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犬は玄米を食べても大丈夫!正しい与え方と注意点【獣医師監修】

犬は玄米を食べても大丈夫!正しい与え方と注意点【獣医師監修】

本記事は獣医師やペット栄養管理士が執筆・監修を行っております。

玄米とは、米からもみ殻を除いたお米のことで、胚芽やぬか、胚乳などの栄養成分が残っているため、白米だけでは補えない栄養素を多く含んでおり、犬にとって優れた食材です。

しかし、与える際にはいくつかのポイントを押さえ、適切な与え方や分量を守ることで、安心して与えることができます。

愛犬に玄米を与える際には、ぜひ今回紹介した与え方や注意点を参考にしてくださいね。

ANSWER 玄米は犬に食べさせても大丈夫です。

玄米には犬に危険な成分は含まれていないため、与え方や分量を守ることで安心して与えることができます。

特に、玄米は食品に含まれる糖質の「吸収の度合い」を示し、血糖値の上がりやすさの指標 でもあるGI値が白米より低い食材です。

GI値が高い食品を食べた時ほど血糖値は急激に上昇してしまいますが、GI値の低い食品ほど血糖値はおだやかに上昇します。そのため、肥満対策や糖尿病予防におすすめの食材です。

また、玄米は白米より栄養価が高く、食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富なため、便秘改善や腸内環境改善にも役立ちます。

玄米の主な成分や栄養素

食物繊維

食物繊維には、血中のコレステロールを下げる効果のある水溶性食物繊維と、腸の中で膨らみ便秘改善効果のある不溶性食物繊維があります。

玄米には不溶性食物繊維が豊富で、腸の動きを活発にし、便秘解消や腸内環境の改善に役立ちます。

ナイアシン(ビタミンB3)

ナイアシンとはビタミンB3のことで、犬は体内でナイアシンを合成できますが、その量は1日の必要量に満たない程度のため、食餌からもナイアシンを摂る必要があります。

ナイアシンの働きは、他のビタミンと合わせセラミドの合成を助け、皮膚のバリア機能のサポートすることです。また、皮膚以外にも、消化器や精神の健康維持、糖質や脂質、タンパク質の代謝にも役立っています。

ビタミンB6

ビタミンB6はささみだけでなく、バナナや赤ピーマン、牛レバー、カツオ、マグロなどに多く含まれる成分です。

ビタミンB6には、タンパク質の代謝を助け、免疫や神経系の機能維持、皮膚を健康に保つ作用があります。そのため、ビタミンB6が不足すると食欲不振や体重減少、痙攣、皮膚や粘膜のトラブルを引き引き起こすことがあるのです。

マグネシウム、リン

玄米にはマグネシウム・リンが豊富に含まれています。例えば、100gあたりのマグネシウムの含有量は白米が12mgで、玄米が110mgと白米の約9倍です。

マグネシウムは骨を作ったり、心臓を動かすために欠かせないミネラルで、摂取することにより骨粗鬆症や不整脈などの心疾患の予防につながります。

リンは骨や歯の形成、エネルギー代謝に重要な役割をもつ成分です。

玄米を犬が食べた際の犬への効果・影響

玄米は食物繊維が豊富なため、腸の動きを活発にし、便秘解消や腸内環境の改善に役立ちます。また、玄米にはマグネシウム・リン・鉄分が多く含まれ、骨や筋肉を健康に保つのに役立つのですら、さらに、白米よりGI値が低く、満腹感もあるため、糖尿病予防や肥満対策にも期待されています。

犬に与えてよい玄米の量は?

小型犬の場合 約10〜20g(大さじ1〜2杯)
中型犬の場合 約20〜30g(ご飯1/4杯程度)
大型犬の場合 約30〜50g(ご飯1/3〜1/2杯程度)
子犬の場合 子犬の体重に応じた量(体重1kgあたり2g)の半分以下消化器官が未発達なので、柔らかく炊き、少量から与える
老犬の場合 老犬は消化力が落ちるため、体重に応じた量(体重1kgあたり2g)の7割程度お粥状にして与えるとより食べやすくなります

犬に玄米を与える際の注意点
焼き芋のおすすめの与え方

柔らかく炊いたり、お粥やペースト状にする味付けせずに与える

玄米は食物繊維が豊富なため、普通に炊いただけの玄米は、犬にとって消化しにくい食べ物です。

そのため、犬に玄米を与える際は、炊飯時に水を多めにして柔らかめに炊いたり、柔らかく煮てお粥にしたり、すり潰してペースト状にしたものを与えてください。

味付けせずに与える

玄米を与える際には塩分や醤油などの調味料は使用せず、シンプルに柔らかく炊いたものだけを与えるようにしましょう。

塩を加えてしまうと塩分過多となり、腎臓や肝臓に負担をかけ、病気のリスクを高めてしまいます。犬は人間とは違い、味付けがなくても問題はありません。

様子を見ながら、少量ずつ与える

玄米に対するアレルギーを持っている犬もなかにはいます。

ですので、初めて玄米を与えるときは、アレルギー反応がないか確認しながら、少しずつ与えましょう。万が一、下痢や嘔吐、皮膚のかゆみなどのアレルギー症状が出た場合は、すぐに動物病院を受診してください。

主食ではなくトッピングとして、2〜3日に1回を目安に与える

玄米は白米に比べ栄養が豊富ですが、長期間そればかりを与えると栄養バランスが崩れてしまいます。ですので、玄米は主食ではなく、フードのトッピングとして与えるのが適切です。

また、玄米を食べすぎると消化不良や便秘の原因になるため、与える頻度は毎日ではなく、2〜3日に1回を目安にしましょう。

こんな時は犬に玄米を食べさせないこと

腎不全など腎臓に疾患がある犬では、玄米のカリウムが正常に排出できず、高カリウム血症になってしまうことがあります。

毎日大量に食べなければ問題ありませんが、不整脈など重篤な心臓病につながる可能性もありますので注意が必要です。また、玄米に豊富に含まれているリンも、腎臓病や尿路結石の一種であるリン酸アンモニウムマグネシウム(ストルバイト)結石ができる原因となるため多量の摂取は控えましょう。

まとめ

玄米は白米より栄養価が高く、食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富で、適量を守れば、愛犬の健康維持に役立つ食材です。

しかし、食物繊維が豊富なため、消化不良を起こさないよいに、しっかり加熱し、柔らかく炊いたり、お粥やペースト状にするなど与え方にも注意が必要です。

正しい知識を持って、毎日の愛犬の食生活に玄米を是非取り入れてみてくださいね。

Supervisor

西岡 優子 にしおか ゆうこ

獣医師。北里大学獣医学科卒業後、香川県の動物病院に就職。結婚を機に、都内の獣医師専門書籍出版社にて勤務。現在は、パート獣医として働く傍ら、犬・猫・小動物系のライターとして活動。ペット栄養管理士としても活躍中。

西岡 優子
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