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フレンチブルドッグの性格や寿命、値段から飼い方|フレンチブルドッグ図鑑

フレンチブルドッグの性格や寿命、値段から飼い方|フレンチブルドッグ図鑑

フレンチブルドッグはどんな犬種?

アメリカのアーティスト、レディー・ガガの愛犬としても有名なフレンチ・ブルドッグ。大きな立ち耳にシワシワの顔、短い尻尾、そしてペチャ鼻をフガフガと鳴らしながらガニ股で突進してくる……そんな愛嬌たっぷりなワンコです。通称「フレブル」とも呼ばれ、日本でも世界でも常に犬種ランキングでトップ10に入るほど、ファンが多くいます。

丸々とした体にむっちりとした短足で動きもコミカルですが、実は甘えん坊で天真爛漫、誰にでもフレンドリーというギャップも人気の理由かもしれません。今回は、そんな愛らしさ満載のフレンチ・ブルドッグの生まれた歴史や性格、気をつけたい病気などをご紹介します。

フレンチブルドッグの基本データ

Photo by @ran.buhi35
原産国 フランス
サイズ 小型犬
犬種グループ 愛玩犬グループ(家庭犬、伴侶や愛玩目的の犬G)
飼いやすさ・しつけのしやすさ 中級
運動量 普通
トリミング 不要
ブラッシング 必要(週1回程度)
お散歩 1日60分程度
飼育費用 月1〜2万(医療費別途)
かかりやすい病気・怪我 鼻腔狹窄、目の病気、皮膚疾患、軟口蓋過長症

フレンチブルドッグの歴史は?

フレンチ・ブルドッグの原産はフランスですが、その起源については諸説あります。1850年頃に、イギリスの織物職人がイングリッシュ・ミニチュア・ブルドッグを連れて渡仏したことが元となり、1880年代にパグやテリアなどとの異種交配で誕生したという説や、古代ローマ帝国のモロシア犬、スペイン・ブルドッグの祖先であるアーラントやマスティフとも関連があるという説があります。

また、1880年にフレンチ・ブルドッグのブリードクラブがパリで設立され、最初のスタンダードは1898年に登録されました。当初はパリの市場の店主や御者などにネズミ捕り用として飼われていましたが、そのユニークな風貌から、芸術家や上流階級の人々にも受け入れられ、世界中に広まっていきました。

元々この犬種は「ローズ・イヤー」という垂れ耳でしたが、アメリカに渡ってから「バット(コウモリ)・イヤー」と呼ばれる立ち耳へと品種改良され、現在の形が定着しました。日本には大正時代に輸入され、昭和初期には数多くのフレンチ・ブルドッグが飼育されていたようです。その後、戦争などにより飼育数が激減しましたが、2000年頃から人気が再燃しました。

また、現在では、外観が少し違うアメリカタイプとヨーロッパタイプの2種類が存在しています。アメリカタイプは丸顔で小さめ、ヨーロッパタイプは四角い輪郭に、筋肉質でシャープなボディをしています。

フレンチブルドッグの性格は?飼いやすさは?

Photo by @palo.special

フレンチ・ブルドッグの性格は愛情豊かで陽気、そしてお茶目なところもありますが、実は賢く、誰に対しても人懐っこく友好的です。しかし、落ち着きがなく、常に遊びを求めるような活発な面もあります。飼い主さんには甘えん坊で、家族とともに過ごすことを好みます。ひとりぼっちになるのは苦手なため、お留守番は苦手です。

穏やかで思慮深いのでしつけもしやすく、吠えも少ないですが、興奮しやすく、嫌なことをされると攻撃的になることもあります。女の子はマイペースでおっとり派ですが、男の子よりも気が強い場合が多いです。ジュニア期から興奮を抑えるトレーニングを行っておくと安心ですよ。

神経質な子は少ないですが、寂しがりやのため、長時間の留守番をさせるライフスタイルの人には向かない犬種です。ゆったりとしたワンコとの暮らしを望む人に向いています。

フレンチブルドッグのカラーの種類は?被毛タイプや抜け毛は?

