【犬の認知症】犬の認知症の症状と今からできる認知症予防の遊び方

【犬の認知症】犬の認知症の症状と今からできる認知症予防の遊び方

愛犬にはいつまでも健康でいてほしいもの。しかし、犬は私たちよりも4〜7倍のスピードで犬生をかけ抜けていきます。初めておうちにやってきた時は小さな子犬だった子も、気づけば人の年齢に換算するともう飼い主さんの年齢を追い越してしまいます。7歳をすぎると犬はシニア期に入ります。

被毛に白毛増えたり、お散歩の足取りがゆっくりになったり、眼が白くなってきたり。見た目や行動の変化から、飼い主さんから見ても少しずつ、「あれ?年をとったかな?」と感じることが増えるのではないでしょうか?

犬は私たち人間と同じように年を取り、そして人間と同じように「認知症」にもなります。犬たちの寿命が伸びてきている昨今、愛犬の健康に長く暮らすためにはこの「犬の認知症」についても学んでいく必要があります。まだまだ子犬や成犬期の愛犬も今からできる予防を、そしてすでに老犬期に差し掛かった子も今からできることがたくさんあります。最後まで愛犬に幸せでいてもらうために、しっかりと認知症について理解し、飼い主としてできる予防や万が一愛犬がなってしまった際にも対処できるようにしていきたいですね。

犬の認知症の初期症状犬の認知症も症状とは?

犬の認知症(認知機能不全)は、加齢による脳の老化などが原因で認知機能が徐々に低下する病です。生活環境や食生活などが改善され犬の高齢化が進む現在では、だいたい11才~15才頃(※7才~8才で発症する場合もあり)から認知症の症状が出やすくなると言われています。 もとろんどの犬種でも発症リスクはありますが、とくに柴犬、秋田犬、甲斐犬などの日本犬に多いことがわかっています。では、犬の認知症の症状にはどのようなものがあるのでしょうか?

犬の認知症の初期症状はどんな症状がでるの?

夜泣き・遠吠え・無駄吠え

夜中に理由もなく、急に抑揚のない声で吠える。止めても鳴き止まず吠え続ける。

旋回運動

同じところをグルグルと歩き回る。

無反応

飼い主さんの呼びかけやコマンドに反応しなくなる。何に対しても反応が薄い。

繰り返し要求

ご飯をあげても何度もご飯を要求する。

昼夜逆転

昼は寝ているのに、夜になると行動しだす。夜に寝ない。

狭いところに入る

狭いところに入りたがり、入って身動きが取れなくなる。

もし老犬期にはいり、上記のような症状がある場合は、認知症の可能性があります。症状は多くのケースで徐々に起こり、だんだんと進行していきます。「年をとったから仕方がない」と、飼い主さんの判断で治療されないで放置されるケースも少なくないようです。初期段階で行動変化のサインを見つけることができれば、認知症の進行を遅らせて愛犬の健康寿命を伸ばすことにも繋がります。まずは犬の認知症の症状を理解し、心当たりがあればかかりつけ動物病院に相談するようにしましょう。

犬の認知症の症状チェック愛犬に認知症症状がないかチェックしてみよう!

下記は、ペットの健康を科学する「Purina Institute 」が発表している「DISHAA」という認知機能評価のための項目になります。愛犬に以下のような行動変化はありませんか?下記の項目をチェックしてみて該当項目がいくつかある場合は、是非かかりつけ動物病院に相談してみてください。
(出典:PURINA「DISHAA認知機能評価シート」

見当識障害

  • 隙間に挟まる、物をよけることができない、ドアの蝶番側を通ろうとする
  • 壁、床、空中などの何もないところをぼんやり見つめる
  • 馴染みのある人や動物を認識できない
  • 家の中や庭で迷子になる
  • 視覚刺激(光景)や聴覚刺激(音)に対する反応が鈍い

社会的交流

  • 以前よりも来訪者や家族、他の動物に対して、イライラしたり、怖がったり、攻撃するようになった
  • 近づかれたり、挨拶したり、可愛がられたり、撫でられることに対する興味が減った

睡眠・覚醒のサイクル

  • 夜間にウロウロと歩く(常同歩行 )/ 落ち着きがない / あまり眠らない / 目を覚ましている
  • 夜間に、鳴いたり吠えたりする

粗相学習と記憶力

  • 新しいことを覚えにくい、あるいは、既に習得しているコマンドや名前、作業への反応が鈍い
  • 家の中のトイレ以外の場所に排尿や排便をする、あるいは外出したいという意思表示が減った

活動性

  • 犬の気を引くことが難しくなった、注意散漫である、集中力が減った
  • 探索をしたり、おもちゃや家族、その他の動物と遊ぶ頻度が減った
  • 無目的な歩行(常同歩行)や徘徊などの活動が増えた
  • 旋回運動、咀嚼、舐め、ぼんやりと宙を見るといった反復行動を示す

不安

  • 飼い主から離れた際の不安が増えた
  • 視覚刺激(光景)や聴覚刺激(音)に対して過敏になったり、怖がるようになった
  • 場所や環境(例:新たな環境、外出など)を怖がる事が増えた

犬の認知症の予防認知症予防にもなる体に負担のない遊び方

どうでしょう?上記の項目に当てはまるものはありましたか?該当項目はあっても、「もう老犬だからしょうがない」高齢の愛犬と接する時に、そんな風に思って諦めていませんでしか?なにもかも年齢のせいにして諦めてしまっては、ますます老化は進んでしまいます。いつもの愛犬との遊びを使って、愛犬の老化の進行を遅くしたり、予防したりすることができるのです。愛犬にはいつまでも元気でいて欲しいから…いつも一緒にいる飼い主さんだからこそできるアンチエイジングをはじめてみませんか?

