この記事はワンコnowa編集部が監修・執筆を行っています。
アフガンハウンドの基本データ

原産国 | アフガニスタン |
---|---|
サイズ | 大型犬 |
犬種グループ | 視覚獣猟犬 |
飼いやすさ・しつけのしやすさ | 上級 |
運動量 | 高 |
トリミング | 必要 |
ブラッシング | 週2〜3回程 |
お散歩 | 1日2回×1時間 |
飼育費用 | 月2〜5万円(医療費別途) |
かかりやすい病気・怪我 | 外耳炎、股関節形成不全、白内障 |
アフガンハウンドの歴史

紀元前4000年頃にシナイ半島に存在していたと言われている古い歴史を持つ犬種です。猟犬として活躍し、砂漠や山岳地帯を駆け回るのに腰高かつ足裏が大きく発達しました。20世紀頃にドックショーに出始め、その気品高いスタイルと美しい被毛に惹かれて富裕層を中心に人気が広がったと言われています。
アフガンハウンドの性格と特徴・飼いやすさ

穏やかではありますが、独立心が強く束縛や強制などを嫌います。またプライドも高く、気難しい一面もあるため初心者には難しい犬種と言えます。
子供に対してあまり興味を示さず、遊び相手にはなりません。逆にしつこく子供に来られると攻撃的に出てしまう部分もあるため、子供との接触は慎重に行いましょう。体が大きいため、思わぬトラブルが起こらないようしつけを行いコントロールできることが望ましいです。
また体も大きく、被毛のお手入れもかかせないため十分な飼育スペースと金銭的な余裕があるご家庭に向いているでしょう。
アフガンハウンドの被毛と種類

被毛はきめ細かく非常に美しいのが特徴です。クリーム、ブラック、レッドが一般的ですが他にもあらゆる毛色が認められているため、豊富なカラーも人気の一つです。
豊富な被毛なためダブルコートと思われがちですが、シングルコートになります。ダブルコートよりは抜け毛は少ないですが、体が大きいためそれなりの抜け毛は見られるでしょう。
アフガンハウンドの大きさ・体高・体重
優雅で気品高い見た目が美しく、頭部は気高く掲げられています。力強さと威厳のある見た目をしています。
性別 | アフガンハウンドの体重 | アフガンハウンドの体高 |
---|---|---|
オス | 26〜34kg | 68〜74cm |
メス | 26〜34kg | 63〜69cm |
アフガンハウンドの平均寿命と人間年齢
アフガンハウンドの平均寿命は12〜14歳で人間に換算すると96歳前後になります。大型犬の中では長寿だと言えるでしょう。寿命は食事管理、適度な運動、ストレスを極力与えないことで変化すると言われています。病気などの早期発見も寿命に大きな変化をもたらすため、日頃からよく様子を観察し異変を感じたらすぐに対応できるようにしておくと良いでしょう。
人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 | 成長ステージ |
---|---|---|
3か月 | 4歳 | 子犬 |
6か月 | 7歳半 | |
9か月 | 11歳 | |
1歳 | 15歳 | |
1歳半 | 19歳半 | |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | |
4歳 | 33歳 | |
5歳 | 40歳 | |
6歳 | 47歳 | シニア犬 |
7歳 | 54歳 | |
8歳 | 61歳 | |
9歳 | 68歳 | |
10歳 | 75歳 | 高齢犬 |
11歳 | 82歳 | |
12歳 | 89歳 | |
13歳 | 96歳 | |
14歳 | 113歳 | 超高齢犬 |
こちらの表は、
- 小型犬・中型犬「24+(犬の年齢-2)×4=人間に相当する年齢」
- 大型犬「12+(大型犬の年齢-1)×7=人間に相当する年齢」
の方式に基づいて計算しています。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
アフガンハウンドのかかりやすい病気
アフガンハウンドのかかりやすい病気 1 外耳炎
耳の入り口から鼓膜までを外耳と言い、その部分に炎症が起こると外耳炎になります。外耳炎はどの犬種でも発症率が高く、動物病院への通院理由のトップにもなります。
垂れ耳や脂っぽい体質の子は特に発症しやすく、悪化すると難聴になることもあります。そのため耳が赤い、頻繁に耳を掻いている、耳を床に擦り付けているなどの症状がある場合は外耳炎の可能性が高いため、動物病院で診てもらいましょう。
アフガンハウンドのかかりやすい病気 2 股関節形成不全
大型犬に発症することが多く、股関節がうまく噛み合わないことで関節に炎症を起こす病気です。遺伝が原因とされることが多いですが、肥満や運動による負荷などが原因とされることもあります。
症状はびっこを引く、腰を左右に振りながら歩く、段差を嫌がるなどが見られ重度になると歩行ができなくなったり、元気消失などが見られるようになります。若年で発症することが多いため、成長期のうちにレントゲンを撮っておく、体重管理をしっかり行うなどが大切になります。
アフガンハウンドのかかりやすい病気 3 白内障
目の水晶体が白く濁ることで視力に支障をきたす病気です。老化によるものや若年性のものもあり、発症すると完治はしません。目薬などで進行を遅らせたり、若年性の場合は手術を行うこともあり治療法はさまざまです。
目が白くなってきた、物にぶつかるようになった、つまずくようになったなどの症状が見られた場合は動物病院で診てもらいましょう。
アフガンハウンドの飼い方・飼う際の注意点

