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怒りやすい犬種・キレやすい犬種

怒りやすい犬種・キレやすい犬種

この記事はワンコnowa編集部が監修・執筆を行っています。

犬が怒る時に見せる仕草・行動

本来は、どんな犬種でも状況や環境によって怒ったり、キレたりすることがありますが、その犬種が持つ特性によって怒りやすい、キレやすい犬種があります。        

基本的にはどんな犬でも、初めて見る人や犬、初めて訪れた場所などでは、まずは警戒する仕草や行動を見せます。また、ドッグランや散歩中などに、気の強い犬に出会った時や相手の犬がマウンティングしてくる、吠えかかってくるなど身の危険や恐怖を感じた時には、鼻にシワを寄せる、歯を剥く、背中の毛が立つといった仕草や、小さく唸る、唸りながら近付くなど怒りを表す行動をとります。

また、威嚇しながらキレることがあります。特に、犬が極度の緊張状態や強い恐怖心がある時は耳を下げる、震えながら唸るなど「これ以上近づくな」と怒りの感情を表します。このような時は、飼い主がいつもと同じように近付くだけで噛まれることもあります。

犬が怒る理由・タイミング

なぜ犬が怒っているのか、どんな時にキレてしまうのかを知らないと咬傷事故といった大きな事故につながりかねません。犬同士、または人に対して大きな事故を起こす前に、飼い主として、犬が怒る理由やそのタイミングを知っておくことが大切です。   

縄張り意識・独占欲

犬は縄張り意識が強い動物です。そのため、自分の縄張りとみなす自宅に他人が侵入してきた場合などは、縄張り意識から怒ることがあります。宅配業者や家族以外の人に対して、歯をむき出しにして怒る場合はこれにあたると言えます。また、食事中にフードボウルを触ろうとする時や、おもちゃや毛布などお気に入りの所有物を取ろうとすると、それらを守るために飼い主に対してでも唸りながら怒る場合があります。

恐怖心・不安感から興奮している時

恐怖心や強い不安を感じた時にも怒ることがあります。散歩中に嫌いな犬に出会った時や来客が訪れた時に、吠えかかったり、歯をむいて唸るなど威嚇する仕草や行動をとることがあります。相手を敵だと感じた時や、恐怖を感じた時に犬は興奮状態となり、自分の身を守るために怒る、攻撃するといった行動に出ることがあります。また、強いものに出会った時や嫌なことが起きた時などに興奮状態に陥りやすいとされています。特に、臆病な犬は、恐怖心の裏返しとして怒りからの攻撃に出ることが多くあります。これは、犬の本能から起こる行動のため、すぐにやめさせることはできません。

ストレスが溜まっている

犬がキレる原因の一つに、ストレスがたまっていることが挙げられます。長時間の留守番や普段かまってもらえない、散歩時間が短い、運動不足など犬にストレスがたまっていると、ちょっとしたことでも犬はキレてしまうことがあります。また、飼い主が信頼できないなど、犬が犬らしく生活することができていないことで、犬はストレスをためてしまいます。犬は、人との共生ができる唯一の動物だと言われています。そのため、子犬の頃は家族全員から可愛がられていたのに、年齢とともに次第に家族に相手にされなくなったり、留守番が増えてしまったりすることで、疎外感や孤独を感じるようになると大きなストレスが溜まります。ストレスが溜まった犬は、些細なことでキレてしまう可能性があるのです。

怒りやすい犬種10選

怒りやすい犬とは、攻撃性が高いとみなされている犬種を指します。怒りやすい犬の特徴には、目的のために育種が重ねられた狩猟犬種や警備犬種の他に、頑固、臆病などの性格などが挙げられますが、どの犬種でも、仔犬期の社会化不足やしつけがされていない場合に加え、生活環境によっても怒りやすくなることがあります。以下にご紹介する怒りやすい犬種は、アメリカ気質検査協会(ATTS)によって怒りやすい(攻撃性が高い)と判断されている犬種です。        

