この記事はワンコnowa編集部が監修・執筆を行っています。
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飼い主さんが不安になると、ワンコも不安。飼い主さんが笑えば、ワンコも嬉しい。そんな風に飼い主さんとワンコの気持ちは連動しています。
「Stand by you」では、飼い主さんの小さな不安や心の揺らぎに寄り添い、飼い主さんと様々なお悩みを共有しながら、ワンコの幸せ・ご家族の幸せを一緒に考えていきたいと思います。
今回の「Stand by you」は、生後5ヶ月のパピー、ミニチュアシュナウザーのもずくちゃんが相談にきてくれました。遊びたい!噛みたい!なんにでも興味津々!そんなパピー期は複合的なお悩みを抱える飼い主さんも多いと思います。
様々な悩みがあり、どうしたら良いか困ってしまっている飼い主さんのために飛彈さんに、ワンコを家族に迎えたらまずは取り組みたい「飼い主さんのファーストステップ」について教えていただきました。
ワンコを初めて家族に迎えたというみなさん、是非参考にしてみてくださいね!

飛彈 樹里さん(CPDT-KA)
イヌマニック代表。ドッグマインダーとして、ドッグトレーニング、食事・ヘルスケア、シッティング、介護・グリーフケアのトータルドッグケアサービスを通して、パピー期からシニア期のライフステージやそれぞれのご家族に合わせたサポートに取り組んでいる。
▼ そのほかの飛彈さんの記事はこちらから!
パピーのお悩み生後5ヶ月、パピーまっさかり!ミニチュアシュナウザーのもずくちゃん。

今回ご相談にきてくれたのは、お名前の通りもずくのように綺麗なブラックカラーのもずくちゃん。生後5ヶ月のミニチュアシュナウザーで、人もワンコも大好き!社交性も高く、何にでも興味津々の元気でかわいい女の子です。
そんなもずくちゃん、
- 髪の毛に飛びついてじゃれる
- 甘噛み
- 興奮吠え
- 拾い食い
- 食糞
など、パピーと暮らす飼い主さんの多くが経験する「パピー期あるある」の真っ最中。初めてワンコを家族に迎えた飼い主さんは、何始めてよいかと悩んでいるようです。
そこで、今回は始めての子犬を家族に迎えた際にまずは知って欲しい「飼い主さんのファーストステップ」について教えていただきました。
子犬を家族に迎えたばかりの皆さん、是非参考にしてみてくださいね。
飼い主さんのファーストステップ1常に愛犬の視点で考えてみよう!

子犬が予期せぬ行動?まずはその理由を「愛犬視点」で考えてみよう。
まず飛彈さんが教えてくれたのは、ワンコとの向き合い方です。
一つのお悩みを解決したい時、私たちは「どうしてこんなことをしちゃうの?」と、思ってしまいがちですよね。そこを「この子がそんな行動をしたのは何でだろう?」とよく観察して、愛犬の視点でその理由を考えてみましょう。
もし、自分のウンチを食糞してしまったら
- もしかしたら食事の量が足りていないのかも?
- することがなく、何となく口にしてしまった?
もし、お散歩で歩くのを拒否したら
- もしかしたらそっちに行きたくない理由があるのかも?
- 首輪やハーネスがあたって痛い、もしくは足が痛いのかも?
もし、甘噛みを「だめ」と言ってもやめないなら
- もしかしたらも「だめ」を「遊ぼう」と勘違いしているのかも?
- もしかしたらも噛む意欲を満たすおもちゃや遊びの時間が足りないのかも?
どうでしょうか?愛犬視点で理由を考えて観察してみると、たくさんの理由が思いあたり、少しずつ解決策のヒントが見えてきませんか?もちろん最初は愛犬の考えや気持ちが手に取るように分からなくても無理はありません。「うまくいかない、どうして良いか分からない」そんな時は悩みのループに陥る前にドッグトレーナーさんなどプロの力を借りてみるのも良いと思います。
飛彈さんから、ワンポイントアドバイス!

