ラサ・アプソの性格や寿命、子犬、里親、値段から飼い方|ラサ・アプソ図鑑

ラサ・アプソの性格や寿命、子犬、里親、値段から飼い方|ラサ・アプソ図鑑

ラサ・アプソの基本データ

Photo by @luke.and.joe
原産国 チベット
サイズ 小型犬
犬種グループ 愛玩犬
飼いやすさ・しつけのしやすさ 初心者〜
運動量 低レベル
トリミング 必要
ブラッシング 毎日
お散歩 1日30分程度の散歩が必要
飼育費用 月4~5万程度(医療費別途)
かかりやすい病気・怪我 チェリーアイ、乾性角結膜炎(ドライアイ)、進行性網膜萎縮症(PRA)、遺伝性腎機能障害、股関節形成不全、膝蓋骨脱臼(パテラ)

ラサ・アプソの歴史

シーズーとそっくりな見た目ながら、日本ではあまり知られていないラサ・アプソですが、実はシーズーより古い歴史を持つ古代犬の一種であると考えられています。どちらの犬種もアジア原産の犬種を語る上で不可欠な犬種です。

ラサ・アプソは、数千年の長い歴史を持つ、美しい被毛と少しだけ鼻ぺちゃの顔つきが特徴で、見た目にはシーズーとそっくりな犬種です。そんなラサ・アプソは、古くはチベットの宮殿や仏教寺院でお守りとして大切に育てられ、門外不出の犬であったとされています。誕生に関しての詳細は不明ですが、チベット原産のチベタン・スパニエルとチベタン・テリアが基礎犬であると推測されているチベットの土着犬です。

ラサ・アプソの由来は、チベットの聖地であったラマ寺院のある地名「ラサ」とチベットの神話上のスノーライオンの意味である「ラサス」を冠し、「長髪」「山羊に似ている」を意味するアプソとを組み合わせた名前で、幸福を招く魔除けの犬として大切に育てられていました。チベットが外国との交流を始めた1920年代、ダライ・ラマによってイギリスに献上されたラサ・アプソは「東洋のお守り」犬として人気となり、イギリスそしてアメリカのケンネルクラブに公認されたのです。

ラサ・アプソの性格と特徴・飼いやすさ

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日本では希少犬種となっているラサ・アプソですが、美しい被毛を持つ小型犬です。数千年の歴史を持ち、チベットでは宗教的に重要な役割を担っていたラサ・アプソ。チベットの寺院では、とても大切に扱われていたため、飼い主には忠実ですが独立心が強く、頑固で気の強い一面があります。また、警戒心が強くよく吠えることも特徴の一つ。これは、そのような性質の犬がチベットの寺院で好まれたため、と言われています。飼い主のそばで寄り添って暮らすことを好むため、吠えやすいことを除けば比較的飼いやすい犬種と言えます

ラサ・アプソの被毛と種類

トレードマークのロングヘアが美しいラサ・アプソは、愛玩犬として作出されたため、目を覆うほどの長い被毛とヒゲが特徴的で、そのエキゾチックな顔立ちからヨーロッパでは人気の犬種となっています。羽のような飾り毛がついた美しい尻尾も特徴の一つです。

毛色はゴールデン、サンディ、ハニー、ダーク・グリズル、スレート、パーティ・カラー、ブラック、ホワイト、スモークとさまざまです。トリミングによってさまざまな表情が見られることも魅力の一つと言えます。

ラサ・アプソの大きさ・体高・体重

容姿の美しさが欧米で人気の小型犬ラサ・アプソの体高は25〜28cm、体重は5.4〜6.3kgと規定されています。

ラサ・アプソの体重 ラサ・アプソの体高
5.4〜6.3kg 25~18cm

ラサ・アプソの平均寿命と人間年齢

ラサ・アプソの平均寿命は12〜15歳と、小型犬の中でも比較的長生きな犬種です。健康で命に関わるような遺伝疾患のないラサ・アプソの年齢は、人間に換算すると何歳に相当するのかは気になるところですね。

一般的に、小型犬の1歳は人間の17歳程度と考えられています。また、生活環境によって個体差はありますが7歳頃からがシニア期とされているため、ワンコの年齢を人間の年齢に換算して、その年齢に見合ったケアをしてあげることが大切です。ここでは、環境省が提示する「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」に記載されている年齢換算方式を用いて、ラサ・アプソの年齢と人間の年齢を比べてみます。

