本記事は獣医師やペット栄養管理士が執筆・監修を行っております。
紅茶にはコーヒーや緑茶などと同じで、カフェインが含まれている飲み物です。
そのため、犬が口にすると最悪の場合死に至るというケースもあります。
今回は犬が紅茶を摂取した場合の危険性についてご紹介しますので、参考にしてくださいね。
ANSWER
紅茶は犬に飲まさせてはいけません。
紅茶の茶葉には、カフェインといった犬にとって危険な成分が含まれており、中毒になる危険性があるため絶対に与えてはいけません。
ちなみに、紅茶パウダーを使って作るクッキーなどのお菓子なども同様に危険です。
そのため、もし愛犬が紅茶を誤飲してしまった場合は、舐めた量が少なかったとしても自己判断はせず、動物病院を受診するようにしてください。

紅茶の主な成分や栄養素
カフェイン
犬がカフェインを摂取すると、嘔吐や下痢、血便、食欲不振などの消化器症状が現れるのです。
また、呼吸速拍、頻脈などの循環器症状や、異常な興奮や痙攣、発作などの神経症状も引き起こします。
さらに、非常に重篤な症状を出し、命に関わることもあります。
症状の程度は、摂取したカフェインの量や体質によってさまざまです。
シュウ酸
茶葉に含まれるシュウ酸は、犬に尿路結石を引き起こしたり、腎臓に負担をかけるリスクがあります。
そのため、腎疾患のある犬や、結石ができやすい犬にとっては特に注意が必要です。
紅茶を犬が飲んだ際の犬への効果・影響

摂取量や体質によって症状はさまざまですが、犬が紅茶を摂取すると嘔吐や下痢、血便、食欲不振、神経過敏、興奮、震え、痙攣、発作、動悸、不整脈、呼吸速拍などが現れることがあります。
さらに、症状が深刻になると痙攣、昏睡などが見られるようになり、最悪の場合は死に至ることもあるのです。
まとめ

紅茶は犬にとって危険な成分が含まれているため、与えてはいけない食材の一つです。
そのため、日頃から愛犬の手の届く場所に紅茶を置かないなど、誤飲を未然に防ぎましょう。
また、もし愛犬が紅茶を誤飲してしまった場合には、舐めた量が少なかったり、愛犬が元気そうであっても自己判断はせず、速やかに動物病院を受診してください。
Supervisor
西岡 優子 にしおか ゆうこ
獣医師。北里大学獣医学科卒業後、香川県の動物病院に就職。結婚を機に、都内の獣医師専門書籍出版社にて勤務。現在は、パート獣医として働く傍ら、犬・猫・小動物系のライターとして活動。ペット栄養管理士としても活躍中。
