突然ですが「犬に嫌われるNG行動」があるのを知っていますか?もしかすると、あなたがいつも何気なくしている行動は愛犬に嫌がられているかもしれません。そこで今回は、犬に嫌われるNG行動7選をご紹介します。あわせて、犬に好かれる人の特徴についても解説しますので、愛犬のしぐさや行動から気持ちを理解する際のヒントにしてくださいね。
犬は感情を持つ生き物?
「犬は感情を持つ動物なのか」についてこれまでにもさまざまな議論がありましたが、近年、米エモリー大学の神経科学者であるグレゴリー・バーンズ氏によって、犬の感情についての面白い研究結果が報告されました。
実験では犬をMRIスキャナーの中に待機させ、その際に発生する脳の変化を読み取るという手法が用いられました。その結果、ポジティブな感情を持った際に活性化する「尾状核(びじょうかく)」と呼ばれる部位が強く反応していることがわかったのです。
この実験結果は、犬が感情を持つ動物であるとする科学的な意見のひとつとして大きなインパクトをあたえました。
犬の持つ感情を科学的にすべて把握するためにはしばらく時間がかかりそうです。とはいえ、さきの実験例のように今後さらなる解明が期待される分野だといえるでしょう。
犬に嫌われるNG行動7選
犬に嫌われるNG行動 1犬に大声で話しかける
犬の耳は嗅覚のつぎに優れた感覚器官です。人間が認識できる音の振動数は20Hz~2万Hzとされていますが、犬は16Hz~12万Hzと比べ物にならないほど広範囲の音を聞き取ることができます。
また、犬の耳は音源の方向を知る音源定位にも優れており、人間が16方向なのに対し、犬は32方向もの範囲から音を聞き分けられます。
このように、犬の耳は人間が思っているより敏感です。大声で話しかけてしまうと、それにビックリして嫌われる原因になるかもしれません。愛犬に話しかけるときは、声量を抑えて接するようにしてください。
犬に嫌われるNG行動 2犬の体を急に触る
犬が気付いていないところから急に体を触るのはNG行動です。
人間でもそうですが、意識外から急に触れられると驚いてしまいますよね?これは犬も例外ではありません。
特に犬を含めた動物は、体に触れられるなどの刺激にとても敏感です。日頃から接している愛犬であっても、外敵から身を守ろうとする本能から、反射的に噛みつかれてしまうケースもあります。
初対面の犬に対してはもちろんですが、愛犬であっても触れる前に名前を呼ぶなどして、意識をこちらに向けさせてから触れ合うようにしましょう。
犬に嫌われるNG行動 3強い香水をつけたり、タバコを吸っている
犬種によって嗅覚の鋭さに違いがあるものの、私たち人間と比較すると、犬は約100倍のニオイに対する感度を持ち合わせています。これには嗅覚細胞の違いが影響しており、犬は鼻筋が長いため鼻腔も人間より広く、それにともなって嗅覚細胞も多く保有しています。その差はなんと、人間が約500万~2000万個なのに対し犬は7000万~2億2000万個と圧倒的です。
このように、犬のニオイに対する感度は人間の比ではありません。そのため、香水やタバコなどのニオイがきついものを嫌がる傾向にあります。
アロマオイルなどのニオイは中毒症状を引き起こす恐れもあるため、香水やタバコ以上に取り扱いに注意が必要です。
犬に嫌われるNG行動 4犬にしつこく接しようとする
ご飯を食べているときや休んでいるときなど、犬がリラックスしたいタイミングでしつこく接しようとするのはよくありません。
かわいさのあまり愛犬を撫でまわしたい気持ちも理解できますが、犬にも体調や気分があります。
愛犬の状態をよく観察したうえで、適度な距離感を持って接するようにすると好まれます。
犬に嫌われるNG行動 5犬にかまってあげない
日頃のコミュニケーションが少ないと、徐々に「どうせ遊んでくれないんでしょ?」と犬が認識するようになります。そうなってしまうと、名前を呼んでも近づいてこない、嬉しそうな素振りを見せないなど、愛犬との距離ができてしまいます。
仕事などの理由で日中かまってあげられない方も多いと思いますが、帰宅後のちょっとした時間でよいので、できるだけ愛犬とコミュニケーションを取るようにしましょう。
犬に嫌われるNG行動 6暴力や暴言など犬が嫌がることをする
暴力や暴言などの嫌なことをする相手(飼い主含む)を犬は避けるようになります。人間でもそうですが、嫌なことをしてくる相手を好きになることはありません。それは犬も同じなのです。
まれにしつけと称して暴力を振るう飼い主さんもいます。暴力は愛犬の心や体に傷が残るだけでなく、故意に動物へ暴力を振るった場合、動物愛護法に違反する恐れもあるため絶対にやめましょう。
犬に嫌われるNG行動 7犬の目を凝視する
愛犬とスキンシップを取ろうとするあまり、目線を長時間あわせ過ぎてしまう飼い主さんもいますが、犬は目を凝視してくる相手が苦手です。犬の目を凝視する(視線を長時間あわせる)というのは、犬が緊張する要因となるため、極力避けるようにしてください。
犬に好かれる人の特徴とは?
犬に好かれる人には共通点が存在します。愛犬とより良い関係を築くためにも、ぜひ意識してみましょう!
穏やかに話しかけたり、愛犬が喜ぶことを考えよう
そのときの気分を犬にぶつけるようにして話しかけている飼い主さんをたまにみかけますが、それだとイライラなど負の感情が言葉に乗って犬に伝わります。犬は人間の言葉すべてを理解できません。しかし、言葉のニュアンスや飼い主の話し方などから、その感情を読み取れるといわれています。
犬に好かれる人は穏やかで優しい話し方をしているのが特徴です。犬と接するときは「できるだけ穏やかな口調で話しかける」を心がけるようにしましょう。また、犬に好かれる人はスキンシップを取るのが上手です。遊びやおやつをあたえるという行動は犬と親しくなるうえで有効な方法のひとつなので、うまく取り入れながらコミュニケーションをとってみましょう。
まとめ
犬に嫌われるNG行動には、今回ご紹介した以外にもさまざまなケースが存在します。そのため飼い主さんは、日頃の何気ない行動が愛犬の苦痛につながっていないか配慮する責任があります。
愛犬との関係があまり良くないと感じている飼い主さんは、日頃の接し方をこの機会に見直してみてはいかがでしょうか?
WriterU.SHOHEI
父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。
愛玩動物飼養管理士の資格を活かし、現在は犬と猫を中心に適切な飼い方や飼養におすすめの商品紹介などを行っている。