人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。

犬の年齢 人間に換算した年齢 成長ステージ
3か月 4歳 子犬
6か月 7歳半
9か月 11歳
1歳 15歳
1歳半 19歳半
2歳 23歳 成犬
3歳 28歳
4歳 32歳
5歳 36歳
6歳 40歳 シニア犬
7歳 44歳
8歳 48歳
9歳 52歳
10歳 56歳
11歳 60歳
12歳 64歳
13歳 68歳
14歳 72歳 高齢犬
15歳 76歳
16歳 80歳
17歳 84歳
18歳 88歳
19歳 92歳
20歳 96歳

こちらの表は、

  • 小型犬・中型犬「24+(犬の年齢-2)×4=人間に相当する年齢」
  • 大型犬「12+(大型犬の年齢-1)×7=人間に相当する年齢」

の方式に基づいて計算しています。詳しくは、下記の記事をご覧ください。

ラサ・アプソのかかりやすい病気

とても健康な犬種として知られているラサ・アプソですが、気をつけたい遺伝疾患や目の病気などがあります。すべてのラサ・アプソが発症するわけではありませんが、お迎えする際にはラサ・アプソの犬種特性や健康について正しく理解し繁殖を行っているブリーダーを選ぶことが大切です。

ラサ・アプソのかかりやすい病気 1 目の病気:チェリーアイ、乾性角結膜炎(ドライアイ)、進行性網膜萎縮症(PRA)

チェリーアイ

目の下内側にサクランボのようなピンク〜赤っぽい腫物が出来る病気がチェリーアイです。これは、目を異物から保護するために瞬時に目を覆う瞬膜にある瞬膜腺が表側に飛び出してしまう疾患です。主に、生後3〜12ヶ月の子犬期に発症することが多く、遺伝的要因が発症の原因と考えられています。

乾性角結膜炎(ドライアイ)

涙の量が減ることで目の表面の角膜や結膜に炎症が起こる病気です。人間のドライアイは、何らかの原因によって起こる目の渇きによるものが主ですが、犬の場合は免疫介在性によるものと考えられています。このドライアイを放置しておくことで、角膜に色素沈着が起こり、最終的に視覚障害を引き起こすことがあります

進行性網膜萎縮症(PRA)

原因不明の遺伝疾患で網膜が変性し萎縮していく進行性の病気で、網膜の機能が徐々に低下し最終的に失明してしまう病気です。1歳前に発症する早期発症型と1歳以降に発症する遅発型の2タイプがありますが、どちらも暗い場所や夜の散歩を嫌がる、地面の匂いを嗅ぎながら歩く、ボールが見えなくなるなど夜盲の症状が現れます。この病気は残念ながら、一度発症すると有効な治療法はなく最終的に失明してしまいます。

ラサ・アプソのかかりやすい病気 2 遺伝性腎機能障害

腎臓の発達障害または遺伝的欠陥により著しく小さく通常の形とは異なる腎臓を持って生まれてくることがあります。軽度の場合は無症状ですが、重度の場合は腎不全を発症します

ラサ・アプソのかかりやすい病気 3 股関節形成不全

股関節形成不全は、大型犬に発症が多い遺伝疾患ですが、ごく稀にラサ・アプソんが発症することもあります。これは、太ももの骨が股関節にはまらず痛みや歩行に支障が出る病気です。モンローウォークとも呼ばれるように腰を振りながら歩くことがこの病気の特徴で、重度になると歩行困難になる場合があります。痛み止めを処方する内科的治療のほかに、近年では、股関節全置換術といった手術を行うことによって機能回復が見込まれるようになりました。

ラサ・アプソのかかりやすい病気 4 膝蓋骨脱臼(パテラ)

膝蓋骨脱臼は別名パテラとも呼ばれる犬の関節疾患で、特に小型犬の子犬期に発症しやすい病気です。膝蓋骨脱臼とは、膝にあるお皿(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまい、ひざ関節が伸ばせなくなる病気で、グレード1からグレード4まで状態別に分類されています。

成長期に発症しやすく、骨や靭帯、筋肉の形成に異常が生じ、膝蓋骨が脱臼した状態になります。遺伝的な要因が大きい病気ですが、高いところから飛び降りたり、交通事故などによって膝に強い力がかかることで発症する場合もあります。

