この記事はワンコnowa編集部が監修・執筆を行っています。
大きなうるうるの瞳に小さく華奢な体、アップルドームといわれる独特の丸い額など、可愛さ満点の「チワワ」。世界一小さな犬種としても知られています。日本では、2002年にチワワの"くぅ〜ちゃん"がテレビCM出演したことで、チワワ大ブームを巻き起こし、以後日本の人気犬種トップ3常連となりました。
最近ではダックスとチワワと掛け合わせたチワックスや、チワワとトイプードルを掛け合わせたチワプーなど、チワワと他犬種を掛け合わせたミックス犬も増えてきましたよね。
チワワは世界で最小の純血種であると考えられており、犬種名はメキシコ最大の州(チワワ)の名前に由来しています。かつては野生に生息し、「トルテカ」文明時代に先住民により捕らえられ、家畜化されたと考えられています。トゥーラに生存していた「テチチ」と呼ばれる小型犬の絵が街の建造物の装飾として使用されていますが、これらの犬の像は今日現存するチワワにたいへん類似しています。アメリカに渡ったあと、スムースコートチワワにポメラニアンなどの長毛種を掛け合わせて品種改良され、ロングコート・チワワが誕生しました。日本で飼育されるようになったのは、1970年代からです。

そんなチワワは超小型犬に分類され、誕生時は100g前後で手の平に収まるほどの小ささ。成犬の理想体重は1.5~3kgの間、体高は12~23cmほどとされています。しかし、個体によっては3kgを超える大きなサイズの子や、ティーカップ・チワワやマイクロ・チワワといった極小チワワなどさまざまです。
体型には、四肢や首が短めでぬいぐるみのような「ドワーフ」、脚が長くスラッとした印象の「ハイオン」の2つのタイプ、またその中間の「スクエア」があります。 そして被毛の長さは、短めでなめらかな被毛の「スムースコート」と、体全体がフワっとした長毛で、尻尾や耳、首元の飾り毛が特徴的な「ロングコート」があります。毛色は大きく分けると単色、2色、黒色を基本とした3色模様の「トライカラー」の3種類ですが、細かく見ると実にカラーバリエーションは豊富です。

チワワのカットは、硬く短い毛質のスムースコートは必要ありませんが、長い被毛を持つロングコートの場合はカットが可能です。見た目の可愛さやお手入れのしやすさ、皮膚トラブルの予防などのメリットもあります。また、足先周りを整えたり、汚れやすい箇所の毛を短くしたりして、清潔を保つ程度のカットは必要です。足周りの毛を放置してしまうと滑りやすくなってしまい、怪我の原因となってしまうことも。被毛の種類に合わせてカット・ケアしてあげましょう。
トイプードルやビションフリーゼのようにもこもこふわふわの毛質ではないため、カットで大きく見た目を変えるには難しい犬種ですが、耳の毛をカットしたり、尻尾の毛をカットしたりすることでイメージチェンジすることができます。
一体どんなカットが人気なの?どんな種類のカット方法があるの?といったカットスタイルが気になっている飼い主さんや、うちの子はチワワとのミックス犬なのでトリミングの参考にしたい!という飼い主さんに、今回は人気なカット方法をわかりやすく写真と一緒にご紹介します。ぜひお気に入りのカットスタイルを見つけてくださいね!
トリミングサロンでは理想カットの写真を見せよう!

「いつもより少し短くカットしてください」そう言ってサロンに預け、数時間後ウキウキでお迎えに。いざ愛犬と対面したらびっくり、想像以上に愛犬がツルツルに短くカットされていてショック!そんな経験のある飼い主さんも多いのではないでしょうか?
それもそのはず。「少し短く」といってもバリカンで丸刈りにするのか、ハサミでいつもより1mm短く仕上げるのか、どの部分をどれくらい短くカットするのかは人によって思い描くスタイルが違うのです。
そんな失敗を防ぐために大切なのが理想のカットスタイルの写真です。もちろんワンコによって毛量や毛質、毛の流れなどが異なるので、写真を見せても他のワンコと全く同じカットにすることは不可能です。ですが写真を見せてトリミングをお願いすることで、言葉で説明するよりも理想に近い形に仕上がるといえるでしょう。
また、逆に「このカットだけはやめて欲しい!」とトリマーさんに伝えるのも一つの手です。尻尾のボリュームだけはこだわりたい!だったり、お耳のカットスタイルだけはこだわりたい!など、こだわりたい部分が具体的に決まっている場合には、理想のカットスタイルだけでなくこれだけはやめて欲しいというカットスタイルも事前に見せておきましょう。そうすることで認識の差異が少なく、好みのスタイルに仕上がることが多くなるでしょう。
チワワのカット集柴犬(豆柴)カット

