フラットコーテッド・レトリバーの基本データ
原産国 | イギリス |
---|---|
サイズ | 大型犬 |
犬種グループ | ポインター・セター以外の鳥猟犬 |
飼いやすさ・しつけのしやすさ | ある程度体力に自信がある人向け |
運動量 | 高 |
トリミング | たまに必要 |
ブラッシング | 週に1回以上 |
お散歩 | 1日2回×1~2時間程度 |
飼育費用 | 月3〜4万(医療費別途) |
かかりやすい病気・怪我 | 外耳炎・股関節形成不全・遺伝性の眼の病気・腫瘍 |
フラットコーテッド・レトリバーの歴史
フラットコーテッド・レトリバーは、イギリス原産の大型犬です。ラブラドール・レトリーバーとカーリーコーテッド・レトリーバーが祖先であるという説や、小型のニューファンドランドまたはチェサピーク・ベイ・レトリーバーが祖先という説があります。
フラットコーテッド・レトリーバーが犬種としてドッグショーに出展されたのは1860年で、当時は被毛が波状だったため、ウェービーコーテッドと呼ばれていました。
しかし、改良を重ねるうちに被毛がゆるく直毛に変化し、1874年にはフラットコーテッド・レトリバーと呼ばれるようになりました。
フラットコーテッド・レトリバーの性格と特徴・飼いやすさ
フラットコーテッド・レトリーバーは、人や犬に対してとても友好的で人懐っこい性格であり、適応能力が高く、しつけもしやすい賢い犬種です。陽気で遊び好きで、子供にも優しく接することができるため、子供のいる家庭でも飼うことができます。
また、スタミナがあり、運動神経がよいため、スポーツやアウトドアなどを一緒に楽しめるのも特徴です。一見、体が大きいので被毛のケアは大変そうですが、コーテッド・レトリバーの被毛はサラサラの直毛なので、それほど難しくはありません。
パピーの頃から飼い主との信頼関係を築いて、しっかりしつけを行えば、大抵のことには順応し、問題行動も起こしにくい子に成長します。
フラットコーテッド・レトリバーの被毛と種類
レトリバーはゴールデン・レトリバーやラブラドール・レトリバーを含め、全部で6種類です。それら6種類のレトリバーには、被毛の長さや毛色などの外見的な違いが見られます。フラットコーテッド・レトリーバーは、レトリーバーのなかで最も優雅な外見をしています。
犬種名のフラットコート(平らに生えた毛)にもあるように、全身がさらさらの美しい直毛で被われています。胸や四肢、尻尾に飾り毛がありますが、他の部分は長毛でも短毛でもなく中位の毛の長さです。
毛質は光沢があり、手触りは非常に滑らかで、耐水性にも優れています。毛色はブラックまたはレバー(濃い赤褐色)のみです。
フラットコーテッド・レトリバーの大きさ・体高・体重
フラットコーテッド・レトリバーは他のレトリバー種ほど胸幅や腰幅は広くなく、脚が長く、頭部も細いスマートな体型をしています。しかし、しっかり筋肉がついており、体に締まりがあるのが特徴です。
フラットコーテッド・レトリバーは、雌雄で体格に差があり、メスの方が小柄な体型をしています。
性別 | フラットコーテッド・ レトリバーの体重 |
フラットコーテッド・ レトリバーの体高 |
---|---|---|
オス | 27~36kg | 59~61.5cm |
メス | 25~32kg | 56.5~59cm |
フラットコーテッド・レトリバーの平均寿命と人間年齢
日本の家庭犬の平均寿命は約14歳です。そのなかでも、小型犬や中型犬に比べ、大型犬は短命です。
大型犬に近いサイズであるフラットコーテッド・レトリーバーの平均的な寿命は、10~13歳程度といわれています。
人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 | 成長ステージ |
---|---|---|
3か月 | 4歳 | 子犬 |
6か月 | 7歳半 | |
9か月 | 11歳 | |
1歳 | 15歳 | |
1歳半 | 19歳半 | |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | |
4歳 | 33歳 | |
5歳 | 40歳 | |
6歳 | 47歳 | シニア犬 |
7歳 | 54歳 | |
8歳 | 61歳 | |
9歳 | 68歳 | |
10歳 | 75歳 | 高齢犬 |
11歳 | 82歳 | |
12歳 | 89歳 | |
13歳 | 96歳 | |
14歳 | 113歳 | 超高齢犬 |
フラットコーテッド・レトリバーのかかりやすい病気
フラットコーテッド・レトリバーのかかりやすい病気 1外耳炎
フラットコーテッド・レトリーバーは垂れ耳のため、外耳炎によくかかります。耳から悪臭がしたり、耳垢が多かったり、耳の中が赤くなっているようであれば、外耳炎になっている可能性があるので、早めに動物病院で耳の治療を行ってもらいましょう。
フラットコーテッド・レトリバーのかかりやすい病気 2股関節形成不全
股関節形成不全は、レトリバーなどの大型犬に多く、先天的に股関節が異常な形になっている病気です。関節に負担をかけないよう、滑りにくい床材にする、段差を減らすなど、飼育環境を整えてあげましょう。
フラットコーテッド・レトリバーのかかりやすい病気 3腫瘍
レトリバーは、他の犬種に比べて腫瘍ができやすいことで知られています。さまざまな腫瘍になる可能性があるため、早期発見のために定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
フラットコーテッド・レトリバーの名前の由来や愛称は?
