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トイプードルの寿命|平均寿命と病気

トイプードルの寿命|平均寿命と病気

この記事はワンコnowa編集部が取材・監修を行っています。

トイプードルに代表されるプードル種には、4種類のサイズがあります。日本では14年連続人気ランキング 1位に君臨しているトイプードルはスタンダードプードルを基礎犬として作出された犬種です。

この記事では、人気のトイプードルの平均寿命と、かかりやすい病気、健康寿命を伸ばすために今からできることをご紹介します。

トイプードルの平均寿命と最高齢記録

2014年のアニコム損害保険会社が調べた「犬種別平均寿命調査」によると、日本で飼育されるトイプードルの平均寿命は14.7歳でした。トイプードルの平均寿命は全犬種の中でもイタリアン・グレーハウンドに次ぎ、2位となっています。

遺伝子的持病がなく、病気にかかりにくい丈夫な体を持つトイプードルの平均寿命は12〜15歳といわれていて、比較的長生きできる犬種です。トイプードルの最高寿命は20歳298日で、アメリカで飼育されていたSeamusという名前のトイプードルは、1993年7月から2014年5月まで生きたことが確認されておりギネス世界記録に認定されています。

日頃からストレスをためにくい飼育環境を整え、健康状態をチェックし、病気にかからないように気遣ってあげることが寿命を延ばす秘訣です。プードル(トイプードル)の人間に換算した場合の年齢は下記の表をご参照ください。

犬の年齢 人間に換算した年齢 成長ステージ
3か月 4歳 子犬
6か月 7歳半
9か月 11歳
1歳 15歳
1歳半 19歳半
2歳 23歳 成犬
3歳 28歳
4歳 32歳
5歳 36歳
6歳 40歳 シニア犬
7歳 44歳
8歳 48歳
9歳 52歳
10歳 56歳
11歳 60歳
12歳 64歳
13歳 68歳
14歳 72歳 高齢犬
15歳 76歳
16歳 80歳
17歳 84歳
18歳 88歳
19歳 92歳
20歳 96歳

トイプードルがかかりやすい病気

トイプードルがかかりやすい病気1膝蓋骨脱臼(パテラ)

膝蓋骨とは、膝にある皿状の骨のことで、この膝蓋骨が正しい位置から外れる(脱臼する)ことを膝蓋骨脱臼といいます。膝蓋骨は、太ももの骨である大腿骨にある溝に収まるようになっており、靭帯によって支えられています。膝蓋骨脱臼は特にトイプードルなどの小型犬で多く、生まれつきこの溝の部分が浅かったり、靭帯に異常があったりなど脱臼しやすくなっている、発育していく段階で十分に骨や筋肉が成長していない、事故などによる外傷などが原因です。

膝蓋骨脱臼を起こすと、急に後肢を不自然に持ち上げたまま使おうとしない、スキップのような歩き方をする、触ると痛がるなどの症状が見られます。

トイプードルがかかりやすい病気2外耳炎

トイプードルは耳の中にも毛が多く生えているので、耳の穴が塞がることで環境が悪くなりがちです。外耳炎とは、耳の穴から鼓膜までの間の耳道に炎症が起こる病気です。外耳炎は耳の垂れた犬種に多く、黒い耳アカや膿のようにドロドロ、ジクジクした耳アカが見られたり、耳アカから悪臭がしたり、耳を頻繁に掻くなどの症状が見られます。炎症の原因は、細菌や真菌(カビ)などの繁殖、耳ダニなどの寄生虫、アトピーやアレルギーなどの過敏症、異物混入や腫瘍(しゅよう)などです。

トイプードルがかかりやすい病気3若年性白内障/進行性網膜萎縮

トイプードルは目の疾患も多い犬種です。

眼疾患は、常に涙が出て涙やけをする「流涙症」や、失明の危険性もある「若年性白内障」「進行性網膜萎縮」などがあります。

白内障は、目の水晶体が白く濁ることで視力低下に陥る病気で、進行するにつれてやがて視力が失われることもあります。治療としては進行を遅らせる点眼を打ったり、若年性の場合は手術を行うこともあります。日頃からよく観察し、早期発見につなげましょう。

進行性網膜萎縮は、網膜に異常が起こり、視力低下を引き起こす病気です。視力は徐々に失われ、最終的には失明に至ります。遺伝が原因とされており、発症すると完治することはありません。

初期症状として暗い空間で見えづらくなることから、夜の散歩や家の中などで、物にぶつかったり動かなくなったりなどの症状が見られます。進行性のため、次第に明るい空間でも見えずらくなり日中でもこういった症状が現れるようになるでしょう。少しの異変でも感じた場合はすぐに動物病院で診てもらいましょう。

トイプードルの健康のために気をつけるべきこと

骨折や、膝蓋骨脱臼に注意し、環境を整えてあげましょう

トイプードルは骨が細い犬種です。滑りやすい床材の場合、高いところから飛び降りたり走ったりすると滑ってしまい、骨折や脱臼の原因になることもあります。滑りにくい材質の床にするなど、工夫しましょう。

お散歩は毎日必須!運動意欲を満たしてあげましょう

トイプードルは活発で運動が大好きな犬種です。高い運動能力と筋肉質な体形から、かなりの運動量を必要とします。1日2回、1時間程の散歩に連れて行くのが理想的です。休日にはドッグランなどで思いっきり走らせてあげましょう。知能と運動能力が高いので、ドッグスポーツにチャレンジするのもおすすめです。

ご飯は小粒のフードなど食べやすいサイズを。

トイプードルは口が小さく噛み砕く力も弱いため、粒が小さいタイプのフードを与えましょう。トイプードルに特化したフードも販売されています。ドライフードが苦手な子は、ウェットフードや手作りご飯をあげてみてください。

歯と目のケアをこまめにしてあげよう!

