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ポメラニアンの寿命|平均寿命と病気

ポメラニアンの寿命|平均寿命と病気

この記事はワンコnowa編集部が取材・監修を行っています。

ビクトリア女王に愛されたワンコとして知られているポメラニアン。まんまるのシルエットとつぶらな瞳がかわいらしい犬種で、室内で飼うことを目的として生まれた愛玩犬といわれています。

大人気のポメラニアンは、ふわふわの被毛と愛くるしい表情で見た目の可愛らしさ満点ですが、活発で愛嬌のある性格も魅力で、初心者にも飼いやすい犬種としても知られています。

この記事では、人気のポメラニアンの平均寿命と、かかりやすい病気、健康寿命を伸ばすために今からできることをご紹介します。

ポメラニアンの平均寿命と最高齢記録

2014年のアニコム損害保険会社が調べた「犬種別平均寿命調査」によると、日本で飼育されるポメラニアンの平均寿命は13.4歳でした。ポメラニアンの平均寿命は全犬種の中で15位となっており、寿命は決して短い方ではない犬種です。

ポメラニアンの 、平均寿命は12〜16歳と言われており、比較的長生きできる犬種です。ポメラニアンの最高寿命は21歳8ヶ月で、アメリカフロリダ州に暮らしていた「Coty」という名前のポメラニアンが、2016年2月14日まで生きたことが確認されておりギネス世界記録に認定されています。

日頃からストレスをためにくい飼育環境を整え、健康状態をチェックし、病気にかからないように気遣ってあげることが寿命を延ばす秘訣です。
ポメラニアンの人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。

犬の年齢 人間に換算した年齢 成長ステージ
3か月 4歳 子犬
6か月 7歳半
9か月 11歳
1歳 15歳
1歳半 19歳半
2歳 23歳 成犬
3歳 28歳
4歳 32歳
5歳 36歳
6歳 40歳 シニア犬
7歳 44歳
8歳 48歳
9歳 52歳
10歳 56歳
11歳 60歳
12歳 64歳
13歳 68歳
14歳 72歳 高齢犬
15歳 76歳
16歳 80歳
17歳 84歳
18歳 88歳
19歳 92歳
20歳 96歳

ポメラニアンがかかりやすい病気

ポメラニアンがかかりやすい病気1膝蓋骨脱臼(パテラ)

膝蓋骨とは、膝にある皿状の骨のことで、この膝蓋骨が正しい位置から外れる(脱臼する)ことを膝蓋骨脱臼といいます。膝蓋骨は、太ももの骨である大腿骨にある溝に収まるようになっており、靭帯によって支えられています。膝蓋骨脱臼は特にポメラニアンなどの小型犬で多く、生まれつきこの溝の部分が浅かったり、靭帯に異常があったりなど脱臼しやすくなっている、発育していく段階で十分に骨や筋肉が成長していない、事故などによる外傷などが原因です。

膝蓋骨脱臼を起こすと、急に後肢を不自然に持ち上げたまま使おうとしない、スキップのような歩き方をする、触ると痛がるなどの症状が見られます。

ポメラニアンがかかりやすい病気2僧帽弁閉鎖不全症

僧帽弁閉鎖不全症は、ポメラニアンに多い心臓の病気で、心臓が収縮して血液を送り出すとき、僧房弁が完全に閉鎖せず、血液が逆流してしまう病気です。 初期は無症状ですが進行すると肺水腫などを発症し命の危険に関わる状態になります。

ポメラニアンがかかりやすい病気3気管虚脱

空気の通り道である気管が変形し、途中でつぶれてしまう「気管虚脱」。症状が進行すると、呼吸困難になってしまう病気です。中高齢(5~6歳)以降のポメラニアンなどに多い病気です。

気管虚脱のサインとして咳があり、獣医師が診察をすれば見つかる可能性は高いです。偶然見つかるケースも。自然治癒することはないため、早めに発見して今後のケアについて、進行の度合いを見ながら獣医師にアドバイスしてもらうことが良いでしょう。

ポメラニアンがかかりやすい病気4脱毛症(アロペシアX)

ポメラニアンの毛皮は長く、密集しているため、皮膚疾患が発生しやすい傾向があります。アレルギー、湿疹、腫瘍などに注意が必要です。

脱毛症X(アロペシアX)は頭と足以外の体の毛が、左右対称に抜けてしまう病気です。この脱毛箇所がクッシング症候群と似ているため、「偽クッシング症候群」と呼ばれることがあります。いまだに不明な点が多く、また確実性のある治療もありません。

ポメラニアンの健康のために気をつけるべきこと

骨折や膝蓋骨脱臼(パテラ)に注意し、環境を整えてあげましょう!

活発なポメラニアンですが、膝蓋骨脱臼などの関節トラブルも多い犬種です。
フローリングを走り回っているときに大きな負担がかかり、痛めてしまう場合も。滑りにくい床材やカーペットなどを敷くなど足腰に配慮した環境を整えてあげましょう。同時に、大きな段差をなくす、高いところから飛び降りをさせないなどの注意も必要です。

涙やけにをこまめにケアしてあげましょう

ポメラニアンは涙やけを起こしやすい犬種と言われています。涙やけは必要以上に涙が流れ出ることで起こるトラブルで、目の下が涙でぬれた状態が続くと細菌が繁殖してしまい、それが原因で涙やけを発症します。毎日こまめに 柔らかいガーゼに専用のローションやホウ酸水を含ませて優しくポメラニアンの目のまわりを拭き取ってケアしてあげましょう。

ふわふわの被毛。夏は熱中症対策をしっかりと!