ワンコにたくさんのことを求めすぎていませんか?ワンコのパピー期はヒトの赤ちゃん期と同じ、「出来なくて当たり前」です。1つ1つ出来るようにサポートしていくことが私たち飼い主さんのお役目です。最初から完璧を求めず、時には深呼吸しながらうちのコと向き合うことからスタートしましょう!うまく出来なかったとしても、そこには必ず成功へのヒントが隠れています。ヒントを見落とさないようしっかりキャッチし、優しい笑顔とほめ言葉と共に出来る喜びをワンコと一緒に経験していきましょう !
飼い主さんのファーストステップ2愛犬とのサインを決めよう

愛犬とコミュニケーションをする際のサインを決めよう
次に愛犬とコミュニケーションする際に重要になる「サイン・合図」について教えてもらいました。これもステップ1と同様に、愛犬視点で「わかりやすいか」ということが大切なようです。
まずは愛犬にこれが「正解だよ!」と理解しやすく、またお願いしたことを覚えてもらうための褒める言葉について大切な基本を勉強していきましょう!
01.褒め言葉は愛犬にわかりやすいように統一しましょう!
「よしよし〜!」「いい子!」「Good!」「えらい!」など愛犬を褒める際に、その時々でバラバラの言葉を使っていませんか?また家族の中ではどうでしょう?
飼い主さんが褒める際にさまざまな言葉で愛犬に合図を出している場合、また家族間で愛犬にかける合図がバラバラの場合、それぞれがかける合図を理解できずワンコは混乱してうまく理解できなくなってしまいます。
家族でどんな言葉が言いやすいか、愛犬に伝わりやすいかを話し合い、褒める際の合図を統一しましょう!また「えらい!えらいえらい!」など合図は何度も繰り返さずに「えらい!」とわかりやすくシンプルな言葉に !声掛けの時のスピードや大きさにも気を付けながら合図を出してみましょう。
02.褒めるタイミングとご褒美の順に注意を!
褒める合図が決まったら、もう一つ大切なのが「褒めるタイミング」です。
待てやおすわりなどができたらタイムラグがないよう、できたらすぐに「いい子」などの声をかけて褒めてあげましょう。この「すぐに」褒めることがとても大切。すぐに褒めて、これで正解だよ!できてるよ!と愛犬に伝えてあげましょう。最初は褒められていることを理解していなくても大丈夫!繰り返し行っていくことで、ワンコも「こうすれば良いのかな」と理解し、できる回数も徐々に増えていきます。 また、ご褒美をあげる場合は必ず「いい子」などの声がけの後にあげましょう。これが意外に難しいのですが、「褒めことば→ごほうび」の順番にはしっかりと意味があります。この順番が逆にならないよう気をつけましょう。
03.褒める際は言葉とご褒美でシンプルに
愛犬が待てやおいでなどができた時、嬉しくて愛しくてついつい撫で撫でしてしまうことはないでしょうか?「撫で撫ですることは嬉しいこと」と飼い主さん目線で思っていることが、実はワンコにとって嬉しいこととは限りません。撫でられるのが刺激になる場合や、急に撫でられることが苦手な子もいますので、褒める際はシンプルに褒める合図とご褒美に留めましょう!「撫でること」がワンコにとって嬉しいこと=ごほうびとなるよう、まずは日頃のコミュニケーションの時間にワンコが好きな撫で方や撫でられて好きな場所などを見つけていきましょう。
04.愛犬に成功体験をさせよう
少しできるようになるとついつい難易度をあげたことに挑戦したくなりますが、大切なのは「愛犬に成功体験を積む環境」をつくっていくこと。
待てができるようになったから「ご褒美」なしで挑戦したらできなかった。
このような場合はステップアップが速すぎる可能性があります。失敗しないような環境を準備し、たくさんの成功体験を愛犬と共に経験しながら一緒にゆっくり成長をしていきましょう。
飛彈さんから、ワンポイントアドバイス!
練習を進めている途中でステップアップの階段を上げすぎてしまうと、せっかく出来ていたことが逆戻りになってしまうことがあります。1つ1つの目標を着実に成功へと導くには、飼い主さんの目線で進めるのではなく、うちの子のペースに合わせて取り組んでいくことです。急ぎ足で進めることで「出来る時、出来ない時がある」などの中途半端な状態を作ってしまう要因になることも。多頭飼いのお家では、同じ犬種や一緒に暮らしていたとしても1頭1頭の個性があることを忘れずに、それぞれのペースに合わせながら取り組んでいきましょう!
飼い主さんのファーストステップ3「頭でっかち」になりすぎない!

