【愛犬と働けるオフィス】シェアオフィスのBusiness-Airportが初のペット同伴可能フロアを作った理由

Business-Airportとは？

“飛躍を求める、すべてのビジネスパーソンへ”をコンセプトに、さまざまなニーズに応える上質なワークスペースとコンシェルジュによるきめ細やかなサービスを提供しているシェアオフィス。2022年10月現在で、東京・神奈川・大阪に20の店舗を構えています。

「ペットと一緒に出勤」を実現するスペースに

ペット同伴可能なフロアは、どのような経緯で生まれたのでしょう？

以前から社内でアイデアは出ていたと聞いています。そのアイデアが具体的に動き出したのが、コロナ禍でした。おうち時間が長くなり、ペットを迎える方が増えた事や、テレワークが普及してきた中で、ペットの体調が悪く病院に連れて行くまでもないが心配だから一緒に居たい等のペットを飼っている方が外で仕事をしたい時にも対応できる環境を整える意図であったと。最終的には、フロア単位でエリアを分断できる事やエレベーターの導線を分断できる事、ビルのオーナー様から許可を貰えたこと等の要因が重なり、オープンを控えていた京橋のオフィスでのチャレンジが決まったのです。

欧米ではペット同伴での出勤が当たり前になりつつあると聞いていますが、日本はまだ少ないですよね。Business-Airportが先駆けて提供することで、オフィスの新しい可能性を広げていきたいと考えています。

もともとあったアイデアを、ようやく形にできたのが京橋のオフィスなんですね。ペットが来ることを想定して、工夫した部分はありますか？

ペット同伴可能フロアの床は掃除がしやすく、ワンちゃんやネコちゃんの足に負担がかかりにくい素材を使用しています。また、ペットを連れた会員さんが手ぶらで来ても大丈夫なように、トイレマットや掃除用品などのアメニティ、水飲みボウルなどの備品、足を拭いたり体を洗ったりできるスペースも用意しています。

会員さんから「除菌スプレーがあるとうれしい」といった声もいただき、アメニティなどは随時増やしています。現時点で「1日過ごすには問題ない設備が揃っている」と、評価の声もいただいています。

また、会員さんの中にはペットが苦手な方やアレルギーをもっている方もいるので、2台あるエレベーターの右側はペットを連れている方が乗るエレベーターとして、導線を分けるようにしています。ペット同伴に関するルールがない状態でスタートしましたので、ひとつずつルールを決めながら、皆さんに快適に使っていただけるように工夫しています。

オフィスの中にさまざまな工夫が詰まっていて、安心感がありますよね。ちなみに、ペット同伴可能フロア以外にもユニークなスペースがあるそうですが？

Business-Airport京橋では、DIYやソーイング（裁縫）が楽しめる共有ラウンジも設けています。会員さんであればどなたでも利用できますので、仕事の合間の息抜きや新たなアイデアを生み出すきっかけとして活用していただけたらと思っています。ペットは連れていけませんが、ペット同伴可能フロアを利用されている方にも使っていただけます。

ワンコを介したコミュニティでビジネスの可能性も広げていけたら

2021年9月にBusiness-Airport京橋をオープンしてから、ペット同伴可能フロアの反響はいかがですか？

当初は施設の認知度も高くなかったので、じわじわと広がっていった印象でした。最初の頃からペット同伴可能フロアの共有ラウンジを週1～2回、ワンちゃん連れで利用される会員さんがいたので、その方に必要な設備やルールなどについて相談しながら、ブラッシュアップしていきましたね。

ペット同伴可能フロアの個室は15室あるのですが、現在は半分くらいが稼働していて、そのうち4～5件はワンちゃんを連れてきています。週2～3回、ワンちゃんと一緒に来られる方が多い印象です。「いつかオフィスを構えるために」「ワンちゃんを1人にはできないから」と、問い合わせをいただく件数も増えてきています。ちなみに、個室を借りずに共有ラウンジだけ利用することもできますよ。

共有ラウンジだけでも契約できるとなると、気軽に利用できそうですね。ワンちゃんがいるオフィスとなると、ペットを連れていない方も遊びに来るのでは？

はい、気分転換にワンちゃんと触れ合うため、ほかのフロアから覗きに来る会員さんもいます。ここに来ているワンちゃんはフレンドリーな子が多いので、私もついつい愛でてしまいますね。「写真いいですか？」って、撮らせていただいたり（笑）。

癒される職場でうらやましいです（笑）。ワンちゃんがいると、自然と会員さん同士のコミュニケーションも生まれそうですよね。

シェアオフィスには異なる業種の人をつなぎビジネスを広げるという役割もあるので、そのひとつの方法として、ワンちゃんを介してコミュニティが広がっていくといいなと考えています。ワンちゃんと暮らしている人、ワンちゃんと働いている人の声が聞ける場所なので、それをきっかけに輪が広がっていくといいなと。

ワンちゃんがいると自然と壁がなくなって、人と人がつながりやすくなりますしね。

そこは私も実感しています。ペットを連れている会員さん同士はいつの間にか仲良くなっていて、先に利用している会員さんがシェアオフィスの使い方やルールを教えてくださるんです。私たちの出る幕はほとんどありません。

ペットを連れている場合はペット同伴可能フロアのみの利用となるのですが、「隣の個室の○○さんにワンコを見てもらって、下りてきました」と、会員さんだけで別のフロアを利用されているケースもあります。横のつながりができると、さらにシェアオフィスの使い方も広がっていくのだなと感じています。

輪が広がると、働き方にも柔軟性が出てきそうですね。会員さん同士のつながりをつくるためにしていることなどはありますか？

２カ月に一度、ペット同伴可能フロアでイベントを開催しています。しつけ教室やパピーパーティー、ドッグトレーナーさんが電車の乗り方やドッグランの使い方を教えるセミナーなどを行ってきました。会員さんであれば、無料で参加できます。

会員さんから「こういうことをやりたい」というアイデアや企画をいただくこともあるので、会員さん主導のイベントも実施したいですし、イベント用にスペースだけをお貸しするといった取り組みも積極的に進めていけたらと考えています。

社内外の仲間やワンコと触れ合うからこそ生まれる発想がある

ペット同伴可能フロアをスタートして１年が経ちますが、印象的なエピソードはありますか？

テレビで取材していただいたことがあり、会員さんが連れているワンコに協力してもらったことですね。「ワンコがテレビデビューできた！」と喜んでいただけましたし、会員さんとのコミュニケーションも深まりました。
あと、会員さんのお知り合いの方が、「ワンちゃんを連れてこれるシェアオフィスがあるよ」という話を聞いて会員になってくれたケースもありました。口コミでいい評判が広がっていくのは理想的な形なので、今後も会員さんに広めていただけるようなサービスを提供していきたいです。
日頃、会員さんたちから「仕事でイヤなことがあっても愛犬を見るとモチベーションになるから、連れてこれるのはありがたい」「ワンコが手術したばかりだから、オフィスでも一緒にいられると安心する」といった言葉をいただくたびに、サポートできている喜びを感じますね。

これまでシェアオフィスではなかった取り組みですもんね。

現状まだないと思います。リモートワークのメリットももちろんありますが、出社して顔を合わせることは組織の活性化につながると思います。ただ、ワンちゃんがいるから出社できないという悩みもありますよね。そういう時こそ、ぜひBusiness-Airport京橋を利用していただき、一緒に働く仲間やワンちゃんと触れ合いながら、新たな発想を生み出していっていただけたらと思っています。

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