アメリカン・コッカー・スパニエルの性格や寿命、里親、値段から飼い方|アメリカン・コッカー・スパニエル図鑑

アメリカン・コッカー・スパニエルの性格や寿命、里親、値段から飼い方|アメリカン・コッカー・スパニエル図鑑

アメリカン・コッカー・スパニエルはアメリカ原産の中型犬で、絹のような長い被毛、表情豊かな大きな目、ふさふさの長い垂れ耳が特徴的なワンコです。

1955年に製作されたディズニー映画の名作『わんわん物語』の主役のレディとトランプが1本のパスタを食べるシーンは有名ですが、このレディの犬種がアメリカン・コッカー・スパニエルです。この映画をきっかけに、アメリカン・コッカー・スパニエルは世界中で有名になります。2018年にはこの『わんわん物語』の実写版が制作され、ローズというアメリカン・コッカー・スパニエルの女の子がレディを演じました。

今回は、そんなアメリカン・コッカー・スパニエルはどんな犬種なのか、歴史や性格、飼い方、寿命などを詳しく解説します。

アメリカン・コッカー・スパニエルの基本データ

Photo by @mayaya.1013
原産国 アメリカ合衆国
サイズ 中型犬
犬種グループ 鳥猟犬(ポインター・セター以外の鳥猟犬8G)
飼いやすさ・しつけのしやすさ 初級~中級
運動量 中程度
トリミング 必要(月1回)
ブラッシング 2〜3日に1回程度
お散歩 1日2回×30分〜1時間程度
飼育費用 月2〜4万(医療費別途)
かかりやすい病気・怪我 脂漏症、結節性筋膜炎、白内障、緑内障、外耳炎、拡張型心筋症、洞不全症候群

アメリカン・コッカー・スパニエルの歴史

Photo by @idea_mar19

「スパニエル」という犬種は、14世紀頃から存在していたとされています。その名の通り、祖先はスペイン生まれでした。次第にヨーロッパ各地に広がり、狩猟犬としての用途に応じてさまざまな名がつくようになっていきます。

英国で狩猟犬として飼育されていたスパニエルは「コッカー・スパニエル」と呼ばれていました。「コッカー」という言葉は、ユーラシアに生息するヤマシギ(woodcock/ウッドコック)という鳥を狩るために使用されたことに由来しています。「コッキング(ヤマシギを飛び立たせる)」から「コッカー・スパニエル」とされました。

アメリカン・コッカー・スパニエルの最初の祖先が、1620年にメイフラワー号で移民と共にアメリカに渡ってきたという史実は有名です。アメリカでもコッカー・スパニエルの巧みな鳥の狩り方が評価されましたが、ブリーダーの中には華やかなドッグ・ショー用の犬種として、体格を小さくすることを望んだ人もいました。

小型化され、被毛の装飾的な美しさや可愛らしさが際立つようになるとコンパニオンペット(家庭犬)として愛されるようになり、やがてアメリカで最も人気のある純血種犬のひとつ「アメリカン・コッカー・スパニエル」となります。

しかし、この人気にあやかって商業的なパピーミルやブリーダーがアメリカ全土に出現し、ワンコの健康状態や気質を無視し、不健康な子たちが生み出されたという悲しい歴史もあるのです。幸いなことに、その後厳しい繁殖法とパピーミルの閉鎖により、健康的なコッカー・スパニエルが復活します。

コッカー・スパニエルは、1878年に、AKC(アメリカン・ケネル・クラブ)の鳥猟犬種グループのなかで最も小さな犬種として認定されました。AKCは、1935年にイングリッシュ・コッカーとアメリカン・コッカーは別犬種であると決定し、正式にアメリカン・コッカー・スパニエルという犬種が認められます。そして、アメリカン・コッカー・スパニエルは1930年代後半から1950年代にかけてAKCランキング1位を獲得し続け、その後も1980年代半ばには再び1位となるほど人気でした。

アメリカでは一般的にコッカー・スパニエルと呼ばれることが多いですが、アメリカ国外ではイングリッシュ・コッカー・スパニエルと区別するために、アメリカン・コッカー・スパニエルと呼ばれています。

イングリッシュとアメリカンの品種の主な違いは、アメリカンは小さくて背中が短く、頭がドーム型でマズルが短いのに対し、イングリッシュは背が高く、頭と胸が狭いことです。

アメリカン・コッカー・スパニエルの性格と特徴・飼いやすさ

Photo by @midorinae_acocker

アメリカン・コッカー・スパニエルはおおらかで人懐っこく、明るく社交的、好奇心旺盛で遊ぶのが大好きです。

コミュニケーション上手で、子どもやほかのワンコとも仲良く遊べるでしょう。そのため、ワンコを初めて飼う人や子どもがいる家庭、集合住宅でも比較的飼いやすい犬種といわれています。

