房総半島の南部に位置している「Dogサバトリーのある宿 ご・遊庭」。ちょっと歩けば東条海岸や鴨川シーワールドに遊びに行けるこの宿は、“DOG RYOKAN”リゾートスタイルというコンセプトを掲げ、全室に客室露天風呂がついた贅沢なつくりになっています。そして、何よりも特徴的なのが、室内とお庭をつなぐDogサバトリー。室内テラスのような空間です。
読者の皆さんからも「Dogサバトリーが気になる」との声をいただいていたこの宿に、ワンコnowaスタッフがお邪魔してきちゃいました。「Dogサバトリーのある宿 ご・遊庭」のスタッフさんに、Dogサバトリーを設けた理由やお宿のこだわりを伺いました。
「飼い主さんが満足できる場所」を目指した宿
「Dogサバトリーのある宿 ご・遊庭」は、どのような経緯で企画されたのですか?
もともとは、人工ラジウム温泉を日帰りで利用するお客様向けの施設として使用していた建物なんです。徐々に日帰り入浴のニーズが減ってきていた10年ほど前に、建物の1階部分を別の形で利用する話が出てきました。
その時に、日頃から「ワンちゃんを連れていきたい」という声をいただいていたことを思い出し、ワンちゃん連れで泊まれる旅館があってもいいかなと考え始めたのがきっかけです。ワンちゃんを飼っているスタッフを中心に、いろいろな宿泊施設を見に行きました。
ワンコを連れていける宿を巡って、発見はありました?
ひとつ感じたことがありました。ワンちゃんは連れていくけれども、宿を決めるのは人ですよね。だから、人が我慢するのは違うのではないかなと。飼い主さんが満足できる施設で、かつワンちゃんも一緒に泊まれる設備が整っていたら、より喜ばれるのではないかと考えたんです。
お部屋の設備や広さなどはもちろんですが、もともと建物がつながっている「鴨川館」の大浴場や温泉ぷーろ(水着を着て入る露天風呂)、レストランなどを利用していただけるところも、飼い主さんにとっての価値になるのではないかと考えています。
せっかく旅館に泊まるなら、いろいろ体験したいですよね。ちなみに、なぜ「ご・遊庭」という名前になったのでしょう?
5つの客室をご用意していて、各部屋にドッグランではなく、ワンちゃんが遊べるお庭を備えているので、「5つの遊べる庭」で「ご・遊庭」という名前になりました。
ワンコの快適性を追求したこだわりの数々
宿の名前にもある「Dogサバトリー」は、どこから発想を得たのですか?
「鴨川館」でお世話になっている庭園デザイナーの方にお庭の相談をしたら、ブリティッシュガーデンのアイデアが出てきたんです。庭園を眺めながら紅茶を楽しむ文化のあるイギリスでは、コンサバトリーという部屋があることも教えてくれました。室内と庭園をつなぐサンルームのような部屋で、これを取り入れようという話になったんです。
それがコンサバトリーならぬ「Dogサバトリー」。ワンちゃんと一緒にごはんを食べたり、お庭で遊ぶワンちゃんを眺めたり、お風呂上がりに涼む場所としても使っていただけます。部屋を区切り、「Dogサバトリー」の中だけエアコンをかけることもできるので、飼い主さんがおでかけする時はワンちゃんにお留守番してもらう部屋としても使っていただけます。
狭いゲージではなく広い部屋で待っていてもらえると、ワンコも負担を感じにくそうですね。ほかにもこだわった点はありますか?
