ミニチュアシュナウザーの寿命|平均寿命と病気

ミニチュアシュナウザーの寿命|平均寿命と病気

この記事はワンコnowa編集部が取材・監修を行っています。

ミニチュアシュナウザーは、日本でも以前から根強い人気を誇っている犬種ですが、2011年にテレビドラマ『マルモのおきて』で言葉を話すワンコとして登場してから注目を浴び、更に認知度が高まりました。近年は人気犬種ランキングでも、毎年ベスト10入りしています。

ミニチュアシュナウザーの大きな特徴といえば、愛嬌たっぷりの眉毛と、上品さを漂わせる紳士のような口髭です。小型犬ですが、凛々しくスタイリッシュな唯一無二の個性に、男性からの人気も高いようです。

この記事では、人気のミニチュアシュナウザーの平均寿命と、かかりやすい病気、健康寿命を伸ばすために今からできることをご紹介します。

ミニチュアシュナウザーの平均寿命と最高齢記録

2014年のアニコム損害保険会社が調べた「犬種別平均寿命調査」によると、日本で飼育されるミニチュアシュナウザーの平均寿命は13.2歳でした。ミニチュアシュナウザーの平均寿命は全犬種の中で17位となっており、寿命は決して短い方ではない犬種です。

平均寿命は12〜15歳といわれていますが、18歳まで長生きした子もいます。公式記録ではないので、もっと長寿のミニチュアシュナウザーがいる可能性もあるでしょう。飼育環境によっても異なるので、室内飼育して適切な環境を整え、定期的に健康診断を受けることが大切です。

ミニチュアシュナウザーの人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。

犬の年齢 人間に換算した年齢 成長ステージ
3か月 4歳 子犬
6か月 7歳半
9か月 11歳
1歳 15歳
1歳半 19歳半
2歳 23歳 成犬
3歳 28歳
4歳 32歳
5歳 36歳
6歳 40歳 シニア犬
7歳 44歳
8歳 48歳
9歳 52歳
10歳 56歳 高齢犬
11歳 60歳
12歳 64歳
13歳 68歳
14歳 72歳 超高齢犬
15歳 76歳
16歳 80歳
17歳 84歳
18歳 88歳
19歳 92歳
20歳 96歳

ミニチュアシュナウザーがかかりやすい病気

ミニチュアシュナウザーがかかりやすい病気1尿路結石症・膀胱炎などの泌尿器疾患

尿路結石症は、ミニチュア・シュナウザー、シー・ズー、パピヨン、パグなどがなりやすい病気で、結石が尿の通り道である腎臓、尿管、膀胱、尿道にできて粘膜を刺激し痛みが生じたり、尿が排泄できなくなったりする病気です。尿石と診断されたことがある場合は、膀胱炎の症状が出てしまったらすぐ治療を受けるようにしましょう。

ミネラル分の多い食べ物や水、タンパク質の多い食事は、尿石ができやすくなるので気をつけましょう。

ミニチュアシュナウザーがかかりやすい病気2糖尿病

糖尿病はミニチュアシュナウザーに多い病気の一つで、血糖値を下げるインスリンというホルモンの不足や欠乏によって起こります。症状はたくさん水を飲み、たくさんおしっこをします。さらにご飯を食べる量が増えるにも関わらず体重が減少していきます。予防方法はバランスの良い食事と適度な運動を心がけることがとても重要です。治療方法は血糖値を下げ一定に保つ必要があるので毎回の食事の後に血糖値を下げる働きをするインスリンを注射し血糖値をコントロールします。

日頃から適度な運動と正しいカロリーコントロールが大切です。

ミニチュアシュナウザーがかかりやすい病気3若年性白内障/網膜萎縮

ミニチュアシュナウザーは目の疾患も多い犬種です。眼疾患は、常に涙が出て涙やけをする「流涙症」や、失明の危険性もある「若年性白内障」などがあります。

白内障は、目の水晶体が白く濁ることで視力低下に陥る病気で、進行するにつれてやがて視力が失われることもあります。治療としては進行を遅らせる点眼を打ったり、若年性の場合は手術を行うこともあります。日頃からよく観察し、早期発見につなげましょう。

進行性網膜萎縮は、網膜に異常が起こり、視力低下を引き起こす病気です。視力は徐々に失われ、最終的には失明に至ります。遺伝が原因とされており、発症すると完治することはありません。

初期症状として暗い空間で見えづらくなることから、夜の散歩や家の中などで、物にぶつかったり動かなくなったりなどの症状が見られます。進行性のため、次第に明るい空間でも見えずらくなり日中でもこういった症状が現れるようになるでしょう。少しの異変でも感じた場合はすぐに動物病院で診てもらいましょう。

ミニチュアシュナウザーがかかりやすい病気4外耳炎

ミニチュアシュナウザーは耳の中にも毛が多く生えているので、耳の穴が塞がることで環境が悪くなりがちです。外耳炎とは、耳の穴から鼓膜までの間の耳道に炎症が起こる病気です。外耳炎は耳の垂れた犬種に多く、黒い耳アカや膿のようにドロドロ、ジクジクした耳アカが見られたり、耳アカから悪臭がしたり、耳を頻繁に掻くなどの症状が見られます。炎症の原因は、細菌や真菌(カビ)などの繁殖、耳ダニなどの寄生虫、アトピーやアレルギーなどの過敏症、異物混入や腫瘍(しゅよう)などです。