チワワの立ち耳を活かした、柴犬(豆柴)のように見えるカットスタイルです。
顔周りは丸く短めに、体をスッキリとカットすることで、柴犬感アップ!ただし、体を短くするカットは、皮膚のダメージが強くなってしまうため、愛犬に合う長さを見つけてあげましょう。
ライオンカット(たてがみカット)

ライオンのタテガミをイメージしたカット方法です。耳や胸毛はカットせず、胴体のみを短くバリカンで刈り上げます。好みやお手入れの頻度に合わせてタテガミのボリュームや短さを調整することができます。
ライオンカット(尻尾)


ライオンの尻尾のように、先端にボリュームを残し、他の部分を短く刈り上げるスタイルです。 全部を刈り上げたくはないけど、ある程度毛を抑えたい場合や、デザインとして楽しみたいという場合におすすめなカット方法です。残す毛のボリュームを変えるだけでも見た目が大きく変わります。
丸耳カット

お耳の形に合わせて丸くカットするスタイルです。正面から見ると人気キャラクターミッキーマウスのシルエットのようにお耳の形や大きさがよくわかるカット方法です。丸みを帯び、可愛らしい印象になります。
お耳スッキリカット

お耳のラインに沿って短く切るスタイルです。ぴょっこりするお耳のラインがよくわかり、可愛さ満点!ちょっとイメチェンしたい時におすすめなカットスタイルです。
パピヨンカット

お耳の毛を伸ばしてパピヨンのようにセットするスタイルです。ロングコートチワワならではのスタイルで、耳周りを長く残すことで小顔でゴージャスな印象を与えることができます。長さがある分、こまめなブラッシングがマストです。
デザインカット

その子の毛量や毛質によっても異なりますが、背中にイニシャルをデザインしたり、リボンや天使の羽、お尻にハートを入れたりと、さまざまなアレンジが可能です。 チワワでデザインカットをしているワンコは少ないため、デザインを探す際にはトイプードルなど他の犬種で探してみるのがおすすめです。
サマーカット

全身をバリカンで短く整えるスタイルです。毛玉ができやすいワンコや、皮膚病などでお手入れが必要な時におすすめなカット方法です。
サマーカットは文字通り夏に行う飼い主さんが多くいますが、夏は紫外線が強く、皮膚が通常よりも日光や紫外線にさらされやすくなるというデメリットがあります。また毛質が変わってしまい癖が強くなってしまったり、艶がなくなる、毛が生えなくなることも。 デメリットとしっかりと理解した上で施術を行うよう気を付けましょう!
桃尻カット

桃尻カットとは、名前の通り、まるで桃のような形にお尻周りの毛をカットするスタイルのことです。肛門周りの汚れやすい場所を短くカットするので、おトイレ後のお手入れもしやすく、部分カットになるのでワンポイントとして取り入れやすいのがポイントです。 トイプードルなどのようにふんわりとしたシルエットを作るのは難しいですが、毛のボリュームがあるワンコであれば可愛い形に仕上がります。
たぬきカット

お耳から体のラインまで全てを丸く、優しい印象を与えてくれるカットスタイルです。丸々としたフォルムはまるでたぬき!毛量の多いチワワにおすすめのかわいいスタイルです。
まとめ
いかがでしたか? ぜひ記事を参考にして、愛犬だけのお気に入りスタイルを見つけてくださいね!
Writers
ワンコnowa 編集部
愛犬飼育管理士/ペットセーバー/犬の管理栄養士の資格を有し、自らもワンコと暮らすワンコnowa編集部ライターチームが執筆を行なっています。
チワワのような小型犬からゴールデンレトリーバーのような大型犬まで、幅広い犬種と暮らす編集部スタッフたちが、それぞれの得意分野を生かし飼い主視点でわかりやすい記事を目指しています。