01 秋田犬

秋田犬は、日本犬の中で唯一の大型犬で、マタギ犬として熊やイノシシなどの大型の動物を狩るための狩猟犬が秋田犬のルーツです。飼い主に忠実な秋田犬ですが、警戒心が強いため飼い主以外には攻撃的になることがあります。残念なことに、日本では噛みつき事故を起こす犬種の1位に上げられています。警戒心の強さから初対面の人や犬に対して怒りやすく、攻撃をしてしまう可能性があるのです。忍耐強く、飼い主に従順、活動的な反面、感受性が強く頑固で強情、独立心が強い、飼い主以外には攻撃的になるなど、家庭犬としてよりも本来の猟犬としての資質を強く残している犬種のため、どんな時にキレるのか予測不能な部分もあるため注意が必要です。また、猟犬気質が強いため、自己判断能力に優れているので、飼い主がリーダーであることをしっかりと認識させないと、飼い主に対しても些細なことで怒ってしまう可能性があります。

02 アメリカンピットブルテリア

アメリカでは勇敢さと高い忠誠心が番犬として大きな人気を獲得、万能の農場犬としても活躍しているアメリカンピットブル。強力な顎と身体全体のパワー、敏捷性、粘り強く勇敢な精神性など、ヨーロッパなどでは飼育禁止の国があるほど、戦う能力に優れている犬種です。闘犬としての運命を背負っていたアメリカンピットブルテリアは、好奇心旺盛で遊び好き、運動好きであり、放浪癖もあることが特徴です。人に対する優しさとは反対に、他の犬に対してはキレやすく攻撃性が現れることも特徴の一つです。また、運動欲求が高く、毎日の十分な散歩や自由運動が必要な犬種で、運動不足からストレスがたまってしまうと、キレやすく攻撃的な行動に出る可能性もあるため、ストレスが溜まらないようにたっぷりと運動をさせる必要があります。

03 チワワ

クリクリの瞳が特徴で、家庭犬として人気のチワワですが、実は飼い主家族以外には攻撃性の高い犬種として知られています。見た目の可愛さからは想像できないアクティブで勇敢な性質で、自分より大きな犬に出会うと大きな声で吠えかかり、キレてしまうと攻撃することも。また、飼い主に対して深い愛情を持ち忠誠心が高いため、飼い主を守ろうとして吠える、唸るなど怒りの行動を起こすことや独占欲の強さから、初めて会う人や動物に対して、やきもちを焼く、キレて噛んでしまうこともあります。子犬期に甘やかされて育ったチワワほどその傾向が強く、気に入らない相手には噛み付くという問題行動を起こす場合もあります。

04 ジャックラッセルテリア

キレやすい犬種として知られているテリアの中で、最強のテリアと呼ばれているのがジャックラッセルテリアです。小型獣猟犬の中でも選ばれしエリートともいえる能力を持つジャックラッセルテリア。キツネの小さな巣穴に潜り、キツネを追い出し、逃げようとするキツネに噛みつくまたは噛み殺せるだけパワーを小さなカラダに秘めています。そのため可愛らしい容姿とは裏腹に、キレやすく噛み癖といった攻撃性や吠え癖、呼び戻しがきかないなど、家庭犬としてはしつけのしにくい犬ナンバー1と言われることもあります。

05 ミニチュアダックスフンド

日本では胴長短足の姿とキュートな顔立ちから家庭犬として抜群の人気を誇るミニチュアダックスフンドですが、本来はキツネや鹿狩りの犬として、スタンダードのダックスフンドを改良し作出された犬です。狩猟犬として野山を駆け回っていたエネルギッシュで運動能力の高い犬種で小さいカラダながら大胆で怖いもの知らず、粘り強い性質がミニチュアダックスフンドの持ち味です。また、忍耐力を重視して作出されていることから、頑固な一面も持ち合わせています。元気に遊びまわることが大好きでわがままな一面もあるため、しつけに苦労することがあります。警戒心が強くテリトリー意識が強い犬種のため、飼い主以外の人に対して吠えかかる傾向にあります。また、毎日散歩している場所が自分のテリトリーと認識し、すれ違う人や犬に吠えかかってしまったり、噛みついてしまうなど、状況によってはキレてしまうこともあります。

06 ポメラニアン

スピッツ種の中で最も小さな犬種がドイツ原産のポメラニアンです。スピッツの由来は、ロシア語の「火」を意味する単語からくるもので、火がついたようによく吠える犬種であることを表していると言われています。大きな目ともふもふの被毛が可愛く小型犬ながら活発で賢い性質ですが、気が強くわがままな面もあります。また、小さな体のポメラニアンにとって攻撃こそが最大の防御だと認識している面があるため、思い通りにならないとキレて噛み付くなどの行動に出ることがあります。