ミニチュアシュナウザーの健康のために気をつけるべきこと

毎⽇運動や朝⼣30分程度の散歩でストレス発散を

運動欲求も強い犬種なので、できれば毎日1時間以上の散歩に連れていってあげたいところです。どうしても仕事などで時間が取れなければ、休日に広い公園やドッグランに連れていき、思いっきり走らせてあげましょう。運動欲求が満たされないと、ストレスを溜めて、吠えやすくなってしまいます。

そして社会性を育むためにも大切です。毎日朝の散歩は必ずしてあげましょう。

こまめに被毛のお手入れする

抜け毛は少ないですが、毛玉予防のための毎日のブラッシングや、汚れやすい口髭を清潔に保つお手入れが必要です。また、おじいさんのような眉毛が生えているため目ヤニが付着しやすいので、こまめにコットンでやさしく拭いてあげましょう。

アレルギーに気をつけよう。

ミニチュアシュナウザーにアレルギー性皮膚炎などの皮膚疾患も多い犬種です。これはフードや、環境など、さまざまな原因によって引き起こされる可能性がありますので、アレルギーの原因を把握し、可能な限りその要因を排除してあげましょう。

ミニチュアシュナウザーの寿命を伸ばすためにできること

それでは最後に、ミニチュアシュナウザーにできるだけ元気で1日も長く家族のそばにいてもらえるように、私たち飼い主にできることを考えてみます。小さなことも毎日の積み重ねから。愛犬のためにできることから取り組んでみましょう。

01愛犬の健康診断にいこう!

人と一緒で、犬も病気を未然に防ぐことが大切です。健康診断をすることで、病気の早期発見、早期治療につながります。特に、犬は自分で話すことができないので、飼い主さんが、健康診断で犬の健康状態を把握しておいてあげることが重要です。また、実は、健康診断では「健康時の正常値を知る」ということがとても大事。健康な時のデータが取れていると、何か変化があった際に比較でき、正確な診断に繋がります。だいだい、5歳を過ぎたら毎年定期的に検査をするのがベストではありますが、毎年ではなくても良いので、なるべく元気な時に健康診断をしてあげましょう。

02愛犬に合ったバランスの良い食事を!

犬を健康に育てるには、人と同様やはり食事のバランスがとても大切です。ライフステージごとに愛犬に必要な栄養素が含まれているフードを選んであげるようにしましょう。またアレルギーのある子には、アレルギー用を、既存の疾患などがある子にはその子に合ったフードやサプリなどを組み合わせ、食事で健康を目指しましょう。もしフード選びに迷う際には、獣医師さんに相談し、原料・素材の良いもの、そして疾患などに対応したものを選んでいくようにしましょう。

また、犬は比較的胃が大きく、目の前にある食べ物を勢いよく食べてしまい、満腹感が得られず「もっともっと」とおねだりすることも。ただし、食べ過ぎやおやつの与えすぎは肥満やあらゆる病気につながるので気をつけましょう。
人の食べ物で、犬が食べてしまうと危険な食べ物はきちんと把握し与えないように注意しましょう!人が食べるために味付けされたものも絶対に与えないでください!

03愛犬のミニチュアシュナウザーに合った適度な量の運動を!

食事同様に、犬にも適度な運動が必要です。犬にとって散歩や運動は、心と身体の健康維持に不可欠です。特に散歩は毎日の適度な運動になるだけでなく、ストレス解消や気分転換になります。散歩の頻度は1日に2回、朝と夕方に行うのが理想的ですが、必要とされる散歩量は、体の大きさや種類、年齢、健康状態によって異なるため、愛犬に合わせて調節することが大切です。

子犬期はお散歩だけでは足りない場合もあるのでさまざまな玩具を用いて遊びながらトレーニングをしたり、シニア犬の場合も認知症予防に玩具を使った遊びや無理のない散歩、運動を取り入れることで健康寿命につながってくるでしょう。

04早めの去勢・避妊手術を!

オスの精巣、メスの卵巣や子宮を摘出する去勢・避妊手術は、望まない繁殖を防ぐだけでなく、ワンコの病気予防やストレス軽減、行動改善といったメリットがあります。愛犬の健康状態を見ながら、かかりつけ動物病院の先生と相談し、適切な年齢で去勢・避妊手術を受けることは愛犬の健康に繋がってきますので、子犬を迎えたばかりの方へ一度、動物病院で相談してみてください。

ドッグトレーナーさんが教える
ミニチュアシュナウザーと相性の良い家族

ミニチュアシュナウザーは、小動物を追いかける猟犬というルーツを持つテリア犬の一種なので、運動欲求が強く、アグレッシブな子が多い傾向があります。猟犬としての特性か、飼い主さん以外の人やワンコに吠えやすいところがあります。声が大きいので、吠えグセがついてしまうと苦労するかもしれません。

基本的には甘えん坊でやさしく、飼い主さんを慕う愛情深い犬種でもあります。家に来た宅配便の人や街ですれ違った人に対しては警戒心が強く、吠えてしまうことがありますが、気性は荒くないので、噛みつくようなことはほとんどないと思っていいでしょう。

運動はしっかりさせてあげたい犬種なので、ワンコと一緒に遊んだり、走り回ったりすることが好きな人だとマッチしやすいといえます。ドッグランやドッグカフェに連れていきたい場合は、社会化トレーニングを忘れずに。

Advisor

DOG WORKS ZERO代表
西岡 裕記さん

ドッグトレーナー。高校卒業後、地元の三重県から上京し、青山ケンネルカレッジで動物について学ぶ。警察犬訓練所やトリマー、ショップの店舗管理などを経験し、フリーのドッグトレーナーとして独立。“ゆる~く楽しくHAPPYに!”をモットーに、ワンコのトレーニング法を伝えている。

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