短毛で全身を覆われているフレンチブルドッグの被毛は、短く見た目よりも柔らかで美しい光沢があります。ダブルコートで、春と秋の換毛期にはなると抜け毛がとても多くなりますので、こまめなブラッシングやシャンプーを心がけましょう。

毛色には厳しい制限はありませんが、メインは「フォーン」「パイド」「ブリンドル」の3種類のカラーです。

ブリンドル(黒地ベース)

もっとも人気が高い毛色で、黒地のベースにホワイトやベージュの色が入ります。喉からおなかにかけての模様を「エプロン」、足元に入る模様を「ソックス」と呼びます。

パイド

白地のベースに黒や茶系が入ったぶち模様で、牛のような柄になるものが代表的なパイド柄です。

フォーン

単色系の「フォーン」は、明るい茶色からダークな茶色まで幅広く、目元や口元が黒っぽくなりやすいのも特徴です。

フレンチブルドッグの成犬時の体重は?大きさは?

小型のわりに力強く、短く、がっちりした体型で。体高は小型犬サイズとコンパクトですが、体重は中型犬程度あります。しし鼻で、耳は直立し、生まれつき尾は短く、筋肉質な犬種です。

フレンチ・ブルドッグの体高は、男の子が27~35cmほど、女の子が24~32cmほどが平均となっています。体重は男の子が9~14kgほど、女の子が8~13kgほどです。

性別 フレンチブルドッグ
の体重
フレンチブルドッグ
の体高
オス 9~14kg 27~35cm
メス 8~13kg 24~32cm

フレンチブルドッグの平均寿命は?人間年齢で何歳?

フレンチブルドッグの平均寿命は10〜14歳とされ、小型犬としては寿命が短いです。短頭種のため呼吸器のトラブルを起こすリスクが高く、10歳未満で亡くなってしまう例も少なくありません。そのため、「フレンチ・ブルドッグ10歳の壁」などと言われることもあり、10歳を超えると「フェアリー期」と呼ばれています。しかし、日本の記録では20歳まで生きた子もいるので、ストレスのない生活環境や毎日の体調管理の徹底、定期健診などにより長生きできる可能性もあります。

人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。

犬の年齢 人間に換算した年齢 成長ステージ
3か月 4歳 子犬
6か月 7歳半
9か月 11歳
1歳 15歳
1歳半 19歳半
2歳 23歳 成犬
3歳 28歳
4歳 32歳
5歳 36歳
6歳 40歳 シニア犬
7歳 44歳
8歳 48歳
9歳 52歳
10歳 56歳
11歳 60歳
12歳 64歳
13歳 68歳
14歳 72歳 高齢犬
15歳 76歳
16歳 80歳
17歳 84歳
18歳 88歳
19歳 92歳
20歳 96歳

フレンチブルドッグのかかりやすい病気は?

フレンチ・ブルドッグには、その体型からとくに注意すべき病気があります。

フレンチブルドッグのかかりやすい病気 1軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)

フレンチブルドッグは生まれつき、喉の奥にある軟口蓋という気管の入り口周囲の肉が長くて分厚く、空気の通り道が狭くなっています。それによって多く見られる病気で、慢性的な呼吸困難を起こします。

フレンチブルドッグのかかりやすい病気 2皮膚疾患

顔にシワが多いため、シワの間に真菌(マラセチア)が増殖して起こる「マラセチア皮膚炎」や「アレルギー性皮膚炎」「濃皮症」などを好発しやすい犬種です。

フレンチブルドッグのかかりやすい病気 3眼疾患

目が飛び出ているため、角膜などに炎症を起こしやすく「白内障」「ドライアイ(乾性結膜炎)」「結膜炎」「角膜炎」「涙流症」などにかかりやすいといわれています。

フレンチブルドッグのかかりやすい病気 4関節炎・膝蓋骨脱臼

筋肉質でパワフルなフレンチブルドッグは、走るとき膝に負担をかけることが多いため、関節炎や膝蓋骨脱臼を引き起こしやすいです。

フレンチブルドッグのかかりやすい病気 5糖尿病

遺伝的に糖尿病になりやすいとされています。

フレンチブルドッグのかかりやすい病気 6外耳炎

フレンチブルドッグは立ち耳であっても皮脂腺が大きく、皮脂が出やすいため、耳道内に溜まった皮脂を餌として細菌やマラセチアが増殖し、外耳炎を引き起こします。

フレンチブルドッグの飼い方・飼う際の注意点は?