老犬と遊ぼう!老犬にこそ刺激が大切!

犬も歳をとると、散歩やオヤツ、他の犬との触れ合いなど、これまで好きだったものに興味を示さなくなることがあります。同時に体力も落ちてくるので、若い頃のように「遊ぼう!」と誘ってこなくなるかもしれません。
けれども、老犬にこそ遊びは必要です。できる範囲で体を動かすことで、筋力や関節の衰えるスピードを緩やかにできます。また、頭を使う脳トレは脳を活性化させるため、認知症の予防をサポートしてくれます。
そしてなにより、大好きな飼い主さんと一緒に過ごす楽しい時間は、老犬の生活を豊かにしてくれるのです。

五感をフル稼働させる「かくれんぼ」

隠れた飼い主さんを探す「かくれんぼ」は、心身を刺激する最高の遊びです。
遊び方は簡単。「マテ」をさせている間に飼い主さんが隠れます。最初はわかりやすく、ソファーの陰などが良いでしょう。
隠れたら、名前を読んだり「おいで」と声をかけてあげてください。見つけられたら、思い切り褒めてあげてくださいね。
上手に探せるようになったら、隣の部屋を使って探す範囲を広げたり、毛布をかぶったりして難易度をあげてみましょう。
同じようにオヤツを家の中に隠して探させる「宝探しゲーム」もおすすめです。

歩けない老犬でもできる「どっちにある?ゲーム」

家の中を探して歩くのが難しい場合には、手の中に隠したオヤツを当てさせる「どっちにある?ゲーム」に挑戦してみましょう。
手の中にオヤツを隠し、両手をグーにして老犬の鼻先にもっていきます。オヤツのニオイがする方の手を、鼻でつついたり舐めてきたり、前脚をかけてきたりしたら「正解!」と言ってオヤツをあげてください。
もしもハズレてしまったら、当たるまで続けましょう。嗅覚を刺激するため、老犬にピッタリのゲームです。

筋力低下を緩やかにする「お部屋でお散歩ゲーム」

アスファルトや床の上など、平坦な場所しかあるいていないと使う筋肉が限られてしまいます。布団の上や、床にクッションや毛布を敷き詰めるなどした場所をつくり、お部屋に柔らかな散歩道を作ってあげましょう。
その上を、オヤツを使って誘導しながらお散歩させます。柔らかな場所は足が沈み込むため、普段使わない足の筋肉や肉球をしっかりと動かさないと歩けません。
上手に歩けたら、たくさん褒めてあげましょう。

老犬との遊びに無理は禁物

オヤツを使ったゲームは、老犬が興奮しすぎてしまう場合もあります。一度にたくさん遊ばせるのではなく、毎日少しずつ継続することが大切です。
遊んだ後は、ゆっくり休む時間をつくることも忘れずに。体を使った遊びをした後は、マッサージもかねて体を撫で、筋肉も心もリラックスさせてあげてくださいね。
昔のように、おもちゃや散歩で大はしゃぎする姿は減るかもしれませんが、飼い主さんと一緒に楽しいことがしたい、飼い主さんに褒めてもらいたいという気持ちは老犬になっても変わりません。
老犬だからといって諦めてしまわず、今できることを一緒に楽しむようにしてあげましょう。

老犬との遊びは、アンチエイジングや飼い主さんとのコミュニケーションになるのはもちろん、いつもとの違いに気がつき老化のサインをキャッチする機会にもなります。
末長く元気で一緒に暮らせるように、老犬との時間に遊びを取り入れて楽しく過ごしましょう。

犬の認知症のサプリ犬の認知症サプリメント

実は今、犬の認知症に有用性が認められているサプリメントなども出てきています。犬の認知症予防に効果的と言われている成分は主に3つ、DHA・EPA・ビタミンEの3つです。

DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)

脳神経の細胞膜成分であるとともに、神経伝達に欠かせない栄養素

ビタミンE

強い抗酸化作用と血行促進作用がある栄養素

これらの成分を犬用に吸収しやすい形にしているサプリメントもありますので、認知症予防の遊びで予防をしつつ、毎日の暮らしにうまく取り入れていくのもよいかもしれませんね。気になる方は是非かかりつけの動物病院で相談してみてください。

まとめ

犬の寿命が伸びる中、私たち飼い主は高齢化する愛犬ができるだけ1日も長く「いつもの日常」を届けられるように向き合っていく必要があります。子犬も成犬も、そして老犬も。小さなことも毎日の積み重ねから。愛犬のために今できることから少しずつ取り組んでみましょう!

nowa writer

村田 幸音 Sachine Murata

ワンコとニャンコ、ハムスターに金魚や鳥たち、ウサギと亀の大家族と育ったフリーライター。現在は、超絶マイペースな柴犬との暮らしを満喫中です。ワンコ愛が高じて、ペット災害危機管理士と犬の管理栄養士の資格を取得。ワンコも飼い主さんも、みんながHAPPYになる情報をお伝えしていきます!

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