本記事は獣医師やペット栄養管理士が執筆・監修を行っております。
犬はグレープフルーツを食べても大丈夫です。
今回は犬へグレープフルーツを与える場合の注意点や与える量、そして犬のグレープフルーツアレルギーなどについて解説しますので、是非参考にしてくださいね。
ANSWER
グレープフルーツは犬に食べさせても大丈夫です。
基本的に「グレープフルーツ」は与え方さえ注意すれば食べても問題ありません。グレープフルーツの皮は、消化不良や中毒など犬の健康によくない影響を与える危険性がありますので、与えないように気をつけましょう。また、いくつかの薬剤との飲み合わせが悪い果物ですので、投薬中や通院中の犬の場合は必ず獣医師の判断を仰いでください。
グレープフルーツに限らずですが、もちろん与えすぎは禁物です。愛犬のサイズに合わせながら、愛犬とコミュニケーションを取りつつあげるのもよいでしょう。
このページではそんなグレープフルーツについて、愛犬のために一緒に勉強していきましょう。
グレープフルーツの主な成分や栄養素
カリウム
体内の水分調整を行い、ナトリウム（塩分）を体外に排出する働きがある成分。血圧を下げる効果や、腎臓病の予防効果が期待できます。
ビタミンC
ビタミンCは疲労回復効果や肌の健康を維持する効果だけではなく、抗酸化作用、抗ストレス効果、免疫力アップなどの効果もあると言われています。皮膚疾患に悩んでいる愛犬や、老犬に補ってあげると良い栄養素です。
クエン酸
クエン酸は体内に入ってきた糖分をエネルギーに代えて、カルシウムやミネラルを吸収しやすくする働きをもつ栄養素です。
犬にグレープフルーツを与える際の注意点
グレープフルーツのおすすめの与え方
外皮は必ず剥いて与える
グレープフルーツの外皮には「ソラレン」という、犬が過剰摂取をすると中毒を引き起こす成分が含まれています。
そのため、必ず外皮は剥いて与えるようにしましょう。
果肉のみを小さく切り与える
グレープフルーツの分厚い外皮や薄皮、白いスジ、種は、犬にとって消化しにくいものです。
消化不良を起こし、下痢や嘔吐などの症状を引き起こさないためにも、果肉のみを小さく切り与えるようにしましょう。
適量を与える
グレープフルーツは比較的カロリーが低いですが、与え過ぎると肥満のもととなります。
おやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内になるようにしてください。
様子を見ながら、少量ずつ与える
グレープフルーツに対するアレルギーを持っている犬もなかにはいます。
ですので、初めてグレープフルーツを与えるときは、アレルギー反応がないか確認しながら、少しずつ与えましょう。万が一、下痢や嘔吐、皮膚のかゆみなどのアレルギー症状が出た場合は、すぐに動物病院を受診してください。
こんな時は犬にグレープフルーツを食べさせないこと
果肉に含まれる「フラノクマリン」という成分は、特定の薬の分解を遅らせる作用があり、かえって薬の効き目を強めてしまうと言われています。
ですので、薬を服用している犬には与えないようにしましょう。
まとめ
犬にグレープフルーツを与える際は皮を取り除き、小さくカットしてあげましょう。
また、果肉に含まれる「フラノクマリン」という成分は、特定の薬の分解を遅らせる作用があり、かえって薬の効き目を強めてしまうと言われています。薬を服用している犬には与えないようにしましょう。
Supervisor
西岡 優子 にしおか ゆうこ
獣医師。北里大学獣医学科卒業後、香川県の動物病院に就職。結婚を機に、都内の獣医師専門書籍出版社にて勤務。現在は、パート獣医として働く傍ら、犬・猫・小動物系のライターとして活動。ペット栄養管理士としても活躍中。