フレンチブルドッグの飼い方・飼う際の注意点 1褒めながら根気強くしつける

フレンチ・ブルドッグは褒められて伸びるタイプなので、大きな声で叱ったり叩いたりしてはいけません。
叱る際には時間をあけず、その場でやさしいトーンで「ダメ」「コラ」などで制し、従えば高めの声で褒めます。覚えるまでに時間がかかることもありますが、根気強く行いましょう。

フレンチブルドッグの飼い方・飼う際の注意点 2室内温度・食事の管理をしっかりする

短頭種で短毛のため、体温調節が苦手です。必ず室内飼育をし、エアコンなどで快適な温度を保ちましょう。冬には服を着せるのもおすすめです。
また、食欲旺盛で肥満になりやすい傾向にあるので、餌はきちんと適量を与え、おやつも最低限に留めることを心がけましょう。

フレンチブルドッグの飼い方・飼う際の注意点 3散歩は朝夕10分程度でOK

短頭種は呼吸器のトラブルを起こしやすいため、長時間の散歩はさせない方が良いとされています。その際、首輪ではなくハーネスの使用がおすすめです。
また、散歩中にリードを引っ張ることは呼吸器系にダメージを与える恐れがあるため、ジュニア期から引っ張り癖をつけないトレーニングが必要です。しかし、運動不足にはならないように注意しましょう。

フレンチブルドッグの飼い方・飼う際の注意点 4顔のシワ部分のお手入れをする

鼻周りのシワには汚れが溜まりやすく、皮膚病を発症するケースが多く見られます。そのため、毎日シワの間を濡れたタオルで拭いて清潔に保つことが大切です。

フレンチブルドッグの飼い方・飼う際の注意点 5毎日健康チェックをする

気をつけたい病気が多い犬種なので、毎日の健康状態をしっかりと観察し、異変に気づいたら早めに動物病院を受診しましょう。

Photo by @bonus0525

フレンチブルドッグの子犬をブリーダーさんからお迎えするには?

フレンチ・ブルドッグを家族としてお迎えする際の2つの方法と、料金の相場を紹介します。

フレンチブルドッグの子犬をブリーダーさんからお迎えするには?

フレンチ・ブルドッグ専門の優良ブリーダーからお迎えすることが一般的です。インターネットやインスタグラムなどを使って探してみましょう。

また、すでにフレンチ・ブルドッグを飼っている飼い主さんに紹介してもらうのもおすすめです。また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。

フレンチブルドッグの保護犬の里親になるには?

動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているフレンチ・ブルドッグを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。

フレンチブルドッグの保護犬の値段は?価格の相場は?

フレンチ・ブルドッグの子犬の価格相場は34万円〜、最高価格は69万円程度です(2022年)。保護施設などから里親として引き取る場合は、各施設によって定められた譲渡費用が必要になります。

まとめ

独特な愛嬌のあるペチャ顔で「ブサカワ代表格」ともいえるフレンチ・ブルドッグですが、遊び好きで動作もコミカル、愛想も良く、見る人を大変喜ばせ、飽きさせない犬種です。

しかし、その身体的特徴ゆえに病気にかかりやすく、ほかの犬種に比べて短命の傾向にあります。快適な住環境や適切な食事と運動量に気をつけ、毎日のスキンシップによる健康チェックや定期的な健康診断などを行い、少しでも長く一緒に過ごせるようにしましょう。たくさんの愛情を注いで大切にしてあげれば、毎日家族を笑顔にしてくれる楽しいワンコですよ。

Photo by @fukumaru05

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