セツサ チアキのワンコが読む絵本 Onestory 第34話 盲導犬が引退する日

「え?本当ですか?!」
「昨日モカさん虹の橋へ・・・」「そうなんですか・・・」
「ついこの前ここでサンタさんへの手紙を書いていたのに・・・
「モカさんずいぶん長い手がmのようですね」「えへ」
「もう時間がないので・・・」
「モカさんがそんなことを・・・」「自分でわかっていたのですね」
「サンタさんにモカさんのお願いが届きますように」
『お手紙です』『ありがとう』
『こりゃまた長い手紙じゃな』
『サンタさんへこの手紙が届いた時は・・・』
私はもう虹の橋を渡っているでしょう。だからこそどうか最後のお願いを聞いてください
私は長い間名前もなく
つらいだけの毎日でしたが 「キャンキャン」「クーンクーン」
奇跡的にも
とても優しい家族に出会えました
生まれて初めてのベッド、自分だけのおもちゃ!キューキュー
そして今まで「イヌ!」としか呼ばれたことがなかった私に
「モカちゃん」ステキな名前が!
それからは幸せいっぱいの日々。キューキュー
だからこそ願うことはひとつだけ
私はパパとママの家族になれて 『ママが元気玉を送るよ』
とても幸せだったと伝えたいのです。『モカ・・・』『モカちゃん・・・』
ぐすぐす
『はいティッシュ』『ありがとう』
クリスマスの朝「あっお散歩!」
「・・・」
モカがいないベッド
泣くママ
キュ!
起きるパパ
?
音のする先を見つめるママとパパ
枕の下にあったモカのおもちゃ
モカに初めて買ったおもちゃ キューキュー
「なんで枕の下に・・・」
「そっか、モカちゃんからのプレゼントだね」
「モカちゃんと暮らせてママは幸せだよ」
モカ「私もよ、ママ。メリークリスマス」

One Storyについて

One storyは、「カフェ わんこのわ」を舞台に
ゴールデンレトリバーのマスターの元に集う
個性豊かなワンコたちが繰り広げるストーリーです。

どのおうちにもワンコと家族のストーリーがあると思いますが、
きっと共感できるストーリーが見つかるはず。

そして、明日「カフェ わんこのわ」に訪れるのは、
あなたのおうちのワンコかもしれません。

いらっしゃいませ。
心がホッとするコーヒーと物語をどうぞ。

Profile

セツサ チアキさん

犬と暮らすイラストレーター、デザイナー。盲導犬チャリティーグッズ全般のデザイン、イラストをはじめ、キャラクターデザインなども手がける。亡くなったペットの思い出をオリジナル絵本にする「お守り絵本」の絵本コラボレーターとしても高い評価を得ている。

セツサ チアキさん 公式HP https://www.setsusachiaki.com

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