チャウチャウの基本データ
原産国 | 中国 |
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サイズ | 大型犬 |
犬種グループ | スピッツ |
飼いやすさ・しつけのしやすさ | 大型を飼育できる体力と環境があり、気長にトレーニング出来る人向き |
運動量 | 少ない |
トリミング | 不要 |
ブラッシング | 週2~3回以上 |
お散歩 | 1日2回×15~30分程度 |
飼育費用 | 月1万5,000~3万円(医療費別途) |
かかりやすい病気・怪我 | 肥満、股関節形成不全、眼瞼内反症、短頭種気道症候群など |
チャウチャウの歴史
チャウチャウは中国の華北地方原産の犬種ですが、不明な点も多く、そのルーツには以下の3つの説があります。
最もよく知られている説は、シベリア原産のサモエドとチベット犬であるチベタン・マスティフの交雑種に由来するというものです。
2つ目は、チャウチャウが超古代(紀元前1000年以前から存在していた)犬種であり、かなり古くから農耕や狩猟などさまざまな作業犬として使われていたという説です。
3つ目の説は、中国の古代犬種であるハン・ドッグの子孫で、それとチベタン・マスティフの交配によって生まれたという説です。
チャウチャウの性格と特徴・飼いやすさ
チャウチャウは、額にある縦の溝と、奥目であることにより、しかめっ面をしたようなユニークな表情の愛嬌たっぷりの犬種で、がっしりとした正方形近い体型をしていて、らせん状にくるくる巻かれた可愛らしい尻尾もチャームポイントです。また、チャウチャウの身体的な特徴の1つとして、後ろ足の関節が真っ直ぐでピンと伸びているため、竹馬に乗っているようにトコトコと特徴的な歩き方をします。
チャウチャウは番犬としてのルーツから、外見とは裏腹に冷静で落ちついた性格で、感情を大きく表現することがあまりない犬種です。自分のペースを乱さず、これと思ったらなかなか曲げない子が多いようです。
積極的に愛情表現をするタイプではありませんが、子犬の頃からしっかりと社会化やトレーニングを行うと、従順に飼い主の指示に従う家庭犬となります。
チャウチャウの被毛と種類
チャウチャウはお馴染みのフサフサで豊かな被毛が特徴ですが、実は2種のタイプが存在します。また、毛色も定番のレッド(赤みがかった茶色)だけではなく、バリエーションが豊富です。
チャウチャウというとフサフサで豊かな毛量の被毛を持つイメージがありますが、長毛で毛が立っているラフコートのタイプだけでなく、短毛でなめらかなスムースコートのタイプも存在します。どちらのタイプもダブルコートとなっているため、抜け毛がとても多いです。チャウチャウの定番の毛色はレッド(赤みがかった茶色)ですが、ブラック・ブルー(青味がかったグレー)、フォーン(淡い黄色)、ホワイトなどがあります。
チャウチャウの大きさ・体高・体重
チャウチャウは、がっしりとした正方形近い体型で、筋肉がしっかりと付いていて逞しい印象です。
性別 | チャウチャウの体重 | チャウチャウの体高 |
---|---|---|
オス | 18~27kg | 48~56cm |
メス | 18~27kg | 46~51cm |
チャウチャウの平均寿命と人間年齢
チャウチャウの平均寿命は10歳前後といわれています。大型犬の平均寿命が13年前後なので、やや短い傾向にあります。
人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 | 成長ステージ |
---|---|---|
3か月 | 4歳 | 子犬 |
6か月 | 7歳半 | |
9か月 | 11歳 | |
1歳 | 15歳 | |
1歳半 | 19歳半 | |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | |
4歳 | 33歳 | |
5歳 | 40歳 | |
6歳 | 47歳 | シニア犬 |
7歳 | 54歳 | |
8歳 | 61歳 | |
9歳 | 68歳 | |
10歳 | 75歳 | 高齢犬 |
11歳 | 82歳 | |
12歳 | 89歳 | |
13歳 | 96歳 | |
14歳 | 113歳 | 超高齢犬 |
こちらの表は、
- 小型犬・中型犬「24+(犬の年齢-2)×4=人間に相当する年齢」
- 大型犬「12+(大型犬の年齢-1)×7=人間に相当する年齢」
の方式に基づいて計算しています。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
チャウチャウのかかりやすい病気
チャウチャウのかかりやすい病気 1 肥満
チャウチャウは肥満になりやすい体質である上に、積極的に動きたがらないため、しっかり体重管理をすることが必要です。犬も人と同じで、摂取カロリーが消費カロリーを上回ると肥満になるため、食事量と体重の増減はこまめにチェックしましょう。
チャウチャウのかかりやすい病気 2 短頭種気道症候群
短頭種は呼吸器(鼻、軟口蓋、喉頭、気管など)に形態的な異常を持っていることが多く、鼻の穴や通り道が狭い(狭窄性外鼻孔)、のどの蓋となる軟口蓋とよばれる部分が長い(軟口蓋過長)、のどから肺までで気管が狭くなっている場所がある(喉頭室外反、喉頭虚脱、気管虚脱)などの異常が複合的に合わさって、呼吸器症状を起こす場合があります。
チャウチャウは、この異常のうち狭窄性外鼻孔、軟口蓋過長などが多い印象です。これを短頭種気道症候群といい、睡眠時にいびきをかいたり、ピーピーやガーガーといった呼吸をしたり、運動時にすぐにハァハァと舌を出してパンティングをし始めたり、舌が青っぽくなったり、など症状が見られる病気です。
チャウチャウのかかりやすい病気 3 股関節形成不全
股関節とは、骨盤と太ももの骨(大腿骨)をつないでいる関節を指します。股関節形成不全は、大型に多く、関節部分の骨が変形して股関節がかみ合わなくなることで発生する病気です。関節内に炎症を起こしたり、痛みが生じるため、お尻が左右に揺れる歩き方(モンローウォーク)をしたり、痛みで動きたがらなかったりといった症状が見られます。
チャウチャウは中国では食用犬??
