ダルメシアンの基本データ
原産国 | クロアチア |
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サイズ | 大型犬 |
犬種グループ | セントハウンド(嗅覚獣猟犬) |
飼いやすさ・しつけのしやすさ | 中級 |
運動量 | 高 |
トリミング | 不要 |
ブラッシング | 週1回程度 |
お散歩 | 1日2回×1回1時間程度 |
飼育費用 | 月1〜3万円程度(医療費別途) |
かかりやすい病気・怪我 | 尿路結石、聴覚障害、ダルメシアン・ブロンズ症候群 |
ダルメシアンの歴史
起源はよくわかっておらず、彫刻や16世紀から18世紀に描かれた絵などから数千年前から存在していたと考えられています。馬車の併走犬として活躍しており“コーチドッグ(馬車犬)”“スポテッドディック(斑点のディック)”などと呼ばれていたそうです。
またアメリカでは消防車の先導犬としても活躍しはじめ、その名残から現在アメリカでは消防車のマスコットにダルメシアンが使われています。
ダルメシアンの性格と特徴・飼いやすさ
なんといっても活発的、好奇心旺盛な性格をしています。基本的に友好的ですが中には神経質やシャイな子も。そのため家族には甘えん坊で愛情深く接しますが、他人や子供、他の犬に対して攻撃的になることもあります。
子犬の社会化期などに家族以外の人や物、犬などに慣らしておくと良いでしょう。また馬車の併走犬として活躍していたこともあり、並外れた持久力を携えているので毎日の運動は欠かせません。そのため高齢者にはおすすめできません。
体力に自信のある方や子供がいるご家庭など、毎日の運動に付き合えるご家庭が良いでしょう。毎日の散歩はもちろん、ジョギングでの散歩やドックランで思いっきり走らせるなどしっかり運動できる環境を作りましょう。
ダルメシアンの被毛と種類
短く、硬い、スムースコートです。短いためお手入れは簡単ですが、抜け毛が多いためこまめな掃除やブラッシングが必要でしょう。
またブラッシングにはシリコンやゴムなどでできた短毛用のラバーブラシがおすすめです。
ダルメシアンといえば白に黒の斑点模様ですが、白に茶色の斑点模様の毛色も存在します。他にレモンやオレンジなどの斑点模様を持つ子もいますが、劣性遺伝によりこのような色ができると言われておりJKCが公認していないカラーになります。
ホワイト&ブラック
白の被毛をベースに黒の斑点模様が入っています。ダルメシアンでは一番人気で広く知られているカラーになります。
ホワイト&レバー
白の被毛をベースに茶色の斑点模様が入っています。あまり知られていませんがホワイト&ブラックと比べると少し柔らかい印象を受けるでしょう。
ダルメシアンの大きさ・体高・体重
日本では大型犬に分類されていますが、大型犬の中ではコンパクトなため中型犬に分類している国もあります。
バランスが良く筋肉質で、斑点模様が特徴的です。
性別 | ダルメシアンの体重 | ダルメシアンの体高 |
---|---|---|
オス | 27〜32kg | 56〜61cm |
メス | 24〜29kg | 54〜59cm |
ダルメシアンの平均寿命と人間年齢
ダルメシアンの平均寿命は11〜13歳と言われており人間で換算すると89歳前後になります。国内でのダルメシアンの最高齢は18歳と言われており平均寿命を5歳も上回っています。
寿命はあくまで平均なのでこれよりも短命な子もいれば上回る子もいるでしょう。またダルメシアンは先天性の病気が多い犬種でもあるため、定期的な検査や少しの変化でも見逃さないよう心がけましょう。
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 | 成長ステージ |
---|---|---|
3か月 | 4歳 | 子犬 |
6か月 | 7歳半 | |
9か月 | 11歳 | |
1歳 | 15歳 | |
1歳半 | 19歳半 | |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | |
4歳 | 33歳 | |
5歳 | 40歳 | |
6歳 | 47歳 | シニア犬 |
7歳 | 54歳 | |
8歳 | 61歳 | |
9歳 | 68歳 | |
10歳 | 75歳 | 高齢犬 |
11歳 | 82歳 | |
12歳 | 89歳 | |
13歳 | 96歳 | |
14歳 | 113歳 | 超高齢犬 |
ダルメシアンのかかりやすい病気
ダルメシアンのかかりやすい病気 1尿路結石
尿道に石が詰まってしまう病気で、尿が体から排出できなくなります。
ダルメシアンは遺伝的に肝臓の尿酸代謝が悪いと言われており、石ができやすいとされています。尿路結石を起こすと、血尿、排尿に時間がかかる、排尿時に痛がるなど症状が目に見てわかるのでこのような症状が見られたらすぐに病院へ行きましょう。尿が体から排出されないと毒素が体全体に周ってしまうことで尿毒症を引き起こし命に関わります。
ダルメシアンのかかりやすい病気 2聴覚障害
ダルメシアンでは先天性難聴の子が多いとされています。呼びかけに反応しない、物覚えが悪いなどの様子が見られます。
また耳が聞こえないことからの恐怖心で、性格的に臆病だったり飼い主から離れないという様子も見られるそうです。
先天性なため治療することは難しいため、手話やアイコンタクトなど声を使わないコミュニケーションを取ると良いでしょう。
ダルメシアンのかかりやすい病気 3ダルメシアン・ブロンズ症候群
ダルメシアンによく見られる皮膚疾患です。原因はさまざまで代謝異常、アレルギー、ストレスなどが考えられます。
特徴的な症状は頭部、頸部、背中、脇腹周辺などに起こる蕁麻疹です。また赤みや化膿なども発症します。治療としては抗生物質での治療が可能ですが再発することもあります。
原因がはっきりしていないためこれといった予防策がありませんが、事前にアレルギー検査を行う、ストレスを極力与えないなどで発症を防げる可能性もあるでしょう。
ダルメシアンの子犬は実は真っ白??
