牡蠣の水揚げ期間は10月から4月までの半年間ですが、その中でも美味しく食べられる旬は12月~2月の冬とされています。
そんな牡蠣はワンコに食べさせても大丈夫な食べ物なのでしょうか?
ANSWER 基本的に牡蠣は愛犬に食べさせても大丈夫です。
牡蠣は、犬にあげても大丈夫な食材です。
牡蠣はビタミンB1・B2・B12などのビタミン類や、亜鉛・鉄などのミネラル、アミノ酸、タウリン、グリコーゲンなどを豊富に含んでいる食材です。生はもちろん、煮ても焼いても揚げても美味しい海の恵み、牡蠣。ぷりぷりの食感と濃厚で深みのある味わいは、ほかの貝類にはない牡蠣特有の魅力です。そんな人気の牡蠣は、犬が食べても大丈夫です。
もちろん与えすぎは禁物です。生の牡蠣にはチアミナーゼという、ビタミンB1を分解する酵素が含まれています。このチアミナーゼを多く摂取すると、ビタミンB1が不足して欠乏症になってしまう恐れがありますので、絶対に生で与えてはいけません。また生牡蠣は、食中毒のリスクも高いので必ず茹でたり、蒸したりしてから与えるようにしましょう。
愛犬のサイズや年齢、健康状態に合わせて、愛犬とコミュニケーションを取りつつ与えてあげましょう。
このページでは牡蠣について、ペット栄養管理士さんの伊藤さんに解説いただきましたので、愛犬のために一緒に勉強していきましょう。
亜鉛
体内でさまざまな酵素を活性化し、皮膚や被毛の代謝、骨の形成などに関わる重要なミネラル成分です。
タウリン
血圧の調整、血糖値コントロール、肝臓の解毒能力の維持、心臓の収縮運動の調整などの働きがあります。
ビタミンB12
タンパク質の合成や赤血球の合成などの効果が期待できます。
牡蠣を犬が食べた際の犬への効果・影響
肝臓の機能を高めるサポート、貧血予防、免疫力向上のサポートなどの効果があります。
犬に牡蠣を与える際の注意点
牡蠣のおすすめの与え方
絶対に生で与えてはいけません!
牡蠣は必ず加熱し、生は絶対に与えないでください。生食用と書いてあっても不可です。あさりやしじみ同様、ビタミンB1分解酵素「チアミナーゼ」が含まれているためです。
生牡蠣には食中毒のリスクも!
また生牡蠣は、食中毒のリスクも高いので与えないようにしましょう。
与える際には必ず火を通してから!
茹でるか蒸すなどして、しっかり火を通し、細かく刻んだものを与えます。フライはカロリーが高すぎるので与えないようにします。
下痢や嘔吐が現れたら必ず動物病院へ!
牡蠣を食べたあとに、嘔吐や下痢など体調不良が見られたら動物病院を受診してください。
Adviser
伊藤 悦子さん
麻布大学獣医学部環境畜産学科(現・動物応用科学科)出身。ペット栄養管理士・家畜人工授精師(牛)資格所持。動物医療発明研究会会員。NPO法人「NEWSつくば」記者。犬は5匹、猫は6匹の他にモルモットやセキセイインコ、文鳥たちと暮らしてきました。現在は17歳になる茶トラの猫「りんごちゃん」がいます。人とペットの幸せを願って執筆しています。