せっかくの旅行なので、記念写真を撮ってほしいという気持ちから、お庭にアジリティやフォトスポットを設置して、思い出を残していただけるようにしています。玄関スペースと本間の間の一枚板の扉は、部屋によっては真ん中に穴が開いているので、そこで写真を撮る方も多いです。
館内で撮影した写真をご提供いただいた方には、オリジナルのマグネットシートをプレゼントしています。部屋や車などに貼ってもらえたらうれしいですね。
もうひとつこだわったのは、床材です。ワンちゃんが滑らないような素材で、人も心地良く過ごせるものを選びました。もし、ワンちゃんがおしっこやうんちをしてしまった場合は、その部分の床をクリーニングのために張り替えています。清掃にも気を配っているので、オープンから6~7年経ちますが、「汚れやニオイが気になる」といった声をいただいたことはありません。
汚れやニオイが気にならない館内
館内に入ってまず驚いたのが、毎日ワンコが泊まっているはずなのに、ニオイが気にならないことでした。
お客様からも「愛犬が落ち着いていた」という感想を、よくいただきます。初めての場所でほかのワンちゃんのニオイが残っていると、嗅ぎ回って落ち着かなかったり、夜も眠れなかったりすると思うのですが、あまりそういう話は聞きません。
もちろん人の鼻で確認しているので、100%のワンちゃんが気にならないでいられるかというとわかりませんが、ニオイや汚れが残らないように努力しています。
汚れもニオイも、家具などの傷みもなくて、館内からスタッフの皆さんの気配りが伝わってくるようです。これからお迎えするお客様へのメッセージをお願いします。
基本宿泊は、1泊朝食付で25,000円〜なので、普段使いは難しいと思うのですが、飼い主さんやご家族の誕生日、ワンちゃんの記念日、ワンちゃんとの初めての旅行など、特別なタイミングで行きたいと思っていただける宿でありたいと思っています。
宿のすぐそばに海岸もあるので、ワンちゃんと一緒に浜辺を散歩していただくのもおすすめです。ぜひ、遊びに来ていただけたらと思います。
「Dogサバトリーのある宿 ご・遊庭」にお邪魔しました!
入り口にはワンコ用の洗い場やトイレを完備
緑色のロゴが印象的な入り口。自動ドアの脇にはシャワーが用意されているので、浜辺の散歩などから帰ってきた時に、ワンコの足だけ簡単に洗えます。
さらに、入り口の右手に進むと、ワンコ用のトイレスペースも完備されています。長い旅路を経て到着した時に、外でトイレができるので、愛犬もすっきりできるはずです。
入り口を入ってすぐ、シーツや足拭きタオルなどのアメニティも揃っています。
ワンコ連れの旅行でも安心の設備
入り口入って右手には、宿泊者が無料で利用できるDogホテル「KUMU」があります。滞在中はもちろん、チェックイン前やチェックアウト後でも、愛犬を預かってもらうことができます。
徒歩3分の鴨川シーワールドは、愛犬同伴不可なので、ちょっとお留守番してもらって出かけられるのも嬉しいサービスです。
Dogホテルの隣には、セルフグルーミングルームも。浜辺などに出かけて砂埃が体についても、ここで洗い流してから部屋に連れていけます。ワンコはさっぱりするし、飼い主さんも安心ですよね。
セルフグルーミングルームは予約制です。
ワンコもリラックスできそうなロビー
入り口入ってすぐのロビーは、「Dogサバトリー」の生みの親である庭園デザイナーさんが手がけた空間。大きな流木のオブジェを中心に、木目調の家具で統一されたナチュラルな雰囲気になっています。
ロビーには貸出用のロングリードも用意してあるので、自宅にリードを忘れてしまったという時でも、散歩に連れていってあげられます。
広い庭園にDogサバトリー、解放感のある客室
この日は、デラックスツイン「若葉」、スイートルーム「桔梗」という2つの客室にお邪魔しました。
緑をメインカラーにしている「若葉」は、ホッと心が安らぐような落ち着いた雰囲気の部屋。テレビボードを兼ねた壁でベッドルームとリビングルームが分けられているところが、この部屋の特徴です。
入ってすぐ現れるのが、スタッフさんの話していた一枚板の扉。真ん中の穴から愛犬が覗いているような写真を撮影するのもいいでしょう。
