【愛犬のための防災ガイド】vol.01 ワンコは避難所に入れない？！正しく知って愛犬を守ろう

大切な家族であるワンコたち。
もちろん災害時も一緒に避難する予定で準備をしていると思います。
でもちょっと待って。実は災害時、多くの避難所でワンコが一緒に入れない可能性があるんです。
「そんなはずはない。環境省は同行避難を推奨していたはず！」という飼い主さんもいるかもしれません。
けれども、環境省が推奨している「同行避難」は、あくまで「逃げる時はペットを連れて逃げましょう」という意味。
自宅に置いていったペットが放浪して野生化したり繁殖しないための対策です。
残念なことに、ワンコが入れる避難所を確保しているわけではなく、ペットの受け入れをおこなっている避難所はとても少ないのが現状です。

同行避難と同伴避難の違いを知ろう！

一緒に逃げても入れる避難所がないなんて、どうしたらいいの？と不安になりますよね。
数は少ないですが、ワンコも一緒に入れる避難所もあります。
ただし各避難所で受け入れ体制に違いがあります。
少し複雑なので、ひとつずつ説明していきましょう。

住んでいる自治体の方針をチェック！

災害時は「一緒に避難生活できる」と思い込んでいた飼い主さんと避難所でトラブルになることがよくあります。
自治体の多くは、災害時のペット対策をホームページなどで告知しています。
自分の住んでいる地域がどのようなペット災害対策を行っているのか、事前に確認しておきましょう！
筆者の住んでいる自治体のホームページでは

「避難者が生活するスペースとペットの飼育スペースは完全に分けて用意します。ペットはケージに入れたり、繋ぎとめにより飼育します」

と明記されています。
つまり、一緒に逃げても同じスペースで生活はできないんですよね。
うちのワンコは飼い主にべったりの室内犬。
正直ハードルが高いなと感じているため、我が家は避難所以外の選択肢を想定しています。
避難所でペットの受け入れをしているのか否か、受け入れているとしたら同じエリアで一緒に過ごせるかなどを、あらかじめチェックしておきましょう。
受け入れをしていても、他犬や人が苦手なワンコなど避難所での生活が困難な子もいると思います。
ワンコに合わせた避難対策を検討しておきましょう。

複数の避難先を確保しておこう

コロナ禍で避難所に人が集中するのを避けるため、環境省は「避難所以外の避難先を確保する」分散避難を求めています。
具体例としては、車中避難や自宅での在宅避難・親戚や知人の家・ホテルなどです。
ワンコと一緒に避難する場合、こちらの方が現実的だと考えている飼い主さんも多いかもしれませんね。
ただし気をつけなければいけないのが、想定していた避難先に必ず避難できる保証はないということ！
たとえば、車中避難のつもりで準備していたら道路の陥没や水害、緊急車両優先のための通行止めで車移動ができなくなる可能性もあります。
自宅で在宅避難をしようとしたら、自宅が被災して留まることが難しい状況になるかもしれません。
いざという時に慌てないように、必ず複数の避難先を想定・確保すると安心です。
飼い主さんがパニックになると、ワンコも不安になってしまいます。
大切な愛犬を守れるのは飼い主さんだけ。
いざという時にワンコが頼れる飼い主さんでいられるよう、事前にしっかりシミュレーションしておきましょう。

SNSを活用する

ペット受け入れOKの避難所が満員で断られたりなどで行き場を失ってしまうことがあります。
災害時には、受け入れを表明してくれる動物病院やペット関連施設などがSNSを使って情報を発信してくれる場合も。
「＃同伴避難」などのハッシュタグを使って拡散されることがあるので、ネットを活用して情報を集める方法もあると覚えておきましょう。