ポメラニアンの特徴であるふわふわで豊かなダブルコートは、冬の寒さには非常に強いですが、夏の暑さには注意が必要です。涼しい時間に散歩したり、服を着せ、地面からの照り返しに注意したりするなど熱中症対策を心がけましょう!

ご飯は小粒のフードなど食べやすいサイズを。

ポメラニアンは口が小さく噛み砕く力も弱いため、粒が小さいタイプのフードを与えましょう。ポメラニアンに特化したフードも販売されています。ドライフードが苦手な子は、ウェットフードや手作りご飯をあげてみてください。

ポメラニアンの寿命を伸ばすためにできること

それでは最後に、ポメラニアンにできるだけ元気で1日も長く家族のそばにいてもらえるように、私たち飼い主にできることを考えてみます。小さなことも毎日の積み重ねから。愛犬のためにできることから取り組んでみましょう。

01愛犬の健康診断にいこう!

人と一緒で、犬も病気を未然に防ぐことが大切です。健康診断をすることで、病気の早期発見、早期治療につながります。特に、犬は自分で話すことができないので、飼い主さんが、健康診断で犬の健康状態を把握しておいてあげることが重要です。また、実は、健康診断では「健康時の正常値を知る」ということがとても大事。健康な時のデータが取れていると、何か変化があった際に比較でき、正確な診断に繋がります。だいだい、5歳を過ぎたら毎年定期的に検査をするのがベストではありますが、毎年ではなくても良いので、なるべく元気な時に健康診断をしてあげましょう。

02愛犬に合ったバランスの良い食事を!

犬を健康に育てるには、人と同様やはり食事のバランスがとても大切です。ライフステージごとに愛犬に必要な栄養素が含まれているフードを選んであげるようにしましょう。またアレルギーのある子には、アレルギー用を、既存の疾患などがある子にはその子に合ったフードやサプリなどを組み合わせ、食事で健康を目指しましょう。もしフード選びに迷う際には、獣医師さんに相談し、原料・素材の良いもの、そして疾患などに対応したものを選んでいくようにしましょう。

また、犬は比較的胃が大きく、目の前にある食べ物を勢いよく食べてしまい、満腹感が得られず「もっともっと」とおねだりすることも。ただし、食べ過ぎやおやつの与えすぎは肥満やあらゆる病気につながるので気をつけましょう。
人の食べ物で、犬が食べてしまうと危険な食べ物はきちんと把握し与えないように注意しましょう!人が食べるために味付けされたものも絶対に与えないでください!

03愛犬のポメラニアンに合った適度な量の運動を!

食事同様に、犬にも適度な運動が必要です。犬にとって散歩や運動は、心と身体の健康維持に不可欠です。特に散歩は毎日の適度な運動になるだけでなく、ストレス解消や気分転換になります。散歩の頻度は1日に2回、朝と夕方に行うのが理想的ですが、必要とされる散歩量は、体の大きさや種類、年齢、健康状態によって異なるため、愛犬に合わせて調節することが大切です。

子犬期はお散歩だけでは足りない場合もあるのでさまざまな玩具を用いて遊びながらトレーニングをしたり、シニア犬の場合も認知症予防に玩具を使った遊びや無理のない散歩、運動を取り入れることで健康寿命につながってくるでしょう。

04早めの去勢・避妊手術を!

オスの精巣、メスの卵巣や子宮を摘出する去勢・避妊手術は、望まない繁殖を防ぐだけでなく、ワンコの病気予防やストレス軽減、行動改善といったメリットがあります。愛犬の健康状態を見ながら、かかりつけ動物病院の先生と相談し、適切な年齢で去勢・避妊手術を受けることは愛犬の健康に繋がってきますので、子犬を迎えたばかりの方へ一度、動物病院で相談してみてください。

ドッグトレーナーさんが教える
ポメラニアンと相性の良い家族

ポメラニアンは、活発で明るくフレンドリー。飼い主さんにはもちろん、知らない人に対してもしっぽを振って寄っていくような犬種です。常にぴょこぴょこ動いている子が多く、やや落ち着きがないともいえます。

全般的に興奮吠え、要求吠えが多い傾向があります。人の多い場所に行ったり、ちょっとイヤなことをされたりしただけでも、吠えやすいです。ブラッシングが苦手な子だと、飼い主さんにブラッシングをされた際に、歯をむき出しにして怒ってしまうこともあります。イヤなことに対して、反応しやすいといえるでしょう。

ただ、子犬のうちから人に慣れさせる、苦手なことを克服するといったトレーニングさえ行えば、そこまで手がかからないので、初めてワンコを迎える方でも飼いやすい犬種です。

ほかの犬種と比べると運動量も少ないので、年配の方や1人暮らしの方との相性もいいでしょう。基本的に人懐こいので、ワンコと一緒にドッグカフェなどに行きたい人にとっても、良きパートナーになるはずです。

Advisor

DOG WORKS ZERO代表
西岡 裕記さん

ドッグトレーナー。高校卒業後、地元の三重県から上京し、青山ケンネルカレッジで動物について学ぶ。警察犬訓練所やトリマー、ショップの店舗管理などを経験し、フリーのドッグトレーナーとして独立。“ゆる~く楽しくHAPPYに!”をモットーに、ワンコのトレーニング法を伝えている。

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