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病気になりやすい犬種・病気に気をつけたい犬種

病気になりやすい犬種・病気に気をつけたい犬種

この記事はワンコnowa編集部が監修・執筆を行っています。

犬種によってかかりやすい病気は異なります。

悲しいことに、人気犬種の多くは特定の病気にかかりやすいことがわかっています。一般的に「遺伝疾患」と呼ばれるもので、犬種によって発症する病気のタイプは異なります。これらの病気は、人間の望む特性を持たせるために長期間にわたって品種改良が行われた結果とも言えます。        

太古の昔から人間と共生してきた犬たちは、動物の中で初めて家畜された種であり、どの時代でも人間と共に暮らすことを好む動物として大切にされてきました。しかし、犬たちの担う役割によって、共に暮らす人間の要望を満たすために、異なる犬種との交配によって品種改良が行われ、現在の純血種が誕生しています。また、現代では人気犬種の容姿をさらに特化させるための選択交配も行われ、犬たちはさまざまな遺伝疾患をはじめとした固有の病気を発症することになってしまったのです。

愛犬がかかりやすい病気、犬種特有の病気を知っておこう。

愛犬がどんな病気の予備軍であるのかを知っておくことは、犬と暮らす上でとても大切なことです。愛犬がどのような経緯で作出され、どのような使役を担っていたのかを調べることで、その犬種の特性や遺伝疾患を知ることができます。

現代の家庭犬の多くは、狩猟犬として作出された犬種ですが、狩猟犬と言ってもその役割はさまざまです。また、可愛さを強調するあまりに遺伝学的にはありえないサイズや被毛カラーを作り出したことで、病気を発症するリスクを負っている犬種もあります。

どんな遺伝疾患も残念ながら、人間の手が加わったことで発症するもので、本来はどの犬種も健康に寿命を全うできたはずなのです。このような罪のない犬たちが直面する遺伝疾患を撲滅すべく、欧米では遺伝疾患に関しての研究が積極的に進められています。

中でも、ケンブリッジ大学獣医学部上級研究員のキャスリン・メラーシュ博士は、「人間による繁殖方法のせいで、多くの犬の健康と幸福がそこなわれている。犬のために正しいことをするのは、私たちの義務だと信じている」と語り、遺伝子変異と突然変異に関しての研究を行っています。その結果、約50種類の犬種に影響を及ぼす30以上の遺伝子変異の特定に成功しました。ブリーダーに対して、繁殖前の親犬に遺伝子検査、DNA検査を実施することを推奨し、遺伝性疾患の根絶に向けてさらなる研究を行っています。

日本では、一部のブリーダーが真剣に遺伝疾患の根絶に向け取り組んでいますが、残念ながら、日本のペット業界全体を見渡すとまだまだ遺伝疾患に対する認識が浸透していないことも現状です。

病気にかかりやすい代表的な犬種

日本には遺伝疾患を発症する犬種が多くいますが、犬種ごとにかかりやすい病気は異なります。例を挙げると、ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバー、ジャーマンシェパードに特に多く見られる股関節形成不全、フレンチブルドッグやパグなどの短頭種に見られる呼吸器疾患、シーズーなど小型犬種に多いクッシング症候群、チワワが発症する水頭症や気管虚脱、ダルメシアンの難聴、コリーやシェットランドシープドッグのコリーアイなどがあります。

また、純血種は全般的に、甲状腺機能低下症、膵炎、アトピー性皮膚炎、外耳炎、膵炎や悪性腫瘍(ガン)などの病気を発症しやすいことがわかっています。どの犬種が、どのような遺伝疾患や病気を発症するのかを知っておくことは、愛犬のQOLを向上させるためにも大切です。

病気になりやすい犬種10選

小型犬〜大型犬まで、遺伝疾患を発症する犬種はさまざまです。特に、人気犬種ほど遺伝疾患を発症しやすいことが研究によって解明されています。遺伝疾患は、愛犬が苦しむだけではなく飼い主にとっても大きな負担となる病気です。ここでは、人気犬種が発症しやすいそ遺伝疾患の他にかかりやすい病気をご紹介します。

01 チワワ

超小型犬のチワワでよく見られる病気が水頭症です。水頭症は、頭が小さく丸い形の犬によく見られる病気で、そのほとんどが遺伝性疾患です。最近では、より小さいチワワが人気のため、遺伝的要因を無視した無理なブリーディングによって水頭症を発症しているチワワが増えてきていると言われています。水頭症は、脳脊髄液が頭蓋骨の内側に過剰に溜まり脳が圧迫される病気で、さまざまな障害が現れます。仔犬期に症状が現れるので、両眼が必要以上に外を向いている、頭の一部に穴が開いているなどの特徴があるチワワの場合は、動物病院で診察してもらうことをおすすめします。

