本記事は獣医師が執筆・監修を行っております。
氷そのものは単純に水を凍らせたものなので、無添加で犬に与えても問題はありません。
しかし、誤嚥の危険性などがあるため、与える際にはいくつかのポイントを押さえ、適切な与え方や分量を守るようにしましょう。
愛犬に氷を与える際には、ぜひ今回紹介した与え方や注意点を参考にしてくださいね。
ANSWER 氷は犬に食べさせても大丈夫です。
氷は単純に水を凍らせたものなので、特に他の成分が含まれていない限り、犬に与えてもよい食材です。
しかも、カロリーゼロで無添加なため、ダイエットが必要な犬のおやつにも適しています。
さらに、氷は水分補給や夏場の冷却、ストレス解消などの効果が期待できる食材です。

氷の主な効果
ダイエット中の犬のおやつに
氷は単純に水を凍らせたものなので、栄養素は含まれません。
しかし、カロリーゼロで無添加なため、ダイエット中の犬のおやつ代わりに安心して与えることができます。
暑い日の冷却効果
夏場に運動後に氷を舐めたり噛むことで、体温を下げる助けとなり、体温調整に役立ちます。
運動後以外にも、夏場に冷たい氷を摂取すると一時的に体を冷やし、熱中症予防になるのです。
遊びやストレス軽減
犬はおやつをおもちゃを噛むことで、ストレスを発散することができます。
さらに、冷たい氷を舐めたりかじる感触が楽しいと感じる犬も多く、氷を与えることは遊びの一つにもなります。
水分補給
氷を舐めたり噛んだりすることで、水を飲むのと同じように水分を摂取することができます。特に、寝たきりの高齢犬など直接水を飲むのが困難な犬にとっては、氷を通して水分を取れるため有効です。
氷を犬が食べた際の犬への効果・影響
氷は犬にとって夏場などの水分補給になります。また、氷を噛むことによるストレス解消効果や、カロリーゼロなので肥満傾向の犬のおやつにも最適です。
犬に与えてよい氷の量は?
小型犬の場合 | 1~2個程度 |
---|---|
中型犬の場合 | 2~3個程度 |
大型犬の場合 | 4~5個程度 |
子犬の場合 | 消化器官が未発達なので、お腹を壊すことがあるため与えない |
老犬の場合 | 消化機能が低下しているので、お腹を壊すことがあるため与えない |
犬に氷を与える際の注意点
氷のおすすめの与え方

適切なサイズにして、様子を見ながら与える
特に、大きな氷は小型犬や子犬の場合、誤って喉に詰まらせる可能性があります。そのため、喉に詰まらせないように適当なサイズにして与えましょう。
また、犬が氷を食べている時には目を離さず、きちんと様子を見ることも大切です。
与えすぎないようにする
氷ばかりを摂取すると、胃腸が冷えすぎて、下痢などの症状を引き起こす場合があります。
そのため、氷を与える際には適度な量を心がけましょう。
鶏のゆで汁や犬用スープを凍らせて栄養をプラスする
氷に単純に水を凍らせたものなので、栄養素は含まれません。
しかし、鶏や牛のゆで汁、犬用スープを凍らせれば、栄養をプラスすることができ、味や香りもつくので氷への食い付きもよくなります。
こんな時は犬に氷を食べさせないこと
子犬や小型、や歯の弱い犬が氷を強く噛むと、歯が欠けたり、歯茎などを痛める可能性があります。また、胃腸が弱く敏感な犬は、冷えからお腹を壊す場合があるため氷を与える際には注意しましょう。

まとめ
氷は水分補給や夏場の冷却、ストレス解消などの効果が期待できる食材です。
しかし、与えすぎるとお腹を壊したり、大きいまま与えると誤飲する可能性があるため、適量を適切な方法で与えるようにしましょう。
正しい知識を持って、毎日の愛犬の食生活に氷を是非取り入れてみてくださいね。
Supervisor
西岡 優子 にしおか ゆうこ
獣医師。北里大学獣医学科卒業後、香川県の動物病院に就職。結婚を機に、都内の獣医師専門書籍出版社にて勤務。現在は、パート獣医として働く傍ら、犬・猫・小動物系のライターとして活動。ペット栄養管理士としても活躍中。
