ワンコの飼い主さんの悩みとして挙げられることの多い目ヤニ、涙やけ。体質によるものなのか、何かの病気のサインなのか、その判断は難しいですよね。そこで、安藤先生に目ヤニ、涙やけの原因と対処法を教えてもらいました。常に目周りのトラブルに悩んでいるという方、是非参考にしてみてください。
- 獣医師により判断や考え方が異なります。ここでは原宿動物病院でいつも安藤先生が飼い主さまにお話していることを中心に記載しています。
- 自己判断は危険が伴いますので、少しでも気になる症状があればまずはかかりつけ動物病院を受診しましょう。
愛犬の目ヤニ、どうしたらいい?
ANSWER 目ヤニは、目の状態を判断する1つのサインといえます。普段よりも多い場合は要注意です。
考えられる原因
急に目ヤニが増えた場合は、眼球表面の傷や結膜炎、角膜炎といった目の病気のおそれがあります。また、ごはんによるアレルギーに関連するものも考えられます。普段から目ヤニが多いワンコは、犬のドライアイ(乾性角結膜炎)の可能性もあるかもしれません。目の表面に涙が留まれずに乾いてしまうと、目ヤニが増えるだけでなく、感染のリスクも高まります。
病院に行くべき?
目ヤニが多かったり、急に目ヤニが増えたりした場合は、かかりつけの動物病院を受診しましょう。体質によるものか、病気によるものかについて、自己判断は危険なので、獣医師への相談をおすすめします。
飼い主さんができる対処法
目ヤニは、少し濡らしたコットンなどで優しく拭き取ってあげましょう。目の病気の治療として目薬が処方された場合は、忘れずに用法用量を守って使うことが大切です。
愛犬の涙やけ、どうしたらいい?
ANSWER あふれ出た涙が目の周りに溜まり、毛が変色してしまう涙やけ。体質だけでなく、病気が原因となるケースもあります。
考えられる原因
急に涙の量が増えた場合は、結膜炎や角膜炎などの目の病気やアレルギー、犬のドライアイ(乾性角結膜炎)が原因となっている可能性もあります。
病院に行くべき?
あまりにも涙の量が多い、急に増えたという場合は、それが治療が必要なケースなのか、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。病気ではない可能性もありますが、診断してもらえば安心できると思います。
飼い主さんができる対処法
変色してしまった毛はもとに戻らないので、涙があふれたらウェットティッシュなどで涙やけを優しく拭き取り、涙やけがさらにひどくなるのを予防しましょう。目薬を処方されたら、用法用量を守って忘れずに使うようにしましょう。
Adviser
原宿動物病院安藤 義史院長
原宿動物病院院長。大学卒業後、馬の体や再生医療に関する研究を行う。2013年から東京都および埼玉県の動物病院で経験を積み、2020年7月に原宿動物病院を開院。“やさしく温かく”をモットーに、診断を重視した安心感のある病院作りに努めている。