07 ボーダーコリー

ボーダー(国境)地帯で働く牧羊犬であることからボーダーコリーと名付けられ、知性が高くかつ運動能力に優れた犬種として人気があります。ボーダーコリーの特筆すべき特徴は「仕事を必要としている」こと。非常に賢く高い運動能力を持ち、働くことに生きがいを感じている性質で、仕事が与えられないことや何もすることがないと大きなストレスがたまってしまい、些細なことでキレることもあります。さらに、知能が高いことから、飼い主のリーダーシップが発揮できない場合は、嚙みつく、怒りやすいなどコントロール不能な犬となる可能性もあります。

08 ダルメシアン

ディズニー映画「101わんちゃん」で一躍有名になったダルメシアンですが、実は古代エジプトから存在していたと推測されているとても古い犬種です。馬車の横を早足で歩く護衛犬として活躍していた犬種で、長距離の移動にも耐えられるスタミナを兼ね備えています。エネルギーの高いダルメシアンは、毎日十分な運動をさせる必要があります。運動量が足りないと、ストレスがたまってしまい、キレるなどの問題犬となる可能性があるため注意が必要です。また、頑固で意志が強いため、番犬としては有能ですが、見知らぬ人に対しては簡単にキレてしまうことがあります。

09 シベリアンハスキー

精悍でミステリアスな表情から一大ブームとなったシベリアンハスキーはアメリカ原産の犬種です。群れで行動するそり犬であることから、走ることが大好きな上、仲間を大切にするタフでエネルギッシュな性質です。        活発で運動欲求の高いシベリアンハスキーは、飼い主のために働くことや一緒に何かをすることが大好き。特に「走りたがり」と呼ばれるほど走ることが大好きで、走るために生まれてきたと言っても過言ではありません。そのため運動不足は大きなストレスとなり、一晩中遠吠えをしてしまう、キレやすくなるなどの問題行動を起こしてしまいます。また、フラストレーションから、小動物や近所の小型犬などに対してキレてしまい攻撃対象となることもあるため注意が必要です。

10 ロットワイラー

警察犬や災害救助犬として活躍している犬種がドイツ原産のロットワイラーです。家族思いで知能の高いロットワイラーですが、適切に社会化されていない、しつけがされていない場合は、キレやすく攻撃性が表に出てしまう可能性がある犬種で、ピットブルに次いで過去に咬傷事故を多数起こしている犬種でもあるのです。日本では、札幌市が「人などに危害を加える恐れが高い犬」としてロットワイラーを特定犬に指定しています。特に、適切に社会化されていない、しつけがされていない場合は、攻撃性が表に出てしまう可能性がある犬種です。これは、ロットワイラーを作出する過程で、防御本能や縄張り意識を強く持たせる育種を行ったことが、現代のロトワイラーへ本能として引き継がれているためなのです。

まとめ

この記事では、特に怒りやすい、キレやすい犬種をご紹介しましたが、実はどんな犬種でもキレたり、怒ったりすることはあります。犬がキレたり、怒るにはそれなりの原因があります。温厚で人が大好きな犬種の代表格であるゴールデンレトリバーでさえも、状況によってはキレて人に噛み付いたりすることもあるのです。        

ご紹介した10犬種が全てキレやすい、怒りやすい訳でもありません。飼い主とのしっかりとした信頼関係、仔犬期の社会化、適切なしつけやトレーニングがされていれば、良きパートナーとなりえます。どんな犬種でも、生活環境や飼育環境によってキレやすい性質になる可能性は秘めています。この犬種だからキレやすいと決め付けるのではなく、犬それぞれの問題であると捉えた上で、適切な飼育環境を提供することが良きパートナーとなることへの第一歩なのです。

Writers

ワンコnowa 編集部

愛犬飼育管理士/ペットセーバー/犬の管理栄養士の資格を有し、自らもワンコと暮らすワンコnowa編集部ライターチームが執筆を行なっています。
チワワのような小型犬からゴールデンレトリーバーのような大型犬まで、幅広い犬種と暮らす編集部スタッフたちが、それぞれの得意分野を生かし飼い主視点でわかりやすい記事を目指しています。

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