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飼い主さんが不安になると、ワンコも不安。飼い主さんが笑えば、ワンコも嬉しい。そんな風に飼い主さんとワンコの気持ちは連動しています。
「Stand by you」では、飼い主さんの小さな不安や心の揺らぎに寄り添い、飼い主さんと様々なお悩みを共有しながら、ワンコの幸せ・ご家族の幸せを一緒に考えていきたいと思います。
今回の「Stand by you」は、なんと初の双子ワンコさんがご相談にきてくれました!そして、今回のお悩みは特に多頭飼いの方は共感される方が多いかもしれません。
怖がりからくる「ビビり吠え」。これが多頭飼いだと、1頭が吠えると他のワンコもつられて一緒に大合唱!ドッグカフェなどでもそんな光景を見かけて微笑ましくなりますが、飼い主さんにとってはどうにか解決したいお悩みですよね。
今回もビビり吠えを上手に減らしていく方法を飛彈さんがわかりやすく教えてくれましたので、是非同じお悩みの皆さんは参考にしてみてくださいね!

飛彈 樹里さん(CPDT-KA)
イヌマニック代表。ドッグマインダーとして、ドッグトレーニング、食事・ヘルスケア、シッティング、介護・グリーフケアのトータルドッグケアサービスを通して、パピー期からシニア期のライフステージやそれぞれのご家族に合わせたサポートに取り組んでいる。
怖がりワンコさんのお悩みとってもキュートなトイプードルの双子!
うるちゃん&むぅちゃんのママ大好きコンビ。

今回ご相談にきてくれたのは、もうすぐ3歳になるトイプードルの双子「うるちゃん」と「むぅちゃん」。2匹ともママが大好きで甘えん坊なところもある、ふわふわでキュートな双子さんです。
この可愛い双子さん、少し怖がりな性格からかお外で他の犬や人を見つけると吠えてしまうそう。そしてママさんの一番のお悩みは1匹が吠えると、もう1匹も興奮して一緒に吠え始めてしまい、なかなか制止が難しくなってしまうこと。
多頭飼いの飼い主さんはきっと同じことで悩んだ経験がある方も多いのではないでしょうか?確かに相談会に来てくれたうるちゃん&むぅちゃん、ワンコnowaスタッフが急に動いたりすると警戒して2頭そろって「ワンワンワン!」の大合唱。
この怖がりからくる吠えを上手に減らす方法を飛彈さんに教えてもらいましたので、同じお悩みを抱えている方は、是非参考にしてみてくださいね。
ビビり吠えを減らすためにどんなものが怖いのか、なぜ吠えるのか情報を集めよう!

うちのコをよく観察することからはじめよう
「ビビり吠え」とひとくくりに捉えても、その子によって怖さを感じる対象や怖さのレベルもそれぞれ。
吠えてしまうときの状況がどんな時かをしっかり把握するところから始めましょう!
情報が集まってくることで、吠えない環境を整えることや対応方法が見えてきます。
吠えている時の状況をうちのコ目線で観察することは吠え改善の「はじめの一歩」になります。
怖い対象を視界から見えないようにしてあげる。
まず飛彈さんが教えてくれたのは、うるちゃんとむぅちゃんの恐怖心を軽減し、安心感を感じられる方法。うるちゃんとむぅちゃんが怖いと感じている対象が視界にバッチリ入って吠えている場合、まずは視界から見えないようにして怖い気持ちと吠える行動、どちらも軽減してあげることです。
人や犬を見かけると不安や怖さから警戒吠え始めてしまううるちゃんとむぅちゃん。さっそく抱っこした状態で、編集部スタッフや飛彈さんが周りを動いてみます。警戒して吠え始めたらうるちゃん、むぅちゃんから気になるものが丸見えにならないように抱っこの向きを変え、吠えなくなったら褒めるという練習を繰り返しました。
最初、相談会にきた際は飼い主さんが静止しても吠え続けていた2匹でしたが、練習を繰り返すうちに、対象物がみえなくなると吠えるのをすんなりやめるように! 吠えを減らすには、うるちゃんとむぅちゃんが「怖い」と感じているものや、感じている時間をまずは飼い主さんが安心感と共に減らしてあげること、吠えることで恐怖感を伝える、遠ざける行動をしなくても大丈夫だという成功体験を積み重ねていくことがまずは大切なのだと改めて学びました。
お散歩中も抱っこしてOK!
しつけやトレーニングの本やインターネットなどで、困った時にすぐに抱っこして解決するのは甘やかしになるなどと聞いたり、読んだりしたことで「抱っこ=よくないこと、甘やかしている」と学んでいる方も少なくないかもしれません。
ただ愛犬が興奮して吠えている時に、刺激に慣れさせようと無理をするのはかえって逆効果になることも。興奮状態が高まってますます吠え続けたり、吠え声が大きくなっては本末転倒です。まずは抱っこして安全基地を作ることで「怖くないよ」「大丈夫だよ」と安心させてあげましょう。
お散歩で大好きな飼い主さんの抱っこと共に徐々に恐怖感を軽減させながら、少しずつ抱っこの回数を減らしていければ良いのです。うるちゃんとむぅちゃんに、飼い主さんがそばにいるから大丈夫という安心感を感じてもらうことを最優先にしてあげましょう。
飛彈さんから、ワンポイントアドバイス!

