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【レトリバーの種類】大きさやサイズなどレトリバーの種類を学ぼう!

【レトリバーの種類】大きさやサイズなどレトリバーの種類を学ぼう!

人が大好きで優しく賢いことからコンパニオンドッグや家庭犬としてのイメージが定着しているレトリーバーですが、本来は鳥猟犬として作出された犬種です。また、小型犬が大勢を占める人気犬種の中に名前を連ねるのが、ラブラドールやゴールデン、フラットコーテッドといったレトリーバーたちです。実は、人気のある3種類のレトリーバーに加えて3種類のレトリーバーがあり、全部で6犬種のレトリーバーがいます。

この記事では、レトリーバー6犬種全ての原産地や特徴、かかりやすい病気、しつけのポイントなどについてご紹介します。

レトリーバーの意味とは?レトリーバーの歴史と特性について。

レトリーバー(Retriever)の名前の由来となる「レトリーブ(Retrieve)」とは英語で「回収」という意味があります。飼い主であるハンターが撃ち落とした鳥を回収する犬であることからこの名称がつけらたレトリーバーは、銃猟で活躍する鳥猟犬であることから別名「ガンドッグ」や「バードドッグ」とも呼ばれています。

レトリーバーと名がつく犬種は6種類ありますが、そのうちの4犬種はイギリスで育種作出された鳥猟犬です。残りの2犬種は、アメリカ東海岸で育種されたレトリーバー、そしてもう1犬種はカナダ原産のレトリーバーです。

実は、どのレトリーバーも詳しいルーツがわかっていないことも事実ですが、カモやキジといった水鳥の猟が盛んに行われていた19世紀頃、ハンターのパートナーとして各地域でさまざまな猟犬を交配し誕生したと考えられています。

どのレトリーバーも、特に水鳥を回収することを目的として作出された犬種です。レトリーバーと他の狩猟犬との大きな違いは、獲物を優しくくわえて運ぶことができるソフトマウスを持っているところ。また、水陸両用の能力を持っていることもレトリーバーの特徴です。人間との共同作業をするために生まれてきた犬種であるレトリーバーは、人間が大好きで訓練性が高く、賢さや運動能力をも持ち合わせていることから、世界中で家庭犬としての人気を不動のものにしているのです。

レトリーバーの種類は全部で6種類!

6犬種あるレトリーバーは、鳥を回収することを目的として作出されています。ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーの原産国であるイギリスでは、バードドッグまたはガンドッグとも呼ばれ、狩猟犬のグループであるガンドッグ・グループに分類されています。

同じようにJKCでは、国際畜犬連盟(FCI)と同じ8グループ:7グループ以外の鳥猟犬(RETRIEVERS、FLUSHING DOGS、WATER DOGS)として分類され、スパニエルと同じグループに属しています。

またチェサピークベイレトリバーの原産国であり狩猟を主としないアメリカ、ノバスコシアダックトーリングレトリバーの原産国であるカナダでは、レトリーバーをはじめ、ポインター、セター、スパニエルが全てスポーツグループに分類されています。

01ゴールデンレトリバー

原産国
イギリス。1800年代後半、スコットランドの気候に合う鳥猟犬として作出された犬種がゴールデンレトリーバーです。
歴史
狩猟犬のブリーダーでもあったツイードマス卿は、冷たい水の中からでも水鳥を回収してくる猟犬としてだけではなく、訓練性が高く性格の良さ、外観の優雅さを求めて、ゴールデンレトリーバーの作出を行ったと言われています。ゴールデンレトリーバーの基礎犬は、イエローのフラットコーテッドレトリバーとツイードマス卿が飼育していたツイードウォータースパニエルから作出。さらに、ウォータースパニエル、アイリッシュセター、黒のフラットコーテッドレトリバー、ブラッドハウンド、マスティフなどが育種に採用され、現代のゴールデンレトリーバーが誕生したのです。ツイードマス卿の領地であったスコットランドのハイランド地方にあるギーザチャンは、ゴールデンレトリバーの聖地として、現在でも多くのゴールデンレトリバーが集まり記念イベントが開催されています。
性格・特性
レトリーバーを代表する人気犬種のゴールデンレトリーバー。大型犬の人気ランキングでは常に上位をキープしている家庭犬として世界中で人気のある犬種です。鳥猟犬としての性質から水あそびが大好き、訓練に対しての適応力も高く、賢く優しい性格が特徴です。また、人間と共に行動することが大好きでフレンドリーで遊び好きな性質が、家庭犬としての人気を得ている理由といえます。

