【犬の映画】今、犬好きさんにおすすめしたい!「ワン」と鳴けない犬とちょっぴり気弱な青年の絆を描いた犬の映画『ハウ』

【犬の映画】今、犬好きさんにおすすめしたい!「ワン」と鳴けない犬とちょっぴり気弱な青年の絆を描いた犬の映画『ハウ』

ワンココミュニケーション

夏の終わりが近付き、暑さも落ち着いてきて、気持ちにも余裕が生まれる時期ですよね。そんな今にぴったりの心温まる映画を見つけました。そのタイトルは『ハウ』。人生のどん底にいた青年と真っ白な大型犬のお話で、飼い主とワンコの心のつながり、それぞれが抱く感情に、心を揺さぶられるはずです。

“一人と一匹”の出会いと別れのストーリー

物語の主人公は、婚約者にフラれ、人生最悪の時を迎えた赤西民夫(田中圭さん)。悲しみに暮れる日々を見かねた上司のすすめで、保護犬になってしまった真っ白な大型犬を迎えることに。
そのワンコは「ワン」とは鳴けず、「ハウッ」というかすれた声しか出せませんでしたが、とびきり人懐こく民夫にもすぐに心を開きます。民夫はその子を“ハウ”と名付け、やさしく温かい日々が始まるのです。
そんな日々が永遠に続くかと思われたのもつかの間、ハウは民夫の前から姿を消してしまいます。無情にも「白い大型犬が事故死した」という情報が入り、民夫は悲しみのふちに立たされます。
しかし、ハウは遠く北の地で生きていたのです。偶然のアクシデントが重なり、運送トラックで横浜から青森まで運ばれてしまっていました。
ハウがいない現実を受け止めようともがく民夫と、再び民夫に会いたいという一心で横浜の家を目指すハウ。それぞれに悲しみと寂しさを抱える一人と一匹は、どんな結末を迎えるのでしょうか。

物語のキーワードは“人とワンコの絆”

あらすじを読むだけでも、胸がキュッとなるような切なさを感じますが、同時に温かさにも満ちた作品です。
物語の序盤、結婚式の直前に婚約者にフラれた民夫は、やる気のない日々を過ごしています。しかし、ハウと出会ったことで、みるみる笑顔を取り戻し、職場でも「最近、元気になったね」といわれるほどに心を回復させていきます。ハウがもたらすプラスのパワーが、民夫の活力となったのでしょう。
さらに、この物語には、民夫以外にもハウのパワーによって悩みや孤独、悲しみから解放される人物たちが出てきます。ハウが青森から横浜に戻る道中で出会う人たちです。民夫と同様に、突然目の前に現れたハウの存在に心が安らぎ、それまで見て見ぬふりをしてきた悩みや孤独と向き合えるようになっていきます。
このような経験は、ワンコの飼い主さんも共感できるのではないでしょうか。どうしても解消できない悩みがある時、家族や友達とケンカをしてしまった時、妙な寂しさを覚えた時、ワンコと触れ合うとフッと心が軽くなる。そんな感覚が、この映画では随所に散りばめられています。
一緒に過ごす家族の一員であっても、道端での一瞬の出会いであっても、ワンコが発信するポジティブな空気ややさしい気持ちは伝わってきますよね。私たちの心の栄養となっていることを、『ハウ』は再確認させてくれます。

“ワンコ”について考えるきっかけとなる作品

この映画は、ワンコにも感情があることも教えてくれます。思いがけない理由で飼い主さんと離れ離れになってしまった時、ワンコが何を感じるのか。ハウの表情が私たちに伝えてくれるのです。
ハウ役を演じたベックくんは撮影当時1歳4カ月で、映画初出演だったそうですが、とても初めてと思えないほど表情豊かで、さまざまなシーンで心の声が聞こえてくるようです。

愛犬と離れ離れになるなんて想像もしたくないと思いますが、『ハウ』を見ることで、ワンコとの日常がいかに貴重で尊いものなのか、実感できるはずです。その日常を大切にしようと、心から思えることでしょう。
また、今作にはワンコの保護活動や、被災地に置いていかれたペットのについても取り上げられています。胸が痛くなる現実であると同時に、私たちが向き合わなければいけないことです。映画として純粋に楽しめる作品でありながら、現実について考えるきっかけにもなる。そんなところも『ハウ』の魅力のひとつといえるでしょう。

強(つよ)あったかい犬のまっすぐな気持ち

nowaチームのメンバーで、ワンコの行動心理を研究している増田宏司先生も『ハウ』を見た感想を寄せてくれたので、ご紹介しましょう。

増田先生の映画レビュー

忠実・健気・献身的。これまで多くの人が、犬の素晴らしさをさまざまな言葉で表現してきました。仕事柄、「犬の人に対する思いのカタチを、専門家でいらっしゃる先生ならどんな言葉で表現しますか?」と聞かれることがあります。その質問に対する明確な答えはいまだありませんが、「もし人間の言葉でそれが表現できるなら、世界はもっと平和と愛に満ち溢れているでしょうね」と答えるようにしています。
本作は不幸にも飼い主とはぐれてしまった犬・ハウが、飼い主との再会を目指して長い長い旅を続ける途中で、どこか人生に寂しさや葛藤、生きづらさを抱えた人たちに出会い、その心に寄り添うエピソードがたくさん描かれています。「一緒にいることに、特別な理由なんていらないんだよ?」と、ハウに教えてもらっている気持ちになる作品です。

Advisor

増田 宏司教授

東京農業大学 農学部 動物科学科 教授。東京大学大学院を修了後、同大学院で学術研究支援員を務め、2006年から東京農業大学で研究と学生への指導を行う。研究だけでなく、飼い主向けのカウンセリングやワンコのしつけに使えるグッズの開発など、ワンコと飼い主が幸せに暮らせる社会を築くため、幅広く取り組んでいる。

ワンコとの生活は大変なこともあるけれど、それ以上の幸せや安らぎをもたらしてくれる。そのことを思い出させてくれる映画『ハウ』。物語の最後、民夫とハウは再会できるのでしょうか。ぜひ、一人と一匹の結末を見届けてあげてください。

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