この他に、チワワがかかりやすい病気として小型犬に多い膝蓋骨脱臼や角膜炎などの目の病気が挙げられます。このような後天的に発症する病気の多くは、生活環境の見直しや細かく観察することで防ぐことができます。

02 ミニチュア・ダックスフント

ミニチュア・ダックスフンドに限らずトイプードルやフレンチブルドッグなど人気の小型犬種が発症しやすい病気のひとつにヘルニアがあります。中でも椎間板ヘルニアを発症する犬は多く、主な原因は加齢と遺伝によるものとされています。四肢の短いミニチュアダックスフンドは、生まれつき骨が成長しにくくなる軟骨異栄養性犬種で、穴蔵で狩猟をするために四肢の成長が早く止まり、短足になるように作出されたことが原因で発症する遺伝疾患です。

ミニチュアダックスフンドのほか、コーギーやシーズー・ビーグルなど同じ遺伝子を持っている軟骨異栄養性犬種は、若い年齢で椎間板ヘルニアになりやすいと言われています。

03 トイプードル

ぬいぐるみのような可愛らしさからフランスのルイ16世、アン女王にも愛されたトイプードル。日本でも抜群の人気を誇っている犬種です。カールした巻き毛と大きな瞳、愛らしい顔立ちがトイプードルの魅力です。公認されているプードル種の中で最も小さいサイズがトイプードルです。

トイプードルの平均寿命は15歳と長生きな犬種ですが、遺伝疾患やかかりやすい病気があります。特に小型犬が発症しやすい膝蓋骨脱臼は、トイプードルに多く見られる病気です。また、遺伝疾患として糖尿病、進行性網膜萎縮症の発症が挙げられます。さらに、その特徴的な容姿から、歯周病、ドライアイ、外耳炎などもかかりやすい病気と言われています。

04 柴犬

日本犬らしい凛々しい顔立ちと引き締まったカラダが特徴となる柴犬は、日本犬6犬種の中で唯一の小型犬です。飼い主に忠実ながら、独立心旺盛で警戒心が強いことが成犬となった柴犬の特徴です。もっともオオカミに近いDNAを持つとされ、猟犬や番犬として古来から日本人と共に暮らしてきた柴犬は、比較的体が丈夫で平均寿命の長い犬種ですが、皮膚疾患にかかりやすい傾向にあります。特に、動物性たんぱく質によって発症する食物アレルギーが多いとされています。

05 パグ

鼻ぺちゃ、ブサカワ犬として世界中で人気沸騰中の短頭種がパグです。パグ走り、パグ座りなど独特な行動が魅力の一つ。大きな瞳とつぶれた鼻がパグのチャームポイントですが、残念ながらこのチャームポイントである目と鼻に健康問題を抱えています。特に、大きく飛び出している目は角膜炎、結膜炎、チェリーアイ、眼球突出などの目の病気を発症しやすく、病気自体は遺伝疾患ではありませんが、容姿重視の繁殖による弊害と考えられています。また、短頭種が発症しやすい短頭種気道症候群やはっきりとした原因は不明ながら遺伝的素因から発症すると考えられているパグ脳炎(壊死性髄膜脳炎)もかかりやすい病気に挙げられます。

06 フレンチブルドッグ

一部の愛好家には「ブヒ」の愛称で親しまれ、その愛嬌のある顔立ちから人気のフレンチ・ブルドッグは、頭蓋骨の幅に比べマズルが短い短頭種に分類されています。フランス原産で大きなコウモリ耳がトレードマークです。そんなフレンチブルドッグは、鼻ぺちゃであるが故の遺伝疾患を発症しやすい犬種。

フレンチブルドッグをはじめとする短頭種に多く発症する軟口蓋過長症は、軟口蓋と言う喉の手前にある柔らかい部分が、通常より長いことから、呼吸が苦しくなり、ゼーゼーと苦しそうな呼吸をしたりいびきをかく症状がみられます。

悪化すると呼吸困難を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。また、呼吸がしにくい鼻腔狭窄になりやすく、過度な運動によって呼吸困難を起こす恐れや熱中症となる可能性があります。このため、気圧の変化が大きい飛行機に搭乗するさことができません。

