アイリッシュ・セターの基本データ
原産国 | アイルランド |
---|---|
サイズ | 大型犬 |
犬種グループ | ポインティング・ドッグ |
飼いやすさ・しつけのしやすさ | 気長にしつけができる人向け |
運動量 | 多い |
トリミング | 不要 |
ブラッシング | 週2~3回以上 |
お散歩 | 1日2回×1時間以上 |
飼育費用 | 月1〜3万(医療費別途) |
かかりやすい病気・怪我 | 胃拡張胃捻転・股関節形成不全・免疫介在性溶血性貧血(IMHA)・甲状腺機能低下症・進行性網膜萎縮症など |
アイリッシュ・セターの歴史
アイリッシュ・セターは、700年代にアイルランドで誕生した古いセッター種で、スパニエル系やテリアなどとの交配で狩猟能力を高めました。さらに、ポインターの血も混ざり、より美しい体型や被毛を持つようになり、優秀な猟犬となったと考えられています。
アイリッシュ・セターには、現在のような単色だけでなく、赤にところどころ白が混ざったものもおり、「アイリッシュ・レッド・アンド・ホワイト・セッター」と呼ばれています。しかし、JKCはすべて赤毛の場合しかアイリッシュ・セターとは認定していません。
アイリッシュ・セターの性格と特徴・飼いやすさ
アイリッシュ・セターは、引き締まった体格と、気品あふれる赤い被毛、大きく垂れた耳、胸や耳、尾、脚に絹のような美しい飾り毛をもつ優雅な印象の犬種です。温和で優しく、陽気で人懐っこい性格をしています。
ただ、もともと猟犬だったため、運動が大好きで、賢く従順な反面、猟犬の習性から好奇心旺盛で落ち着きがない面も時々見られるので、子犬の頃からしっかりとしつけが出来る人向けの犬種です。
アイリッシュ・セターの被毛と種類
アイリッシュ・セターは、気品あふれる赤い被毛と、胸や耳、尾、脚にある絹のような美しい飾り毛が特徴的で、成長するにつれて被毛の色の深さが増し、ますます美しくなります。
アイリッシュ・セターは、シルクのような手触りの長く艶やかな被毛で被われており、胸や耳、尾、脚に絹のような美しい飾り毛が特徴です。また、毛色はアイリッシュ・セターの特徴である赤い毛色は細かく分けられ、マホガニーレッド(赤褐色に近い栗赤色)、チェスナット(栗赤色)、リッチチェスナット(濃い栗赤色)などがあります。
アイリッシュ・セターの大きさ・体高・体重
アイリッシュ・セターは、筋肉の引き締まった力強い体つきをしており、無駄なく引き締まった肢体をもつ犬種です。また、胸骨が大きな肺を細い体に収めるために前に出っ張っているため、胸の形も特徴的といわれています。
メスはオスよりやや小さめの体つきをしています。
性別 | アイリッシュ・セターの体重 | アイリッシュ・セターの体高 |
---|---|---|
オス | 33kg | 65〜69cm |
メス | 28kg | 60〜64cm |
アイリッシュ・セターの平均寿命と人間年齢
アイリッシュ・セターの平均寿命は10〜12歳といわれています。人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 | 成長ステージ |
---|---|---|
3か月 | 4歳 | 子犬 |
6か月 | 7歳半 | |
9か月 | 11歳 | |
1歳 | 15歳 | |
1歳半 | 19歳半 | |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | |
4歳 | 33歳 | |
5歳 | 40歳 | |
6歳 | 47歳 | シニア犬 |
7歳 | 54歳 | |
8歳 | 61歳 | |
9歳 | 68歳 | |
10歳 | 75歳 | 高齢犬 |
11歳 | 82歳 | |
12歳 | 89歳 | |
13歳 | 96歳 | |
14歳 | 113歳 | 超高齢犬 |
こちらの表は、
- 小型犬・中型犬「24+(犬の年齢-2)×4=人間に相当する年齢」
- 大型犬「12+(大型犬の年齢-1)×7=人間に相当する年齢」
の方式に基づいて計算しています。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
アイリッシュ・セターのかかりやすい病気
アイリッシュ・セターのかかりやすい病気 1 胃拡張胃捻転症候群