情報に振り回されず、目の前のうちの子をしっかり見よう
うちのコを家族として迎えてからの日々は想像していた以上の愛おしさと同時に大変さを感じる飼い主さんもいらっしゃると思います。
ワンコとの暮らし方、食事のことやトレーニングなどなど、パピー期には飼い主さんの手が必要なことがいっぱい!あれもこれも同時進行に取り組みながら、成長と共に活発になるワンコに向き合っているとお悩みもどんどん増えてきますよね。そんな時、しつけ本やインターネットなどの身近な情報をかき集めて一喜一憂してしまったり、情報を鵜呑みにそのまま取り入れている方もいらっしゃるかもしれません。
正しい情報を手に入れるためには・・・
- 情報源の正確性を見極める
- その情報はプロによるものかどうか
- 勇気を持ってプロに相談してみる!
ワンコのしつけ本を参考に練習してみても、なかなかうまく出来なくてしょんぼりしてしまうこともありますよね、本の通りにできなくても大丈夫 !本を参考にしながら、うちの子がより分かりやすい方法、喜んでくれる褒め方をうちの子と実践しながらアレンジしてみましょう。
ヒトと同じようにワンコもみんなそれぞれに個性があります。同じことを教える場合でも、その子その子によって理解しやすい方法、または分かりにくく感じる方法があることを予め知っておくことで、飼い主さんの不安やイライラも軽減できるでしょう。
また、インターネットにはたくさんの情報が溢れているので、かえってどれを選べば良いのか分からなくなり、あれこれ試していくうちに飼い主さんもワンコも迷ってしまうことも。インターネットの情報の中にはプロ以外の情報もあり、その情報に正確性があるのか自己流なのか、不確かなものも少なくありません。
情報の多さに左右されて迷宮入りする前に、ぜひプロへ相談してみましょう!
飛彈さんからメッセージ

情報が多いことは決して悪いことではありませんが、大切なことはその情報が「本当に正しいかのかどうか?」ということ。
たくさんの情報によって飼い主さんが「情報過多」になり、あれもこれも・・・とワンコに望みすぎたり、教え手である飼い主さんの導き方や対応方法がコロコロと変わってしまっては上手くいくものもかえってこじらせる要因になってしまいます。
失敗しながら徐々に出来るようになるプロセスを楽しむ「ココロの余裕」もぜひ忘れないで欲しい1つです。飼い主さんの怒った顔、困った顔はワンコにもしっかり伝わりますからね・・・
情報にばかり目を向けるのではなく、目の前にいるうちのコをしっかり観察して気になることや不安なことはぜひプロへご相談してみて下さい!プロによる無料相談や行政での無料教室を開催されている機会などを利用し、「脱・育犬迷子 !」を目指してお互いにとってハッピーなドッグライフを目指していきましょう!
飛彈さんにご相談したい方大募集!

うちの子の「早食いを治したい!」「怖がりを治したい!」「お泊りでも眠れるようになりたい」などなど…そんな飼い主さんの願いを叶えるお手伝いを飛彈さんと一緒にお手伝いしたいと思います。
飛彈さんにご相談したい方は、お気軽にワンコnowa公式インスタグラムのDMからご連絡ください!
- 実施方法
- 直接対面 or オンライン(直接対面の場合:東京原宿)
- 日程
- 平日のみ
「Stand by you.」へのご感想やご意見、ご質問も受け付けております。ワンコnowa公式サイトのお問い合わせか、公式インスタグラムのDMからお気軽にお送りください。
Writers
ワンコnowa 編集部
愛犬飼育管理士/ペットセーバー/犬の管理栄養士の資格を有し、自らもワンコと暮らすワンコnowa編集部ライターチームが執筆を行なっています。
チワワのような小型犬からゴールデンレトリーバーのような大型犬まで、幅広い犬種と暮らす編集部スタッフたちが、それぞれの得意分野を生かし飼い主視点でわかりやすい記事を目指しています。