うるちゃん、むぅちゃんの吠えの原因をよく観察しながら、対応策を考えてみましょう。吠えの対応はご家族皆さんで共有・統一し、対応がバラバラにならないようにすることも大切です。
また、2頭一緒にお散歩することで吠えを助長させている可能性があります。1頭ずつお散歩することでより細やかにトレーニングができるようになりますし、それぞれの個性の発見にも繋がります。ぜひ1頭ずつのお散歩の機会を増やして、マンツーマンのコミュニケーションも深めていきましょう !
吠えそうなシチュエーションで。お外で怖がる場面に出くわしそうになったら、おやつの香りで意識を飼い主さんに!

吠える前におやつなど大好きなもので飼い主さんに意識をむけられるように。
次にお外で人や犬に遭遇した際の対応について教えてもらいました。
これまでは人や犬をうるちゃん、むぅちゃんが見つけて吠え始めるのをなんとか制止しようと試みてきた飼い主さん。今回飛彈さんが教えてくれたのは吠える前の「先回り対策」でした。
まずは抱っこしたまま、向こうから人や犬が来た際に、お名前を呼んで飼い主さんの方へ意識を向けましょう。初めは手の中におやつを入れ、その手をワンコの鼻の近くにもっていきます。徐々に手に集中できるようになったら、意識を飼い主さんに向けられるようスッテプアップしていきます。気になる人や犬がいても吠えなかったら褒め言葉を掛けてからごほうびをあげるという練習を何度か繰り返しました。 そして、抱っこからお散歩スタイルに変えながら少しずつ刺激を入れてみると。なんと「可愛い〜!」などと大きい声で声をかけたり挨拶をしても吠えないで歩くうるちゃんとむぅちゃん!飼い主さんの合図でしっかり意識を向けることができ、吠えずにその場を過ごすことができました。「吠えないといいことがある(褒めてもらえておやつももらえる)」ことを覚えたようです。のみ込みの早い賢い双子さんです。
飛彈さんから、ワンポイントアドバイス!
「吠え」を改善していくにはワンコの力だけで解決するのは不可能です。飼い主さんのサポートが改善の近道になっていきます。ワンコと一緒に二人三脚で取り組んでいきましょう。周りの環境を見て、吠えそうな状況を把握していくことは飼い主さんの重要ミッション!吠えが始まる前に吠えさせないようにする「吠え予防」を目指して練習していきましょう。
吠えを止めさせようと「イケナイ!」など声掛けをし過ぎるとかえってワンコが興奮し、更なる吠えに繋がることも。飼い主さんの落ち着いた対応も大事なポイントです!
いつでも意識を飼い主さんへ飼い主さんの合図で意思疎通できるよう「アイコンタクト」を練習しよう!

