愛犬との別れの後、新しい犬を家族に迎えるかどうかの選択とタイミング。愛犬の別れと出会いと向き合う

愛犬との別れの後、新しい犬を家族に迎えるかどうかの選択とタイミング。愛犬の別れと出会いと向き合う

Stand by you.

飼い主さんが不安になると、ワンコも不安。飼い主さんが笑えば、ワンコも嬉しい。そんな風に飼い主さんとワンコの気持ちは連動しています。

「Stand by you」では、飼い主さんの小さな不安や心の揺らぎに寄り添い、飼い主さんと様々なお悩みを共有しながら、ワンコの幸せ・ご家族の幸せを一緒に考えていきたいと思います。

飛彈 樹里さん

イヌマニック代表。ドッグマインダーとして、ドッグトレーニング、食事・ヘルスケア、シッティング、介護・グリーフケアのトータルドッグケアサービスを通して、パピー期からシニア期のライフステージやそれぞれのご家族に合わせたサポートに取り組んでいる。

愛犬とのお別れを経験した方の中には、「こんなに辛いお別れを経験するなら、もう2度とワンコは飼いたくない」「またいつかワンコと暮らしたいけれど、まだ前の子も忘れられずタイミングがわからない」「新しい子を迎えることに罪悪感を感じてしまう」など、さまざまな気持ちを抱えながら過ごしている方も多いのではないでしょうか?

大切な家族である愛犬を見送ったのですから、喪失感を感じたり、ペットロスにになってしまったりするのは自然なことで、簡単に気持ちを切りかえることはできません。そんな時に一番大切にするべきなのは周りの目や声ではなく、ご自身とご家族の気持ちです。

ワンコとの暮らしに正解はありませんから、新しいワンコを迎えることも、迎えないという選択も間違いではありません。今回は私の現在の気持ちや過去の経験をご紹介しながら、次のワンコを迎える前に考えておきたいことをご紹介します。

愛犬との暮らし愛犬6頭に囲まれるにぎやかな暮らしから、愛犬の旅たちを経て今思うこと

私自身、元々は6頭のワンコたちと賑やかなワンコライフを送っていました。足元やお膝の上にはいつも誰かしらがいたり、遊んでいる様子を眺めていることがいつしか当たり前になっていました。そんな当たり前の日々が、ここ数年で5頭のミニチュア・ダックスフンドを見送り、現在は我が家の末っ子、この夏14歳を迎えるゴールデン・レトリーバー1頭とスローな時間を過ごしています。

今振り返ると、年齢や大きさが違う、チャリダー犬(車イスを使っていたワンコ)がいる元気な6ワンコたちを連れてどうやってお散歩していたかな?などと6ワンズで過ごした日々を懐かしく感じます。

また、昨年は我が家にとって大きな変化があった年で、2ヶ月半もの間にダックスの兄弟たちを立て続けに見送り、3頭でのワンコライフから1頭に。さすがにこの時は私自身も辛かったですし、残された子が大丈夫かな?寂しくないかな?と環境の変化から体調や心のバランスを崩さないか心配したこともありました。今まで長い年月を多頭飼いできた暮らしから1頭になるのは最初の愛犬を迎えた時以来。次のワンコを迎えたいという気持ちがゼロだった訳ではありませんが、それよりも今そばにいてくれる愛犬としっかり向き合うこと、ハイシニア期に入ったうちの子との濃密な時間(私の場合はその時間が6分の1から1分の1に)を大切に過ごすことを最優先に考えています。

愛犬との別れを経験した時に大切なこと先住犬と家族の心の状態や暮らしを最優先に

我が家でも先住犬がもう少し若ければ新しいワンコを迎え入れたかもしれません。シニア犬にとって環境の変化は良くも悪くもよりストレスになる可能性がありますし、先住犬が落ち着いて暮らせない状況は新しいワンコにとってもベストな環境とは言えないですよね。「ワンコがいなくて寂しい」という私たち飼い主目線の気持ちよりも、ワンコ目線で考えてあげることも大事なこと。また、「先住犬のために…」と新しいワンコを迎え入れた場合、私たち飼い主の期待が大きいと新しいワンコにもその空気感や想いが伝わって、ワンコにとって見えない負担や重荷になってしまうことも。そもそも先住犬が新しいワンコを迎えることを望んでいるかも本当のところは分からないですし、うまくいかないとそれぞれのワンコたちも辛いですよね。先住犬の寂しさを埋めるために選んだことが、結果的に別のお悩みを生むことになってしまうのは本末転倒。

