本記事は獣医師やペット栄養管理士が執筆・監修を行っております。
犬が大量にどんぐりを食べてしまうと、中毒を起こす危険性があるので与えないようにしましょう。
今回は犬がどんぐりを摂取した場合の危険性についてご紹介しますので、参考にしてくださいね。
ANSWER
どんぐりは犬に与えてはいけません。
どんぐりには、ポリフェノールの一種であるタンニンといわれる成分が含まれており、犬が大量にどんぐりを食べるとタンニン中毒を起こす可能性があるため与えないようにしましょう。
また、公園や道端に落ちているどんぐりには、カビが発生していたり、除草剤が付着している可能性があります。
そのため、もし愛犬がどんぐりを拾い食いしてしまった場合は、量が少なかったとしても自己判断はせず、動物病院を受診するようにしてください。
どんぐりの主な成分や栄養素
タンニン
タンニンは抗酸化作用があり、動脈硬化のリスクを下げる効果が期待されている成分です。
しかし、タンニンは鉄分と結合するため、多量に摂取すると鉄分不足による貧血を引き起こし、疲れやすい、元気や食欲がないなどの症状が現れます。
さらに、嘔吐や下痢、粘膜が荒れる、肝臓障害などの症状も見られる場合があるのです。
消化できない硬い皮
どんぐりの皮は硬く、犬はうまく消化することができません。
また、硬い皮が消化管を通ることで、消化管の内壁を傷つけてしまう可能性もあります。
さらに、どんぐりの皮が消化管に詰まり、腸閉塞を引き起すリスクもあるため注意が必要です。
⽝がどんぐりを⾷べた際の⽝への影響
犬がどんぐりを食べると、タンニン中毒になり、貧血を引き起こすことで、疲れやすい、元気や食欲がないなどの症状が現れます。
さらに、嘔吐や下痢、粘膜が荒れる、肝臓障害などの症状も見られる場合があるのです。また、どんぐりの皮は硬く、犬は消化できないため、消化管を傷付けたり、詰まらせる危険性もあります。
まとめ
どんぐりは犬にとって中毒を起こす危険な成分が含まれているため、与えてはいけません。さらに、公園や道端に落ちているどんぐりには、カビが発生していたり、除草剤が付着している可能性もあるのです。
そのため、散歩中の拾い食いには特に注意をしましょう。
どんぐりがなる秋頃は、コナラやクヌギなどのブナ科の木がある場所は散歩コースから外したり、リードを短く持ってどんぐりに近づかせないなどを心掛けましょう。
もし、愛犬がどんぐりを誤飲してしまった場合には、元気そうであっても自己判断はせず、速やかに動物病院を受診してください。
Supervisor
西岡 優子 にしおか ゆうこ
獣医師。北里大学獣医学科卒業後、香川県の動物病院に就職。結婚を機に、都内の獣医師専門書籍出版社にて勤務。現在は、パート獣医として働く傍ら、犬・猫・小動物系のライターとして活動。ペット栄養管理士としても活躍中。

