07 ヨークシャーテリア

長くシルキーで美しい被毛のヨークシャテリアは、ヨーキーと呼ばれ多くの人から愛されている犬種で、小さいながら、勇敢でエネルギッシュ、賢く粘り強いテリア気質が特徴です。数種類のテリアを育種し作出されたヨークシャーテリアですが、遺伝疾患である門脈外循環シャント(門脈シャント)の発症が多く報告されています。これは、消化管から吸収した栄養分や有害物質を肝臓に運ぶための静脈血管である門脈血管が途中で枝分かれしていることで、肝臓に栄養が行き渡らず、発育不良、食欲不振、神経症状、下痢や嘔吐などの症状が現れます。

08 ウエルシュ・コーギー・ペンブローク

お尻をフリフリしながら歩く姿がとても可愛いと日本でも家庭犬として人気がありますが、本来は牛を追う使役をこなす牧畜犬種です。マスコミにもたびたび登場し、その愛らしい容姿から人気犬種の仲間入りをしたコーギーですが、ジャーマン・シェパードに多く見られる進行性麻痺につながる変性性脊髄症という遺伝子変異による疾患を発症する可能性が高く、欧米では問題視されています。

09 ラブラドールレトリバー

ラブラドールレトリバーは、有能な鳥猟犬として育種され確立された犬種です。1800年代のイギリスでは、その並外れた能力と従順な性格から貴族に人気の鳥猟犬として活躍していました。

ラブラドールレトリバーは、比較的健康な犬種ですが、肘関節異形成と肘関節形成不全の発症が多く見られます。肘関節異形成は、肘の関節を構成する骨の1本または2本に異常が起こり、前足に体重をかけられない、歩行中頭が上下する、散歩を嫌がるなどの症状が現れます。特に成長期に発症する病気で、遺伝疾患の可能性が強く疑われている病気です。

また、特発性てんかんの好発犬種です。特発性とは原因の特定が難しいことを指し、遺伝的要素が関係しているとされています。てんかんは、脳のネットワークが過剰に反応することで起こる発作で、発症の予測がつかないため、注意が必要です。

10 ゴールデンレトリバー

優しく温厚な性質のゴールデン・レトリーバーは大型犬の中で常に人気犬種の上位にいます。ただ、流行に乗ったブリーダーによる無理な繁殖プログラムから遺伝疾患が増えてしまいました。日本にいるゴールデン・レトリーバーに圧倒的に発症するのが進行性の遺伝性疾患である股関節形成不全です。

血縁関係の犬(両親共に4世代まで遡る)に1頭でも股関節形成不全の犬がいた場合は、発症のリスクを持っています。複雑な遺伝子が関係しているため、両親が正常でもその仔犬に絶対はありません。

また、若くして失明する恐れがある遺伝疾患の進行性網膜萎縮症は、ゴールデンレトリバー以外にミニチュアダックスフンド、トイプードル、ミニチュア・シュナウザー、ラブラドールレトリバーなどに多く発症する病気です。このほかにも、ゴールデンレトリバーに多く発症する甲状腺ホルモンの分泌機能が低下した甲状腺機能低下症も遺伝疾患と考えられています。

まとめ

犬が発症する遺伝疾患は、全て人間の責任です。小さい方が可愛いから、高価だからと極小サイズの犬を作出する、鼻ぺちゃが人気だからとさらに鼻ぺちゃを誇張した顔を作出する、映画などで人気が出たからと遺伝子検査をせず        繁殖するなど、繁殖業者による無理な繁殖が後を絶ちません。特に日本ではペットショップでの販売が許可されていることから、売れる商品として犬の販売が行われていることが大きな問題です。        

欧米では、そのような現状から脱却すべく、遺伝子研究が行われ、犬のQOLが守られる方向に進んでいます。残念ながら、日本ではまだまだ犬のQOLが度外視され、多くの犬が遺伝疾患に悩まされていることが現状なのです。犬との生活を考えている場合は、遺伝疾患のことを熟知し、犬種の保存を第一に考えているブリーダーを見つけることが大切です。

Writers

ワンコnowa 編集部

愛犬飼育管理士/ペットセーバー/犬の管理栄養士の資格を有し、自らもワンコと暮らすワンコnowa編集部ライターチームが執筆を行なっています。
チワワのような小型犬からゴールデンレトリーバーのような大型犬まで、幅広い犬種と暮らす編集部スタッフたちが、それぞれの得意分野を生かし飼い主視点でわかりやすい記事を目指しています。

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