今、何が必要なのかを焦らずじっくり考える時間と向き合うことも不可欠だと思います。

我が家の場合、もし1頭になったワンコがダックスフンドだったら新しいワンコの迎え入れを前向きに検討したかもしれません。ゴールデン・レトリーバーのような大型犬の介護には体力が必要になります(うちの子は31.5kgあります)し、いざ何が起こっても対応できるような余力を持つようにしています。これから先、私たち家族に新しいワンコのために使える時間や労力、金銭的なものがどのくらいあるのか?求められる運動量は?マンツーマンで向き合う時間は?等々考えると、初めてワンコを迎えた時のようなパッションや瞬発力で「うちの子に迎えよう!」とある種の勢いだけでは進めなくなっているのも事実です。ワンコたちが歳を重ねるように、私たち飼い主もしっかり歳を取りますからね(笑)

また、私たち「飼い主の生活」を疎かにしないことも大切です!自分のことはつい後回しになりがちですが、飼い主さんの状態はワンコの生活に少なからず影響しますから、まずは自分自身が心身健やかで笑顔で暮らしていることがワンコにとっては何よりの幸せであり、安心感です。心配事、不安を抱えながらの生活で新しいワンコを迎え入れると、焦りやイライラから何かうまくいかない時にワンコのせいにしてしまうかもしれません。それでは結局、誰も幸せになれませんし、お空組のワンコたちも悲しんでしまうでしょう。

愛犬ロスのあなたへ周囲の声に流されなくても大丈夫

「前のワンコを亡くした気持ちを新しい子が癒してくれる」「そろそろ次のワンコを迎えた方が良い」という周囲からの声を聞くことがあるかもしれません。ただ、ペットロスの最中や気持ちが落ち着かない状態では、新しいワンコとの暮らしを思い描くことも難しいですし、新しいワンコを幸せにしてあげられるか自信も持てませんよね。自分の心が元気になるまで、時間を気にせず今の気持ちを大切にゆっくりと過ごしてください。

私自身、新しいワンコを迎え入れる心の準備が整うまでには、今はもう少し時間が必要かなと感じています。お声掛け頂くこともありますが、焦らずこの時間を大切にしているところです。

また、最適な出会いのタイミングは、飼い主さんとワンコにしか分からないもの。もしかしたら愛犬を亡くした翌日が出会いの日になるかもしれませんが、それもご縁です。愛犬を亡くして落ち込んでいる時に「新しいワンコを迎えるなんて、先住犬が可哀想」というような先住犬を思うが故の声があったとしてもそれはそれ、他人の意見は1つの参考として受け止め、まずは自分の気持ちに正直でいてください。新しいワンコを迎え入れることは先住犬を忘れることでも、裏切りでもありません。お空にいるワンコ目線で考えたら、大好きな飼い主さんが辛くて悲しい思いを抱えたまま暮らすことは本意ではないはずです。新しい『兄妹』が自分と同じように飼い主さんの笑顔、優しい声に包まれ、幸せな時間を過ごしてくれれば、お空組のワンコたちは「やっぱり自慢の飼い主さんだ」と誇りに思ってくれることでしょう。

愛犬ロスのあなたへ前の子と比べて考えるのはやめましょう

新しいワンコを迎えても、ふと先代ワンコと重ねてしまうことがあるかしれませんが、それぞれのワンコたちを事あるごとに比べないようにしていきましょう。私たちに置きかえて考えてみても、様々なことを自分以外の人と比較されることは決して嬉しいことではありませんよね。自分にとって大切な人から他の人(例えば前の恋人等)と比べ続けられたら、私だったら落ち込みますし、別の道を歩むかもしれません。でも、ワンコには別の道を歩む選択ができないことを私たち飼い主が知っておくことも大切です。「○○ちゃんはお利口だったのに」、「〇〇ちゃんはすぐにできたのに」と思うことがあるかもしれませんが、それは重ねた月日がなせる技、最初から阿吽の呼吸はできなかったはず。新しいワンコの良いところを楽しみながら見つけていくことは、飼い主になった私たちにとって喜ばしい特権です!それぞれにオンリーワンの個性があるから犬との暮らしは楽しいのです。犬の性格は飼い主さんとの関係の中からも作り上げられていくものですから、うちの子らしさを一緒に築き上げていきましょう。

亡くした愛犬を思い出すことは決して悪いことではありません。それだけ私たちの中でかけがえのない尊い存在だったのです。そんな先代ワンコとの豊かだったワンコライフ、その経験を次のワンコにもぜひ授けていって下さい。もしも反省点があれば、その時は経験を活かしていきましょう。私自身も反省点や後悔を感じる事もありますが、それは先代ワンコから私への「宿題」と受け止めています。その宿題をクリアしていくことが新しいワンコとの暮らしをより豊かにし、そうすることで先代のワンコたちと新しいワンコが家族として繋がっていくと感じています。