あまり知られていないのですが、ダルメシアンは真っ白な被毛で生まれてきます。
遺伝子の関係で生後数週後から徐々に斑点模様が出始めます。なので生まれてすぐはどのような模様の子犬かわからないので、どのような模様がでてくるか成長するたびの変化も楽しみの一つになりますね。
また子犬の時は真っ白なため見分けがつきにくく、さまざまなカラーの首輪をして見分けていることが多いです。
ダルメシアン柄について
ダルメシアンといえば白のベースに黒の斑点模様ですが、斑点模様にはひとつとして同じ模様は存在しません。
斑点の大きさや位置、色はそれぞれ違い、個性の一つになります。また斑点模様は顔、胴体や口の中など全身に存在し、顔に少なく体に多かったり、顔に多く体が少なかったり出方はさまざまです。コインくらいの大きさの斑点が全身にバランスよく入っているのが理想とされています。
このダルメシアンの斑点模様は幅広く人気があり現在ではネイルやファッションアイテムにも取り入れられています。
ダルメシアンの飼い方・飼う際の注意点
ダルメシアンの飼い方・飼う際の注意点 1子犬の時にしっかりしつけましょう
成犬になった際、力も強く非常に活発なため力によるコントールが難しくなります。飛びつきや吠え癖、また神経質で警戒心が強い子もいるため攻撃的になってしまう場面もあるかもしれません。
特に子供や高齢者などへの飛びつきは非常に危険なので、子犬の頃からしっかりしつけをして指示に従えるようにしましょう。また子犬の頃からいろんな物、人、場所などに慣らしておくと警戒心が強い子などでも慣れが早いでしょう。
ダルメシアンの飼い方・飼う際の注意点 2毎日かなりの運動が必要
馬車の伴走犬として活動していたこともあり、持久力が非常に優れています。そのため毎日かなりの運動量が必要になります。毎日の散歩はもちろんですが、ジョギングやドックランなど散歩だけでない運動を取り入れましょう。
またフリスビーやアジリティなどのスポーツもいい運動になる上、信頼関係の構築にもつながるのでなるのでおすすめです。
ダルメシアンの飼い方・飼う際の注意点 3毛のお手入れはこまめに
短毛ですが抜け毛が非常に多いです。そのため週に1回程度ブラッシングをしましょう。その際、やわらかいラバーブラシを使いましょう。長毛用のスリッカーブラシを使う方が多いですが、短毛の子には皮膚を傷つけてしまうことがあるのでおすすめできません。
また月1回程度のシャンプーもしてあげることで、綺麗で清潔な被毛を保つことができ皮膚病などの予防になるでしょう。
ダルメシアンの飼い方・飼う際の注意点 4シングルコートなため寒さ対策を
ダルメシアンは短毛のシングルコートなため、暑さには強いですが寒さに弱いです。そのため冬場の温度管理には気をつけ、また冬場の散歩などには洋服を着せるなどして防寒してあげると良いでしょう。
大型犬なため屋外で飼育を考えている方もいるかもしれませんが、夏場は暑く冬場はとても寒いため、温度調節ができる屋内での飼育を推奨します。
ダルメシアンの飼い方・飼う際の注意点 5先天性の疾患に注意
ダルメシアンの斑点模様は、交配を何回も繰り返されて出されたものです。そのため近親交配なども多く行われていたことから遺伝子の異常で先天性疾患が起こりやすいと言われています。子犬の時から意識し、早期発見につなげることが大切です。
ダルメシアンをお迎えする方法
ダルメシアンのブリーダーさんからお迎えする
ダルメシアン専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。
また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。
保護犬のダルメシアンを探して里親になる
動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているダルメシアンを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。
ダルメシアンの値段・価格の相場
ダルメシアンの子犬の値段相場は10〜20万円程です。斑点模様が全体的に綺麗に入っている子犬は高くなる傾向があります。
まとめ
非常に活発で家族にはフレンドリーなダルメシアンですが、並外れた体力と他人には神経質な一面も見せるため、体力に自信があり、根気強くしつけができる方はうまく付き合えるでしょう。
映画やアニメでも人気で、個性溢れる見た目や愛らしい性格などが世界中から愛される理由の一つでしょう。