ノーフォークテリアの基本データ
原産国 | イギリス |
---|---|
サイズ | 小型犬 |
犬種グループ | テリア |
飼いやすさ・しつけのしやすさ | 気長にしつけができる人向け |
運動量 | 多い |
トリミング | 必要(月1回) |
ブラッシング | 週2~3回以上 |
お散歩 | 1日2回×30分程度 |
飼育費用 | 月1~2万円程度(医療費別途) |
かかりやすい病気・怪我 | 膝蓋骨脱臼、肥大型心筋症、脂漏性皮膚炎、誤飲誤食など |
ノーフォークテリアの歴史
1880年代当時、小型のテリア犬を飼うことが学生の間で流行し、ケンブリッジ大学に通う学生たちに人気があったテリア種のトランピントンテリアがノーフォークテリアの祖先と言われています。
後に、ノーフォーク州ノーリッチに持ち込まれ、この地名にちなんで、ノーリッチテリアと呼ばれ、1932年にイギリスのケネルクラブに登録されました。
しかし、この名称が垂れ耳タイプと立ち耳タイプ、両方に対して使われていたため、一部のブリーダーがそれぞれ別の犬種として登録するように求めました。その結果、1964年になって、垂れ耳のタイプがノーフォークテリアとして認められました。
ノーフォークテリアの性格と特徴・飼いやすさ
ノーフォークテリアは、テリア種の中でもひときわ体が小さく、垂れた耳と頬まわりのフサフサの毛、わずかに見られる口ひげとまゆ毛がチャームポイントの犬種です。
尾は人為的に切除する断尾をして短い場合がほとんどですが、断尾をしてなければ長く、背中の上に巻き上がっています。
ノーフォークテリアは猟犬として活躍していたため、小型犬ですがスタミナがあり、遊ぶことが大好きな明るい性格です。
ただ、テリア種は頑固でマイペースな性格の子が多いため、甘やかしてしまうと、後からしつけに苦労したり、問題行動を起こすようになる場合があります。そのため、子犬の頃から辛抱強く向き合ながら、気長にしつけが出来る人向けの犬種です。
ノーフォークテリアの被毛と種類
ノーフォークテリアは、頬まわりのフサフサの毛、わずかに見られる口ひげとまゆ毛がチャームポイントの犬種です。硬く針金状のゴワゴワした毛質で、一つの毛根から一本の上毛と複数の下毛が密生して生えるダブルコートになっています。
毛色はレッド、ウィートン(ベージュ)、ブラック&タン、黒に灰色やレッドが混じったグリズルの4色があり、日本で多く見かけるのはレッドです。
ノーフォークテリアの大きさ・体高・体重
ノーフォークテリアは小柄な体ですがしっかりと筋肉がついており、俊敏な動きをします。オスに比べて、メスの方が若干小柄です。
性別 | ノーフォークテリアの体重 | ノーフォークテリアの体高 |
---|---|---|
オス | 5〜6kg | 25〜26cm |
メス | 4.5~5.5㎏ | 24~25cm |
ノーフォークテリアの平均寿命と人間年齢
ノーフォークテリアの平均寿命は12.4歳といわれています。人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 | 成長ステージ |
---|---|---|
3か月 | 4歳 | 子犬 |
6か月 | 7歳半 | |
9か月 | 11歳 | |
1歳 | 15歳 | |
1歳半 | 19歳半 | |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | |
4歳 | 32歳 | |
5歳 | 36歳 | |
6歳 | 40歳 | シニア犬 |
7歳 | 44歳 | |
8歳 | 48歳 | |
9歳 | 52歳 | |
10歳 | 56歳 | |
11歳 | 60歳 | |
12歳 | 64歳 | |
13歳 | 68歳 | |
14歳 | 72歳 | 高齢犬 |
15歳 | 76歳 | |
16歳 | 80歳 | |
17歳 | 84歳 | |
18歳 | 88歳 | |
19歳 | 92歳 | |
20歳 | 96歳 |
こちらの表は、
- 小型犬・中型犬「24+(犬の年齢-2)×4=人間に相当する年齢」
- 大型犬「12+(大型犬の年齢-1)×7=人間に相当する年齢」
の方式に基づいて計算しています。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
ノーフォークテリアのかかりやすい病気
ノーフォークテリアのかかりやすい病気 1 膝蓋骨脱臼
膝蓋骨とは、膝にある皿状の骨のことで、この膝蓋骨が正しい位置から外れる(脱臼する)ことを膝蓋骨脱臼といいます。膝蓋骨は、太ももの骨である大腿骨にある溝に収まるようになっており、靭帯によって支えられています。
膝蓋骨脱臼は特に小型犬で多く、生まれつきこの溝の部分が浅かったり、靭帯に異常があったりなど脱臼しやすくなっている、発育していく段階で十分に骨や筋肉が成長していない、事故などによる外傷などが原因で起こります。
膝蓋骨脱臼を起こすと、急に後肢を不自然に持ち上げたまま使おうとしない、スキップのような歩き方をする、触ると痛がるなどの症状が見られます。
ノーフォークテリアのかかりやすい病気 2 脂漏性皮膚炎
脂漏症とは、全身の皮脂腺の分泌が盛んになったり、皮膚のターンオーバーが乱れたりすることで発症する皮膚病です。脂漏症は、感染や炎症、栄養障害や内分泌疾患により引き続き起こされるといわれ、皮膚が脂っぽくベタベタになる油性と、逆に乾燥してカサつく乾性の2パターンがあります。
ノーフォークテリアは、油性脂漏症の好発犬種で、かゆみ、湿疹、脱毛などの症状が見られる場合は動物病院を受診しましょう。
ノーフォークテリアのかかりやすい病気 3 肥大型心筋症
肥大型心筋症は、心臓の筋肉(心筋)が何らかの原因により異常に厚くなることで、心臓の壁が厚く硬くなり、心臓がうまく機能しなくなる病気です。一般的に犬での発生は非常に珍しく、遺伝が要因といわれています。心臓の壁が内側に向けて厚く硬くなるため、心臓の内側が狭くなったり、心臓が拡張しづらくなるため、血液を全身に循環出来なくなったり、不整脈などを引き起こす場合もあります。
ノーフォークテリアとノーリッチテリアは何が違うの?同じ犬種?