新しい家族を迎えると決めたら新しい家族との出会い方

まず考えたいのは新しいワンコとどんな家族になりたいか、どのようにドッグライフを過ごしていきたいかということ。そして、迎え入れるワンコの為にどれだけサポートできるかを考えることも大切です。「迎え入れるワンコはどんな子がいい?」「一緒にお出かけしたい?ゆっくりのんびり過ごしたい?」等、家族になった時のイメージを描くことも良いですよね。それによって迎える先(ブリーダーさん、保護団体)や犬の年齢(子犬、成犬、シニア)、身体の大きさや犬種、性格がより明確になるかと思います。ご家族がいる方は家族全員でしっかり話し合い、家族全員が賛成・協力してくれる環境で迎え入れましょう。先代ワンコと同じ犬種だとその特性をより理解していることで、向き合い方やケアにも活かせていけるかもしれませんね。(私もついダックスフンドに目がいってしまいます)。

それに加えて、飼い主さんの今の生活環境や勤務時間(お留守番の時間、お散歩の時間など)も関わってきます。元気な大型犬のパピーを迎え入れたいけれど、お留守番が長くて、お散歩の時間が短いご家庭ではワンコらしさ(QOL)を満たすことが難しいかもしれません。また、先住犬がいる場合は、その子の年齢・健康状態を考慮することも忘れずに。もし不安が多いようであれば、時間をかけて検討すると良いと思います。

先代を亡くした後に新しいワンコを迎えたいという方からご相談をいただくと、私はとても嬉しい気持ちになります。悲しく辛い時間を乗り越え、前に進めたということは、先代ワンコと過ごした日々が幸せだった証であり、その時間が一歩を踏み出す力にもなったのだと感じます。そして、先代ワンコがいたからこそ出会えた周りの犬友達、動物病院のスタッフさんのサポートも力になったことでしょう。新しいワンコと良い出会いがあったのであれば、飼い主さんが笑顔になっていれば良いタイミングです!

新しい犬を迎え入れることは、あたらしい世界の扉が開くこと。もちろん楽しいだけではありません。前の子とは同じようにはならないし、何事も思い通り、マニュアル通りにならないものだと最初から思っておくと良いでしょう。ドキドキ、不安もあるけれど、たくさんの経験と学びを残してくれた先代ワンコたちと一緒に新しい子に向き合えるのだから百人力です。彼らはいつだってお空の上から飼い主さんを応援してくれています。完璧を求めずに、ドンとこい!と寛容な気持ちで向き合い、受け止めていきましょう。

新しい家族の探し方迷ったら専門家に相談してみましょう

どのワンコが自分に向いているのか分からないなどと悩まれる場合には、ブリーダーさんや保護団体のスタッフさんに相談してみることもお勧めです。皆さんのライフスタイルに合うようなワンコを一緒に考え、マッチングしてくださるでしょう。その後も気軽に相談できるような、フォローの体制があるところが安心ですしオススメです。

ブリーダーさんは言わばその犬種のプロ中のプロ。生活面や健康面で心掛けることをアドバイスしていただけるのはもちろんのこと、定期的な「ファミリー会」の集まりを開催されているところもあります。ファミリー同士で繋がりながらワンコたちの成長を見守っていけるのは醍醐味の1つですね。

保護犬を選択肢に入れている場合には譲渡会に足を運び、その場にいるワンコたちや団体のスタッフさんに実際お会いしてみるのも良いでしょう。「保護団体」と言っても、それぞれの団体でも運営方法は様々です。現地に行くことで、質問できる機会や直接ワンコの様子や団体の活動を知る機会にもなります。気になるワンコが見つかった時、相談した団体で残念ながらご縁が繋がらない可能性もありますが、「自分には犬を飼う資格がない」「保護犬はハードルが高い」と諦めず、別の保護団体にも是非お話を伺ってみて下さい。保護団体がたくさんあるからこそ、飼い主さんの考え方に合う団体がきっと見つかるはずです。諦めてしまっては、出会いの道も閉ざされてしまいますから…。

そもそもワンコを飼う環境ではない場合は別として、そうでない場合には色々な機会を通してワンコの迎え方を検討していくとよいと思います。そうすることで新しいワンコが安心して家族の一員になることにも繋がっていくでしょう。

新しいワンコとの暮らしは私たち飼い主にとっても、ワンコにとっても「新たな章」のはじまりです。それぞれのご家族に見合った形で新しいワンコを迎え入れ、これから始まるドッグライフを存分に楽しんでいきましょう。

いつの日か、私も皆さんに新しく迎えたワンコをご紹介させて頂く日が来るかもしれません。そんな日がくることを私もワクワクしながら待ちたいと思います。


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直接対面 or オンライン(直接対面の場合:東京原宿)
日程
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