【埼玉で保護犬の里親になる方法】ワンダフルドッグが運営する保護犬シェルター「Ohana with」の場合

皆さんは飼い主のいない犬「保護犬」を引き取ろうと考えた事はありますか?
検討したけれど、具体的にどこから?どうやって?などの方法が分からない、または、条件が厳しいという話を聞いて断念したという方も多いのではないでしょうか。
今回は保護犬シェルターが併設された店舗『Ohana with』で、NPO法人Wonderful Dogs(ワンダフルドッグ)の代表、岩渕友紀さんから保護犬の譲渡について、譲渡条件が「厳しい」と言われる理由についても詳しく教えていただきました。

QUESTION 01

『Ohana with』は
どのようなお店ですか?

保護犬の「ズッキーニ」トイ・プードル/オス
※ご紹介している保護犬たちには、既に新しい飼い主さんが決まっている可能性があります。ご了承ください。

ここは保護犬シェルター併設のペットグッズショップです。ショップではグッズやフードなどを販売し、その売り上げを保護犬たちの居場所(シェルター)を運営・維持するために充てています。オープンして2年でようやく軌道に乗ってきました。

この地域の人なら必ず通るような幹線道路沿いにある1階の店舗を選んだのは、もっと多くの方に保護犬たちを見てもらいたいと思ったからです。今すぐ保護犬を迎えたいという方だけでなく、いつか犬を飼いたいという方や飼えないけれど犬が好きなので触れ合いたいという方にも気軽に来ていただきたいと考えて「レスキュードックパーク」を設けています。保護犬たちにとっても色んな人と接する事で「人馴れ」しますから、とてもいい勉強になります。

ショップに置かれたフードやグッズは岩渕さんたちスタッフが選び抜いたものばかり。
その商品選びからも犬たちへの愛情が感じられます。
QUESTION 02

何頭くらい保護犬がいて
その保護犬たちは
どこからきたの?

自治体の動物愛護センターから引き取った「フワさん」雑種/メス
ワンダフルドッグではレスキューされにくい中型、大型犬を必ず1頭は引き取っているそう。

現在は30頭くらいの保護犬がいます。多い時だと40頭になることもありますが、このスペースで今の人数が世話するにはそれ以上は無理ですね。その中で今すぐにでも譲渡出来るのは20頭くらいでしょうか。

現状、行政の動物愛護センターからレスキューしたのは1頭(中大型)で、他の犬たちはみんな繁殖現場から来ました。数値規制が来年から始まるという報道を受けて、今後は今まで以上にレスキューの要請が増えることが予想されます。話を聞くと全ての犬を助けたいと思いますが、収容頭数を超えて引き取る事は出来ませんし、ボランテイアが対応するには限界がありますよね。

QUESTION 03

保護犬に会いに行く際の
注意点はありますか?

レスキュードックパークは予約制なので、ホームページから事前に申し込みをしてください。
多くの方が『犬たちに会える!』とウキウキ、ワクワクという気持ちで来てくださる事はとてもありがたいのですが、「かわいい〜」と大きな声を出したり、急に触ろうとすると犬たちはビックリしてしまうので、少し気持ちをクールダウンしていただくようにお伝えし、こちら(右図)にある「お願い」を皆さんにお約束いただいています。

また、犬たちがいる場所には靴を脱いで入っていただきますので、感染症対策のために必ず靴下を持ってきていただき、現地で履き替えていただくようにしています。他にも幾つか「お願い」や「禁止事項」などありますので、ホームページをご確認ください。

レスキュードックパークは予約制なので、ホームページから事前に申し込みをしてください。
多くの方が『犬たちに会える!』とウキウキ、ワクワクという気持ちで来てくださる事はとてもありがたいのですが、「かわいい〜」と大きな声を出したり、急に触ろうとすると犬たちはビックリしてしまうので、少し気持ちをクールダウンしていただくようにお伝えし、こちら(右図)にある「お願い」を皆さんにお約束いただいています。

また、犬たちがいる場所には靴を脱いで入っていただきますので、感染症対策のために必ず靴下を持ってきていただき、現地で履き替えていただくようにしています。他にも幾つか「お願い」や「禁止事項」などありますので、ホームページをご確認ください。

QUESTION 04

保護犬を迎える前に
知っておくべきことは
ありますか?