チャウチャウは、犬食文化のある中国で食用として飼育されていた歴史があります。また、現在も国際畜犬連盟にチャウチャウが登録され、食用として品種改良や繁殖がされています。ただ、犬食文化への捉え方は中国国内の地域によって違いがあるため、中国全土で犬食文化がまだ存在している訳ではありません。
チャウチャウの舌はなぜ青いの?
チャウチャウの舌は、生後8〜10週あたりからピンクから青黒い色に色が変わります。舌の色は祖先から受け継いだものとされていますが、はっきりとした理由は不明です。
普通の犬では舌が青い時とチアノーゼなどを思いますが、チャウチャウは健康的な状態でも青い舌をしています。これは、チャウチャウと血統的なかかわりがあるキンタマーニ・ドッグといった犬種や、ユーラシア大陸北方がルーツの北海道犬などの古代犬種、兄弟種と見られているシャー・ペイにも時折見られる珍しい特徴です。
チャウチャウの飼い方・飼う際の注意点
チャウチャウの飼い方・飼う際の注意点 1 体重管理をする
チャウチャウは肥満になりやすい体質である上に、積極的に動きたがらないため、しっかり体重管理をします。犬も人に、摂取カロリーが消費カロリーを上回ると肥満になるため、食事量と体重の増減はこまめにチェックしましょう。
チャウチャウの飼い方・飼う際の注意点 2 子犬の頃からトレーニングと社会化を
チャウチャウは性格面の改良が行われているものの、依然として頑固でマイペースな面をもっており、初心者向きの犬種とはいえません。飼うにあたっては、しっかりと時間をかけて根気よくトレーニングを行えるかどうか、充分検討をしましょう。トレーニングでは、飼い主さん家族全員の指示に従うようにしておくことが大切です。また、見知らぬ人や犬を警戒しやすいので、子犬の頃から多くの人や犬と触れ合わせ、社会性を育てるように努力をすることも大切です。
チャウチャウの飼い方・飼う際の注意点 3 熱中症対策をする
チャウチャウは短頭種で呼吸器の形態異常が見られるため、他の犬種と比較すると、体温調整が苦手で暑さに弱く、熱中症になりやすい傾向があります。暑場は、涼しい時間帯に散歩に行ったり、強い日差しが直接当たらない風通しのよい場所で遊んだり、犬が涼しいと感じる最適な室温に設定したりと熱中症対策をしましょう。
チャウチャウの飼い方・飼う際の注意点 4 こまめに皮膚や被毛のケアをする
豊富な毛量とシワのため、皮膚病にかかりやすい犬種です。また、豊かなアンダーコートがあるため毛玉ができやすく、抜け毛がかなり多いあめ、週2回以上は丁寧にブラッシングを行いましょう。シワに汚れが溜まると体臭の原因になったり、皮膚病になったりするため、シャンプー自体は汚れに応じてですが、月1回は必ずしたほうが良いかもしれません。
チャウチャウをお迎えする方法
ブリーダーさんからお迎えする
チャウチャウ専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。
また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。
保護犬のチャウチャウを探して里親になる
動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているチャウチャウを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。
チャウチャウの値段・価格の相場
チャウチャウの子犬の価格相場は40万円〜です。
まとめ
チャウチャウは、額にある縦の溝と、奥目であることにより、しかめっ面をしたようなユニークな表情の愛嬌たっぷりの犬種で、がっしりとした正方形近い大きな体型をしていて、らせん状にくるくる巻かれた可愛らしい尻尾もチャームポイントの犬種です。外見とは裏腹に冷静で落ちた性格で、感情を大きく表現することがあまりなく、頑固な一面がありますが、子犬の頃からしっかりと社会化やトレーニングを行うと、従順に飼い主の指示に従う家庭犬となります。