2タイプあるゴールデンレトリバー

日本で飼育されているゴールデンレトリーバーには、イギリスタイプとアメリカンタイプの2タイプがあります。イギリスタイプはクリーム系の毛色が主流で、アメリカンタイプはゴールドの毛色が主流です。なお、イギリスのケンネルクラブではクリームの毛色が許容されていますが、AKCでは認められていません。

本来のゴールデンレトリーバーは、狩猟犬としての能力の高さを追求して育種の上作出されましたが、ドッグショーで注目を浴びたことから、ショードッグとしての繁殖を行うブリーダーが増え、現在では、原産国であるイギリスでは狩猟犬としてのゴールデンレトリーバーとショードッグとしてのゴールデンレトリーバーの2タイプに分かれています。また、水鳥の猟を行わないアメリカではショードッグタイプのゴールデンレトリーバーをもとにコンパニオンドッグとしての性質を引き出すブリーディングが行われています。

02ラブラドールレトリバー

原産国
イギリス。レトリーバー6犬種の中で最も有能なワーキングドッグがラブラドールレトリーバーです。
歴史
1800年代、カナダにあるニューファンドランド島で漁師のパートナードッグとして活躍していたセントジョンズドッグをイギリスに連れ帰った貴族によって育種が行われ、作出されたとされているラブラドールレトリバー。イギリスでは狩猟犬として人気が高く、多くの貴族に飼育されていました。アメリカに渡ったラブラドールレトリーバーは、その高い能力、人が好きな性格から使役犬はもちろん、家庭犬としても最も人気のある犬種となったのです。
性格・特性
コンパニオンドッグの代表格とも言えるラブラドールレトリーバーも、家庭犬として人気の犬種です。家庭犬のみならず、使役犬として盲導犬、麻薬探知犬、聴導犬など多方面で活躍しているラブラドールレトリーバーは、その高い集中力と人の指示を理解することに長けていることで知られています。そんなラブラドールレトリーバーの最も大きな特徴は自分でオンオフスイッチの切り替えができるところ。また、訓練性が高く、人のために何かをしたいという意識が強いところも特徴の一つと言えます。

03フラッドコーテッドレトリバー

原産国
イギリス。レトリーバーの中で最も長いマズルを持つフラットコーテッドレトリーバーは、成長がゆっくりなことからピーターパンの愛称で親しまれています。
歴史
ラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーが誕生する30年以上前から鳥猟犬として活躍していたフラットコーテッドレトリーバーは、レトリーバー種の中で最も優秀な能力を備えていると言われています。ハンターのために作出されたフラットコーテッドレトリーバーは、セントジョンズドッグ、ニューファンドランドを基礎犬として、アイリッシュレッドセッター、イギリスのネイティブコリー種が育種に加わっています。
性格・特性
美しい容姿と明るい性格が人気のフラットコーテッドレトリーバーは、鳥が撃ち落とされるまでハンターのそばでじっと待つこと、鳥を傷つけることなく咥えて回収してこれるソフトマウス、水に濡れても困らない被毛そして頭の良さと鳥猟犬に必要とされる要素全てを兼ね備えていることが特徴です。また、尻尾をブンブン振って喜びを表現する姿は、フラットコーテッドレトリーバーの天真爛漫な性格をよく表していると言えます。