また、狩猟犬としての歴史があるため、飼い主さんには非常に愛情深く忠実、従順なので、トレーニングも比較的楽に行えるでしょう。

アメリカン・コッカー・スパニエルの被毛の種類について

被毛はダブルコートの長毛種です。

毛色は「ブラック・バラエティー」、ブラック以外の単色「アスコブ・バラエティー」、2色以上のはっきりと区別できる単色(その内の1色はホワイト)「パーティー・カラー・バラエティー」の3種類のベースに、20種類以上のカラーバリエーションがあります。

ブラック・バラエティー

ブラックはジェットブラック(漆黒)で「ブラック」の単色と「ブラック・タン」ブラック地に目の上、顔周り、足先などにタン(茶色)が入る毛色があります。黒地のベースにホワイトやベージュの色が入っている毛色

アスコブ・バラエティー

ブラック以外の単色。「クリーム」淡い黄褐色(バフ)からゴールドに近い濃い目のクリーム、「レッド」明るい茶色から、色の濃さはさまざまで大変ダークなレッドまで。また「チョコレート」などのブラウン色、チョコレート地にタンが入る「チョコレート・タン」、毛先にブラックの入った茶系統の「セーブル」など、それぞれ、タン・ポイントのあるブラウンも含みます。

パーティー・カラー・バラエティー

2色以上のはっきりと区別できる単色で構成されている毛色。このうちの1色はホワイトでなければならないとされています。「ブラック&ホワイト」ホワイトがベースで、顔や耳などにブラックの模様が入る毛色、「レッド&ホワイト」ホワイトのベースにレッドの模様が入る毛色、「トライカラー」黒×白×茶色の3色で構成される毛色で、パーティーカラーにタン・ポイントが入ったものです。

アメリカン・コッカー・スパニエルの大きさと体高・体重

アメリカン・コッカー・スパニエルは、鳥猟犬の中では最小とされています。骨格は、がっちりしていて筋肉質です。体型は、背中から尾に向かってまっすぐに傾斜しており、頭頂部は丸くやや平らで、口先は短めで詰まっており、耳は垂れています。

アメリカン・コッカー・スパニエルの平均体重は約11~13kgで、理想的な体高は、オスが38.1cm、メスが35.6cmとされています。

性別 アメリカン・コッカー・
スパニエルの体重
アメリカン・コッカー・
スパニエルの体高
オス 約11~13kg 約38㎝
メス 約11~13kg 約35〜36㎝

アメリカン・コッカー・スパニエルの平均寿命と人間年齢

アメリカン・コッカー・スパニエルの平均寿命は10~15歳とされていますが、19歳まで生きた子もいたようです。

少しでも長生きさせるには、必ず室内で飼育し、精神的にも肉体的にもストレスのない環境を整え、獣医師による定期的な健康診断の受診など、しっかりとした健康管理を行いましょう。

アメリカン・コッカー・スパニエルの人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。

犬の年齢 人間に換算した年齢 成長ステージ
3か月 4歳 子犬
6か月 7歳半
9か月 11歳
1歳 13歳
1歳半 17歳半
2歳 24歳 成犬
3歳 29歳
4歳 34歳
5歳 39歳
6歳 44歳 シニア犬
7歳 49歳
8歳 54歳
9歳 59歳
10歳 64歳
11歳 69歳
12歳 74歳
13歳 79歳
14歳 84歳 高齢犬
15歳 89歳
16歳 94歳
17歳 99歳
18歳 104歳 超高齢犬
19歳 109歳
20歳 113歳