ノーフォークテリアとノーリッチテリア似ていますが違う犬種です。ノーフォークテリアは垂れ耳で、ノーリッチテリアは立ち耳と見た目に多少の違いがあります。
また、ノーリッチテリアはノーフォークテリアに比べて珍しく、価格も高い犬種です。ノーリッチテリアに似ているが毛並みが固く、毛束感がある毛質のケアンテリアをMIXしたミックスのノーリッチテリアが多く流通しており、純粋なノーリッチテリアは少ないといわれています。
ノーフォークテリアの飼い方・飼う際の注意点
ノーフォークテリアの飼い方・飼う際の注意点 1 性格を理解してしつけをする
ノーフォークテリアは見た目の愛らしさから、ついつい甘やかしてしまうと、後からしつけに苦労したり、問題行動を起こすようになる場合があります。また、テリア種は頑固でマイペースな性格の子が多いため、子犬の頃から辛抱強く向き合ながら、気長にしつけをしましょう。しつけは無理にいうことを聞かせようとして怒ったりせず、遊びなどを取り入れるなど工夫しながら、飼い主さんが上手く導くことが大切です。
ノーフォークテリアの飼い方・飼う際の注意点 2 ストレスを溜めないよう運動をさせる
ノーフォークテリアは狩猟犬がルーツなため、好奇心旺盛で、スタミナがある犬種です。運動不足になると、ストレスが溜まり、欲求不満から問題行動をしまうこともあります。テリア犬種にありがちな頑固な性格の子も多く、しつけは無理にいうことを聞かせようとしても難しいので、遊びなどを取り入れるなど工夫しながら、飼い主さんが望ましいと思う行動に導きましょう。お散歩や遊びの時間をしっかりとってあげて、30分程度の散歩を1日2回行ったり、ドッグランに行ったり、ボール遊びをしたりすることがオススメです。
ノーフォークテリアの飼い方・飼う際の注意点 3 ブラッシングとトリミングが必要
ノーフォークテリアの被毛は、一つの毛根から一本の上毛と複数の下毛が密生して生えているダブルコートといった二重構造の被毛をしています。そのため、換毛期には抜け毛が増えるので、週に1〜2回ブラッシングが必要です。また、全てのトリミングサロンで受けられるわけではありませんが、古い被毛を抜くプラッキング手法がテリア種では用いられます。プラッキングでは、ゴワゴワした毛質のノーフォークテリアらしい被毛や、被毛の色を維持するためには定期的に実施することがオススメです。
ノーフォークテリアの飼い方・飼う際の注意点 4 誤飲誤食やイタズラ対策をする
運動不足でスタミナが有り余ると畳やカーペットを掘ったり、ゴミ箱などを荒らしたりといった問題行動をする場合があります。
ゴミ箱は蓋付きにする、イタズラされたくないものは犬の届くところに置かないなどの対策が必要です。また、拾い食いしないように、日頃からしっかりとトレーニングしましょう。
具体的なトレーニングとしては、犬が拾い食いをしそうになったときに「おすわり」や「まて」で静止させます。また、犬が何かを口に咥えたときには「ちょうだい」で咥えたものをオーナーさんに渡すよう教えましょう。
ノーフォークテリアの飼い方・飼う際の注意点 5 足が滑らないように気をつける
ノーフォークテリアは足が短いですが、運動神経が良いため、ソファーの上から飛び降りたり、激しく階段の上り下りをするため怪我をしないように注意しましょう。
膝蓋骨脱臼などを発症しやすい犬種のため、フローリングなどのツルツルと滑る床は非常に危険です。滑りにくいマットなどを敷くようにして、足への負担を減らしてあげたり、肉球の周りの毛や爪が伸び過ぎて滑ることのないよう、気をつけましょう。
また、膝蓋骨脱臼は足に大きな力が加わった時に発症しやすいため、階段の上り下りや、高いところからのジャンプは控えるようにしてください。
ノーフォークテリアをお迎えする方法
ブリーダーさんからお迎えする
ノーフォークテリア専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。
また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。
保護犬のノーフォークテリアを探して里親になる
動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているノーフォークテリアを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。
ノーフォークテリアの値段・価格の相場
ノーフォークテリアの子犬の価格相場は30万円〜です。血統や容姿などでより高額になる傾向があります。
まとめ
ノーフォークテリアはテリア種の中でもひときわ体が小さく、垂れた耳と頬まわりのフサフサの毛、わずかに見られる口ひげとまゆ毛がチャームポイントの犬種です。また、スタミナがあり、遊ぶことが大好きな明るい性格も魅力的です。ただ、賢い犬種ですが、頑固でマイペースなテリア気質な一面も持っているため、子犬の頃から辛抱強く向き合いしつけが出来る人向けの犬種です。