本記事は獣医師やペット栄養管理士が執筆・監修を行っております。
犬はびわを食べても大丈夫です。
今回は犬へびわを与える場合の注意点や与える量、そして犬のびわアレルギーなどについて解説しますので、是非参考にしてくださいね。
ANSWER
びわは犬に食べさせても大丈夫です。
びわは愛犬に食べさせても大丈夫な果物です。
 
びわにはさまざまな栄養素がバランス良く含まれおり、犬に与えても大丈夫な果物です。
しかし、実が皮に覆われており、種が大きいといったことから、与え方には注意が必要です。
今回は、びわの栄養や犬への与え方について紹介します。
「びわを食べていると愛犬が欲しがってくるが、与えていいのか分からない」という飼い主さんは、この記事をぜひ参考にしてくださいね。
柿の主な成分や栄養素
水分
水分は生命維持に欠かせない成分で、体を冷やす効果があります。びわには100gあたり約88.6gの水分が含まれています。
タンパク質
タンパク質は体の筋肉や皮、臓器を作るうえで欠かせない成分です。不足すると健康面でさまざまな支障が起きることから、毎日継続的な摂取が欠かせません。
βカロテン
βカロテンは、必要量のみ犬の体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持や視力維持をサポートします。また、ビタミンAとして働くだけではなく、βカロテン自身も活性酸素の発生を抑えたり免疫を強くしたりするなど、アンチエイジング効果も期待されています。
クロロゲン酸
クロロゲン酸は、さまざまな植物に含まれる天然のポリフェノール化合物です。抗酸化作用や、体内に摂取された糖質の吸収を緩やかにする効果があるといわれています。
犬にびわを与える際の注意点
びわのおすすめの与え方
 
種や茎は必ず取り除く
犬にびわを与える際は、種と葉を必ず取り除き、果肉部分のみを与えるようにしましょう。
びわの種と葉には、有毒物質である「アミグダリン」が含まれています。この成分が犬の体内に入り消化されると、微量の青酸が発生するとされ、呼吸困難や虚脱、痙攣などの中毒症状が引き起こされる危険があるのです。
皮を剥いて小さくしてから与える
びわの皮には食物繊維が多く含まれているため、消化不良を招く可能性があります。
そのため、皮を剥いてから必ず与えるようにしましょう。チワワなどの超小型犬や小型犬は、びわを1個そのまま丸呑みすると、喉に詰まらせてしまう可能性もあります。
そのため、与える際には必ず小さく切るか、細かく刻んであげるようにしましょう。
適量を与える
びわを与え過ぎると、カロリーの摂りすぎになるため、以下の適量を目安に与えてください。
| 小型犬の場合 | 10g程度(びわ1個あたりの平均可食部は32gなので、1/3ほど) | 
|---|---|
| 中型犬の場合 | 15g程度(おおよそ半分) | 
| 大型犬の場合 | 30g程度(小さめのびわ1個分) | 
様子を見ながら、少量ずつ与える
びわに対するアレルギーを持っている犬もなかにはいます。
ですので、初めてびわを与えるときは、アレルギー反応がないか確認しながら、少しずつ与えましょう。
万が一、下痢や嘔吐、皮膚のかゆみなどのアレルギー症状が出た場合は、すぐに動物病院を受診してください。
新鮮なびわを選ぼう
傷んだ食べ物は消化に悪く、愛犬の胃腸に負担をかけてしまいます。せっかくびわを愛犬に与えるなら、新鮮でおいしいびわを選びましょう。以下、鮮度の高いびわの特徴です。
また、購入後は冷暗所で保管し、2日以内に食べきりましょう。
鮮度の高いびわの特徴
- 皮にハリがあり、シワがない
- 鮮やかで色ムラがない
- 産毛がある
- 皮全体が綺麗なオレンジ色
- 左右対称に丸みを帯びた形
- ヘタが青々としてしっかりしている
こんな時は犬に柿を食べさせないこと
びわにはカリウムが多く含まれており、心臓や腎臓に持病のある犬には制限が必要です。特に、腎臓病などで腎臓の働きが低下すると、びわに含まれるカリウムを正常に排出できず、高カリウム血症などを引き起こすこともあります。
また、糖分を多く含むため、糖尿病や肥満傾向の犬に与えるのは控えてください。
まとめ
 
びわには水分やタンパク質、βカロテンなどの栄養素がバランス良く含まれています。愛犬に与えても良い果物です。
与える際は種や皮を除き、中の実だけを食べさせましょう。びわは足の速い食べ物なので、購入後はなるべく早めに与えてくださいね。
Supervisor
西岡 優子 にしおか ゆうこ
獣医師。北里大学獣医学科卒業後、香川県の動物病院に就職。結婚を機に、都内の獣医師専門書籍出版社にて勤務。現在は、パート獣医として働く傍ら、犬・猫・小動物系のライターとして活動。ペット栄養管理士としても活躍中。

 
					 
	




 
			 
				 
				















