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最近テレビなどのメディアでもよく耳にする保護犬ですが、保護犬を家族に迎えたいと思っていても、どこで保護犬に会えるのか、また近所に保護団体の施設がないなどでお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、動物愛護団体から引き取る以外にも、全国の自治体に設置されている動物愛護センターや保健所で、保護されているワンコを譲渡してもらうことができます。「保護犬を引き取りたいけれど、保護犬を飼うのは難しい?」と不安に思われる方もいるかもしれませんが、動物愛護センターや保健所では譲渡の前に講習会があり、保護犬を飼うための基礎知識を学ぶことができます。
また、動物愛護センターや保健所は都道府県や市が運営しているため、日本の各所に設置されているので、ご自宅から近いところに足を運ぶことが可能です。
この記事では、関東の動物愛護センターのなかから、5カ所ご紹介します。
保護犬の里親になるために保護犬の里親になる時に気をつけること
まず、施設を紹介する前に、保護犬を迎えるために大切なことを少し学んでおきましょう。里親になってくれる家族を待っている保護犬たちは、さまざまな環境や境遇から保護されています。心や体に傷を持つ子も少なくないので、保護犬を家族に迎えるために一番大切なことは、里親になる方の心の準備です。
簡単に懐いてくれないこともあったり、抱っこされるのを怖がったり、部屋の隅っこに隠れたり、トイレのしつけが難しかったりすることもあるかもしれません。それでもその子の個性全てを受け入れて、一生面倒をみる、幸せにするということを心に決める必要があります。そうしてじっくりと時間をかけて愛情を与えてあげれば、最初は大変なこともあるかもしれませんが、だんだんと心を開き、かけがえのない家族になってくれると思います。
保護犬の里親になる前に保護犬を家族に迎える前に整えておくべき環境
次に、ワンコが生活するための環境を整えておく必要があります。ハウスやベッド、フードやお水の食器、トイレなどを用意しておきましょう。
フードは慣らしながら
フードは、今まで食べていたものから急に新しいものに変えると体調を崩すことがあります。施設で確認し、以前のものに新しいものを少しずつ混ぜるなどしながら、新しいご飯に慣れさせましょう。
なるべくワンコのそばに
また、ワンコは元々群れで生活していた動物ですので、ひとりぼっちが苦手です。留守番時間はなるべく少なくしてあげましょう。
室内で一緒に
近年の異常気象による酷暑や極寒の気温は、いくらワンコでも戸外で耐えられるものではありません。外飼いはせず、室内で飼育しましょう。
現実的な予算もしっかりとイメージを
ワンコを飼うのに必要な年間費用は、約340,000円との試算もあります。ワンコのためにそれだけのお金を工面できるかも重要なところです。
ここまで、ワンコを飼うための心構えと準備の一部をご紹介しました。大変なこともあるかもしれませんが、きっとお迎えしたその子が、家族に笑顔と癒やしと幸せを与えてくれるかけがえのない存在となるでしょう。保護犬に興味がある方は、動物愛護センターや保健所に会いに行ってみてはいかがでしょうか。
関東には、動物愛護センターや保健所が22施設あります。今回はその中から5カ所をピックアップして、保護犬を譲渡されるまでの流れや、里親になるための条件をご紹介します。
埼玉の保護犬譲渡を行う施設さいたま市動物愛護ふれあいセンター
さいたま市動物愛護ふれあいセンターでの譲渡には事前申し込みが必要です。「譲渡事業のご案内」を確認後、HP内の「犬または猫の譲渡前講習会参加申込書」をプリントアウトし、必要事項を記入後にFAXか郵送で送ります。
センターから「開催日の通知」及び「提出書類」が郵送で届いたら、開催日に譲渡前講習会を受講し、各種必要書類を提出します。審査のあと譲渡会へ参加して気に入った子がいれば、譲渡へと進みます。