04チェサピークベイレトリバー

原産国
アメリカ。チェシーの愛称で親しまれているアメリカ東海岸生まれのチェサピークベイレトリーバーは、個性豊かでタフなレトリーバーです。
歴史
1807年、チェサピーク湾を航行中にナンパしたイギリスの船から助け出されたニューファンドランド・セントジョンズの2頭の犬がチェサピークベイレトリーバーの祖先犬であると言われています。有能な回収犬を必要としていたチェサピーク湾の鳥猟ハンター達によって、この2頭の犬を基礎犬としてカーリーコーテッドレトリーバーやフラットコーテッドレトリーバーがなどとの育種が行われ、チェサピークベイレトリーバーが誕生したとされていますが詳しいことはわかっていません。
性格・特性
アメリカ生まれのチェサピークベイレトリーバーの最大の特徴は、チェサピーク湾の寒い気候、冷たい水の中でも回収作業ができる触ると油っぽさを感じるオイリーな被毛を持っているところ。また、イギリスのレトリーバーがフレンドリーであることに対し、頑固さや独立心を強く持っていることも特徴の一つです。厳寒の気候に強く、撃ち落とされたカモめがけて水草の中を突き進んでいく勇気と運動能力、そして自信にあふれた気質がチェサピークベイレトリーバーの特徴です。

05ノヴァスコシアダックトーリングレトリバー

原産国
カナダ。レトリーバー6犬種の中で最も小さい犬種が「トーラー」「デコイドッグ」とも呼ばれているのがノヴァスコシアダックトーリングレトリーバーです。
歴史
カナダ東海岸にある三方を海に囲まれたノヴァスコシア州のリトルリバー地区で19世紀に誕生したノヴァスコシアダックトーリングレトリーバー。その誕生の正確な起源は不明ですが、ノヴァスコシアの原住民であるインディアンが飼っていたキツネに似た犬をモデルにして作出されたと言われています。基礎犬は、他のレトリーバーと同じセントジョンズドッグですが、コイケルホンディエ、スパニエル系、セター系そしてコリー種が育種の過程で加えられたとされています。
性格・特性
赤いゴールデンの異名を持つノヴァスコシアダックトーリングレトリーバー。小型のゴールデンレトリーバーと間違われることも多いノヴァスコシアダックトーリングレトリーバーですが、その運動能力、高いエネルギーはゴールデンレトリーバーの性質とは全く異なります。
ノヴァスコシアダックトーリングレトリーバーの大きな特徴は、撃ち落とした鳥を回収するだけではなく、水辺をバシャバシャ音を立てて走り回り、遠くにいる鳥をおびき寄せる役割を果たすところ。抜群の運動能力は、レトリーバー界のボーダーコリーと言われるほどです。キツネによく似た動きができる唯一のレトリーバーで、この動きがアヒルやカモの興味をそそると言われています。現在では、カナダより北欧で人気がある犬種ですが、実猟だけではなくドッグスポーツの世界でも高い運動能力を発揮しています。

06カーリーコーテッドレトリバー

原産国
イギリス。6種類のレトリーバーの中で最も古い犬種だと考えられているのがカーリーコーテッドレトリーバーです。
歴史
1800年台のイギリスで、ポインタやセターに代わる鳥猟犬として誕生したとされているカーリーコーテッドレトリーバー。誕生の起源ははっきりとはわかってはいませんが、カナダのニューファンドランド島からやってきた黒い犬を基礎犬として、イングリッシュウォータースパニエル、レトリービングセッターやアイリッシュウォータースパニエルなどが育種の過程で加わったのではないかと推測されています。
性格・特性
レトリーバーらしからぬ、まるで羊のようなくるくるの巻き毛が特徴のカーリーコーテッドレトリーバーは、レトリーバーの元祖と考えられている犬種です。
ラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーが、人との仕事をこよなく好むのに対して、カーリーコーテッドレトリーバーは独立心が強い性質であることが特徴です。家族の誰とでも仲良くするというよりは、一人の飼い主を大切にするタイプ。誰とでも仲良くフレンドリーなラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーに比べて、見知らぬ人に対して警戒心が強く、番犬としても活躍できることも大きな特徴と言えます。

レトリーバーがかかりやすい病気

残念ながらレトリーバーには、数多くの遺伝疾患が報告されています。

特に、6犬種全てで発症しやすいとされているのは、股関節形成不全(HD)、肘関節形成不全(ED)・肘関節異形成、遺伝性白内障、進行性網膜萎縮症(PRA)、多巣性網膜異形成(MRD)、変性脊髄症(DM)などがあります。