庭園に面しているDogサバトリーは、リビングルームの延長のように使えるだけでなく、庭園側の窓を全開にするとテラスのようにも使えます。庭園側、リビングルーム側の窓を両方とも閉めると、ワンちゃん用のお部屋にすることもできます。
Dogサバトリーには、ワンコ用の食器やトイレトレーなども用意されているので、ワンちゃんも飼い主さんも快適に過ごせそうです。
さまざまな植物が茂る庭園は、庭園デザイナーさんによるもの。植物はすべて、ワンコがかじっても問題ないものになっているそうです。広さも十分に確保されているので、小型~中型犬であれば思いっきり遊べるでしょう。左手の円形のベンチがフォトスポット、右手の丸い芝生がトンネル型のアジリティになっています。
Dogサバトリーと隣り合っているお風呂には、「鴨川館」の大浴場と同じ潮騒の湯が引かれています。塩分を含んだ泉質で保温効果が高く、湯冷めしにくいという特徴があるそうです。
客室のお風呂は、ワンコの入浴はできません。
リビングルームのソファは、ワンちゃんが乗っても大丈夫なように、お手入れしやすい素材でつくられたオリジナルのもの。クッションなどをよけるとベッドとして利用できて、最大3名まで宿泊できます。
ルームサービスをお願いすれば、部屋で夕食を楽しむこともできます。ワンコ用の食事も用意してもらえるので、愛犬と一緒にちょっと贅沢な時間を過ごしましょう。
大家族や多頭飼いの家庭におすすめのスイートルーム
青を基調としたシックな雰囲気の「桔梗」は、ベッドルームを2つ備え、最大5名まで泊まれる客室です。
Dogサバトリーや庭園も、ほかの部屋と比べて広くなっているので、ワンコを多頭飼いしている家庭でもゆったりと過ごせる空間になっています。
ワンコ用の食器なども、部屋のメインカラーに統一されているので、ほかの部屋も泊まってみたくなりますよね。
「鴨川館」の温泉やレストランも利用できる
スタッフさんのお話にもあったように、隣接する「鴨川館」の大浴場、まるでインフィニティプールのような温泉ぷーろも利用できます。
夕食もルームサービスだけでなく、会席コースが楽しめる個室料亭「よしだや」や、鉄板焼きや寿司を味わえる板前ライブダイニング「MAIWAI」を利用することもできます。せっかくの旅行ですから、飼い主さんも羽を伸ばしてみてはいかがですか?
鴨川館は、ワンコの出入りはできません。鴨川館を利用する場合は、ワンコをお部屋またはDogホテルで休憩させてあげてください。
あとがき
「Dogサバトリーのある宿 ご・遊庭」を訪ねてみると、ワンコ連れ専用とは思えないほど洗練された雰囲気で、汚れやニオイもまったく気にならない空間でした。
館内や客室の至るところにスタッフの皆さんの気遣いが感じられ、愛犬と一緒に泊まったら、忘れられない思い出ができるに違いないと感じさせてくれる宿でした。ぜひ、皆さんも遊びにいってくださいね。
Dogサバトリーのある宿
ご・遊庭
- 住所
- 千葉県鴨川市西町1179
- 電話番号
- 04-7093-5710
- 公式サイト
- https://www.go-yutei.jp/
- チェックイン・チェックアウト
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チェックイン:15:00~
チェックアウト:~11:00 - 犬の宿泊費
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1頭目:無料
2頭目以降:2,200円(税込) - 年齢制限
- 生後4か月以上
- 頭数制限
- 1室につき小型犬は3頭まで・中型犬は2頭まで
- 体重制限
- 中型犬以下
- 利用ポリシー
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- 伝染病に感染していない、また各種ワクチン・予防接種を受けている愛犬のみご宿泊いただけます。
- 愛犬同伴宿泊規約の確認・署名。
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以下種は不可。
大型犬 / 紀州 / アメリカンピットブル / 土佐 など- 詳しくは公式サイトをご確認ください。