純白の被毛が美しく、丸い瞳やふわふわした体が愛らしいマルチーズ。愛玩犬としての歴史が長いマルチーズは、室内で飼いやすい犬種といえそうですが、散歩や運動は必要なのでしょうか。その特性と性格、好きなコミュニケーションについて、見ていきましょう。
01マルチーズの性格と相性の良い家族
マルチーズは、主に室内で飼われる愛玩犬としてかわいがられてきたルーツがあるので、基本的には飼い主さんとの触れ合いを好む犬種です。
一方で、頑固で気が強く、イヤなことがあると吠えやすいという性質もあります。指示を出されて喜ぶタイプではないため、しつけやトレーニングには根気が必要です。気が進まない時はそっぽを向いてしまうようなマイペースな部分も。
ただ、最近はブリーダーさんたちの努力もあり、本来の気質を大事にしつつも、日本の家庭で飼いやすいようにブリーディングされている子も増えてきています。かつてと比べると、トレーニングしやすくなってきているといえるでしょう。
散歩や運動はある程度必要ですが、運動欲求は高くないので、おうちの中で飼い主さんと遊ぶだけで満足できる子も多く、インドア派の人や高齢者と相性がいいでしょう。室内でゆったり過ごしたり、のんびりお散歩したりする生活にマッチしやすい犬種です。
02マルチーズの上手な飼い方。
しつけ方で気をつけるべきこと
警戒心が強く、気に入らないことがあると吠えやすいので、しつけの面での難しさがあります。持ち前の頑固さや警戒心を軽減できるように、子犬のうちからいろいろな場所に連れていくなど、社会化トレーニングを行えるといいでしょう。
また、純白の毛が長く伸びたままだとごはんなどで汚れやすく、雑菌が繁殖してしまうことがあるため、ブラッシングやトリミングなどのお手入れが定期的に必要になります。その際に、体のどこを触っても嫌がらず、誰が触っても落ち着いていられるように、早いうちからトレーニングすることも重要です。
しつけに関しては、子犬の間から取り組んでいきたいところ。特性を把握したうえで、きちんとトレーニングしていけば、人懐っこく愛らしいパートナーになるでしょう。
03マルチーズが好きな遊び方・おすすめのコミュニケーション
気まぐれな部分があるので、飼い主さんが遊ぼうとしても、あまり応じてくれないかもしれません。気分が乗っている時は、おもちゃなどで遊ぶこともあります。
飼い主さんとの触れ合いは好きなので、抱っこしたり、ひざの上に乗せてなでたりすると喜ぶでしょう。ワンコと一緒にゆったりとした時間を過ごしたい人にとっては、ぴったりの犬種だといえます。
室内犬ではありますが、アウトドア系の活動を嫌がるわけではありません。ドッグカフェなどへのおでかけを楽しめる子も多いので、社会化トレーニングさえきちんとできれば、いろいろな人のライフスタイルに寄り添ってくれるワンコといえるでしょう。
Advisor
DOG WORKS ZERO代表
西岡 裕記さん
ドッグトレーナー。高校卒業後、地元の三重県から上京し、青山ケンネルカレッジで動物について学ぶ。警察犬訓練所やトリマー、ショップの店舗管理などを経験し、フリーのドッグトレーナーとして独立。“ゆる~く楽しくHAPPYに!”をモットーに、ワンコのトレーニング法を伝えている。