また、遺伝子の突然変異によってラブラドールレトリーバーに起こる中心核ミオパチー(CNM)、カーリーコーテッドレトリーバーに起こる運動誘発性虚脱(EIC)、先天性で発症するフラットコーテッドレトリーバーの膝蓋骨脱臼(パテラ)などがあります。

さらにレトリーバーがかかりやすい病気として有名な疾患が、悪性腫瘍(ガン)です。悪性腫瘍の場合は、犬種によってその種類がまちまちですが、ゴールデンレトリーバーは脾臓の血管肉腫、フラットコーテッドレトリーバーでは組織球肉腫の好発犬種であるとされています。また、拡張型心筋症やてんかん、胃拡張・胃捻転、甲状腺機能低下症などもレトリーバーは好発犬種です。

遺伝疾患は、親犬となる犬のDNA検査することで判明できるため、子犬を迎える前に親犬の検査をしているのかどうか、その結果はどうであったのかなどを確認することがおすすめです。欧米では、遺伝疾患の多い犬種については、DNA検査をすることがブリーダーに求められ、近年ではその結果が血統書に記載されるようになりました。その結果、イギリスでは進行性網膜萎縮症(PRA)の発症が撲滅されています。しかし、日本ではまだまだそのような検査が定着していないため、遺伝疾患を持つ子犬が産まれてきていることも事実なのです。

レトリーバーを飼う際に気をつけたいポイント

レトリーバーを作出の際に最も求められた性格が人との協調性です。多くの犬がイギリス原産ということもあり、ハンターの求める性格に改良されたことも、レトリーバーの特徴と言えます。

犬種は異なりますが、レトリーバーの代表的な性格は、人間との共同作業が大好き、指示を待つことができる我慢強さ。また、猟犬ながら攻撃性の低さも大きな特徴です。

そんなレトリーバーたちが最も苦手なことが、長時間の留守番などひとりぼっちにされることです。相手にされない寂しさから、破壊やいたずらなどの問題行動を起こすこともあります。また、運動不足も大きなストレスとなります。水場で仕事をしてきたレトリーバーたちは泳ぐことも大好きです。そのため、自由運動や海や湖などでの水遊びなどを日々の生活に取り入れてあげることが一緒に暮らす際に気をつけたいポイントです。

レトリーバーの飼育のポイント!レトリーバーの上手なしつけの方法

人間の良きパートナーとして作出されたレトリーバーですが、実はどのレトリーバーにも共通しているのはカナダのニューファンドランド島にいたセントジョンズドッグと呼ばれる黒い犬が祖先犬であるということ。現在は残念ながら絶滅してしまっていますが、このセントジョンズドッグがどのような性質の犬であったのかは不明です。

しかし、6犬種のレトリーバー全てが飼い主に忠実で、飼い主を喜ばせたい気持ちを強く持っている性質であることに間違いはありません。また、それぞれ育種された犬種が異なるため、穏やかさや社交性、運動欲求は犬種ごとに違います。ゴールデン・レトリーバーのように温厚で社交性のある犬種もいれば、チェサピーク・ベイ・レトリーバーのように独立心があり、運動能力抜群で多少頑固な犬種もいます。

このように6犬種それぞれ性格や運動能力は異なりますが、どの犬も「指示を待つ」ことを得意とするため、しっかりとリーダーシップをとり的確な指示を出してあげることが上手なしつけ方法の第一歩です。

レトリーバーはこんな家族と相性が良いです!

6犬種それぞれ性格や運動欲求の違いがあるレトリーバーですが、日本で身近にいるレトリーバーといえば、何と言ってもゴールデンレトリーバーとラブラドールレトリーバではないでしょうか。また、数は少ないですが、フラットコーテッドレトリーバーも比較的身近にいる犬種のひとつと言えます。

基本的にレトリーバーは、人と遊ぶことが大好きな犬種です。特に、ゴールデンレトリーバーは、小さな子供と遊ぶことも得意です。また、ラブラドールレトリーバーとフラットコーテッドレトリーバーは水遊びが大好き。

自分も家族の一員であるとの自覚が強いレトリーバーですので、小さな子供がいる家族でもレトリーバーと上手に付き合うことができるはずです。家族揃ってアウトドアスポーツを楽しみたい家庭に相性がぴったりの犬種と言えます。

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