こちらの表は、

  • 小型犬・中型犬「24+(犬の年齢-2)×4=人間に相当する年齢」
  • 大型犬「12+(大型犬の年齢-1)×7=人間に相当する年齢」

の方式に基づいて計算しています。詳しくは、下記の記事をご覧ください。

アメリカン・コッカー・スパニエルのかかりやすい病気

アメリカン・コッカー・スパニエルには、とくに気をつけなければならない病気があります。毎日の健康チェックで早期発見治療を心がけましょう。

アメリカン・コッカー・スパニエルのかかりやすい病気 1 耳の感染症

耳が垂れているため耳の中が蒸れやすく、外耳炎などの疾患にかかりやすいです。また、腫瘍や腫瘤にも注意が必要です。

アメリカン・コッカー・スパニエルのかかりやすい病気 2 眼疾患

とくに白内障は遺伝的要因が強いといわれています。このほか緑内障、チェリーアイなどの眼疾患にもなりやすい犬種です。

アメリカン・コッカー・スパニエルのかかりやすい病気 3 脂漏症

遺伝的要因で皮脂が出やすく、べたついたフケが出る可能性がある犬種です。また、真菌のマラセチアが増殖しやすいため、マラセチア皮膚炎を起こすこともあります。

アメリカン・コッカー・スパニエルの飼い方のコツ・注意点

Photo by @rusty_russel_cocker

アメリカン・コッカー・スパニエルの飼い方のコツ 1 体力と時間に余裕のある人に向いている

アメリカン・コッカー・スパニエルには体力があるため、毎日30分〜1時間程度の散歩は欠かせません。散歩以外にも、体を動かす遊びが不可欠です。遊ぶことが大好きなので、毎日でも一緒に遊んであげないとストレスがたまり、無駄吠えの原因になる場合もあります。そのため、運動をさせてあげるための体力と、遊んであげる時間の余裕が必要です。

また、アメリカン・コッカー・スパニエルは甘えん坊でさみしがり屋な面もあり、独りの時間が非常に苦手です。長時間の留守番ばかりさせると、ストレスから分離不安症などの精神的病気や身体的病気を引き起こす危険性があります。家族の誰かがいつも家にいる家庭におすすめの犬種です。

アメリカン・コッカー・スパニエルの飼い方のコツ 2 耳と皮膚のトラブルに注意

アメリカン・コッカー・スパニエルは皮脂の分泌が多く、過剰にベタベタやフケが出てくる脂漏症を発症し、耳の中も同じ状態となることで外耳炎などを併発することもあります。

予防のためには、こまめに体や耳をチェックし、獣医師の指導による正しいケアを行うことが大切です。

アメリカン・コッカー・スパニエルの飼い方のコツ 3 お手入れが嫌いにならないようにしつけする

アメリカン・コッカー・スパニエルの被毛は艶のある滑らかな絹のようですが、分厚いためもつれや毛玉ができやすく、こまめなブラッシングが必要です。

毎日のブラッシングに加え、週に2〜3回は丁寧なブラッシングを行い、伸びすぎた毛はトリミングサロンで整えましょう。

お手入れを嫌がる子もいるかもしれませんが、決して叩いたり怒鳴ったりせず、愛犬の信頼を損ねないやり方で練習しましょう。食いしん坊なので、好きなおやつなどの食べ物をご褒美として与えるトレーニング方法がおすすめです。

アメリカン・コッカー・スパニエルの飼い方のコツ 4 豊富なカットスタイル

バリエーション豊かなカットスタイルが楽しめるのもアメリカン・コッカー・スパニエルの魅力のひとつです。カットスタイルの例を紹介します。

スタンダードカット
耳の飾り毛を生かし、足は足先に向かって毛のボリュームを太めにカットしたエレガントなスタイルです。
サマーカット
子犬のように短くバリカンで刈る仕上がりです。
サンバカット
体は短く、足先を丸くポンポンのように残すカット。歩いたときに足先がポイントになり、お洒落なデザインカットです。
しかし、アメリカン・コッカー・スパニエルの最もゴージャスで美しく魅力的なスタイルは、持って生まれた被毛を整えるだけの『フルコート』です。

アメリカン・コッカー・スパニエルをお迎えする方法

アメリカン・コッカー・スパニエルを家族としてお迎えする際の2つの方法と、料金の相場を紹介します。

ブリーダーさんからお迎えする

アメリカン・コッカー・スパニエル専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーさんから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。

保護犬のアメリカン・コッカー・スパニエルを探して里親になる

動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているアメリカン・コッカー・スパニエルを見つけられるかもしれません。サイトやSNSなどで探してみるのがおすすめです。

アメリカン・コッカー・スパニエルの値段・価格の相場

アメリカン・コッカー・スパニエルの子犬の価格相場は約31万円〜(2023年)です。保護施設などから里親として引き取る場合は、各施設によって定められた譲渡費用がかかります。事前に調べたり問い合わせてみたりすると良いですよ。

まとめ

陽気でフレンドリーなアメリカン・コッカー・スパニエルは、夢見るような大きな目といたずら好きな性格、そして優雅な美貌で、アメリカで最も人気のある品種として古くから愛されてきました。

美しい容姿を持ちながら、実はエネルギッシュなスポーツ犬なので、遊びと散歩が大好きです。子どもたちにとっても良き遊び相手となるでしょう。

グルーミングに手間がかかり、皮膚と耳の健康管理にも気をつけなければなりませんが、その愛らしさはきっと家族みんなを幸せな気持ちにさせてくれますよ。

Photo by @sakurastudio39

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