ケアーンテリアの基本データ
原産国 | イギリス |
---|---|
サイズ | 小型犬 |
犬種グループ | 小獣猟犬 |
飼いやすさ・しつけのしやすさ | 初級 |
運動量 | 中程度 |
トリミング | 必要 |
ブラッシング | 週1回程 |
お散歩 | 1日2回×30分 |
飼育費用 | 月1万円以内(医療費別途) |
かかりやすい病気・怪我 | 緑内障、白内障、進行性網膜萎縮症 |
ケアーンテリアの歴史
15世紀頃から存在しており、テリア系の中で最も古い犬種と言われています。岩場や積み石のことをケアーンと呼んでおり、その中に入り込みネズミや小動物などの狩りを行っていたことからこの名が付けられました。1939年にオズの魔法使いに出てくるトト役で出演したことから人気になりました。
ケアーンテリアの性格と特徴・飼いやすさ
小さい体ですが勇敢で、好奇心旺盛、活動的です。飼い主への忠誠心も強く、頭も賢いためしつけはしやすいでしょう。ですが頑固で気が強い一面もあるため、根気強く良好な信頼関係を築くことが大切です。しつけの際は毅然とした態度で接し、飼い主としての威厳を見せ上下関係をはっきりさせましょう。
また小型犬ですが運動量は多いため、運動不足にならないよう適度な運動をさせてあげてください。運動不足はストレスになり、問題行動や体への負担になります。そのため散歩の他にも、ドックランやアジリティなどで遊ばせてあげると良いでしょう。
ケアーンテリアの被毛と種類
ケアーンテリアは同じ色がないと言われるほど個体差があります。毛色にはブルー、ウィートン、レッド、サンディ、グレイ、ブリンドルなどさまざまで、成長過程の間に色が変化します。特にブリンドルは頻繁に色が変わると言われています。
ケアーンテリアの大きさ・体高・体重
小さい身体ですが、頑丈な骨格をしていてがっちりした体格を持ち、勇ましい印象を持ちます。
ケアーンテリアの体重 | ケアーンテリアの体高 |
---|---|
6〜7.5kg | 28〜31cm |
ケアーンテリアの平均寿命と人間年齢
ケアーンテリアの平均寿命は12〜15歳で人間で換算すると70歳前後になります。小型犬としては平均的な寿命であり、この寿命は食事管理、運動管理、ストレスの有無などで変化すると言われています。日頃から様子をよく観察し、少しの異変を感じたら動物病院へ行きましょう。
人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。
犬の年齢 | 人間に換算した年齢 | 成長ステージ |
---|---|---|
3か月 | 4歳 | 子犬 |
6か月 | 7歳半 | |
9か月 | 11歳 | |
1歳 | 15歳 | |
1歳半 | 19歳半 | |
2歳 | 23歳 | 成犬 |
3歳 | 28歳 | |
4歳 | 32歳 | |
5歳 | 36歳 | |
6歳 | 40歳 | シニア犬 |
7歳 | 44歳 | |
8歳 | 48歳 | |
9歳 | 52歳 | |
10歳 | 56歳 | |
11歳 | 60歳 | |
12歳 | 64歳 | |
13歳 | 68歳 | |
14歳 | 72歳 | 高齢犬 |
15歳 | 76歳 | |
16歳 | 80歳 | |
17歳 | 84歳 | |
18歳 | 88歳 | |
19歳 | 92歳 | |
20歳 | 96歳 |
こちらの表は、
- 小型犬・中型犬「24+(犬の年齢-2)×4=人間に相当する年齢」
- 大型犬「12+(大型犬の年齢-1)×7=人間に相当する年齢」
の方式に基づいて計算しています。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
ケアーンテリアのかかりやすい病気
ケアーンテリアのかかりやすい病気 1 緑内障
眼圧が上がり、視力に支障をきたす病気で、眼圧が持続的に上昇し続けると失明します。発症すると完治することはなく、治療をし続ける必要があります。主に眼圧を下げる点眼を打つ治療を行い、眼圧を低い状態にコントロールすることが大切です。
症状としては元気消失、目が赤い、目が大きくなっている、目が痛そうなどが見られます。早期治療がとても重要になるので、少しの異変でも感じた際はすぐに動物病院で診てもらいましょう。
ケアーンテリアのかかりやすい病気 2 白内障
目の水晶体が白く濁ることで視力低下に陥る病気です。遺伝や加齢が原因とされており、進行するにつれてやがて視力が失われることもあります。
治療としては進行を遅らせる点眼を打ったり、若年性の場合は手術を行うこともあります。糖尿病に併発することもあるので、日頃からよく観察し、早期発見につなげましょう。
ケアーンテリアのかかりやすい病気 3 進行性網膜萎縮症