ラサ・アプソの飼い方・飼う際の注意点

自分のことを大型犬だと思っているラサ・アプソは、その性質から「ライオンハート」の持ち主と言われます。警戒心が強くよく吠えるラサ・アプソは、陽気でプライドの高い犬種です。そんなラサ・アプソはどのように飼えばいいのでしょうか。飼い方や飼う際の注意点をチェックしましょう。

ラサ・アプソの飼い方・飼う際の注意点 1 社会化トレーニングは必須

王室の番犬として飼育されてきたラサ・アプソは、多くの王族や僧侶たちから溺愛されてきた犬種です。飼い主の喜ぶ顔を見ることが大好きな猟犬とは異なり、どちらかといえば自己愛が強く、わがままな一面があることが特徴です。また、賢いためトレーニングは可能ですが、飼い主の「指示を待つ」という本能は持ち合わせていません。そんな自由奔放なラサ・アプソには、人と暮らすためのルールやマナーをしっかりと教え、子犬期から社会化を図ることが大切です

ラサ・アプソの飼い方・飼う際の注意点 2 独立心が強くしつけが難しいことも

ラサ・アプソは、何百年もの間王室で門外不出の犬種として大切に育てられてきました。見知らぬ人には警戒心が強く、よく吠えることが特徴です。また、自己中心的な面があるため、しつけが入りにくいところがあります。そのため、犬種の特性をよく理解できていないと、しつけに失敗してしまう可能性も。しつけがうまくできないと悩んだ場合は、しつけの方法を工夫したりプロのトレーナーに相談することもおすすめです。

ラサ・アプソの飼い方・飼う際の注意点 3 小さな子供が苦手

好奇心旺盛で、遊ぶことが大好きなラサ・アプソですが、小さな子供が苦手です。小さな子供のことを自分の主張が通らない相手だとみなしてしまい、反発する可能性があるためです。いつまでも子犬の気分でいるラサ・アプソは、人間はなんでも許してくれると信じているため、小さな子供のいる家庭は不向きと言えます。

ラサ・アプソの飼い方・飼う際の注意点 4 被毛のお手入れは十分に

ラサ・アプソの魅力はなんといっても美しい被毛にあります。毎日のこまめなブラッシングはもちろん、2週間に一度程度シャンプーをすることで、美しく健康な被毛をキープすることができます。また、定期的にトリミングサロンでプロにケアをしてもらうことも大切です。

ラサ・アプソの飼い方・飼う際の注意点 5 自分の時間が大切

ラサ・アプソは遊び好きですが、活動的な犬種ではありません。外で思いっきり遊んだり、長距離のお散歩に行くよりは、室内で飼い主やその家族と遊ぶことを好みます。ただし、常に飼い主と一緒に行動するよりも、自分の時間を大切にしたい性質です。適度に甘えながらも飼い主とは適切な距離を置きたいと考えている面があるため、常に一緒にいたいと考えている飼い主には不向きな犬種かもしれません。

ラサ・アプソをお迎えする方法

ブリーダーさんからお迎えする

ラサ・アプソ専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。

また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。

保護犬のラサ・アプソを探して里親になる

動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているラサ・アプソを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。

ラサ・アプソの値段・価格の相場

ラサ・アプソとそっくりなシーズーは、JKC登録頭数ベスト10にランクインする人気犬種ですが、ラサ・アプソはJKC登録頭数わずか10頭と日本ではレア犬種です。そのため、ペットショップで販売されることはほとんどありません。販売される場合の値段は40〜50万円以上とされていますが、ブリーダーの数も少ないため正確な相場価格は不明です。ラサ・アプソのお迎えを検討している場合は、遺伝疾患の発症を避けることはもちろん、性質についても詳しい専門のブリーダーを探すことが大切です。

まとめ

日本では希少犬種となっているラサ・アプソは、美しい被毛を持ちトリミングによって、さまざまな表情を見せてくれる魅力的な小型犬です。ただ、警戒心が強くよく吠えることも特徴のため、ご近所迷惑とならないようにしっかりとしつけをすることが大切です。あまり運動をしなくても良い犬種でもあるので、年齢を問わずに飼育できる犬種と言えます。

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