合図が出たらアイコンタクトができるようになろう!
最後に練習したのは、相談会でもお馴染みの「アイコンタクト」です。 吠えの先回り対応が間に合わず、2匹が吠え始めてしまった時でも怖い対象に向いていた意識をしっかりと飼い主さんへ向けてもらえるようにアイコンタクトの練習をしました。
今回のアイコンタクトの流れ
- 飼い主さんの合図が伝わりやすく、また愛犬の様子を観察しやすいよう向き合って座ります。
- 大好きなおやつを手の中に入れ、愛犬にクンクンさせます。(匂いが嗅ぎやすいよう、飼い主さんの手は愛犬の鼻の位置へ)
- 飼い主さんの手に集中し始めたら、お名前を呼びながらゆっくりと飼い主さんの顎の高さまで手を移動させましょう。
愛犬のお顔が上がり飼い主さんへ意識がむけられたらほめてごほうびをあげましょう。
アイコンタクトの練習前はどうしても周りの音や人が気になって吠えてしまっていたうるちゃん、むぅちゃんでしたが、アイコンタクトの練習を続けるうちに、周りで犬が鳴いたり、人が動いたりして気になることがあっても飼い主さんの合図でしっかりと意識を向けられるように。 短時間の練習で「ビビり吠え」がグンと解消される急成長をとげていて、本当に驚きました!
飛彈さんから、ワンポイントアドバイス!
「アイコンタクト」はトレーニング目的だけではなく、お互いの意思疎通を行うためのコミュニケーションの1つです。飼い主さんの呼び掛けにしっかり反応してもらえるよう、うるちゃん、むぅちゃんそれぞれの合図の出し方も工夫してみましょう!

今回、短時間でいろんなことをどんどん吸収していくうるちゃんとむぅちゃんに本当に驚きました。もしかしたら「吠えないで」の言葉よりも、私たち飼い主の小さな配慮をワンコたちは敏感に感じ取って、何倍にもして返してくれるのかもしれませんね。
次回会う時のうるちゃんとむぅちゃんのさらなる成長が本当に楽しみです。是非、同じお悩みのみなさんも今回のポイントをおうちでトライしてみてくださいね!
飛彈さんからメッセージ

私たちよりカラダが小さいワンコの目線から見える景色は、飼い主さんが思っている以上に様々なものに対して不安や怖さを感じやすいかもしれません。その他にも私たちが見過ごしてしまったちょっとした出来事が、実はワンコにとって怖い経験になっている場合もありますよね。吠えやませようとがむしゃらに「ダメ!」の言葉かけを行っても、不安や怖い状況にさらされ続けていれば吠え止むどころか吠え続ける状況を作ることに。こうなると改善どころか「吠えのスパイラル」に突入してしまうことにもなりかねません。
ワンコの「吠え」は決して無駄な行動ではなく、意味があって吠えていることをまずは理解することが重要です。うるちゃん、むぅちゃんのように「ビビり吠え」でお悩みの飼い主さんには、ぜひ我が子の「安全基地」を目指しましょう。大好きな飼い主さんがいればだいじょうぶ!という安心感を得られることで、「吠えなくても大丈夫」ということを少しずつ理解し、ワンコの自信が備わってきます。
最初から吠えを0にしようとせず、吠えない環境づくりを焦らず見つけながら、飼い主さんの「先回り力」も鍛えながら練習を継続していきましょう!
飛彈さんにご相談したい方大募集!

うちの子の「早食いを治したい!」「怖がりを治したい!」「お泊りでも眠れるようになりたい」などなど…そんな飼い主さんの願いを叶えるお手伝いを飛彈さんと一緒にお手伝いしたいと思います。
飛彈さんにご相談したい方は、お気軽にワンコnowa公式インスタグラムのDMからご連絡ください!
- 実施方法
- 直接対面 or オンライン(直接対面の場合:東京原宿)
- 日程
- 平日のみ
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