網膜に異常が起こり、視力低下を引き起こす病気です。視力は徐々に失われ、最終的には失明に至ります。遺伝が原因とされており、発症すると完治することはありません。
初期症状として暗い空間で見えづらくなることから、夜の散歩や家の中などで、物にぶつかったり動かなくなったりなどの症状が見られます。進行性のため、次第に明るい空間でも見えずらくなり日中でもこういった症状が現れるようになるでしょう。少しの異変でも感じた場合はすぐに動物病院で診てもらいましょう。
ケアーンテリアの飼い方・飼う際の注意点
ケアーンテリアの飼い方・飼う際の注意点 1 子犬の社会化期を大切に
生後1〜3ヶ月は犬の社会化期と呼ばれる期間で、成犬になった際の性格などはこの期間で決まると言われるほど大事な期間になります。そのためこの期間にさまざまな物や人、犬などに慣らしておきましょう。
逆にこの期間に恐怖と感じたことはその後トラウマとして残ってしまうことが多いです。例えば動物病院で痛い思いをした、他の犬に噛まれた、人に叩かれたなど。まず動物病院ではワクチンや検診などで痛い思いは避けられません。そのため悪い印象で終わるのではなく、おやつなどのご褒美を与えいい印象をつけてあげましょう。
また犬に噛まれる、人に叩かれるなどはこの期間では絶対に避けたいことです。そのため犬と触れ合わせる時は目を離さない、手は絶対あげないなどを心がけましょう。
ケアーンテリアの飼い方・飼う際の注意点 2 しつけは根気強く
飼い主に忠実で頭も賢いため、しつけにはそれほど困らないでしょう。しかし飼い主と認識するまでは、気が強く、頑固な性格が勝るため根気が必要です。しつけ中は毅然とした態度で接し、隙を見せてはいけません。飼い主は自分より上の立場だとわからせる必要があるためです。この時に上下関係がはっきりすると良好な信頼関係が築け、指示にも従いやすくなるでしょう。
もしうまくいかない場合はおやつやおもちゃを使ってみたり、自分では難しいと感じた場合はプロのトレーナーに任せてみるのも一つ手です。
ケアーンテリアの飼い方・飼う際の注意点 3 被毛のお手入れ
被毛は硬質で抜けにくく、毛玉などもできにくいです。そのためブラッシングは週に1回、シャンプーは月に1回を目安に被毛のお手入れをしてください。抜け毛が少ないからといって放置すると皮膚病や臭いの原因になります。汚れが目に見えなくても定期的にお手入れしましょう。
またブラッシングにはラバーブラシなどのシリコンやゴムでできたものを使いましょう。長毛用のスリッカーブラシで行うと皮膚を傷つけてしまう恐れがあるためです。ブラッシングはコミュニケーションやボディチェックにもなるため、日頃から心がけましょう。
ケアーンテリアの飼い方・飼う際の注意点 4 十分な運動量を
非常にパワフルなため、小型犬の中では運動量は多めです。そのため毎日の散歩は欠かせず、1回30分以上1日2回が理想とされています。歩くだけでなく、ジョギングを取り入れたり、ドックランやアジリティなどで遊ばせてあげることも非常にいい運動になるためおすすめです。
また好奇心旺盛なため、散歩コースを変えるなどもいい刺激になるため良いでしょう。
ケアーンテリアの飼い方・飼う際の注意点 5 眼疾患には要注意
遺伝の関係でケアーンテリアは眼疾患が起きやすい犬種とされています。視力低下や失明など症状はさまざまですが、早期発見、早期治療が大切になります。
眼疾患は進行性のものが多く、また完治が難しいものも多いです。そのため日頃からよく観察し、少しの異変でも感じた場合は動物病院で検査などをしてもらいましょう。
ケアーンテリアをお迎えする方法
ブリーダーさんからお迎えする
ケアーンテリア専門の優良ブリーダーをネットなどで検索してみましょう。ブリーダーから子犬をお迎えする場合は両親が明らかなので、毛色や体格、性格などがわかるメリットがあります。
また、お迎え後もブリーダーさんに困った時に相談ができたり、兄弟犬の輪が広がったりとサポートしてもらえる繋がりがもてるのも心強いポイントです。
保護犬のケアーンテリアを探して里親になる
動物保護施設や動物愛護ボランティア団体などでは、繁殖犬を卒業して保護された子や、飼い主の事情で手放されて保護されているケアーンテリアを見つけられるかもしれません。事前にサイトやSNSなどで探してみてくださいね。
ケアーンテリアの値段・価格の相場
ケアーンテリアの子犬の値段相場は約30〜45万円前後になります。血統により高額になる傾向があります。
まとめ
小さくて勇敢なケアーンテリア。良好な関係を築ければ良きパートナーになっくれるでしょう。少し気難しいところがありますが、しつけをしっかり行えば飼い主への忠誠心も強くなり、指示にもしっかり従ってくれるでしょう。