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犬にカニ(かに・蟹)をあげても大丈夫?犬はカニ(かに・蟹)を食べて大丈夫か解説

犬にカニ(かに・蟹)をあげても大丈夫?犬はカニ(かに・蟹)を食べて大丈夫か解説

カニにはさまざまな種類があり、日本で取れるものであればズワイガニ・タラバガニ・毛ガニ・花咲ガニなどです。11月から旬を迎えますが、オスとメスで旬の時期が異なり、オスは11月~翌年3月までメスは11月~翌年1月までです。
大きければ大きいほど高値で取引されるカニは、越前ガニといったブランド名が付くとさらに金額は上がります。そのため、お祝いのようなイベント時に、茹でたり焼いたり天ぷらにして食べることが多いです。
はたして、犬もカニを食べてもいいのでしょうか。

ANSWER カニ(かに・蟹)は愛犬に食べさせてはいけません。
ただし、加熱すれば与えても大丈夫です。

生の状態のカニには、犬の健康を害する可能性のある成分が含まれています。絶対に生のカニを与えないでください。ただし、加熱すれば与えても大丈夫です。
また、カニは味噌や殻が付いており、与え方や与える量に注意が必要です。この記事では、カニの栄養素だけでなくカニを食べると得られる効果や逆にカニを食べてはいけない犬の特徴などを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

Photo by @gong_suke

タンパク質

タンパク質は皮膚や筋肉を作り、代謝と免疫力を保つ働きがあります。重要なエネルギー源であることから、犬にとって必要不可欠な栄養素です。たんぱく質の栄養価を科学的に示す指標としてアミノ酸スコアがあります。必要量を満たしている状態が100であり、カニはこのアミノ酸スコアが81と比較的高い数値です。

ビタミンB12

ビタミンB12は神経の正常化や血液細胞の健康を保つ働きがあります。たんぱく質の合成やヘモグロビンの生成に関わり、貧血を予防するのに役立つといわれています。

カリウム

体内に溜まった余分な塩分を尿と一緒に排出し、ナトリウムとのバランスを調節することで、細胞内液の浸透圧の調整や血圧の安定・維持に効果的に働きます。同時に、水分量が調節されるので代謝アップに貢献するとも考えられています。また、心筋や筋肉の機能維持に役立つことも期待されています。

亜鉛

亜鉛は抗体を生成する際に重要な役割を持っており、カニ100gに対して3.1g含まれています。体にフケが出てきたり鼻や肉球の水分がなくなってカサカサしたりすれば、亜鉛不足と考えられます。人間よりも亜鉛必要量は多いので、不足していないか日頃からチェックしておきましょう。

カニ(かに・蟹)を犬が食べた際の犬への効果・影響

Photo by @chirol_20201007

カニは、脂質が少ないうえにタンパク質が豊富に含まれているので、ダイエット中の愛犬でも食べられるでしょう。
また、カニには体内の熱を冷まし炎症を抑える効果があると期待されています。食べ過ぎると消化不良のようなまた別の問題が発生してくるので、少量ずつ与えるのが好ましいです。

犬に与えてよいカニ(かに・蟹)の量は?

小型犬の場合 約30g
中型犬の場合 約60g
大型犬の場合 約90g
子犬の場合 与えないほうがいい。
老犬の場合 与えないほうがいい。

犬にカニ(かに・蟹)を与える際の注意点
カニ(かに・蟹)のおすすめの与え方

Photo by @3_generation_chihuahuas

生のカニを調理して味付けせずに与えよう

なるべく生のカニを購入し、加熱してから与えてください。加工品は塩分がたくさん入っており、塩分過多で心臓や腎臓に負荷をかけることがあります。市販品も同じく、加熱済みカニは塩ゆでされている可能性が高いので避けましょう。
調理する際には、味付けせずにそのまま与えてくださいね。カニは風味豊かな食べ物なので、そのままでも食いついてくれるでしょう。

殻は与えない

カニの殻は固く、簡単にはかみ砕けないので絶対に与えないようにしてください。犬が誤って食べてしまった場合、喉や食道を傷つける危険性があります。
身を取り出す時も、殻の破片が入り混じっていないかきちんと確認してから与えてくださいね。

生食NG

生のカニには、健康維持に欠かせないビタミンB1を分解してしまうチアミナーゼという酵素が含まれています。もしも犬が生のままカニを食べてしまうと体内のビタミンB1が欠乏し、チアミン欠乏症を引き起こす危険性があります。
たとえば、一口くらいであれば症状が出る可能性は低いですが、続けて食べたり大量に食べたりすると、嘔吐やふらつき、体重減少などの症状が出るかもしれません。
子犬や老犬がチアミン欠乏症にかかると死に至る可能性もあります。加熱すれば問題ないので、絶対に生のままカニを与えないようにしてください。

カニ味噌は食べないほうが安全

カニ味噌とは、カニの脳味噌ではなく内臓にあたります。このカニ味噌には、カドミウムと呼ばれる天然に存在する重金属が高濃度含まれています。カドミウムを長期的に摂取すると腎障害を引き起こす危険性があるので、犬にカニ味噌は与えないようにしましょう。

こんな時は犬にカニ(かに・蟹)を食べさせないこと

甲殻アレルギーの愛犬には絶対に与えてはいけません。初めてカニを与えた際に下痢や嘔吐、体温の低下などの症状がみられた場合は直ちにあげるのをやめてください。それでも症状が続くようであれば、獣医師の診察を受けましょう。
ただ、アレルギー症状は個体差があります。小さな変化も見逃さないように、少量ずつ様子を見ながら与えてくださいね。

まとめ

Photo by @mameshiba.natsuinu56

加熱したカニであれば、犬に与えても大丈夫です。タンパク質やビタミンB12など体にとって必要不可欠な栄養素も摂取できるメリットがあります。
しかし、生のカニはチアミン欠乏症を引き起こす成分が含まれているので、決して食べさせてはいけません。市販品や加工品も塩分過多になりやすいので、生のカニを購入してお家で加熱してからあげてくださいね。その際、アレルギー反応が出ていないか少しずつ様子を見ながら与えるといいですよ。

Adviser

ペットフーディスト 佐々木なるみ

愛犬の偏食をきっかけに資格を取得。これまでに4匹のわんちゃんと暮らしてきた。動物愛護に関心を寄せ、犬を含む多くの動物が幸せに暮らせる日本を目指している。

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