セントバーナードの基本データ
原産国 | スイス |
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サイズ | 大型犬 |
犬種グループ | 牧畜犬・牧羊犬 |
飼いやすさ・しつけのしやすさ | 中級 |
運動量 | 中 |
トリミング | 不要 |
ブラッシング | 週1回程度 |
お散歩 | 1日2回×1時間程度 |
飼育費用 | 月3〜5万円程度(医療費別途) |
かかりやすい病気・怪我 | 股関節形成不全、胃捻転、拡張型心筋症 |
セントバーナードの歴史
祖先はチベタンマスティフとされており、17世紀頃からアルプスの雪山で遭難者の捜索に活躍していました。世界的にも有名な“バリー”というセントバーナードはスイスのサン・ベルナール修道院で飼われていた犬で生涯で40人もの命を救いました。
19世紀には国際畜犬会議が行われスイスでの正式な犬種とされました。
セントバーナードの性格と特徴・飼いやすさ
性格は、“大きな赤ん坊”と言われる程、甘えん坊でおっとりしています。とても優しく、子供とも仲良くでき家族に愛情深く接します。頭も非常に賢く飼い主に従順なため、しつけも難しくはないでしょう。
救助犬として活躍していたこともあり、我慢強く責任感も強いため頼り甲斐がある存在になるでしょう。ただ体が大きいため、思わぬ事故には注意が必要です。
セントバーナードの被毛と種類
被毛には長毛のロングタイプと短毛のスムースタイプが存在します。どちらもダブルコートで日頃のお手入れは欠かせません。
ホワイト&レッドブラウン
白のベースに赤褐色の斑模様。一般的な毛色でよく見かける毛色です。
ホワイト&レッドブラウンのブリンドル
白のベースに赤褐色の斑模様がありその部分に虎のような模様が入っている毛色です。
ホワイト&薄イエロー
白のベースに薄イエローの斑模様の毛色です。
セントバーナードの大きさ・平均体重
大きいのが特徴で100kgを超えることもあります。脚が太くがっちりとした体格をしています。
性別 | セントバーナードの体重 | セントバーナードの体高 |
---|---|---|
オス | 64〜82kg | 70〜90cm |
メス | 54〜64kg | 65〜80cm |
セントバーナードの平均寿命と人間年齢
セントバーナードの平均寿命は8〜10歳で人間に換算すると70歳前後になります。大型犬の平均寿命が11〜13歳と言われているため、中でも短命と言えます。
暑さがとても苦手なため温度管理や食事管理、運動管理などに気を配り、ストレスの少ない環境で体への負担も軽減してあげると良いでしょう。
セントバーナードの人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 | 成長ステージ |
---|---|---|
3か月 | 4歳 | 子犬 |
6か月 | 7歳半 | |
9か月 | 11歳 | |
1歳 | 15歳 | |
1歳半 | 19歳半 | |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | |
4歳 | 33歳 | |
5歳 | 40歳 | |
6歳 | 47歳 | シニア犬 |
7歳 | 54歳 | |
8歳 | 61歳 | |
9歳 | 68歳 | |
10歳 | 75歳 | 高齢犬 |
11歳 | 82歳 | |
12歳 | 89歳 | |
13歳 | 96歳 | |
14歳 | 113歳 | 超高齢犬 |
セントバーナードがかかりやすい病気や怪我
セントバーナードがかかりやすい病気や怪我 1股関節形成不全
子犬から成犬になる際に股関節に異常が見られる病気です。生後7〜9ヶ月頃に発症することが多く、それ以降でも発症が見られることもあります。
症状としては散歩を嫌がる、階段を嫌がる、腰を左右に振って歩く、跛行などです。重度になれば痛みもでてくるので元気消失や食欲不振なども見られます。
肥満は関節への負担が非常に大きくなるため体重管理や運動をしっかり行い適正な体重を維持することと、動物病院での定期的なレントゲン撮影や触診などを行うことをおすすめします。
セントバーナードがかかりやすい病気や怪我 2胃捻転
胃にガスが溜まることでショック状態に陥る病気です。食後すぐの運動やご飯の一気食べ、水のガブ飲みなどが原因とされることが多く、よだれ、空ゲップ、お腹の膨張、元気消失などの症状が見られます。
発症後は迅速な処置が必要になる病気で、命を落としてしまうことも少なくありません。少しでも異変を感じたらすぐ動物病院へ行きましょう。また夜間などにも空いている動物病院を調べておくといざという時安心です。
セントバーナードがかかりやすい病気や怪我 3拡張型心筋症
心臓を動かす機能の異常により心臓の収縮機能が低下する病気です。心臓の機能が低下することで全身にうまく血液を送ることができなくなります。
症状としては咳、体重減少、元気消失、よく水を飲むなどですが、ひどい場合には失神や突然死なども見られます。定期的な健康診断で心臓の状態を確認しておき、早期対処できるようにしておくと安心でしょう。
セントバーナードの首にかかっている樽って何のため?中身は何?