プードルは涙やけができやすい⽝種です。⽬ヤニやあふれ出た涙は、湿らせたコットンやお⼿⼊れシートでまめに拭き取ってあげましょう。⼝腔環境も悪くなりやすいので、毎⽇の⻭磨きはしっかりとしてあげましょう。

トイプードルの寿命を伸ばすためにできること

それでは最後に、トイプードルにできるだけ元気で1日も長く家族のそばにいてもらえるように、私たち飼い主にできることを考えてみます。小さなことも毎日の積み重ねから。愛犬のためにできることから取り組んでみましょう。

01愛犬の健康診断にいこう!

人と一緒で、犬も病気を未然に防ぐことが大切です。健康診断をすることで、病気の早期発見、早期治療につながります。特に、犬は自分で話すことができないので、飼い主さんが、健康診断で犬の健康状態を把握しておいてあげることが重要です。また、実は、健康診断では「健康時の正常値を知る」ということがとても大事。健康な時のデータが取れていると、何か変化があった際に比較でき、正確な診断に繋がります。だいだい、5歳を過ぎたら毎年定期的に検査をするのがベストではありますが、毎年ではなくても良いので、なるべく元気な時に健康診断をしてあげましょう。

02愛犬に合ったバランスの良い食事を!

犬を健康に育てるには、人と同様やはり食事のバランスがとても大切です。ライフステージごとに愛犬に必要な栄養素が含まれているフードを選んであげるようにしましょう。またアレルギーのある子には、アレルギー用を、既存の疾患などがある子にはその子に合ったフードやサプリなどを組み合わせ、食事で健康を目指しましょう。もしフード選びに迷う際には、獣医師さんに相談し、原料・素材の良いもの、そして疾患などに対応したものを選んでいくようにしましょう。

また、犬は比較的胃が大きく、目の前にある食べ物を勢いよく食べてしまい、満腹感が得られず「もっともっと」とおねだりすることも。ただし、食べ過ぎやおやつの与えすぎは肥満やあらゆる病気につながるので気をつけましょう。
人の食べ物で、犬が食べてしまうと危険な食べ物はきちんと把握し与えないように注意しましょう!人が食べるために味付けされたものも絶対に与えないでください!

03愛犬のトイプードルに合った適度な量の運動を!

食事同様に、犬にも適度な運動が必要です。犬にとって散歩や運動は、心と身体の健康維持に不可欠です。特に散歩は毎日の適度な運動になるだけでなく、ストレス解消や気分転換になります。散歩の頻度は1日に2回、朝と夕方に行うのが理想的ですが、必要とされる散歩量は、体の大きさや種類、年齢、健康状態によって異なるため、愛犬に合わせて調節することが大切です。

子犬期はお散歩だけでは足りない場合もあるのでさまざまな玩具を用いて遊びながらトレーニングをしたり、シニア犬の場合も認知症予防に玩具を使った遊びや無理のない散歩、運動を取り入れることで健康寿命につながってくるでしょう。

04早めの去勢・避妊手術を!

オスの精巣、メスの卵巣や子宮を摘出する去勢・避妊手術は、望まない繁殖を防ぐだけでなく、ワンコの病気予防やストレス軽減、行動改善といったメリットがあります。愛犬の健康状態を見ながら、かかりつけ動物病院の先生と相談し、適切な年齢で去勢・避妊手術を受けることは愛犬の健康に繋がってきますので、子犬を迎えたばかりの方へ一度、動物病院で相談してみてください。

ドッグトレーナーさんが教える
トイプードルと相性の良い家族

トイプードルのルーツは鳥猟犬なので、運動能力が高く、活発かつ運動欲求も旺盛な犬種です。そのため、ワンコと一緒にアクティブに出かけたり、遊んだりできる飼い主さんとの相性がいいでしょう。

全犬種の中で2~3番目に頭がいいといわれる犬種でもあります。トレーニングはしやすいのですが、飼いやすいかというと、そうとは言い切れません。人の感情を読み取る能力が高いので、穏やかに飼い主に寄り添ってくれる子もいますが、一方で悪知恵が働き、飼い主さんの裏をかいてイタズラをしてしまう子もいるからです。

トイプードルを家族に迎える場合は、飼い主さんがしっかりリードしないと、振り回されてしまうことがあるでしょう。

カラーによって、性格に違いが出ることがあります。原種に近いホワイトは活発で陽気な子が多く、同じく原種に近いブラックやシルバーは元気いっぱいでやんちゃな子が多い傾向にあります。改良によって生まれたアプリコットやレッドなどの茶系も基本は活発ですが、やや神経質で怖がりな一面がある子もいます。

Advisor

DOG WORKS ZERO代表
西岡 裕記さん

ドッグトレーナー。高校卒業後、地元の三重県から上京し、青山ケンネルカレッジで動物について学ぶ。警察犬訓練所やトリマー、ショップの店舗管理などを経験し、フリーのドッグトレーナーとして独立。“ゆる~く楽しくHAPPYに!”をモットーに、ワンコのトレーニング法を伝えている。

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