犬は生き物であるという事をきちんと理解して貰いたいですね。生きている以上、怪我もするし病気になるという事です。これは保護犬に限りませんけれど、保護犬については何か病気が見つかったからといって交換や保証というような制度はありませんから。
ここにいる保護犬たちは出来うる限りの検査をして、その結果を皆さんにお伝えしていますが、譲渡後に何か起こる確率はゼロでは無いので、全てを受け入れる覚悟をして欲しいと思います。

一方で保護犬の多くは成犬なので体の大きさが決まっている事、私たちが日々観察しているのでそれぞれの性格が分かっている事など子犬から飼うよりも不確定な要素は少ないので、自分に合う犬を見つけていただきやすいと思います。

QUESTION 05

保護犬を迎えるまでの
ステップを
教えてください。

STEP 01 お申し込み

ホームページに書かれた譲渡条件と、各保護犬のプロフィールをよく読んでいただき、同意いただける方は里親応募フォームに情報をご記入ください。
お申込み前に『Ohana with』のレスキュードッグパークで気になる犬に会っていただく事も可能です。

譲渡条件は、犬に
幸せになってほしいから。

譲渡条件が厳し過ぎる!とか、条件など付けずに保護犬が欲しい人に譲渡すればもっと殺処分を減らせるのに!と言われることもありますが、ワンダフルドッグにいる保護犬たちには「世界で一番幸せになって貰いたい」と願って私たちは毎日接しています。
それは、レスキュー出来なかった子たちの為でもあります。私たちは犬が好きで、好きすぎた結果がこの活動です。ですが実際は、辛すぎる現実を見なくてはならず、そして全員は助けられず命の選別を強いられ、自分の無力さを味わう日々です。

だからこそ、せめて救い出せた子は世界で一番幸せになってもらいたい、助けられなかった多くの子達の分まで幸せになってほしい、という思いが強くあります。
そのために、皆さんにまずは譲渡条件という形でお願いをしています。
ただ譲渡条件は団体によって異なります。今は保護団体がたくさんある時代ですので、ご自身の犬に対する向き合い方、考え方が合う団体を探していただき、納得した上で保護犬を迎えていただければと思います。

STEP 02 お見合い

希望する保護犬と会っていただき、その犬の性格などの情報をより詳しくお伝えします。
「この犬が欲しい!」と言っていただいても希望者の方の生活環境やライフスタイルと犬の性格、年齢などを考慮して「別の犬の方が向いているのでは?」とアドバイスをさせていただくこともあります。

STEP 03 家庭訪問

私たちが希望者の方のご自宅へ伺い、犬が過ごすスペースを拝見します。
事前に「脱走」や「誤飲」「転落」などの事故を防ぐための対策をお伝えしているので、それが確実に行われているのか環境を確認させていただきます。

STEP 04 トライアル

保護犬と一緒にご自宅で暮らしていただきます。ワンダフルドッグではトライアルまでに何度もやりとりを行い、この時点で信頼関係が出来ているので「うちには合わなかった」と保護犬が戻ってくる事はほとんどありません。
念のため2週間程度様子をみた上で契約書にサインいただき、正式な譲渡となります。

QUESTION 06

自分に合う保護犬を
見つけるコツを
教えてください。

焦らないことですね。「今すぐこの犬種が欲しい!今日連れて帰りたい!」という気持ちになるのは分かりますが、大切なのは譲渡後に幸せに暮らせるかどうかです。ご自身に合う犬は必ずいますので、急がず運命の赤い糸を探していただきたいと思います。
見た目や人気のある犬種というだけでなく、自分の生活環境やライフスタイルに合う子はどんな子だろう?どんな性格の子がうちの家族にピッタリだろう?という視点でよく家族で話し合い、色々な団体にいる保護犬たちを見ていただく事をお勧めします。

また写真や情報だけで分からないことも多いですから、保護団体のスタッフにマッチングの相談をしてみてください。よく言われることですが、お家でゆっくり過ごすのが好きな方と、外に出てどんどん体を動かしたいという方に向いている犬は全く違います。ミスマッチな譲渡は犬も、新しい飼い主さんも幸せになれませんので。

QUESTION 07

岩渕さんが日々の中で
感じる嬉しい事は
なんですか?

ショップへ来たお客さんとワンコに興味津々の保護犬たち。

ワンダフルドッグを卒業した犬たちが「こんなに幸せになったよ!」と新しい飼い主さんが知らせてくれる事ですね。期間を決めて報告してもらうようなルールはありませんが「こんなに変わったよ!」とか「一緒に遊びに行ったよ!」など画像付きで皆さん教えてくださいます。また、ショップが出来てからは卒業した元保護犬を連れて定期的に買い物に来てくださる方もたくさんいらっしゃいますよ。

保護犬とのふれあいスペース「レスキュードックパーク」には愛犬の立ち入りは禁止ですが、ショップには犬連れで入っていただけますので、皆さん愛犬とお買い物にお立ち寄りください!

QUESTION 08

コロナ禍での
シェルター運営について
教えてください。

けやき通り沿い、画家の長友心平さんに描いてもらった可愛い看板が目印

消毒や換気については、新型コロナウィルスが流行する前からシェルターでは当たり前の事だったので、実はそれほど大きな変化は無いんです。
もちろん保護犬とのふれあいに来てくださる方にもマスク着用をお願いしていますし、密にならないように今は完全予約制で人数を制限して開催しています。
皆さんも安心して、保護犬に会いに来てください!

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