首に樽をかけているイメージがありますがその中身はブランデーやラム酒などのアルコール度数が高いお酒だそうです。
主に雪山での人命救助を行なっていたため、低体温状態になっている救助者が多く見られました。
その際すぐに体温を上げるために救助者にアルコールを摂取させ、体温の上昇を促していたようです。
セントバーナードはアニメに映画に大人気?
セントバーナードはその大きな体と温厚な性格からか、アニメや映画などにも登場し人気が高い犬種です。
代表的なものでは“アルプスの少女ハイジ”や“ベートーベン”など世界中から愛されている作品ばかりです。
アニメや映画で描かれているセントバーナードは実際の性格そのもので、優しく、家族を愛し守り抜くという強い意志が見られます。こういったセントバーナードが登場する作品などを通し、セントバーナードの魅力に惹かれた人も多いのではないでしょうか。
セントバーナードの飼い方・飼う際の注意点
セントバーナードの飼い方・飼う際の注意点 1しつけは子犬の頃から
セントバーナードは温厚で優しい性格をしていますが、力が非常に強いため悪気がない事故やトラブルに気をつける必要があります。
そのため子犬の頃からしつけをし、飼い主の指示でコントロールできるようにしておくと事故やトラブルなどを防げるでしょう。頭も賢く飼い主に従順なため、しつけはそれほど難しくないでしょう。
セントバーナードの飼い方・飼う際の注意点 2肥満にならないよう適度な運動を
激しい運動は必要ありませんが、毎日の散歩を心がけましょう。運動不足は肥満や問題行動にもつながる可能性があります。
そのため適度な運動を行い、適切な体重を維持し肥満を予防しましょう。またストレスを溜めないことにより、体への負担も軽減され寿命にも関係すると言われています。
セントバーナードの飼い方・飼う際の注意点 3定期的なブラッシング
セントバーナードは長毛と短毛の2タイプに分かれ、どちらもダブルコートになり分厚い被毛に覆われています。
そのため抜け毛が非常に多くお手入れが欠かせません。ブラッシングは最低でも週1回、換毛期などには週2〜3回行うことをおすすめします。
抜け毛を放置しておくと皮膚病の原因になったり、体温調節がしにくく熱中症の原因になります。そのため日頃からこまめなブラッシングが必要です。また月1回程度のシャンプーを行い被毛を清潔に保ちましょう。
セントバーナードの飼い方・飼う際の注意点 4熱中症に要注意
雪山で活躍していたこともあり冬の寒さには非常に強いですが、夏場の暑さには弱いです。そのため夏場はクーラーなどを使い温度を下げる必要があります。また早朝や日が暮れてからの散歩を行い、日中は避けましょう。
また夏場などにサマーカットをしているセントバーナードを見かけますが、あまりおすすめできません。サマーカットすることで直に紫外線を浴びてしまったり、毛が伸びてこなくなってしまうこともあります。そのためサマーカットはなるべく避けましょう。
セントバーナードの飼い方・飼う際の注意点 5広い飼育環境が必要
体がとても大きいため、広い飼育スペースの確保が必要です。大型犬は屋外での飼育というイメージがあるかもしれませんが、現在では屋内飼育が推奨されています。
そのため屋内でのスペースが必要なため、狭いお家や賃貸マンションなどでは飼育は難しいかもしれません。体に合わない狭い環境ではストレスが溜まりやすく、体にもよくありません。一軒家など環境スペースに余裕があるご家庭が最適でしょう。
セントバーナードの値段・価格の相場
セントバーアードの子犬の値段相場は約15〜30万円前後です。外見などによりさらに高くなるケースもあります。
セントバーナードをお迎えする方法
セントバーナードを家族としてお迎えする際の2つの方法を紹介します。
ブリーダーさんからお迎えする
セントバーナード専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。
また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。
保護犬のセントバーナードを探して里親になる
動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているセントバーナードを見つけることができるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみるのがおすすめです。
まとめ
大きい見た目に優しい性格のセントバーナードは世界中から愛されている犬種です。責任感も強く家族を大切にするため、頼り甲斐のある心強い存在になってくれるでしょう。飼育には広い環境を用意し、夏場の暑さには特に気をつけてあげてください。