アフガンハウンドの飼い方・飼う際の注意点 1 しつけは忍耐強く
独立心が強く、自己判断をしがちです。自分のしたいように思うように行動する意思があるため、散歩時や外出時などコントロールできないとトラブルにつながってしまいます。
また強制されることも嫌うため、しつけは忍耐強く行わなければいけないでしょう。おもちゃやおやつを使ったり、しつけ中に興味を持ってくれるような工夫をしながら行うと集中しやすく、しつけも入りやすいでしょう。
アフガンハウンドの飼い方・飼う際の注意点 2 運動量は非常に多い
アフガンハウンドは非常に運動量を必要とします。毎日1時間以上の散歩を1日2回行うのが理想的で、他にもドックランや庭などで走らせることも必要です。そのため高齢の方や、体力に自信のない方には飼育は難しいでしょう。
運動不足はストレスが溜まり、問題行動につながるためあまりよくありません。運動をする時間や場所を必ず確保してあげましょう。
アフガンハウンドの飼い方・飼う際の注意点 3 被毛のお手入れは欠かせません
アフガンハウンドの魅力と言えば美しく長い被毛です。細く柔らかい被毛は絡まりやすく、すぐ毛玉ができてしまいます。そのため日々のブラッシングは欠かせず、週2〜3回程行うのが良いでしょう。運動した後なども絡まっていることが多いため散歩やドックランなどで遊んだ後にも行うとなお良いでしょう。
また月1回シャンプーを行うと、皮膚が清潔に保たれるため、皮膚病や臭いの予防になります。体も大きく、長い被毛なためお家でのシャンプーが難しい場合や、毛が絡まりすぎている場合にはトリミングサロンなどに連れて行きプロにしてもらうと良いでしょう。
アフガンハウンドの飼い方・飼う際の注意点 4 十分な飼育スペースを確保
体が大きい分、飼育スペースなどは十分な広さを確保してあげましょう。できれば一軒家で庭などがあればストレスがかかることなく生活できるでしょう。
賃貸や狭いワンルームなどは、騒音問題や狭いことからストレスがかかってしまう可能性があるためおすすめできません。アフガンハウンドのような大きい犬種を飼う際はまず飼育環境を整えてから、迎えるようにしましょう。
アフガンハウンドの飼い方・飼う際の注意点 5 金銭的に余裕のあるご家庭向け
体が大きいとその分かかる費用も大きくなります。例えばご飯代や病院代が主な支出になりますが、食べる量も多いためそれなりの量が必要になります。
また病院では体重によって薬の量が変わるため小型犬の何倍もの費用がかかります。他にもトリミング代やおやつ代などもかかってくるため、月に何万円と飼育費用がかかるでしょう。
そのためある程度の金銭的余裕を持ち、いざというときに払えないというようなケースにならないよう計画性を持って迎えるようにしましょう。

アフガンハウンドをお迎えする方法
ブリーダーさんからお迎えする
アフガンハウンド専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。
また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。
保護犬のアフガンハウンドを探して里親になる
動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているアフガンハウンドを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。
アフガンハウンドの値段・価格の相場
アフガンハウンドの子犬の値段相場は約20〜40万円前後です。血統や親犬のショーの功績が良い場合などはより高額になります。
まとめ
誰もがその外貌に目を惹かれてしまうアフガンハウンド。歩いているだけで美しさに魅了されてしまいます。飼育するとなれば少し気難しい性格や、飼育費用、非常に多い運動量など、簡単とは言えないでしょう。
もしアフガンハウンドを迎えたい際は衝動的ではなく犬の知識、広い飼育スペース、金銭的な余裕を準備してから迎えるようにしましょう。
Writers
ワンコnowa 編集部
愛犬飼育管理士/ペットセーバー/犬の管理栄養士の資格を有し、自らもワンコと暮らすワンコnowa編集部ライターチームが執筆を行なっています。
チワワのような小型犬からゴールデンレトリーバーのような大型犬まで、幅広い犬種と暮らす編集部スタッフたちが、それぞれの得意分野を生かし飼い主視点でわかりやすい記事を目指しています。