胃拡張・胃捻転症候群は、胃が多量のガスでパンパンに膨れ上がり(胃拡張)、胃が捻れる(胃捻転)病気で、胃拡張だけ起こし、捻れない場合もありますが、捻れを起こす場合の方が多いです。胃が拡張すると症状が突然現れ、周りの臓器や胃壁が圧迫により壊死したり、血流障害が生じて循環不全に陥り、急激に症状が進行し、ショック状態となるため、早急に治療しないと死に至ります。
アイリッシュ・セターのかかりやすい病気 2 股関節形成不全
股関節とは、骨盤と太ももの骨(大腿骨)をつないでいる関節を指します。股関節形成不全は、大型に多く、関節部分の骨が変形して股関節がかみ合わなくなることで発生します。関節内に炎症を起こしたり、痛みが生じるため、お尻が左右に揺れる歩き方(モンローウォーク)をしたり、痛みで動きたがらなかったりといった症状がみられます。
アイリッシュ・セターのかかりやすい病気 3 進行性網膜萎縮症
進行性網膜萎縮症は遺伝子的な病気の一つといわれています。進行性網膜萎縮症は、眼の奥にある光を感じる透明な構造物である網膜の機能が徐々に失われていき、最終的に失明する眼疾患です。
アイリッシュ・レッド・アンド・ホワイト・セターとは?
アイリッシュ・セターは単色だけでなく、白地に赤の模様のある犬も存在していました。これらを毛色の違いで区別するようになり、赤に白が入ったものを「アイリッシュ・レッド・アンド・ホワイト・セター」と呼び、赤だけの単色のものを「アイリッシュ・セター」と呼ぶようになりました。
アイリッシュ・セターの飼い方・飼う際の注意点
アイリッシュ・セターの飼い方・飼う際の注意点 1 ストレスを溜めないよう運動をさせる
アイリッシュ・セターは猟犬がルーツのため、活発で運動力が多く、スタミナがあります。そのため、運動欲求が満たされないとストレスを溜めるので、しっかり運動をされるようにしましょう。散歩に加え、ドッグランに連れて行ったり、ボール遊びなどの運動を行いましょう。
アイリッシュ・セターの飼い方・飼う際の注意点 2 子犬の頃からのしつけが大切
運動力も多く、興奮しやすい一面ももっている犬種です。そのため、子犬の頃からしっかりとトレーニングを行い、興奮しても落ち着かせられるようにしましょう。アイリッシュ・セターはとても賢く従順な犬種ので、しつけは入りやすいとされています。
アイリッシュ・セターの飼い方・飼う際の注意点 3 被毛は毎日ブラッシングを
細く長い被毛の美しさを保つためには、毎日ブラッシングをするようにしましょう。特に、飾り毛は丁寧にブラッシングしないと毛玉が出来てしまいます。また、腹部は汚れが付きやすいため、丁寧にブラッシングをしてゴミなどを取り除いた後、仕上げに獣毛ブラシで艶を出してあげましょう。
アイリッシュ・セターの飼い方・飼う際の注意点 4 耳のお手入れをする
アイリッシュ・セターは外耳炎になりやすいです。犬はシャンプーの後にブルブルと頭を振ることで、耳の水を自分で外に出せるため、頭を振って耳の縁に付いた水は拭き取ってあげましょう。飼い主さんが綿棒を使うと耳の中を傷付けることがあるため、イヤークリーナーとコットンを使って耳のお手入れを時々してあげることをオススメします。
アイリッシュ・セターをお迎えする方法
ブリーダーさんからお迎えする
アイリッシュ・セター専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。
また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。
保護犬のアイリッシュ・セターを探して里親になる
動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているアイリッシュ・セターを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。
アイリッシュ・セターの値段・価格の相場
アイリッシュ・セターの子犬の価格相場は34万円〜です。
まとめ
アイリッシュ・セターは、引き締まった体格と、気品あふれる赤い被毛、大きく垂れた耳、胸や耳、尾、脚に絹のような美しい飾り毛をもつ優雅な印象の犬種です。温和で優しく、陽気で人懐っこい性格をしています。
ただ、好奇心旺盛で落ち着きがない面も時々見られるので、子犬の頃からしっかりとしつけが出来る人向けの犬種です。