より素早く活用できるエネルギー源で、体や脳の働きに貢献します。また、餅は少量であっても腹持ちがいいので、ご飯をたくさん欲しがる愛犬に少し与えてあげるといいでしょう。

犬に与えてよい餅の量は?

小型犬の場合 1センチ角に切った餅3~5個
中型犬の場合 1センチ角に切った餅7~9個
大型犬の場合 1センチ角に切った餅13個
子犬の場合 あたえてはいけない(消化器官機能が未発達のため)
老犬の場合 あたえてはいけない(飲み込む力が衰えているため)

犬に餅を与える際の注意点
餅のおすすめの与え方

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そのままか餅米にして与えよう

私たち人間は餅をそのまま食べることはあまりないでしょう。何かしらの味付けをしたり、他の具材と一緒に合わせたりして食べることがほとんどです。
ただ、犬も同じように与えてはいけません。犬にとって醤油やあんこなどは、塩分・糖質過多の原因になります。
また、お雑煮は餅が柔らかくなるので喉にへばりついて呼吸困難になるリスクを高めます。のどに詰まらせないようになるべく小さく切って味付けせずにそのまま与えてくださいね。生のままだと消化に悪いので必ず焼いたり温めたりしてください。
餅の原料である餅米を消化しやすいようにおかゆにして与えるのもいいですよ。

同封の脱酸素剤の誤食に注意

餅の鮮度を保つために同梱されている脱酸素剤を犬が誤って食べてしまうと、消化管を傷つけたりのどに詰まらせて呼吸困難になったりします。餅にくっついていることもあるので、一緒に与えてしまわないように気をつけましょう。

そもそも脱酸素剤の主成分は鉄で、公的機関によって安全性が確認されたものしか使われていないので、毒性はありません。犬が食べたからといって、中毒症状が起きるとは考えにくいです。
ただ、犬は好きな食べ物を目の前にすると興奮状態になるため、もしも脱酸素剤が口に入ったとしてもそのまま飲み込んでしまう可能性が高いでしょう。また、飼い主さんの手からポロッと落ちた脱酸素剤を、衝動的に口に入れてしまう犬もいるでしょう。脱酸素剤は餅を保存する上で必要なものですが、誤って犬が食べてしまわないように気をつけてくださいね。

見つからない場所に保管しよう

愛犬は飼い主さんの行動を案外見ているものです。どこに自分のおやつを置いているのか覚えている可能性があるので、愛犬の手が届く場所に餅を保存しないようにしましょう。
もしも愛犬が自分で餅を見つけて大きいサイズのまま食べてしまった場合、のどに詰まらせ呼吸困難になる可能性もあります。命の危険性もあるので、保存場所には注意しましょう。

詰まらせたときの対処法

もしも愛犬が餅を喉に詰まらせてしまった時は、ただちに動物病院に電話してください。正しい対処法を教えてくれるでしょう。
ただ、一刻を争う状況であれば、電話している暇もないかもしれません。その場合は、犬を四つん這いで少しうつむかせ、吐きやすい体勢にしてあげましょう。背中を叩くと餅が出てくる可能性があります。
無理やり口を開けて餅を取ろうとすると、かえって餅が喉の奥にいくことも考えられます。背中を叩いても餅が出てこない、または餅が出てきたけれど苦しそうな時は、すぐに動物病院を受診してください。

こんな時は犬に餅を食べさせないこと

米アレルギーの犬や何かしらのアレルギーを持っている犬には餅を与えないほうがいいでしょう。下痢や嘔吐、体のかゆみなどのアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
一度アレルギー反応を起こすと繰り返しやすいといわれているため、その後の与える食べ物にも注意が必要です。
あげるのを止めても症状が続くようであれば、すぐに獣医師の診察を受けてくださいね。

まとめ

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餅は犬にとって害のある成分は含まれていませんが、のどに詰まらせる危険性あるので、子犬や老犬に与えるのは控えましょう。健康な犬であれば、なるべく小さくカットして少しずつ与えるといいですよ。
誤食を防ぐために、餅や同梱されている脱酸素剤の保存場所にも注意してくださいね。

Adviser

ペットフーディスト 佐々木なるみ

愛犬の偏食をきっかけに資格を取得。これまでに4匹のわんちゃんと暮らしてきた。動物愛護に関心を寄せ、犬を含む多くの動物が幸せに暮らせる日本を目指している。

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