【犬の皮膚の病気】犬の皮膚疾患の原因や症状を藤間先生が解説

【犬の皮膚の病気】犬の皮膚疾患の原因や症状を藤間先生が解説

ワンコの健康

愛犬の不調は飼い主さんにとって一番の心配事。健康診断や日々の食事での健康管理はもちろん大切ですが、愛犬の気になる変化や症状に飼い主さんがいち早く気づいてあげることもとても大事ですよね。
獣医の藤間先生解説による「犬の病気ガイド」では、犬の体の部位別に多い病気をご紹介しています。一緒に犬の病気を学び、気になる症状がある際や、今後の予備知識としてご活用いただけたらと思います。

今回は、犬の疾患で最も多く、身近な病気「皮膚の病気」についてです。円板状エリテマトーデス(紅斑性狼瘡)やマラセチア皮膚炎など、犬に多い皮膚疾患を藤間先生に解説していただきました。

円板状エリテマトーデス(紅斑性狼瘡)

病気の原因と症状

免疫力の異常により皮膚や全身に炎症が起こります。
エリテマトーデスには皮膚や多臓器で異常が見られる全身性エリテマトーデスと皮膚に異常が見られる皮膚エリテマトーデスに2種類があり、円板状エリテマトーデスは後者に分類されます。主な症状は鼻先や鼻筋、眼の周りにかさぶたやふけ、円形の赤み、皮膚のただれなどが見られ、皮膚の色が薄くなったりします。

予防と治療

予防方法は特にありませんが、日光が症状の悪化を促進することがわかっているので日光をなるべく避けるようにしましょう。これは治療にもつながります。
治療方法は異常な免疫力を抑える為に免疫抑制剤を飲ませます。症状の重症度に合わせて服用量を決定していきます。

この病気に注意が必要な犬種と年齢

この病気は中年齢から高年齢のジャーマン・ショートヘアード・ポインターやジャーマン・シェパード・ドッグ、コリー、シェットランド・シープドッグなどの犬種が特に罹りやすいと言われています。

疥癬

病気の原因と症状

この病気はヒゼンダニという寄生虫によって起こる感染症です。
主な症状は激しい痒み、炎症やかさぶたを伴う掻き傷や噛み傷、脱毛が顔面や腹部、胸部、足の内側に見られます。さらにこの病気に罹ると常に体を掻いていたり元気がなかったり食欲が減退します。

予防と治療

予防方法はヒゼンダニの感染を防ぐことが最も重要なので、定期的な犬の生活環境の掃除とシャンプーをやってあげるようにしましょう。
治療方法は「セラメクチンやイベルメクチン」などといったダニの駆虫薬を使用します。但し、フォラリア検査の有無やコリー種など配慮すべきことがあるため獣医師の指示に従いましょう。

この病気に注意が必要な犬種と年齢

特に1〜2歳の若い時期に多いですが、免疫力が低下している犬であれば年齢関係なく感染する可能性があるため、注意が必要です。罹りやすい犬種は特にありません。

小胞性皮膚炎

病気の原因と症状

この病気はミニチュア・シュナウザー特有の皮膚病で、皮脂の量が増え、毛穴に詰まることで炎症を起こします。
主な症状は首から腰にかけてブツブツができて毛量が少なくなります。基本的に痒みはありませんが、炎症が起こり瘡蓋などができると痒みや痛みが発生します。

予防と治療

予防方法は定期的にシャンプーを行い皮膚を清潔に保つことです。
治療方法は抗生物質やステロイド剤を飲ませます。また、シャンプーで皮膚を清潔にし、症状を緩和させることも有効です。

この病気に注意が必要な犬種と年齢

この病気はシュナウザーであれば年齢関係なく罹る可能性があります。

マラセチア皮膚炎

病気の原因と症状

この病気は真菌であるマラセチア菌の感染によって起こります。
主な症状は皮膚の赤み、痒み、フケなどを伴い、皮脂の分泌が増加したり耳垢が増え、しきりに耳や体を舐めたり掻くようになります。犬にとっては大きなストレスになる病気です。

予防と治療

マラセチア菌は健康な皮膚にも常在する菌で少ない量であれば問題はないので、過剰な増加を防ぐための適切なシャンプーが有効な予防方法となります。
治療方法はマラセチア菌に対する抗真菌薬を使用する全身療法とシャンプーと塗り薬を使用する外用療法があります。全身に症状が出ている場合は全身療法の方が現実的です。

この病気に注意が必要な犬種と年齢

この病気は年齢関係なく発症し、特にウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアやアメリカン・コッカー・スパニエル、シー・ズー、レトリバー種、ダックスフンド、プードル、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなどの犬種がかかりやすいと言われています。

脂漏症

病気の原因と症状

この病気は遺伝的要因、または何かの病気を要因に二次的に発症します。
主な症状はさまざまな大きさのフケやカサブタができ、皮膚が過剰な皮脂の分泌によってベタつきます。また皮膚から異様な臭いがしたり赤み、乾燥、脱毛が見られます。

予防と治療

予防方法はありません。
治療方法は二次的に脂漏症が発症している場合はその原因となっている病気を治すことで脂漏症も治ります。しかし遺伝的に発症している場合は皮膚の状態を見てこまめにシャンプーをしたりサプリメントの投与や食事療法を取り入れることで症状を緩和させることができます。

この病気に注意が必要な犬種と年齢

油分の分泌を伴う油性脂漏症の好発犬種はコッカー・スパニエルやシー・ズー、ビーグルなどです。反対に油分の分泌を伴わず皮膚が乾燥している乾性脂漏症の好発犬種はドーベルマンやジャーマンシェパード、アイリッシュ・セッターなどです。またこの病気は遺伝的な要因が関係していることが多いため、1歳以内に発症し、加齢とともに重症化すると言われています。


Adviser

藤間 友樹院長

バンブーペットクリニック院長。大学卒業後、都内の動物病院などで経験を積み、2014年にバンブーペットクリニックを開院。飼い主に病状や治療計画、投薬などを丁寧に説明することをモットーとしている。飼い主の間では「手術の痕がきれい」と評判。

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