フラットコーテッド・レトリーバーは、滑らかな直毛に被われているため、「平に生えた毛(被毛)」という意味の「フラットコート」から「フラットコーテッド・レトリーバー」と名付けられました。愛称として、「フラット」や「フラッティ」と呼ばれています。
フラットコーテッド・レトリバーがゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーと違う点は?
フラットコーテッド・レトリーバーは、ゴールデン・レトリバーやラブラドール・レトリバーと比べ胸幅や腰幅が狭く、脚が長くスマートな体型をしています。また、サラサラな中位の長さの直毛で全身が被われており、胸や四肢、尻尾に飾り毛があり、レトリバーのなかで最も優雅な外見をしています。
また、ゴールデン・レトリバーやラブラドール・レトリバーより猟犬としての能力が高いといわれており、スタミナがあり、運動神経がよく、スポーティーな面が強い犬種です。
フラットコーテッド・レトリバーの飼い方・飼う際の注意点
フラットコーテッド・レトリバーの飼い方・飼う際の注意点 1パピーの頃からお留守番のトレーニングをしましょう
人懐っこい性格のため、家族から離されて一人にされると不安やストレスを感じやすい子が多く、お留守番が苦手な子や飼い主が離れることに対して不安を覚える子もいます。パピーの時からトレーニングをしっかりと行えば、お留守番も上手に出来るようになります。
フラットコーテッド・レトリバーの飼い方・飼う際の注意点 2外出時に落ち着いて行動できるようにしつけましょう
好奇心旺盛な性格なので、散歩や遊びの途中にちょっとしたことで興奮し、急な引っ張りや飛びつきといった行動を起こすことがあります。
フラットコーテッド・レトリーバーは体が大きいので、飼い主や周りの人が怪我をしないよう、他の犬や人がいるような場所では落ち着いて過ごせるよう、しっかりとしつけをする必要があります。
フラットコーテッド・レトリバーの飼い方・飼う際の注意点 3散歩と遊びでストレスを発散させてあげましょう
かなり活発で運動量が多いので、散歩は1日2回1~2時間ほどたっぷりと連れ出してストレスを発散させてあげましょう。
猟犬としての能力が高く、物を咥えて運ぶのが好きなので、ボール遊びやロープ引きなどの遊びを取り入れることで、お散歩での充足感がアップします。
フラットコーテッド・レトリバーの飼い方・飼う際の注意点 4週に1回程度のブラックをしてあげましょう
フラットコーテッド・レトリーバーはダブルコートですが、直毛なので被毛のケアは難しくありません。ただし、毛は抜けるので、週に1回程度の頻度でブラッシングを行ってください。春から始まる換毛期には、より入念なケアが必要です。
フラットコーテッド・レトリバーの飼い方・飼う際の注意点 5夏場の暑さ対策は念入りにしてあげましょう
フラットコーテッド・レトリーバーの被毛は、暗い毛色のため、日差しの強い場所では体に熱を集めやすくなっています。
しかし、被毛の耐水性と密生している下毛により、その熱を発散しにくく、体温が上がりやすいため、暑さ対策が必要です。
夏場、屋外では日陰の涼しい場所で活動させ、室内では犬がハアハアしない程度の低い温度に設定し、涼しく過ごさせるようにしましょう。
フラットコーテッド・レトリーバーをお迎えする方法
フラットコーテッド・レトリーバーのブリーダーさんからお迎えする
フラットコーテッド・レトリーバー専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。
また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。
保護犬のフラットコーテッド・レトリーバーを探して里親になる
動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているフラットコーテッド・レトリーバーを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。
フラットコーテッド・レトリバーの値段・価格の相場
愛犬の迎え入れ方には、ペットショップやブリーダー、保護犬などさまざまな方法があります。ペットショップで購入する場合は、価格相場は42万円からとなっています。
まとめ
フラットコーテッド・レトリバーは、レトリバーのなかで、最も優雅な外見をしています。
また、人懐っこい可愛らしい性格で、賢く、運動能力も高いため、一定の人気がある犬種です。