犬にチーズをあげても大丈夫?犬はチーズを食べて大丈夫か解説

犬にチーズをあげても大丈夫?犬はチーズを食べて大丈夫か解説

チーズとは牛・水牛・羊・山羊から取れたミルクを加工して作られたものです。どの動物のミルクが原料になっているかだけでなく、作り方も様々で、チーズの種類は1000を超えるといわれています。

私たち人間は、メイン食材として使ったり、または食事やデザートのちょっとしたアクセントとして加えたりして食べます。手軽に食べられることから、お酒のお供にテーブルの上に出していると愛犬が欲しがることもあるでしょう。脂質や塩分の量が気になりますし、さらにブルーチーズなどのカビを利用したチーズの種類も豊富にあります。

はたしてチーズは、犬に与えても大丈夫なのでしょうか。

チーズは犬に与えても大丈夫!
チーズは犬が食べても大丈夫なものです。

Photo by @miniatureschnauzer.nico

チーズは犬にとって有害な成分が含まれていないので、与えても大丈夫です。
しかし、チーズの種類によって成分が変わるため、人間用のチーズを与えるのは控えた方がいいでしょう。少しの摂取であれば健康促進が期待できますが、食べ過ぎると肥満につながります。
この記事で紹介する、与えてもいい目安の量や与える際の注意点をぜひ参考にしてみてください。

タンパク質

タンパク質は皮膚や筋肉を作り、エネルギー源になることから、犬にとって必要不可欠な栄養素です。タンパク質の栄養価を科学的に示す指標のアミノ酸スコアは100に近ければ近い方がいいといわれており、チーズはこのアミノ酸スコアが100なのです。

脂肪

タンパク質や炭水化物の2倍以上のエネルギーを生み出す効率の良いエネルギー源です。内臓保護や体温調節に欠かせない成分で、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収を促進します。

カルシウム

骨や歯の形成を担い、体内の約99%のカルシウムが骨や歯に使われていると考えられています。カルシウムは体内で合成ができないため、食事から補う必要があります。
しかし、カルシウムと相性の悪い栄養素があり、カルシウムの濃度が低下したり上昇したりすると、その他の栄養素の吸収が阻害される可能性があるため、与える量には注意が必要です。

ビタミンA

脂溶性ビタミンであるビタミンAは、皮膚や粘膜、目、骨の健康を維持をサポートします。欠乏すると食欲不振や成長不良を引き起こし、逆に過剰摂取すると肝臓に蓄積されるため、欠乏よりも過剰に注意が必要です。

チーズを犬が食べた際の犬への効果・影響

エネルギー源になるタンパク質と脂質が豊富に含まれているため、少しの量で健康促進が期待できます。また、味や風味がしっかりしているので、食欲が低下している愛犬も喜んで食べてくれるメリットがあります。

犬に与えてよいチーズの量は?

小型犬の場合 5g程度まで
中型犬の場合 12g程度まで
大型犬の場合 20g程度まで
子犬の場合 小さいころから与えるとドッグフードを食べなくなる恐れがあるため、与える際は少量にしましょう。
老犬の場合 心臓病や腎臓病の愛犬は食べてはいけません。食欲が低下した愛犬であれば、嗜好性アップのために少しずつ与えましょう。

犬に与えてよいチーズの量は、塩分含有量を元に計算できます。チーズの種類によって塩分量が大幅に変わるので、あくまでも目安として参考にして、不安な方は獣医師に相談してください。

犬にチーズを与える際の注意点
チーズのおすすめの与え方

人間用のチーズはなるべく与えない

カビを利用したブルーチーズやカマンベールチーズなどがあります。これらは、人間が食べる用のチーズであり、犬の健康を考えて作られていません。健康を害する危険性があるため、これらのチーズ以外にも、成分をよく理解していない種類のチーズであれば与えないようにしましょう。食欲が低下してきたけどチーズだけは欲しがるようであれば、比較的塩分の少ないモッツァレラチーズ・リコッタチーズ・カッテージチーズなら安心です。

塩分の過剰摂取に要注意

チーズの塩分含有量は、種類によって大きく変わってきます。例えば、モッツァレラ・チーズであれば100gあたりの塩分含有量は0.2gですが、プロセスチーズであれば100gあたり2.8g含まれています。毎日食べているドッグフードにも犬の健康に必要な量の塩分は含まれているため、塩分の過剰摂取にならないためにも、チーズの与えすぎには注意してください。

肥満気味の愛犬には控えよう

チーズには脂質が多く含まれています。犬の健康維持に欠かせない栄養素ですが、採り過ぎは肥満の元です。
さらに、健康な犬でも、脂質を摂取しすぎると消化器に大きな負担がかかり、下痢などの症状がでる可能性もあります。愛犬がどうしても欲しがるようであれば、様子を見たり獣医師と相談したりしながら与えてください。すでに肥満気味の愛犬は、もちろん与えない方がいいでしょう。

薬を嫌う愛犬には犬用チーズが便利

薬を与えてもすぐに吐き出す場合は、犬用チーズの中に薬を入れ込んで与えると、薬が入っていると分からずに飲み込んでくれる可能性が高いです。薬の飲み合わせで不安な方は、獣医師に相談してください。

また、食欲のない犬でも嗜好性アップが期待できますが、頻繁に与えていると味を覚えてもっとドッグフードを食べなくなる可能性があります。健康面でいえば、毎日与えているドッグフードで十分補えるため、あくまでもおやつやドッグフードのトッピングとして使うようにしましょう。

こんな時は犬にチーズを食べさせないこと

乳製品のアレルギー持ちの愛犬には与えてはいけません。
なんらかのアレルギーを持っている場合も反応しやすいので、初めて食べさせる場合は少量ずつ与えましょう。
下痢や嘔吐、体を痒がるなどの反応が見られれば、すぐに食べさせるのをやめて、それでも症状が治まらない場合は、獣医師の診断を受けてください。

また、犬は乳糖を上手く分解できないといわれています。チーズはミルクを加工する段階で乳糖がほとんどなくなっていますが、下痢や腹痛など乳糖不耐症の症状が強いタイプの愛犬には、与えるのを控えましょう。

まとめ

チーズは犬にとって有害な栄養が含まれていないため、与えても問題ありません。栄養価も高いので、少しの量であれば健康をサポートする働きが期待できます。しかし、脂肪や塩分が多く含まれているため、食べ過ぎには注意してください。

Adviser

ペットフーディスト 佐々木なるみ

愛犬の偏食をきっかけに資格を取得。これまでに4匹のわんちゃんと暮らしてきた。動物愛護に関心を寄せ、犬を含む多くの動物が幸せに暮らせる日本を目指している。

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