犬は菜の花を食べても大丈夫?|犬に菜の花は与えていい?食べてはいけない?

犬は菜の花を食べても大丈夫?|犬に菜の花は与えていい?食べてはいけない?

菜の花は、アブラナ科の野菜です。黄色い花を咲かせることから、春の到来を感じさせる観賞用の花としても人気があります。

1月後半~3月が菜の花の旬で、一般的に花が咲く前に収穫し、食べます。主な生産地は千葉県で、次いで徳島県、香川県、高知県です。

私たちは茹でたり炒めたりして食べることが多いですが、はたして犬に与えてもいいのでしょうか。

ANSWER 菜の花は犬に食べさせても大丈夫です。

菜の花は犬に与えても良い野菜です。栄養価も高く、食感を好む愛犬もいることでしょう。

しかし、愛犬が欲しがるからといってたくさん食べさせてはいけません。犬に菜の花を与える際は、与え方に注意が必要です

今回は、菜の花の栄養や与え方について紹介します。
「愛犬が菜の花を欲しがっているけれどどのように与えていいのか分からない」という飼い主さんは、この記事をぜひ参考にしてくださいね。

菜の花の主な成分や栄養素

食物繊維

食物繊維は水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維に大きく分けることができます。腸内環境鵜を整えたり蠕動運動を活発化して排便を促進したりする働きがあります。過剰摂取すると、消化不良を引き起こす可能性があるため与える量に注意が必要です。

βカロテン

βカロテンは、必要量のみ犬の体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持や視力維持をサポートします。また、ビタミンAとして働くだけではなく、βカロテン自身も活性酸素の発生を抑えたり免疫を強くしたりするなど、アンチエイジング効果も期待されています。

ビタミンC

ビタミンCには、活性酸素が細胞を傷つけるのを防ぐ作用があり、解毒やホルモン代謝、骨や腱のコラーゲンの生成をサポートする働きがあるといわれています。さらに、鉄分の吸収を促進する働きは、貧血防止にも役立つと考えられています。

ビタミンCは肝臓での体内合成が可能です。しかし、ストレスや加齢、肝機能の低下によって合成が追い付かないこともあるため、食べ物から継続的に摂取する必要があります。

鉄分

血液中の赤血球を作るヘモグロビンの材料で、不足すると貧血になります。吸収を促進するビタミンCなどと成分と一緒に摂取すると、より吸収率が高まるといわれています。

菜の花を犬が食べた際の犬への効果・影響

菜の花には活性酸素を抑えるβカロテンやビタミンCが豊富に含まれています。免疫を強くすることや、アンチエイジング効果などが期待できるでしょう。

犬に与えてよい菜の花の量は?

小型犬の場合 30g~60g程度
中型犬の場合 70g~120g程度
大型犬の場合 130g~140g程度
子犬の場合 少しずつ与える
老犬の場合 少しずつ与える

犬に菜の花を与える際の注意点
菜の花のおすすめの与え方

茹でて与えるのがベスト

菜の花には膀胱や尿道に結晶や結石が溜まる尿結石の原因物質であるシュウ酸が豊富に含まれています。

シュウ酸の過剰摂取は危険ですが、茹でた後にしっかり水分を絞ればシュウ酸が抜けていくため、心配する必要はありません。必ず茹でてから与えましょう。

特に、ミニチュアシュナウザーやミニチュアプードル、シーズーなどの犬種がなりやすいといわれているため、注意してください。

ただし、長時間茹でるとビタミンCなどの栄養素が水の中に溶け出して失われていくため、茹ですぎには注意しましょう

細かく刻んでから与えよう

菜の花には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維の消化が苦手な愛犬が菜の花を食べると、消化不良を起こすおそれがあります

茹で終わったら、細かく刻んでから愛犬に食べさせましょう。

菜の花の根元部分が固い場合は、愛犬に無理に与えず、捨てましょう。

味付けはNG

私たち人間が食べる菜の花の料理と同様の味付けをしてはいけません。また、人間用に味付けされた菜の花を与えるのもNGです。

「ほんの少しの塩」「醤油をちょっとだけ」と思って味付けする飼い主さんもいるでしょう。ただ、塩や糖分などを愛犬が継続的に摂取してしまうと、健康被害を引き起こすおそれがあります

茹でたら細かく刻み、味付けせずにそのまま与えましょう。ドッグフードのトッピングにすると、いつもの食感と異なり愛犬も喜びますよ。

道端の菜の花には要注意

道端に咲いている菜の花を食べてしまっても、安全なものであれば問題ありません。ただ、除草剤がまかれている場合は体に悪影響をおよぼします

除草剤がまかれている、まかれていないは目で見て判断するのは難しいため、「道端に咲いている菜の花は食べさせない」とあらかじめ決めておくと良いですよ。

こんな時は犬に菜の花を食べさせないこと

甲状腺や腎臓に疾患がある愛犬は、菜の花を食べてはいけません。

というのも、菜の花には甲状腺ホルモンを作るのに必要なヨウ素の吸収を妨害する「ゴイトロゲン」という成分と、腎臓疾患に問題がある犬が控えるべき「リン」が豊富に含まれているからです。

健康な犬なら問題ないのですが、甲状腺や腎臓に疾患がある愛犬が菜の花を摂取すると、症状が悪化するリスクがあります。与えないよう気をつけましょう。

まとめ

菜の花は犬にとって中毒性のある成分が含まれていないので、与えても良い食材です。ただ、食物繊維やシュウ酸が多く含まれている観点から、茹でて調理し、細かく刻んで与えるのが良いでしょう。

甲状腺や腎臓に疾患がある愛犬には、菜の花を与えないようにしてくださいね。

Adviser

ペットフーディスト 佐々木なるみ

愛犬の偏食をきっかけに資格を取得。これまでに4匹のわんちゃんと暮らしてきた。動物愛護に関心を寄せ、犬を含む多くの動物が幸せに暮らせる日本を目指している。

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