里親の条件
- さいたま市内在住であること
- 20歳以上63歳まで
- 飼育困難になった場合の引受先があること 要同意署名
- 飼育可能な住居・環境であること
- 避妊・去勢手術の実施
- 家族全員の同意
- 譲渡前講習会に参加
- 室内飼育
- 関係法令遵守
- 誓約書・飼養調査票などの提出及び内容遵守
- 犬の登録
など
千葉の保護犬譲渡を行う施設千葉市動物保護指導センター
千葉市動物保護指導センターの場合は、電話で譲渡希望を伝え、後日見学となりますが、平日の午後1時30分から午後4時までの間となります。毎週水曜日か金曜日の午前中に行われる、保護犬たちのお散歩時に行くと良さそうです。気に入った子がいれば必要書類提出後譲渡されますが、譲渡後は譲渡後報告書の提出が必要です。
里親の条件
- 千葉市内在住
- 同居する家族全員の同意
- ペットとして終生飼育すること
- 一人暮らしでないこと
- 20歳以上60歳まで
- 避妊・去勢手術の実施
- 飼育のために必要な費用を負担できること
- 飼育可能な住居・環境であること
- 毎日散歩することができ、日常の世話ができること
- 同居家族に妊婦や要介護者がいないこと
- 番犬目的にしないこと
など
東京の保護犬譲渡を行う施設東京都動物愛護相談センター
東京都動物愛護相談センターでの譲渡の場合は、ワンニャンとうきょう譲渡を受けるための条件に合えば、譲渡事前講習会を受講します。その後に保護犬とお見合いをして、お迎えすることが決まれば、譲渡講習会を受けます。その後書面による手続きを経て、正式に譲渡となります。講習会が開催される日程は公式HPに掲載されているので、チェックしてみてください。
里親の条件
- 都内在住
- 20歳以上60歳以下
- 動物アレルギーの家族がいないこと
- 同居する家族全員の同意
- 終生飼育
- 飼育のための経済的、時間的余裕があること
- 避妊・去勢手術の実施
- 譲渡事前講習会の受講
など
神奈川の保護犬譲渡を行う施設神奈川県動物愛護センター
神奈川県動物愛護センターでの譲渡の場合は、譲渡前講習会「わん・にゃん教室」(オンライン 約35分の動画セミナーか来所)を受講したら、電話での予約後にスタッフの個別面接を受けます。お見合い希望のワンコの名前を伝え、1週間後以降の日程でお見合いの予約が可能です。お迎えの意思が決まれば、後日譲渡となります。
里親の条件
- 譲渡事前講習会の受講
- 20歳以上65歳以下
- 終生飼育
- 動物アレルギーの家族がいないこと
- 飼育困難になった場合の引受先(65歳以下)があること
- 飼育可能な住居・環境であること
- 誓約書の内容遵守
など
神奈川・横浜の保護犬譲渡を行う施設横浜市動物愛護センター
横浜市動物愛護センターでの譲渡の場合は、まず最初にスタッフとの面談を行うため、前日の12:00までに電話、FAX、窓口のいずれかで申し込みます。飼育環境調査票をHPからプリントアウトし、事前記入が必要です。面談日には、住所氏名を確認できる公的な証明書や、飼育協力者による誓約書など、そして集合住宅の場合は賃貸契約書の持参が必要です。
予約日時に来所し、保護犬とお見合いをします。その際に、その子の状態についてスタッフが説明をしてくれます。譲渡が決まれば、後日の引き渡しとなります。
里親の条件
- 成人であること
- 同居する家族全員の同意
- 飼育困難になった場合の引受先があること(要誓約書提出)
- 飼育可能な住居・環境であること
- 終生飼育
- 避妊・去勢手術の実施
- マイクロチップ装着
- 関係法令遵守
など
まとめ
里親になるまでの準備や、関東で保護犬を譲渡してもらえる施設についてご紹介しました。いかがでしたか?
保護犬の里親になった方の感想には、思っていたよりも早く懐いてくれた、最初は興奮気味だったけれどしばらくすると慣れてくれたなど、お迎えして良かったという感想がたくさんあるようです。お近くの保護センターや保健所を探して、可愛い保護犬に会いに行ってみてはいかがでしょうか。